脳機能のパフォーマンスを上げるには?論文をもとに10つの成分を解説

Written by alloeh編集部

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はじめに

特定の成分には、記憶力やモチベーション、想像力、注意力、一般的な認知機能を向上させる効果が期待されています。また、脳機能の老化による衰えを減らす効果が示唆されているものもあります。

この記事では、そうした脳機能に関する効果が期待されている成分についてご紹介します。

1. フィッシュオイル(魚油)

魚油サプリは、ドコサヘキサエン酸 (DHA)エイコサペンタエン酸 (EPA)、2種類のオメガ3脂肪酸を豊富に含んでいます。

これらの脂肪酸は、脳の健康を促進すなど、身体へのメリットがたくさんあります(参考)。

DHAは、脳の構造や機能の維持に重要な役割を果たします。脳細胞に見られるDHAは、総脂肪の約25%、オメガ3脂肪の90%を占めます(参考1, 参考2)。

魚油に含まれるオメガ3脂肪酸であるEPAは、抗炎症作用があり、脳の損傷や老化を防止します(参考)。

DHAサプリは、健康でDHAの摂取量が少ない人の思考能力や記憶力を向上させ、反応時間を短縮しました。また、脳機能が若干退化している人々にも効果があることがわかりました(参考1, 参考2, 参考3)。

DHAとは異なり、EPAは、必ずしも脳機能の改善にはつながりません。しかし、うつ病患者には、気分が良くなるといった改善が見られました(参考1, 参考2, 参考3, 参考4, 参考5)。

DHAとEPAの両方を含む魚油を摂取すると、老化による脳機能の衰えを軽減できるということがわかりました(参考1, 参考2, 参考3, 参考4, 参考5)。

しかし、魚油が脳を健康に保つという証拠については、様々な意見があります(参考1, 参考2) 。

一般的に、オメガ3脂肪酸の推奨量を摂取する最善の方法は、毎週脂ののった魚を2人前食べることだと言われています(参考)。

それができない場合は、サプリメントを摂ると良いでしょう。オンラインで様々な種類のサプリメントを購入することができます。

EPAとDHAをどれぐらい摂取すべきか、またEPAとDHAをどういう割合で摂取すると良いかについては、さらに研究が必要です。しかし、一般的にDHAとEPAを合わせて1グラム摂取すると身体によいとされています(参考)。


💡 POINT

推奨量の魚油を摂取できない場合、脳を健康に保ち、老化を防ぐためにサプリの摂取を検討してください。


2. レスベラトロール

レスベラトロールは、ブドウやラズベリー、ブルーベリーなどの紫や赤の皮を持つものが自然に持っている抗酸化物質です。赤ワインやチョコレート、ピーナツにも含まれています。

レスベラトロールサプリを摂取することで、記憶に関連する脳の重要な部分である、海馬の老化を防ぐことができる言われています(参考)。

もしこれが真実であるならば、レスベラトロールサプリを摂取することで、加齢による脳機能の老化を鈍化させることができるでしょう(参考)。

レスベラトロールは、記憶力や脳の機能を改善することができるという動物実験の結果もあります(参考1, 参考2)。

さらに、少数の健康な高齢者が毎日26週間、レスベラトロールを200ミリグラム摂取したところ、記憶力の改善が見られたという実験結果もあります(参考)。

しかし、レスベラトロールの効果を確証する人体実験は十分には行われていません(参考)。

レスベラトロールにご興味がある方は、お店やオンラインで購入できます。


💡 POINT

動物実験では、レスベラトロールサプリが、記憶力や脳機能を改善するという結果が出ました。しかし、ヒトに同様の効果があるかは、まだ不明です。


3. カフェイン

カフェインは、コーヒーや紅茶、ダークチョコレートなどにみられる天然の刺激物です。

サプリメントとして摂取することもできますが、コーヒーや紅茶、ダークチョコレートなどから摂取する場合、特に必要ではありません。

脳と中枢神経系を刺激することで、疲れを感じにくく、集中力が高まります(参考)。

実際、カフェインは、身体をエネルギッシュに保ち、記憶力を向上し、反応時間を早め、脳の機能を向上させるといった研究結果もあります(参考1, 参考2, 参考3)。

一杯のコーヒーに含まれるカフェインの量は様々ですが、一般的には50~400 ミリグラムと言われています。

ほとんどの人にとって、一日、200~400 ミリグラムの摂取は、一般的に安全で、健康に良いとされています(参考1, 参考2, 参考3)。

しかし、カフェインの過剰摂取は、逆効果で、不安や吐き気、睡眠障害といった副作用が発生する可能性があります。


💡 POINT

カフェインは、脳の機能を改善したり、身体をエネルギッシュにし、集中力を高めることができる天然の刺激物です。

カフェイン配合のエナジーサプリ "Zone"

エナジーサプリとは、エナジードリンクのサプリ形態を意味する言葉で、その手軽さ・糖質の少なさなどから、エナジードリンクの代替として注目されています。

このメディア「alloeh」を運営するALLOEH社では、エナジーサプリメント "Zone" を販売しています。アルギニンや新素材ザイナマイトに加え、カフェイン抽出物が1回目安量(2錠)あたり100mg配合されています。

