フィッシュオイルの13の効能について、エビデンスをもとに効果や副作用を徹底解説

Written by alloeh編集部

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フィッシュオイルの13の効能

フィッシュオイルは、最もよく使用されるサプリメントの1つでしょう。フィッシュオイルは、健康の維持に重要なオメガ3脂肪酸を多く含んでいます。普段から脂身の多い魚を沢山摂取するわけでないならば、フィッシュオイルのサプリメントを取ることで、十分な量のオメガ3脂肪酸を摂取できるでしょう。この記事では、フィッシュオイルによる13の効能を取り上げていきます。

フィッシュオイルが含まれてるサプリメントの一覧は『口コミが多い「フィッシュオイル」サプリ一覧』のページも参考にしてみてください。

フィッシュオイルとは何か?

フィッシュオイルは、魚の組織から抽出される脂肪/オイルのことです。通常は、ニシン、マグロ、カタクチイワシ、サバなどの脂身の多い魚から生成されます。 しかし、タラの肝油のように、特定の魚の肝臓から生成される場合もあります。世界保険機構(WHO)は、1週間あたり1-2食分程度のフィッシュオイルを摂取することを推奨しています。 これは、魚に含まれるオメガ3脂肪酸が、多くの疾患に対する予防効果など、健康への良い影響を与えるためです。(参考

しかし、1週間あたり1-2食分の魚を摂取していない場合には、フィッシュオイルのサプリメントを摂取することで十分なオメガ3脂肪酸を摂取できます。フィッシュオイルのおおよそ30%はオメガ3脂肪酸で構成され、残り70%前後は他の脂肪酸で構成されています。 さらに、フィッシュオイルはビタミンAビタミンDなども含んでいます。また、魚に含まれるタイプのオメガ3脂肪酸は、植物に含まれるタイプのオメガ3脂肪酸よりも、健康への有効性が高いことは知っておくと良いでしょう。(参考

魚に含まれる主なオメガ3脂肪酸は、エイコサペンタエン酸(EPA)ドコサヘキサエン酸(DHA)と呼ばれ、植物に主に含まれるオメガ3脂肪酸はアルファリノレン酸(ALA)と呼ばれます。(参考, 参考2
アルファリノレン酸(ALA)は基本的には脂肪酸であるものの、エイコサペンタエン酸(EPA)とドコサヘキサエン 酸(DHA)の方が健康に対する効能が多いとされています。

西洋型の食事では、食事に含まれるオメガ3脂肪酸の多くがオメガ6脂肪酸などの別なタイプの脂肪酸に置き換わっており、心がけてオメガ3脂肪酸を十分に摂取することが大切です。 この脂肪酸の比率が、様々な病気の発症に関連しているとされています。(参考, 参考2, 参考3, 参考4, 参考5

◆DHAに関して詳しく知りたい方は『DHAとは?エビデンスをもとに効果や副作用を解説』でも解説しておりますので、参考にしてみてください。

1. 心臓の健康を促進する

心疾患は世界中で最も多い死亡原因の1つです。(参考)研究では、魚を多く摂取する人で心疾患の確率が低くなることが報告されています。(参考, 参考2, 参考3)複数の心疾患のリスク因子が、フィッシュオイルを摂取することで軽減されると考えられています。

フィッシュオイルを摂取することによる心臓の健康への効能は以下のようなものがあります。(参考

  • コレステロール値:善玉(HDL)コレステロールを上げる効果がありますが、悪玉(LDL)コレステロールには影響はないようです。(参考, 参考2, 参考3, 参考4, 参考5, 参考6
  • 中性脂肪(トリグリセライド):中性脂肪(トリグリセライド)を15-30%ほど低下させると考えられています。(参考, 参考2, 参考3, 参考4
  • 血圧:少量のフィッシュオイルでも、高血圧の人において血圧低下作用が認められました。(参考,参考2, 参考3
  • プラーク:血管壁に沈着して動脈を固くするプラーク形成を防ぐ他、すでに形成されたプラークを安定化する可能性があります。(参考, 参考2, 参考3
  • 致死性不整脈:リスクのある人では、フィッシュオイルが致死的な不整脈の発生を防ぐかもしれません。(参考


