免疫力UPに最適な成分やサプリメントは?エビデンスをもとに効果や副作用を解説

Written by alloeh編集部

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はじめに

季節の変わり目などでよく体調を崩す方は免疫力を高めたいと思うかも知れません。しかし、どうすれば免疫力がつくか分からないという方も多いのではないでしょうか?

免疫を強化は言うは易く行うは難しです。食事や生活習慣を変え、体の自然防御力を強化すると、体が有害な病原体や病気を引き起こす生物と戦うのを助けるかもしれません。

この記事では免疫力を自然に高めるのに効果が期待できる方法をご紹介します。


1.十分な睡眠を摂る

1つ目は十分な睡眠を取ることです。

睡眠と免疫は密接に関連しています。

質の悪い睡眠や不十分な睡眠を続けると、病気にかかりやすくなると言われています。

164人の健康な成人を対象とした研究では、1晩の睡眠時間が6時間未満の人は、1晩の睡眠時間が6時間以上の人よりも風邪をひく傾向がありました。 (参考)

十分な休息をとれば、自然免疫が強くなるかもしれません。また、病気にかかったときは、免疫系が病気と闘うので睡眠時間が長くなることもあります。(参考)

成人は毎晩7時間以上の睡眠をとることを目標とすべきで、10代の若者は8~10時間、さらに年代が若い小児および乳児は14時間必要とされています。 (参考)

睡眠に問題がある場合は、携帯電話・テレビ・コンピューターから発せられるブルーライトが概日リズムを乱したり、身体の自然な睡眠サイクルを乱したりするので、寝る前の1時間はスクリーンタイムを制限してみてください。 (参考)

睡眠に関するその他のアドバイスには、真っ暗な部屋で寝る・睡眠マスクを使う・毎晩同じ時間に寝る・定期的に運動するなどがあります。 (参考)

💡 Point

睡眠不足は病気になる危険性を高めるかもしれません。ほとんどの成人は、1晩に少なくとも7時間は睡眠をとるべきです。


2.植物性食品を摂取する

2つ目は植物性食品を摂取することです。

果物・野菜・ナッツ・種子・豆類などの植物性食品には、有害な病原体から体を守るための栄養素や抗酸化物質が豊富に含まれています。

これらの食品に含まれる抗酸化物質は、フリーラジカルと呼ばれる不安定な物質と戦い炎症を軽減する働きがあります。体内にフリーラジカルが大量に蓄積すると炎症を引き起こすことがあるので抗酸化物質は大変重要です。 (参考)

慢性的な炎症は、心臓病・アルツハイマー病・特定のがんなど、多くの健康状態に悪影響を与えます。

一方、植物性食品に含まれる食物繊維は、腸内微生物叢や腸内の健康な細菌群を養います。丈夫な腸内微生物がいると、免疫力を高め、消化管から有害な病原体が体内に侵入しないように守れます。 (参考)

さらに果物や野菜にはビタミンCなどの栄養素が豊富に含まれているため、かぜの症状が早く収まることがあります。 (参考)

💡 Point

植物性食品には抗酸化物質・食物繊維・ビタミンCが含まれています。

3.健康的な油をとる


3つ目は健康的な油を取ることです。

オリーブオイルやサーモンなどに含まれる健康的な脂肪は、炎症を抑えることで病原体に対する免疫反応を促進します。

軽度の炎症はストレスや怪我に対する正常な反応ですが、慢性的な炎症は免疫が下がる可能性があります。(参考)

抗炎症性の高いオリーブオイルは、心臓病や2型糖尿病などの慢性疾患のリスク低下と関連しています。さらに、その抗炎症作用により、有害な病気を引き起こす細菌やウイルスから体を守る働きもあります。 (参考1)(参考2)

また、サケやチアシードなどのオメガ3脂肪酸も炎症と闘う効果の高いとされています。(参考)

💡 Point

オリーブオイルやオメガ3などの健康的な脂肪は、抗炎症作用が強いです。慢性的な炎症は免疫系を抑制するので、これらの脂肪は自然に病気と戦うことができます。


4. 発酵食品やプロバイオティクスのサプリメントを摂取する


4つ目は発酵食品やプロバイオティクスのサプリメントを摂取することです。

発酵食品にはプロバイオティクスと呼ばれる有益な細菌が豊富に含まれています。プロバイオティクスは主に消化管に生息しています。 (参考)

これらの食品にはヨーグルト・ザワークラウト・キムチ・ケフィア・納豆などがあります。

研究によると、腸内細菌のネットワークが活発になることで、免疫細胞が正常な細胞と健康な細胞、そして有害な侵入生物を識別するのに役立つと示されています。 (参考)

126人の子どもを対象にした3カ月間の研究では、毎日わずか2.4オンス(70 mL)だけの発酵乳を飲んだ子どもは、対照群と比べて、子どもの感染症が約20%少ないことが分かりました。 (参考)

発酵食品を定期的に食べていない場合は、プロバイオティクスのサプリメントの摂取も選択肢の1つです。

ライノウイルスに感染した152人を対象とした28日間の研究では、プロバイオティクスビフィズス菌を摂取した患者は、対照群よりも強い免疫反応を示し、鼻汁中のウイルス濃度が低い結果となりました。(参考)

💡 Point

腸の健康と免疫は深く関連しています。発酵食品やプロバイオティクスは、有害な病原体の特定や毒素を取り除くのに役立ち、その結果免疫系を強化する可能性があります。


5. 砂糖を制限する


5つ目は砂糖を制限することです。

最近の研究では、糖類や精製炭水化物が、過体重や肥満に繋がる可能性があることが示唆されています。(参考1(参考2)

