ジャスミンとは?エビデンスをもとに効果や副作用を解説

Written by alloeh編集部

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ジャスミンとは

ジャスミン茶はお茶の一種であり、植物のジャスミンの花の香りがついています。

一般的には緑茶を基本としますが、紅茶や白茶(パイチャー)が代わりに使われることもあります。ジャスミン(学名:Jasminum officinale)またはサンパギータ(学名:Jasminum sambac)の花を茶葉と一緒に混ぜて保管するか、保管された茶葉とブレンドすることで、香りを注入します。

この記事では、ジャスミンの健康上のメリットについて解説していきます。

🙆 記事のポイント

  • ✨ ジャスミンは抗酸化物質を多く含んでおり、心臓病やがんなど多くの症状に対する効果が示唆されている
  • 🔥 代謝を促進することで、体重減少を助ける可能性がある
  • 👍 口腔内の健康を促進するほか、脳機能の向上や2型糖尿病リスクへの効果など、様々なメリットを示唆する研究が存在している
  • 🍵 カフェインを含むため、過剰な摂取には注意が必要

ジャスミンのメリット

抗酸化物質を多く含む


ジャスミン茶にはポリフェノールとして知られる成分が含まれています。

これは体の中で抗酸化物質として働き、フリーラジカルのダメージから細胞を保護してくれるとされています。研究によるとフリーラジカルによるダメージは心臓の病気やいくつかの種類のがんと関連があります。(参考)

緑茶から作られるジャスミン茶にはカテキンと呼ばれるポリフェノールが多く含まれています。緑茶の中のパワフルなカテキンの1つがエピガロカテキン没食子酸塩(EGCG)であり、体重減少や血糖値制御の改善、心臓や口腔の健康などを含む様々な健康効果と関係しています(参考1参考2参考3)。

さらに、EGCGのように緑茶に含まれるカテキンには抗炎症効果や血中脂質を下げる効果があり、心臓の病気のリスクを下げる可能性があります(参考)。

EGCGについては『緑茶エキス(EGCG)とは?エビデンスをもとに効果や副作用を解説』で詳しい解説を行っています。

💡 POINT

ジャスミン茶には抗酸化物質として体内で働くポリフェノールが豊富です。ジャスミン茶はまた、強力なポリフェノールであるEGCGを含み、心臓病のリスクを下げるなどの多くの健康上の利益と関連しています。


体重減少を助ける可能性がある


ジャスミン茶を飲むことで代謝が促進され、体重減少を助ける可能性があります。

実際、いくつかの研究に対するあるレビューによると、ほとんどの一般的なジャスミン茶のベースである緑茶は、代謝を4~5%促進し脂肪の燃焼を10~16%向上する可能性があるとしています。(参考)

4~5%は大したことがないと思えるかもしれませんが、これは70~100カロリーを追加で一日に燃焼することに相当します。(参考)

ジャスミン茶の脂肪燃焼効果はその成分であるカフェインとポリフェノールであるEGCGに関係しています。これらの化合物はお互いの脂肪燃焼効果を強化しあう可能性があります。(参考)

ダイエットに関係するサプリメントについては、『効果別ダイエットサプリおすすめ15選|ALLOEH編集部が徹底比較』で紹介しています。

💡 POINT

緑茶から作られるジャスミン茶は代謝を促進することにより体重減少を助ける可能性があります。


心臓を保護する可能性がある

ジャスミン茶にはポリフェノールが多く含まれており、心臓病から保護するのを助ける可能性があります。

動物と試験管での研究によると、お茶のポリフェノールは、心臓の病気のリスクを上げるプロセスである、LDL(悪玉)コレステロールの酸化から保護することが示されています。(参考1参考2)

酸化したLDLコレステロールは、より動脈壁にくっつきやすくなり血小板を形成するため、潜在的に害があります。これにより血管が狭くなったりつまったりする可能性があります(参考)。

ある研究によると、緑茶ベースのジャスミン茶にもみられる緑茶のポリフェノールを供給することで、血小板の形成をハムスターで最大68%低減しています。また、LDLコレステロールやトリグリセリドのレベルといった心臓病のリスクファクターも下げています。(参考)

他の研究でもお茶の消費量と心臓病のリスクの低減とをリンクしています。例えば、5つの研究を解析した結果によると3カップ(710ml)以上の緑茶や紅茶を1日に飲むと平均で心臓病のリスクが21%低減されています。(参考)