不整脈とは、異常な心拍リズムのことで、特定のケースでは心臓発作のような症状が起きることがあります。 フィッシュオイルは、心疾患のリスク因子を改善する効果がありますが、心臓発作や脳梗塞を防ぐとする明らかなデータはありません。(参考

Point: フィッシュオイルは心疾患に関わるいくつかのリスクを軽減するかもしれません。 ただし、フィッシュオイルの摂取が直接的に心疾患や脳梗塞を防いだとするデータはまだありません。

2. 特定の精神疾患への有効性

脳のおおよそ60%は脂肪でできており、この脂肪酸のほとんどはオメガ3脂肪酸です。 このため、オメガ3脂肪酸は正常な脳機能を保つためには必要不可欠な成分です。(参考, 参考2, 参考3)実際に、ある研究では特定の精神疾患を持つ人において、オメガ3脂肪酸が低値になっていたと報告されています。(参考, 参考2, 参考3)面白いことに、研究ではフィッシュオイルの摂取が特定の精神疾患の発症を予防したり、症状を改善したりする効果が報告されています。

例えば、リスクの高い人において精神疾患を発症する可能性が減少したとされています。(参考, 参考2)加えて、フィッシュオイルを高用量で補充することが、統合失調症や双極性障害の症状を軽減するかもしれないとも言われています。(参考, 参考2, 参考3, 参考4, 参考5, 参考6

Point: フィッシュオイルは特定の精神疾患の症状を改善するかもしれません。 そしてこの効果は、オメガ3脂肪酸の摂取増加に伴うものと思われています。

3. 体重減量の補助効果

肥満は、ボディ・マス・インデックス(BMI、肥満度指数とも呼ばれる)が30以上と定義されます。 世界的には、成人人口のおおよそ39%が過体重であり、13%が肥満であると考えられています。 この過体重、肥満の方の割合は、米国のような収入が高い国において、むしろ高くなることが知られています。(参考
肥満は、心疾患、2型糖尿病、癌など他の疾病のリスクを顕著に上げることで知られています。(参考, 参考2, 参考3, 参考4

フィッシュオイルのサプリメントは体組成を改善し、肥満患者における心疾患のリスク因子を軽減します。(参考, 参考2, 参考3
さらにいくつかの研究では、フィッシュオイルのサプリメントが、食事療法と運動療法と組み合わせることで、より効果的に体重減量につながったと報告されています。(参考, 参考2, 参考3

しかし、この効果に関する研究の結果は一貫していません。(参考, 参考2
21個の先行研究をまとめた報告では、肥満の方に対するフィッシュオイルのサプリメント投与は、体重減量効果は認めなかったものの、ウエスト周りやウエスト-ヒップ比などの改善を認めたと報告されています。(参考

Point: フィッシュオイルサプリメントは、ウエスト周りの減少や、食事/運動療法と組み合わせた際の体重減量などの効果があるかもしれません。

4. 眼の健康を保つ

脳のように、人の目もオメガ3脂肪酸に依存しています。 研究データは、オメガ3脂肪酸の摂取が不十分な人において、眼球の疾患が起こりやすいと言われています。(参考, 参考2
さらに、眼球の健康度は加齢とともに低下し、しばしば加齢黄斑変性症などのような疾病につながることがあります。 魚を摂取することが、加齢黄斑変性症のリスク減少につながっていると考えられますが、フィッシュオイルに関する研究データの結果は一貫していません。(参考, 参考2, 参考3

ある研究では、高用量のフィッシュオイルを19週間に渡って摂取した場合、全ての被験者に加齢黄斑変性症の改善が認められたと言います。しかし、この研究はとても規模が小さいことには注意が必要です。(参考

2つのより規模の大きな研究で、オメガ3脂肪酸と他の栄養素の加齢黄斑変性症への効能を調査しています。 ある研究では、オメガ3脂肪酸が加齢黄斑変性症に対して有効であったとするのに対し、もう一方の研究では有効性が証明できませんでした。このため、その効能は確定的ではありません。(参考, 参考2

