オメガ3脂肪酸とは?エビデンスをもとに効果や副作用を解説

alloeh編集部

最終更新日:2020/04/24

成分解説オメガ3系脂肪酸(オメガ3)DHAEPAα-リノレン酸

オメガ3脂肪酸は、私たちの健康に欠くことのできない重要な脂肪酸です。 11種類あるオメガ3脂肪酸の機能はそれぞれ異なり、中でも重要なのはαリノレン酸(ALA)エイコサペンタエン酸(EPA)ドコサヘキサエン酸 (DHA)の3種類です。ALAは主に植物性の食品に含まれ、EPAおよびDHAは脂肪の多い魚などの動物性の食品に含まれます。 この記事では、これら3つのオメガ3脂肪酸について詳しく解説していきます。

オメガ3脂肪酸とは?

オメガ3脂肪酸は多価不飽和脂肪酸の一種で、私たちが健康を維持するために重要な栄養素です。しかし、オメガ3脂肪酸は、必須脂肪酸と言って、体内で合成することができません。 

そのため、食事から摂取する必要があります。 オメガ3脂肪酸は、エネルギー源として利用されるよりも、抗炎症作用や心臓や脳機能への効果など、身体の様々な機能にとって重要な役割を持つ脂肪酸として着目されています。 オメガ3脂肪酸の不足は、知能低下、鬱、心疾患、関節リウマチ、癌といった多くの健康問題に関係していると考えられています。(参考1, 参考2) 

Point: オメガ3脂肪酸は、食事から摂取する必要のある多価不飽和脂肪酸の一種で、多くの健康的利点があります。


1.ALA (αリノレン酸)

ALAは食事に含まれるオメガ3脂肪酸の中で最も代表的な脂肪酸です。 ALAは主に植物性の食品に含まれます。

エネルギー源として使われる以外は、EPAまたはDHAに変換されることで身体に有効な働きを果たします。 しかし、EPAに変換されるALAはごくわずかであり、DHAにいたっては更に低い変換率のため、あまり効率的とは言えません。(参考1, 参考2, 参考3, 参考4) 

EPAもしくはDHAに変換されないALAは単に体内に蓄積され、他の脂肪と同様にエネルギー源として消費されます。 ALAを多く含んだ食事には心疾患による死亡リスクを減らすという観察研究がある一方で、前立腺がんのリスクが高まるという研究結果もあります。(参考) 

EPAとDHAについては、前立腺がんのリスクの増加への関係性は確認されておらず、むしろリスクを減らすと見られています。(参考) ALAは、ケール、ほうれん草、スベリヒユ、大豆、くるみといった植物性の食品のほか、チアシード、亜麻仁、ヘンプなどの種類などに含まれます。

動物性の脂肪に含まれている場合もあります。 亜麻仁油、キャノーラ油などの種油もALAを多く含んでいます。 

Point:ALAは主に植物性の食品に含まれ、体内でEPAやDHAに変換されますが、その割合はごくわずかです。


2.EPA(エイコサペンタエン酸)

EPAから生成されるエイコサノイドというシグナル伝達分子には、多くの生理的機能があり、炎症をおさえる役割も果たします(参考)。 

一般的によくある疾患の中には、慢性的かつ低度の炎症が原因になっているものがあると考えられています。(参考) フィッシュオイルはEPAとDHAを多く含有し、鬱の症状を和らげるということが多くの研究で確認されています。DHAよりEPAのほうが抗鬱効果が高いというエビデンスも示されています。(参考1, 参考2

EPAは、閉経後の女性の更年期による体のほてりを軽減するという研究結果も出ています。(参考) EPAとDHAは、主に脂肪の多い魚や海藻などの海産物から摂取できます。

EPAは、イワシ、サーモン、ウナギ、海老、チョウザメなどに最も多く含れます。また、牧草飼育された動物性食品、乳製品や肉もEPAを含有する食品です。 

フィッシュオイルについてもっと詳しく知りたいときは『フィッシュオイルとは?エビデンスをもとに効果や副作用を解説』もチェックしてみてください。

Point: EPA は鬱の症状を和らげ、炎症を抑える働きのあるオメガ3脂肪酸です。


3.DHA(ドコサヘキサエン酸 )

DHAは皮膚や目の網膜を構成する重要な成分です。(参考) 

DHAを配合した栄養強化ミルクは、乳幼児の視力を良くするとされています。(参考) 

