妊婦におすすめのサプリとは?エビデンスをもとに効果や副作用を解説

alloeh編集部

最終更新日:2020/08/07

妊娠中効果・悩み解説

妊娠中のサプリメント:安全なものと危険なもの

妊娠は、女性の人生で最もわくわくして幸せを感じる体験の1つです。

一方で、妊婦によっては混乱し、参ってしまう人もいます。

健康的に妊娠期を過ごす方法に関するアドバイスが、インターネットや雑誌、広告に溢れています。

ほとんどの女性は、水銀を多く含む魚介や、アルコール、タバコが妊婦に禁止されていることを知っています。しかし、一部のビタミンやミネラル、ハーブのサプリメントも同様に避けなければいけないことはほとんど知られていません。

安全なサプリメントと危険なサプリメントに関する情報は、情報源によって異なるため、事態はさらに複雑になります。

この記事では、どのサプリメントが妊娠中に服用しても安全であると信じられているかを分析します。また、なぜ一部のサプリメントは避ける必要があるのかについてご説明します。


なぜ妊娠中にサプリメントを服用するのでしょうか?

適切な栄養素を摂ることは人生のあらゆる段階で重要ですが、妊娠中は特に大切です。 なぜなら、妊娠中は自分自身の体と成長している赤ちゃんの両方に栄養を与える必要があるからです。

妊娠は栄養素の必要性が高まります

妊娠中、女性の主要栄養素の必要摂取量は大幅に増加します。 主要栄養素とは、炭水化物、タンパク質、脂肪のことをさします。

たとえば、妊娠していない女性の場合、タンパク質の必要摂取量は0.36 g/lb(0.8g/ kg)と推奨されていますが、妊娠している場合は0.5 lb(1.1g/ kg)まで増やす必要があります(参考)。

しかし、ビタミン、ミネラル、微量元素などの微量栄養素の必要量は、主要栄養素の必要量よりもさらに多く必要です。 ビタミンとミネラルは、妊娠期間中ずっと母体と胎児の成長をサポートします。ビタミンとミネラルは、細胞の成長や細胞シグナル伝達などの重要な機能を支えるのに必須の成分です(参考)。

妊娠によって必要な栄養素の量が増加することにたいして、計画的に栄養価の高い食事をして賄うことのできる人もいれば、そうでない人もいまです。

妊婦の中には、以下のような理由でビタミンとミネラルのサプリメントを服用しなければならない人もいます。

  • 栄養欠乏症:血液検査でビタミンまたはミネラルの欠乏が明らかになった場合、サプリメントが必要になる場合があります。葉酸などの栄養素の不足は先天性欠損症に関連しているため、栄養素の欠乏症を是正することが重要です(参考)。 
  • 妊娠悪阻:この妊娠合併症は、重度の吐き気と嘔吐を特徴とします。 妊娠悪阻は体重減少と栄養不足につながる可能性があります(参考)。 
  • 食事制限:完全菜食主義者や食物不耐症やアレルギーのある女性など、特殊な食事をとっている女性は、微量栄養素の不足を防ぐためにビタミンやミネラルを補う必要があります(参考1参考2)。 
  • 喫煙:妊娠中はタバコを避けることが重要ですが、喫煙し続ける人の場合、ビタミンCや葉酸などの特定の栄養素がより必要となります。(参考
  • 多胎妊娠:2人以上の赤ちゃんを妊娠している場合、1人の赤ちゃんを妊娠している女性よりも必要な微量栄養素は多くなります。母親と赤ちゃんの両方に最適な栄養を確保するために、サプリメントはしばしば必要となります。 
  • MTHFRのような遺伝的変異:MTHFRは、葉酸を体内で使用できる形に変換する遺伝子です。 この遺伝子変異をもつ妊婦は、合併症を避けるために特殊な形態の葉酸を服用する必要があるかもしれません(参考)。 
  • 不健康な食生活:極端に少食の女性や、栄養素の低い食品選ぶ女性は、栄養素の欠乏を避けるためにビタミンやミネラルを補う必要があるかもしれません。  


さらに、米国産科婦人科学会の専門家は、すべての妊娠中の女性が出産前前にビタミンと葉酸のサプリメントを服用することを推奨しています。 なぜなら、足りない栄養を補うことで、二分脊椎のような先天性欠損症を防ぐことができるからです。(参考)