Point: 魚の摂取は眼球の疾患を防ぐために有効かもしれません。 しかし、フィッシュオイルサプリメントが同様の効果を発揮するかは明らかではありません。

5. 炎症軽減の効果

炎症反応とは、免疫システムが感染と戦ったり、創傷を治療したりする場合に起きる反応です。しかし慢性の炎症反応は、肥満、糖尿病、うつ病、心疾患などのような重篤な疾患に関連しているとされています。(参考, 参考2, 参考3,参考4)これらの疾患においては、炎症反応を軽減することが症状の治療につながります。(参考)フィッシュオイルには抗炎症作用があるため、慢性炎症反応が関与する疾患の治療に役立つかもしれません。(参考

例えば、ストレスのかかった肥満の人では、フィッシュオイルがサイトカインと呼ばれる、炎症分子の産生と遺伝子発現を減らすことができると考えられています。(参考, 参考2)さらに、フィッシュオイルのサプリメントは関節痛、関節のこわばりを改善し、関節リウマチの患者さんで必要な薬剤量を有意に減少させたとの報告もあります。(参考, 参考2, 参考3)炎症性腸疾患(IBD)も炎症によって惹起される病気ですが、こちらに対してはフィッシュオイルが症状の改善に関与したという報告はありません。(参考, 参考2

Point: フィッシュオイルは強力な抗炎症作用を持ち、関節リウマチなどの炎症性疾患の症状を軽減することができると考えられています。

6. 健康な皮膚の維持に対する効能

人の皮膚は、最も大きな臓器のうちの1つで、多くのオメガ3脂肪酸を含みます。(参考)皮膚の健康は加齢とともに損なわれますが、特に高齢になったり過剰な日光暴露などがあると、その変化が顕著です。(参考)そうは言っても、乾癬や皮膚炎などのようなフィッシュオイルのサプリメントが有効かもしれない皮膚疾患も複数存在します。(参考, 参考2, 参考3

Point: 皮膚は加齢や過剰な日光暴露などでダメージを受けます。 フィッシュオイルのサプリメントは皮膚の健康を保つために有用かもしれません。

7. 妊婦と乳児に対する効能

オメガ3脂肪酸は早期の成長と発達に必須な栄養素です。(参考)このため、妊婦と授乳婦において十分な量のオメガ3脂肪酸を摂取することは重要です。(参考)妊婦と授乳婦におけるフィッシュオイルサプリメントは、乳児における視覚と手の協調運動を向上するかもしれません。 しかし、学習やIQなども共に改善するのかどうかは明らかではありません。(参考, 参考2, 参考3, 参考4, 参考5)また、妊娠中と授乳中にフィッシュオイルを摂取することは、乳児の視覚の発達と、アレルギーのリスク減少につながるかもしれません。(参考, 参考2, 参考3

Point: オメガ3脂肪酸は乳児の早期の成長と発達には不可欠です。 フィッシュオイルのサプリメントは、母親や乳児において、学習能力やIQへの関連は不透明であるものの、視覚と手の強調運動を改善すると考えられています。

8. 肝臓の脂肪減少への効果

肝臓は、体内の脂肪のほとんどを扱うので、人の体重増加にも重要な役割を果たしています。(参考)肝臓疾患は頻度が増えてきており、特に非アルコール性脂肪肝(NAFLD)のような肝臓に脂肪が蓄積するタイプの疾患が増えています。(参考, 参考2)フィッシュオイルサプリメントは、肝臓の機能と炎症の改善につながり、非アルコール性脂肪肝(NAFLD)の症状改善や、肝臓に蓄積している脂肪量の減少につながる可能性があります。(参考, 参考2, 参考3, 参考4

Point: 肝疾患は、肥満のある方に多い疾患です。 フィッシュオイルサプリメントは、肝臓内の脂肪を減少させ、非アルコール性脂肪肝などの症状を軽減する作用があるかもしれません。

9.うつ病症状の改善効果

うつ病は、2030年までに世界で2番目に頻度の高い病気になると予想されています。(参考)面白いことに、大うつ病の患者さんはで、血中のオメガ3脂肪酸の量が低くなっていることがわかっています。(参考, 参考2, 参考3)研究では、フィッシュオイルサプリメントとオメガ3脂肪酸サプリメントが、うつ病の症状を軽減するかもしれないとされています。(参考, 参考2, 参考3)さらに、いくつかの研究では、ドコサヘキサエン酸よりも、エイコサペンタエン酸(EPA)を多く含むオイルがうつ病症状の改善につながったと報告されています。(参考, 参考2