また、DHAは子どもの脳の成長を助け、子どもだけでなく成人の脳の機能も活性化させます。 若年期のDHAの不足は、後に学習障害や多動症、攻撃性などの問題につながるとされています。(参考

老年期のDHAの減少は、脳の働きを低下させ、アルツハイマーの発症と関連するのではと考えられています。(参考

DHAは、関節リウマチ、高血圧、2型糖尿病、癌などの疾患に対して良い効果があると言われています。(参考1, 参考2, 参考3)

また、血中トリグリセリドを減らしLDL(悪玉)コレステロール値を下げることで、心臓の健康を向上させます。(参考) 先に述べたように、DHAは脂肪の多い魚や海藻に多く含まれるほか、牧草飼育された動物性の食品にも含まれます。

Point:DHAは脳の発達に非常に大切な成分で、心疾患、癌、その他の疾患を防ぐとされています。


オメガ3脂肪酸の変換

最も一般的なオメガ3脂肪酸であるALAが体に有効に働くためには、EPAまたはDHAに変換される必要があります。(参考) しかし変換効率は非常に悪く、平均してαリノレン酸の1~10%しかEPAに変換されず、DHAに関しては0.5~5%程度に留まります。(参考1, 参考2, 参考3, 参考4) 

また、カルシウムマグネシウム亜鉛ビタミンB6、B7などの栄養素が十分に摂取されているかどうかで変換率は変動します。菜食主義など、近年の食事法では、これらの栄養素が十分に摂取できていない場合もあります。(参考

さらに、ALAがEPAおよびDHAに変換されるときに使われる酵素を必要とするオメガ6脂肪酸もあるため、オメガ6脂肪酸の含有量の多い現代の食事では、ALAのEPAおよびDHAへの変換が阻害される可能性があります。(参考1, 参考2

Point: ALAは、EPAまたはDHAに転換されない限り、体内で有効な成分とはなり得ません。しかし、この転換率は私たちの身体にとって極めて非効率です。変換されないALAはエネルギー源として使用されます。


その他の8つのオメガ3脂肪酸

ALA、EPA、DHAの3つが食品中に最も豊富に含まれているオメガ3脂肪酸ですが、少なくともこの他に以下の8つのオメガ3脂肪酸があることが分かっています。 

  • ヘキサデカトリエン酸(HTA)
  • ステアリドン酸(SDA)
  • エイコサトリエン酸(ETE)
  • エイコサペンタエン酸(ETA)
  • ヘネイコサペンタエン酸(HPA)
  • ドコサペンタエン酸(DPA)
  • テトラコサペンタエン酸
  • テトラコサヘキサエン酸

これらの脂肪酸は食品に含まれ、必須脂肪酸ではありませんが、私たちの体の機能に関わっています。

Point: ALA、EPA、DHA以外に少なくとも8つのオメガ3脂肪酸があることが分かっています。これらは、食品の中に含まれ、身体に一定の効果をもたらすものもあります。


最も良いオメガ3脂肪酸は?

最も重要なオメガ3脂肪酸はEPAとDHAです。 これらの脂肪酸は、主に脂肪の多い魚や海藻などの海産物、牧草飼育された家畜から取れる乳製品や肉、オメガ3脂肪酸を含む飼料を与えられた放牧卵などに含まれます。  もしこれらの食品を摂取しない場合は、オメガ3脂肪酸をサプリメントから取ることを考えてもよいでしょう。

Point: 一般的にはEPAとDHAが最も重要なオメガ3脂肪酸と考えられています。


結論

オメガ3脂肪酸は健康を維持するために必要な成分です。 最も重要なのはEPAとDHAで、これらは魚油、脂肪の多い魚、その他の海産物に多く含まれます。

動物性の食品を摂取しないベジタリアンやヴィーガンは、藻オイルからEPAやDHAを摂取することができます。 ALAは、亜麻仁シード、亜麻仁油、くるみ、チアシードなどの脂肪分の多い植物性の食品に含まれ、これらの食品に含まれるALAからEPAとDHAを生成することができます。

オメガ3脂肪酸の摂取が不足する場合は、サプリメントの利用を考えてもよいでしょう。店頭やオンラインショップで気軽に購入することができます。

オメガ3脂肪酸については『【徹底解説】スーパーオメガ3 EPA、効果・副作用を色々な文献で調べてみた』でおすすめの商品を紹介しているのでぜひ参考にしてみてください。

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