以上の理由により、多くの妊婦さんはビタミンやミネラルのサプリメントを頼るのです。

妊娠中のハーブサプリメント

微量栄養素に加えて、ハーブのサプリメントが人気です。 ある研究によると、米国の妊婦の約15.4%がハーブサプリメントを服用しています。

危険なことに、そういった女性の25%以上が、ハーブサプリメントを服用していることを医師に知らせていませんでした(参考)。

妊娠中に服用しても安全なハーブサプリメントもあるかもしれませんが、危険なものもたくさんあります。

一部のハーブは吐き気や胃のむかつきなど、よくある妊娠合併症の症状に役立ちます。しかし、母親と赤ちゃんの両方に有害なハーブもあります(参考)。

残念ながら、妊娠中の女性を対象にしたハーブサプリメントの使用に関する研究はそれほど多くないので、サプリメントが妊婦にどのように影響するかについてはよくわかっていません。


まとめ: 妊娠中の女性は、さまざまな理由で微量栄養素やハーブのサプリメントを頼ります。安全で役立つハーブサプリメントもあれば、母親と赤ちゃんの両方に有害で深刻な合併症を引き起こすものもあります。


妊娠中に安全と考えられるサプリメント

医薬品と同様に、医師はすべての微量栄養素とハーブのサプリメントを把握し、管理すべきです。そして、妊婦にとってそれらのサプリメントが必要で、安全な量を服用しているかを確認する必要があります。

自社製品の評価を、米国薬局方協会(USP)などの第三者機関による依頼している信頼できる会社から、ビタミンを購入してください。

そうすることで、ビタミンが一定の基準を満たし、安全に服用できることが保証されます。

1.妊婦用ビタミン

妊婦用ビタミンは、妊娠中の微量栄養素の需要を満たすために特別に配合されたマルチビタミンです。

妊婦用ビタミンは、妊娠前、妊娠中、授乳中に服用することを目的としています。

観察研究では、妊婦用ビタミンを服用すると早産と子癇前症のリスクが低下することが示されています。

子癇前症は、高血圧やタンパク尿を特徴とする非常に危険な合併症です(参考1参考2)。

妊婦用ビタミンは健康的な食事に取って代わるものではありませんが、妊娠中に特に必要性の高い微量栄養素を補えるので、栄養上のギャップを埋めるのに役立ちます。

妊婦用ビタミンには妊娠中の女性が必要とするビタミンやミネラルが含まれているため、医師の指示がない限り、追加のビタミンやミネラルのサプリメントを服用する必要はないかもしれません。

妊婦用ビタミンは医師から処方されることが多いですが、市販もされています。

2.葉酸


葉酸は、DNA合成、赤血球の産生、胎児の成長と発達に不可欠なビタミンB群の1つです(参考)。

多くのサプリメントでは、葉酸は合成されたものが、扱われています 葉酸は、体内で活性化した状態(L-メチル葉酸)に変換されます。

神経管欠損や口蓋裂や心臓欠損などの先天性異常のリスクを減らすために、妊娠中は1日あたり600 ugの葉酸塩または葉酸を摂取することが推奨されています(参考)。

6,105人の女性を対象とした5件の無作為化試験のレビューでは、毎日葉酸を補給すると胎児の神経管欠損のリスクが低下しました。また、有害な副作用は認められませんでした(参考)。