もう1つの研究では1~3カップ(237~710ml)の緑茶を1日に飲むと、緑茶を1日に1カップ未満しか飲まない人に比べて、心臓発作のリスクが19%下がり、脳卒中のリスクが36%下がっています。(参考)

💡 POINT

ジャスミン茶は、LDL(悪玉)コレステロールを酸化から予防し潜在的に動脈が詰まるのを予防することにより、心臓病から保護する可能性があります。


口腔内の健康を促進する可能性がある

ジャスミン茶は一般的に緑茶ベースで作られ、その中にはカテキンが含まれています。カテキンは歯垢を形成するバクテリア(学名:Streptococcus mutansのような)を殺すことにより、虫歯から保護してくれる可能性があります。(参考1参考2)

15人に対するある研究によると、歯に緑茶カテキンを含むものを適用することにより、ストレプトコッカス・ミュータンスが酸を作り出すのを止めます。酸が多すぎると、歯の硬い表面である、エナメル層を溶かす可能性があります。(参考)

もう1つの30人に対する研究によると、緑茶のカテキンをベースにした洗口液を1週間使うと、歯垢を減らす効果が殺菌作用のある洗口液と同じくらいありました。(参考)

言うまでもなく、いくつかの研究ではジャスミン茶は臭いを引き起こすバクテリアを減らすことで、悪い口臭を抑える可能性があるとしています。(参考)

💡 POINT

ジャスミン茶のポリフェノールは歯垢を形成するバクテリアを無効化する可能性があります。それに加え、口臭を抑制するのに役立つ可能性があります。


脳機能を向上する可能性がある


ジャスミン茶には脳機能を向上するのを助けるいくつかの機能があると考えられています。

まず最初に、ジャスミン茶には15~60ミリグラムのカフェインが1カップ(237ml)あたりに含まれています(どれくらい長く茶葉を浸しておいたかや、どの種類のお茶をベースにしたかに依存します)。

カフェインは、信号を脳と体の間に届ける化学物質の中の、抑制性神経伝達物質であるアデノシンをブロックすることで神経系を刺激します。通常、アデノシンは体をリラックスするのを助けます。(参考)

それに加え、カフェインは脳の活動を強化し、気分を強化する他の神経伝達物質であるドーパミンやセロトニンの放出を助けます。(参考)

それらを合計すると、あなたをより注意深く活発にし、短期記憶を改善します。(参考)

ジャスミン茶にはまた、抑制性神経伝達物質でありリラックスして用心深い状態にしてくれるガンマーアミノ酪酸(GABA)の放出のトリガーとなる、アミノ酸のL-テアニンが含まれます。

一緒に摂取すると、L-テアニンとカフェインは脳機能をより向上する効果があるようです。(参考)

脳機能に関わる成分やサプリメントについては、『脳機能はサプリで改善可能か?記憶力や集中力を高めるかもしれない10の食品』で詳しく紹介しています。

💡 POINT

ジャスミン茶にはカフェインとL-テアニンが含まれ、より注意深く緊張感を持った状態を保ってくれる可能性があります。さらに、短期記憶を改善する可能性があります。


アルツハイマー病やパーキンソン病から保護する可能性がある

ジャスミン茶には強力なポリフェノールが含まれ、アルツハイマー病やパーキンソン病のリスクを下げる可能性があります。

特に、緑茶から作られるジャスミン茶にはEGCGが多く含まれ、アルツハイマー病とパーキンソン病の進行に関連する2つのキーとなる要素である、炎症やフリーラジカルによるダメージを無効化してくれる可能性があります。(参考1参考2)

試験管での研究ではEGCGは脳内のタンパク質の誤った立体構造の形成や凝集を防ぐことが示されています。誤った立体構造のタンパク質は炎症を促進し脳神経にダメージを与える可能性があることから、EGCGがパーキンソン病やアルツハイマー病のリスクを下げる可能性があります。(参考1参考2)

5,600人以上を対象にした8つの研究のレビューによると、最も一般的なジャスミン茶のベースである緑茶のようなお茶を日常的に飲んでいる人々は、お茶を飲んでいない人に比べて、パーキンソン病のリスクが15%低いとのことです。(参考)

