【注意】この記事ではサプリメントの飲み合わせについて解説しますが、現在何らかの医薬品を服用している方は自己で判断せず、必ず医師や薬剤師、医薬品登録販売者などの医療従事者に相談するようにしてください。
はじめに
3食バランスの良い食事を心掛けても必要な栄養素を取り入れることは簡単ではありません。そのため、手軽に栄養を取ることが出来るサプリメントは重宝されています。
しかし、サプリメントは飲み合わせによっては現在服用している別の薬の副作用が出てくるなど、健康に害が及ぶこともあります。
ここでは、「サプリメントと医薬品」「サプリメントの成分同士の相性」など、サプリを使うにあたって注意が必要な飲み合わせを紹介します。
サプリメントの正しい飲み方とは
一般的にサプリメントと呼ばれるものは、「医薬品」ではなく「健康食品」に分類されます。
そのため、飲み合わせを考えなかったり、1日の目安摂取量以上飲み過ぎても問題ないと考えている方もいらしゃいます。しかし、飲み合わせが悪かったり、適量を守らなかったりすると思わぬ健康被害を引き起こす可能性があります。
ここから、具体的に紹介していきます。
鉄
女性が不足しやすいと言われている鉄分。不足すると貧血などを引き起こします。
ただし、鉄分を摂取しすぎると、鉄過剰症(ヘモクロマトーシス)という症状を引き起こします。
この症状により分解できなかった鉄分が体内に蓄積され、関節の痛みや臓器障害を引き起こします。貧血気味だからといって、様々な種類の鉄分サプリメントを摂取したり、1日の適量を超えて飲んだりといったことなしないように留意してください。
特に女性の場合、貧血の改善のために「ファイチ」などの鉄製剤医薬品を服用して、その上で美容などの目的のために鉄分が含まれたサプリを知らず知らずのうちに摂っているケースなどもあります。
鉄分のサプリメントに限った話ではありませんが、何か医薬品を服用している場合には、必ず医師や薬剤師、医薬品登録販売者などの医療従事者に事前に確認するようにしてください。
鉄についてより詳しく知りたい方は「鉄サプリメントの効果とは?症状によって必要な鉄分を解説」という記事も参考にしてみてください。
ビタミンA
ビタミンAが不足すると皮膚が乾燥したり、ひび割れ、最終的には剥げ落ちたりします。他にもビタミンAの不足は脱毛症や夜盲症を引き起こすため、ビタミンAは不足しないように心掛けましょう。
ただしビタミンAについても、鉄同様、過剰摂取すれば皮膚が角質化したり、乾燥したり唇の炎症(口唇炎)を引き起こすなどの副作用が懸念されます。あくまでも適量がベストなので、サプリの1日の適量を守りましょう。
またビタミンAは血液凝固防止薬などの医薬品と併用すると悪い相互作用が発生することがあるとされています。
さらに飲み合わせではありませんが、妊娠している方や妊娠の可能性がある方は、出産時の奇形リスクが上がるため、ビタミンAはサプリでも医薬品でも自己の判断で摂らないようにしてください。
現在何かしらの医薬品を服用している方、妊娠している方などは、必ず医療従事者に使用に関する相談をしてください。
ビタミンAについてより詳しく知りたい方は「ビタミンAとは?エビデンスをもとに効果や副作用を解説」の記事も参考にしてみてください。
亜鉛
亜鉛は皮膚や粘膜の健康維持をサポートしたり、タンパク質の合成に関与したりします。
しかし、今までに紹介したものと同様に、亜鉛の摂取しすぎは銅の吸収を妨げる恐れがあります。銅の吸収率が下がると、貧血になったり、免疫力が低下したりと生活に支障が及びます。
くれぐれも、亜鉛の過剰摂取には注意しましょう。
また亜鉛に関しても複数の薬剤と望まない相互作用を発生させる場合がありますので、現在医薬品を使っている方は必ず医療従事者に相談するようにしてください。
亜鉛についてさらに気になる方は「亜鉛とは?エビデンスをもとに効果や副作用を解説」の記事も参考にしてみてください。
ビタミンC
ビタミンCはよくピルとの飲み合わせについて質問をいただきますが、ビタミンCはピルの代謝を阻害し、血中エストロゲン濃度上昇の可能性があるため、ピルを飲みながらビタミンCの含まれたサプリメント・医薬品を使いたいときは必ず医療従事者に相談するようにしてください。
ビタミンCについても「ビタミンCの効果とは?論文をもとに健康を維持する7つの効果を解説」という記事で詳しく解説しているため、参考にしてください。
飲み合わせについて心配になったときは?
医療従事者に相談しましょう。
「サプリメントは健康食品だから安全」と思って医師や薬剤師に言い忘れると、思わぬ副作用に襲われる可能性があります。病院で医薬品を処方されている方や薬局/ドラッグストアで医薬品を買って使っている方、妊娠している方などは特にサプリメントを自己の判断で使用せず、医師や薬剤師、医薬品登録販売者などの医療従事者に相談するようにしましょう。
また、手元に商品がある際には、パッケージや添付文書に記載の内容にしっかりと目を通すことも大切です。
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