葉酸は食事から得ることができますが、多くの女性は葉酸が豊富な食品を十分に食べていないため、サプリメントが必要になります(参考)。

さらに、疾病対策センターは、妊娠可能な年齢のすべての女性が1日あたり少なくとも400 mcgの葉酸塩または葉酸を摂取することを推奨しています。

なぜなら、多くの妊娠が計画的に生ずる訳ではなく、また、葉酸欠乏症に起因する先天性欠損症は、妊娠に気づく前の超初期に起こることがほとんどだからです。

特にMTHFR遺伝子変異のある女性は、葉酸の吸収を最大限にするためにL-メチル葉酸を含むサプリメントを選択するのが賢明かもしれません(参考)。

3.鉄

妊娠中は母体の血流量が50%近く増加するため、妊娠中は鉄分の必要量が大幅に増加します(参考)。

鉄は、酸素の輸送および、胎児と胎盤の正常な成長と発達に不可欠です。

米国では、妊娠中の女性の鉄欠乏症の有病率は約18%で、そのうちの5%の女性が貧血です(参考)。

妊娠中の貧血は、早産、周産期うつ、乳児貧血と関連があります(参考1参考2)。

鉄の推奨摂取量(1日あたり27 mg)は、ほとんどの妊婦用ビタミンを服用することで補うことができます。

ただし、鉄欠乏症または貧血の妊婦は、医師の管理下でより高用量の鉄が必要となります。

鉄欠乏症ではない妊婦は、有害な副作用を避けるために鉄の推奨量を超える量は服用しないでください。

副作用には、便秘、嘔吐、異常高ヘモグロビンなどがあります(参考)。

4.ビタミンD


脂溶性のビタミンDは、免疫機能、骨の健康、細胞分裂に重要です。

妊娠中のビタミンD欠乏症は、帝王切開、子癇前症、早産、妊娠糖尿病のリスクの増加と関連しています(参考)。

現在、妊娠中に推奨されるビタミンDの摂取量は1日あたり600 IUです。

ただし、専門家の中には、妊娠中のビタミンDの必要量はもっと多いと指摘する人もいます(参考)。

妊娠中の女性は全員、ビタミンD欠乏症のスクリーニング検査と適切なサプリメントについて医師と話し合う必要があります。

5.マグネシウム


マグネシウムは体内の数百もの化学反応に関与するミネラルです。

マグネシウムは免疫や筋肉、神経機能などに重要な役割を果たしています(参考)。

妊娠中のマグネシウムが欠乏すると、慢性高血圧や早産のリスクを高める可能性があります(参考)。

一部の研究では、マグネシウムを補うことで、胎児発育不全や早産のような合併症のリスクを減らせるかもしれないことと示唆しています(参考)。

6.生姜


生姜の根は、スパイスやハーブサプリメントとして一般的に使われています。

サプリメントの場合、乗り物酔いや妊娠、または化学療法によって引き起こされる吐き気を治療する目的で広く使われています。

4件の研究レビューからは、生姜は妊娠誘発性の吐き気と嘔吐の治療に安全かつ効果的であることが分かりました(参考)。

吐き気と嘔吐は妊娠中によく見られます。女性の最大80%が妊娠の初め3ヶ月間にそういった症状を経験します(参考)。

生姜はこの妊娠に伴うの不快な症状を軽減するのに役立つかもしれませんが、安全な最大投与量を決定づけるには、さらなる研究が必要です。

7.魚油

魚油には、ドコサヘキサエン酸(DHA)とエイコサペンタエン酸(EPA)が含まれています。この2つは、胎児の脳の発達に重要な必須脂肪酸です。

妊娠中にDHAとEPAを補充すると、乳児の脳の発達を促進し、母親の精神的抑うつを軽減する可能性があります。ですが、このテーマに関する研究は結論がまだありません。

観察研究では、妊娠中に魚油を摂取した場合、産まれた子供たちの認知機能が向上していたという結果を示しました。しかし、一部の対照研究では一致する効果を示すことができませんでした。

たとえば、2,399人の女性を対象としたある研究では、妊娠中に1日あたり800 mgのDHAを含む魚油カプセルを服用した母親のグループと、服用しなかった母親のグループを比較しましたが、乳児の認知機能に違いは見られませんでした(参考)。

この研究ではまた、魚油を補っても母親の精神的抑うつに影響はなかったことがわかりました。

しかし、この研究から、魚油を服用すると早産を予防することがわかりました。また一部の結果からは魚油が胎児の目の発育に役立っている可能性があることが示唆されました(参考)。

母体のDHAレベルは胎児の発育にとって重要であり、サプリメントで補うことは安全と考えられています。

妊娠中に魚油を取ることが必要かどうかについてはまだ結論が出ていません。

妊娠中の女性は、食事を通じてDHAとEPAを摂るために、サーモン、イワシ、鱈などの水銀値が低い魚を1週間に2〜3皿食べることをお勧めします

8.プロバイオティクス

腸の健康に対する一般的な認識が高まっていることを考慮すると、多くの妊婦がプロバイオティクスを頼りにしています。

プロバイオティクスは、消化器系を正常に保つのに有効だと考えられている生きている微生物です。

プロバイオティクスは、妊娠中でも安全に服用できることを多くの研究が示しています。非常にまれなプロバイオティクス誘発性の感染のリスクを除き、有害な副作用は確認されていません(参考)。

さらに、いくつかの研究では、プロバイオティクスを補うと、妊娠糖尿病、産後うつ、乳児湿疹および皮膚炎のリスクが低下する可能性があることがわかっています(参考1参考2参考3参考4)。

妊娠中のプロバイオティクスの使用に関する研究は進行中であり、母体と胎児の健康におけるプロバイオティクスの詳細な役割は、今後きっと明らかになるでしょう。


まとめ: 葉酸、鉄分、出生前のビタミンなどのサプリメントは、妊婦にとって安全であると見なされています。 ビタミン、ミネラル、ハーブなどのサプリメントについては、常に医師と話し合うことが大切です。