約1,000人を対象にした観察研究によると、インフルエンザワクチンを接種された肥満者は、ワクチンを接種された肥満でない人よりも、まだインフルエンザにかかる可能性が2倍高くなっていました。(参考)

砂糖の摂取量を減らすことで炎症を抑えたり、体重を減らしたりすることができるため2型糖尿病や心臓病などの慢性的な健康状態のリスクを 軽減することができます。(参考1)(参考2)

肥満・2型糖尿病・心臓病などは免疫力を低下させるので、糖分の制限は免疫を高める食事の重要な要素です。(参考1) (参考2) (参考3)

糖分の摂取量は、1日のカロリーの5%以下に抑えるように心がけてください。これは2,000カロリーの食事をしている人には、約大さじ2g(25g)の砂糖と同等です。

💡 Point

糖の添加は、肥満・2型糖尿病・心臓病などの免疫抑制に大きく寄与します。糖分の摂取量を減らすことで、炎症や炎症のリスクを減らすことができます。


6. 適度な運動をする


6つ目は適度な運動をすることです。

長時間の激しい運動は免疫系を抑制しますが、適度な運動は免疫系の働きを促進します。

研究によると、中等度の運動を1回行うだけでも、免疫系の機能が低下している人では、ワクチンの効果を高めることができます。 (参考)

さらに適度な運動を定期的に行うことで、炎症を抑え免疫細胞を定期的に再生させることができます。(参考)

中等度の運動の例としては、早歩き・自転車こぎ・ジョギング・水泳・軽いハイキングなどがあります。1週間に少なくとも150分間の中等度の運動を目標にすべきです 。(参考)

💡 Point

適度な運動は炎症を抑え、免疫細胞の代謝を促進します。ジョギング・サイクリング・ウォーキング・水泳・ハイキングなどをしてみるのはがいいでしょう。


7. 定期的に水分を摂取する


7つ目は定期的に水分を摂取することです。

水分補給は必ずしも細菌やウイルスから守ってくれるわけではありませんが、脱水症状を防ぐことは健康にとって重要です。

脱水は頭痛を引き起こし、身体能力・集中力・気分・消化・心臓や腎臓の機能を妨げます。またこれらの合併症は病気にかかりやすくなります。(参考)

脱水を防ぐためには、尿が薄い黄色くなるくらいの水分を毎日摂るようにしてください。水はカロリー・添加物・砂糖が含まれていないのでおすすめです。(参考)

紅茶やジュースには水分が含まれていますが、砂糖の含有量が多いものもありますので、ジュースや加糖茶は控えた方がいいでしょう。(参考1) (参考2)

一般的な目安としては、喉が渇いたときには飲み始め、渇きが収まれば飲むのをやめれば良いでしょう。激しい運動をしたり、屋外で仕事をしたり、また暑い地域に住んでいる場合は、水分量を増やす必要があります。 (参考)

高齢者は、のどが渇いていると感じにくいため、水分が欲しいと感じるにくいことに注意してください。高齢者は喉が渇いていなくても、定期的に飲む必要があります。

💡 Point

水分不足に陥ると免疫力が低下するので、毎日たくさん水を飲むようにしましょう。


8. ストレスを溜めないようにする


8つ目はストレスを溜めないようにすることです。

ストレスや不安を解消することは免疫力を高める鍵となります。

長期ストレスは免疫細胞機能の不均衡と同様に炎症を促進する。(参考1) (参考2)

特に長期の精神的ストレスは小児の免疫を下げてしまいます。(参考)

ストレスに役立つものは、瞑想・運動・日記・ヨガ・その他のマインドフルネスプラクティスなどがあります。また、免許を持ったカウンセラーやセラピストに会うのも良いでしょう。

💡 Point

瞑想・ヨガ・運動・その他の運動などを通してストレスレベルを下げると、免疫系の機能を正常に保つのに役立ちます。


9. 正しくサプリメントを摂取する

新型コロナウイルス(COVID-19)の治療や予防に関しても、サプリメントの効果が語られることがあります。しかしこの主張は根拠がなく、事実ではないようです。

国立衛生研究所 (NIH) によると、COVID-19を予防または治療するためのサプリメントの使用を立証するものはありません。(参考)

しかし、いくつかの研究によると、以下のサプリメントは全身の免疫反応を強化する可能性があります。


ビタミンC


11,000人以上を対象にした調査によると、1日に1,000~2,000 mgのビタミンCを摂取すると、風邪の期間が成人で8%、小児で14%短縮されました。しかし風邪を予防には至りませんでした。(参考)


ビタミンD


このビタミンの欠乏症になると病気になる可能性が高くなるため、サプリメントを摂取することで、症状を和らげることができます。しかしながら、十分な量以上のビタミンDを摂取してもさらなる効果は得られないようです。(参考)


エルダーベリー

ある小規模なレビューでは、エルダーベリーがウイルス性上気道感染症の症状を軽減する可能性があることがわかりましたが、さらなる研究が必要です。(参考)


エキナセア


700人を対象としたある研究では、エキナセアを服用した人はプラセボを服用した人や無治療の人と比べて、風邪から回復するのが早いという結果が出ましたが、その差はわずかでした。(参考)


ガーリック


146人を対象とした12週間の調査によると、ニンニクのサプリメントを摂取すると風邪の発症率が約30%減少すると証明されました。しかし、これもさらなる研究が必要です。(参考)

これらのサプリメントは上記の研究で可能性が示されていますが、COVID-19に対して有効であるという確証はありません。

💡 Point

一部のサプリメントはウイルス感染に対抗する可能性がありますが、いずれもCOVID-19に有効であることは証明されていません。

まとめ

免疫力を高めるためには、生活習慣や食生活を変えることも重要です。

是非、ここに記載したことを取り入れて、体調を崩しにくい体づくりをしていきましょう。

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