Point: フィッシュオイルのサプリメントは、特にエイコサペンタエン酸(EPA)が多いもので、うつ病の症状を軽減するかもしれません。

10. 小児における注意欠陥多動症(ADHD)の改善

注意欠陥多動症(ADHD)のように、小児における行動障害の多くは、過活動性や注意欠陥を伴います。(参考)オメガ3脂肪酸が脳の大部分を構成する成分であることから、十分な量のオメガ3脂肪酸を摂取することで、小児におけるこれらの行動障害を防ぐことにつながるかもしれません。(参考)フィッシュオイルサプリメントは、小児における過活動性、注意欠陥、衝動性、攻撃性などを改善するかもしれないと考えられています。 これは、初期の小児期における学習段階で特に効果を発揮すると思われています。(参考, 参考2, 参考3, 参考4

Point: 小児における行動障害は、学習と発達に影響を及ぼします。 フィッシュオイルのサプリメントは、過活動、注意欠陥、その他の問題行動などの減少につながる可能性が示唆されています。

11. 認知機能低下に伴う症状の予防

加齢と共に、脳の機能は低下して、アルツハイマー型認知症のリスクが高くなります。魚を多く摂取する人では、加齢に伴う脳機能の低下が緩やかになる傾向があると報告されています。(参考, 参考2, 参考3)しかし、今までの研究ではフィッシュオイルサプリメントの投与が、高齢者において脳機能の低下を抑えるという明らかなデータは証明できていません。(参考, 参考2)しかしながら、いくつかの研究では、フィッシュオイルの摂取が健康な高齢者において、記憶力の向上につながったとする報告はあります。(参考, 参考2, 参考3

Point: 魚を多く食べる人において、加齢に伴う認知機能の低下が緩やかになったと報告されている しかし、フィッシュオイルサプリメントが高齢者における認知機能低下を予防したり改善するかは、まだ明らかになっていません。

12. 喘息の症状改善とアレルギーのリスクの軽減効果

喘息は、肺の中の気道粘膜の腫脹と呼吸困難を起こす病気で、乳児などでも頻度が高くなっている疾患です。多くの研究で、フィッシュオイルの乳児などに対する投与が、喘息症状の改善につながる可能性が示唆されています。(参考, 参考2, 参考3, 参考4)過去の研究をまとめて、おおよそ10万人分のデータを調べた調査では、母親のオメガ3脂肪酸の摂取が、子供の喘息リスクを24-29%程度減少させたと報告されています。(参考

さらに、妊婦におけるフィッシュオイルサプリメントの投与は、生まれてくる乳児のアレルギーリスクを減らすかもしれません。(参考, 参考2

Point: 妊娠中のフィッシュオイルの摂取が、生まれてくる子供の喘息やアレルギーを減らすかもしれません。

13. 骨の健康維持に対する効果

高齢者においては、骨が徐々に必須の物質である骨塩を失い、骨が脆くなることが知られています。 このことが、骨粗しょう症や変形性関節症などの疾患につながる可能性があります。カルシウムとビタミンDは骨の健康維持にとても重要ですが、オメガ3脂肪酸も同様に骨の健康維持に重要であると研究で示唆されています。(参考, 参考2)オメガ3脂肪酸の摂取量が多く、血中の濃度が高い人においては、骨塩量(骨密度)がより高くなることが知られています。(参考, 参考2, 参考3)しかし、フィッシュオイルの投与が、骨塩量(骨密度)の上昇に直接つながるかはわかっていません。(参考, 参考2

いくつかの小規模の研究では、フィッシュオイルサプリメントの投与が、骨の分解を示すマーカーを減少させ、骨疾患に予防的に働いている可能性が示唆されています。(参考

Point: 体内でのオメガ3脂肪酸高値は、骨塩量(骨密度)の高値と関連しており、骨疾患を防ぐ可能性が指摘されています。 しかし、フィッシュオイルサプリメントが有効であるのかについては確定的なデータがありません。