妊娠中に避けるべきサプリメント

一部の微量栄養素とハーブは妊婦にとって安全ですが、危険なものも多く、服用しないようにしなければなりません。

1.ビタミンA


ビタミンAは胎児の視覚の発達と免疫機能に非常に重要ですが、多く摂りすぎると有害になる可能性があります。

ビタミンAは脂溶性なので、過剰に摂取した分は肝臓に蓄積されます。

ビタミンAが蓄積すると、体に有害な影響を及ぼし、肝臓にダメージを引き起こす場合があります。

また、先天性欠損症を引き起こすことさえあります。

たとえば、妊娠中にビタミンAを過剰に摂取すると、先天性欠損症を引き起こすことが分かっています(参考)。

妊婦用ビタミンと食事から、妊娠中の女性は十分なビタミンAを摂取できるはずであり、追加のサプリメントは推奨されません。

2.ビタミンE


脂溶性のビタミンEは、体内で多くの重要な役割を果たし、遺伝子発現と免疫機能に関与しています(参考)。

ビタミンEは健康にとって非常に重要ですが、妊娠中の女性はビタミンEを補充しないことをお勧めします。

ビタミンEを補充しても、母親または乳児の転帰を改善することは証明されておらず、代わりに腹痛や羊膜の早期破裂のリスクを高める可能性があります(参考)。

3.ブラックコホッシュ

キンポウゲ科の1つであるブラックコホッシュは、のぼせや生理痛の抑制など、さまざまな目的で利用される植物です。

妊娠中にこのハーブを服用することは安全ではありません。なぜなら、ブラックコホッシュは子宮収縮を引き起こし、早産を引き起こす可能性があるからです(参考)。

ブラックコホッシュはまた、一部の人々に肝障害を引き起こすことが分かっています(参考)。

4.ゴールデンシール(ヒドラスチス)

ゴールデンシールは植物で、呼吸器感染症や下痢の治すための栄養補助食品として使われます。ですが、その効果と安全性に関する研究はほとんどありません。

ゴールデンシールには、乳児の黄疸を悪化させるベルベリンという物質が含まれていることがわかっています。

ベルベリンは、核黄疸と呼ばれる病態を引き起こす可能性があります。核黄疸は致命的な脳損傷を引き起こします(参考)。

これらの理由から、妊婦はゴールデンシールを服用してはいけません。

5.ドンクアイ(トウキ)

ドンクアイは1000年以上利用されている根であり、漢方薬として人気があります。

月経痛から高血圧まであらゆる治療に利用されていますが、その有効性と安全性に関する研究は十分ではありません。

ドンクアイは子宮収縮を刺激し、流産のリスクを高める可能性があるため、妊娠中は、ドンクアイの服用は避けるべきです(参考)。

6.ヨヒンベ

ヨヒンベは、アフリカ原産の木の樹皮から作られたサプリメントです。

ヨヒンベは、勃起不全から肥満までのあらゆる病態に効く植物性生薬として利用されています。

ヨヒンベは、高血圧や心臓発作、痙攣などの危険な副作用と関連があるため、妊娠中は決して使用しないでください(参考)。

7.妊娠中の服用は安全ではないと考えられている他のハーブ系サプリメント:

  • ノコギリヤシ  
  • ヨモギギク 
  • ムラサキツメクサ 
  • アンジェリカ 
  • ノコギリソウ 
  • ニガヨモギ 
  • ブルーコホッシュ(ルイヨウボタン) 
  • ペニーロイヤル 
  • マオウ 
  • ヨモギ 


まとめ: 多くのビタミンやハーブは妊娠中に服用すべきではありません。微量栄養素やハーブ系サプリメントを服用する前に、必ず医師に相談してください。


さいごに

妊娠は胎児の成長と発達の期間であり、健康と栄養が最優先事項となります。

一部のサプリメントは妊娠中に効果がある可能性があります。ですが、ほとんどのサプリメントは母体と胎児の両方に危険な副作用を引き起こす可能性があります。

特定のビタミンやミネラルを補給することで栄養の穴を埋めることができますが、重要なのは、サプリメントは健康的な食事やライフスタイルに取って代わるものではないということです。

栄養豊富な食品を食べ、十分な運動と睡眠を取り、ストレスを最小限に抑えることは、母体と胎児の健康を確実なものとする1番の方法です。

特定の状況下ではサプリメントは必要で役に立つ場合がありますが、サプリメントの用量や安全性、潜在的なリスクと有益性については常に医師に確認してください。

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