52,500人以上を対象にした26の研究の解析によると、緑茶のようにEGCGが豊富なお茶を毎日摂取している人々は、アルツハイマー病を含む脳疾患のリスクが35%低いそうです。(参考)

ジャスミンに含まれるポリフェノールについては、『ポリフェノールとは?エビデンスをもとに効果や副作用を解説』で詳しく解説しています。

💡 POINT

一般的なジャスミン茶のベースである緑茶を飲むと、アルツハイマー病やパーキンソン病のリスクを下げることにつながる可能性があります。


2型糖尿病のリスクを下げる可能性がある

2型糖尿病は最も一般的な型で、体がインシュリンを効率的に使えないときに起きます。インシュリンは血液から細胞へ糖分を移動させるのを助けるホルモンです。

緑茶から作られるジャスミン茶は2型糖尿病のリスクを下げる可能性があります。ジャスミン茶にはEGCGが含まれており、体がインシュリンをより効果的に使うのを助け、血糖値を下げるのを助ける可能性があります。(参考)

1,133人の人を対象にした17の研究の解析では、緑茶の摂取が空腹時血糖値とインシュリンのレベルを大きく下げました。(参考)

760,000人以上の人を対象にした12の研究の解析では、3カップ(710ml)以上のお茶を毎日飲むと2型糖尿病のリスクが16%減ることにつながっています。(参考)

💡 POINT

研究によると緑茶ベースのジャスミン茶を飲むことで体がインシュリンをより効率的に使えるようになり血糖値を下げる可能性があります。これにより2型糖尿病のリスクを下げる可能性があります。


特定のがんのリスクを下げる可能性が期待されている

ジャスミン茶には、フリーラジカルによるダメージを減らしがんと闘う機能を持つ可能性がある、抗酸化物質が多く含まれています。

試験管と動物実験によると、緑茶の中のECGCのようなポリフェノールは、腫瘍の大きさを減らし、がん細胞の死を刺激し、がん細胞の成長と広がりを抑えます。(参考1参考2)

あるレビューによると、動物と試験管での研究において、緑茶のポリフェノールは膀胱がん細胞の成長と広がりを止めがん細胞の死を起こしました。しかしながら、人間での緑茶ポリフェノールと膀胱がんの研究では一貫しない結果が出ています。(参考)

さらに、ある研究によると日本のサイズで10杯の緑茶(1.2リットル)を毎日飲むのに加え、緑茶抽出物の錠剤をサプリメントとして摂取すると、結腸がんの再発を51.6%減らしました。(参考)

それに加え、緑茶を飲むことは前立腺と乳がんのリスクを低くすることとも関係があります。(参考1参考2)

これらの結果は間違いありませんが、確信をもって推奨する前に、ジャスミン茶とがんのリスクについて、さらなる研究が必要です。

💡 POINT

動物実験、試験管での実験、人間での研究によると、ジャスミン茶のポリフェノールはがん細胞の成長と広がりを抑える可能性がありますが、この分野におけるより多くの研究が必要です。


ジャスミンの安全性と副作用

一般的に言ってジャスミン茶は非常に健康的であり、副作用を生ずることは極めて稀であるとされています。

しかしながら、ジャスミン茶にはカフェインが含まれており、これが人によっては問題を起こす可能性があります。カフェインをとりすぎた時の副作用には、不安、落ち着きのなさ、イライラ、胃の問題が含まれます。(参考)

妊娠中の女性は、流産のリスクを上げる可能性があるため、カフェインの摂取量を制限するべきです。

ジャスミン茶にはまた、カテキンが含まれ、鉄を食品から吸収する能力を減らす可能性があります。量が多すぎると、カテキンは鉄欠乏性貧血のリスクを上げる可能性があります。さらに、これは主に妊娠中の女性、幼児、食事制限がある人など、鉄欠乏症のリスクがある人に当てはまります。したがって、あなたに鉄欠乏症のリスクがあるなら、ジャスミン茶を食事中ではなく食間に飲むことを考えてください。あるいは、食事後に少なくとも1時間待ってからお茶を飲むようにしてください。(参考)

💡 POINT

ジャスミン茶は一般的には安全ですが、カフェイン対して敏感であったり、鉄欠乏症のリスクがある人は摂取量を確認する必要があります。

まとめ


いかがだったでしょうか?今回は、日常的に口にする機会も多いジャスミン茶について解説しました。

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ぜひ参考にしてください。

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