フィッシュオイルの摂取方法

もしも1週間あたり1-2食分の脂身の多い魚を摂取する週間がない場合、フィッシュオイルサプリメントの摂取を検討しても良いかもしれません。

以下では、フィッシュオイルを摂取する際に気をつけた方が良いことを取り上げます。(参考

フィッシュオイルの用量

エイコサペンタエン酸(EPA)とドコサヘキサエン酸(DHA)の推奨摂取量は、年齢や健康状態によって異なります。

世界保険機構(WHO)は、エイコサペンタエン酸(EPA)とドコサヘキサエン酸(DHA)を合わせて、1日あたり0.2-0.5g (200-500mg)の摂取を推奨しています。 しかし、妊婦や、授乳婦、心疾患のリスクのある方などでは、摂取量を増やしても良いかもしれません。(参考

フィッシュオイルのサプリメントは、最低でも0.3g(300mg)のエイコサペンタエン酸(EPA)とドコサヘキサエン酸(DHA)を含む物を選びましょう。

フィッシュオイルの形態

フィッシュオイルサプリメントは、エチルエステル、トリグリセライド、改質トリグリセライド、遊離脂肪酸、リン脂質などの様々な形態で手に入ります。人の体は、エチルエステルタイプのフィッシュオイルの吸収がよくないので、可能であれば他の形態のフィッシュオイルを使用しましょう。(参考

フィッシュオイルの濃度

多くのフィッシュオイルサプリメントは、1,000mg程度のフィッシュオイルを1回使用量に含みますが、多くの場合は含有されるエイコサペンタエン酸(EPA)とドコサヘキサエン酸(DHA)は300mg程度に止まります。

サプリメントを選ぶ際には成分表示をよく読んで、1,000mgのフィッシュオイルの中に、最低でも500mg程度のエイコサペンタエン酸(EPA)とドコサヘキサエン酸(DHA)が含まれている製品を選びましょう。(参考

フィッシュオイルが含まれてるサプリメントの一覧は『口コミが多い「フィッシュオイル」サプリ一覧』のページも参考にしてみてください。

フィッシュオイルの純度

多くのフィッシュオイルサプリメントでは、成分表示と実際の内容物が異なる場合があります。(参考)これらの製品を避けるためには、第三者機関が製品の品質を調べているか、世界EPD/DHA機構(Global Organization for EPA and DHA Omega-3s)などが品質を保証している製品を選びましょう。

フィッシュオイルの新鮮度

フィッシュオイルは、酸化に弱く、酸化されると臭気を放つようになります。これを避けるためには、ビタミンEなどの抗酸化物質が一緒に含まれている製品を検討すると良いでしょう。 また、保存する場合には直射日光を避けて、冷蔵庫などに保存するのが望ましいと言われています。(参考)悪臭のするフィッシュオイルや、使用期限の切れたフィッシュオイルは使用しないようにしましょう。

資源の保全

フィッシュオイルサプリメントを選ぶ際には、海洋管理協議会(MSC)や環境防衛基金などの環境保全団体が認可している製品を選びましょう。ニシンやその他の小魚から生成されるフィッシュオイルの方が、環境には優しいと考えられています。

フィッシュオイル摂取のタイミンング

食事からの他の脂質は、一緒に摂取することでオメガ3脂肪酸の吸収を助けます。(参考) このため、フィッシュオイルは脂質を含む食事と一緒に摂取することが推奨されています。

Point: フィッシュオイルの成分表示を確認する際には、エイコサペンタエン酸(EPA)とドコサヘキサエン酸(DHA)の濃度が高い製品を選ぶことと、その純度や環境保全団体からの認可の有無なども確認すると良いでしょう。

まとめ

オメガ3脂肪酸は、正常な脳機能の維持と、眼球の発達に関連しています。 炎症を抑える効果や、心疾患の予防効果、脳機能低下の予防効果などが期待されています。フィッシュオイルは多くのオメガ3脂肪酸を含むため、これらの疾患のリスクが高い人では、フィッシュオイルの摂取が有益かもしれません。しかし、バランスの良い食事を摂取する方が、サプリメントを摂取するよりも健康的です。 1週間あたり2食分程度、脂身の多い魚を摂取すると十分な量のオメガ3脂肪酸が摂取できると考えられています。(参考, 参考2

実際、多くの疾患を予防する観点からは、魚の摂取はサプリメントと同じくらいか、もしかしたらそれ以上に有効かもしれません。そうは言っても、十分な魚の摂取が難しい人にとっては、フィッシュオイルのサプリメントはとても良い代替手段といって良いでしょう。

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