Zoneについては以下の商品ページからチェックしてみてください。



4. ホスファチジルセリン

ホスファチジルセリンは、脳に見られるリン脂質という脂肪化合物です(参考1, 参考2)。

ホスファチジルセリンサプリを摂取すると、脳の健康を保つのに役立つと言われています(参考)。

ホスファチジルセリンサプリは、オンラインで簡単に購入することができます。

ホスファチジルセリンを一回100ミリグラム、一日3回、摂取すると、老化に伴う脳機能の退化を軽減することができるという研究結果もあります(参考1, 参考2, 参考3, 参考4)。

また、健康な人がホスファチジルセリンサプリを毎日、最高400ミリグラム摂取すると、思考能力と記憶力が改善されたとも報告されています(参考1, 参考2)。

しかし、ホスファチジルセリンの脳機能に対する効果を完全に理解するには、さらに研究が必要です。


💡 POINT

ホスファチジルセリンサプリは、思考力や記憶力を向上させることができると考えられています。また、加齢による脳機能の低下も食い止めることができるとされています。しかし、さらに研究が必要です。


5. アセチル-L-カルニチン

アセチル-L-カルニチンは、体内で自然に生成されるアミノ酸です。代謝、特にエネルギー生成において、重要な役割を担っています。

アセチル-L-カルニチンサプリを摂取すると、集中力が増し、記憶力を向上させ、老化による記憶の喪失を鈍化させると言われています(参考)。

これらのサプリは、ビタミン剤を販売するお店やオンラインで購入できます。

動物実験では、アセチル-L-カルニチンサプリは、加齢による脳機能の低下を抑制したり、学習能力を向上させるという結果が報告されています(参考1, 参考2)。

人体実験では、老化による脳機能の低下を鈍化さるのに有効であるという結果が出ています。

軽度の記憶喪失やアルツハイマー病の患者の脳機能の向上にも効果が期待されています(参考1, 参考2, 参考3, 参考4, 参考5, 参考6)。

しかし、脳機能が衰えていない健康な人に対して効果があるという研究結果はありません。


💡 POINT

アセチル-L-カルニチンは、高齢者や記憶喪失、またはアルツハイマー病など、精神障害のある患者においては、脳機能喪失の治療に効果的であると考えられています。しかし、健康な人に対する効果は不明です。


6. イチョウ

イチョウは、イチョウの木からとれるハーブのサプリメントです。多くの人が脳の力を向上させるために摂取する、非常にポピュラーなサプリメントで、店頭やオンラインで購入することができます。

脳への血液量を増やすことで作用し、集中力や記憶力といった脳の機能を向上させると考えられています(参考)。

イチョウは広く使われているにもかかわらず、その効果に関する研究結果は様々です。

イチョウサプリを摂取することで、老化による脳機能の低下を軽減することができる、という研究結果もあります(参考1, 参考2, 参考3)

健康な中年の人を対象に行った実験では、イチョウサプリを摂取することで、記憶力や思考能力が向上したという結果が報告されました(参考1, 参考2)。

しかし、全ての実験で同様のメリットが報告されたわけではありません(参考1, 参考2)。


💡 POINT

イチョウは、短期的な記憶力や思考力を向上させるのに役立つとされています。また、老化による脳機能の低下を防ぐとも言われています。しかし、実験によって、結果は様々です。


7. クレアチン

クレアチンは、エネルギー代謝において重要な役割を担う天然の物質です。体内で自然に存在するもので、ほとんどが筋肉中に存在し、脳にも少量あります。

ポピュラーなサプリメントですが、肉や魚、卵など動物性の食品に含まれています。

面白いことに、クレアチンサプリは、肉を食べない人の記憶力や思考力を向上させる可能性があります(参考)。

ベジタリアンの人がクレアチンサプリを摂取したところ、記憶力や知能テストにおいて25~50%向上したという研究結果もあります(参考)。

しかし、肉を食べる人に同様の効果は見られませんでした。これは、肉を食べる人はすでにクレアチン不足ではなく、食事から十分にクレアチンを摂取しているからかもしれません(参考)。

クレアチンサプリは、オンラインで気軽に購入できますので、ご興味がある方はお試しください。


💡 POINT

クレアチンサプリを摂取すると、肉を食べない人の記憶力や思考力を向上させることができます。


8. オトメアゼナ

オトメアゼナは、オトメアゼナハーブから作られる薬です。脳機能の改善のため、アーユルヴェーダなど伝統的な薬物療法に用いられています。

健康な人にも、脳機能の低下に悩む高齢者にも、思考力や記憶力の改善が見られました(参考1, 参考2, 参考3, 参考4, 参考5, 参考6)。

しかし、特筆すべきは、継続的に用いなければこの効果が得られないということです。通常、毎日300ミリグラム摂取するとすれば、効果を実感するのに4週間から6週間かかるでしょう。

オトメアゼナの研究結果によると、下痢や胃の調子を悪くするといった症状を起こすこともあるという研究結果もあります。このため、このサプリは食事と一緒に摂取することが推奨されています(参考)。

店頭やオンラインで購入できます。


💡 POINT

オトメアゼナは、健康な人にも脳機能が衰えた人にも、記憶力や思考力を向上させると言われています。


9. イワベンケイ(ロディオラ ロゼア)

イワベンケイ(ロディオラ ロゼア)は、イワベンケイハーブから作られるサプリメントで、健康促進や脳機能の改善のため、漢方薬として多く用いられています。

疲れを軽減することで、精神的処理能力を向上する助けになると考えられています(参考)。

イワベンケイを摂取すると、疲れが減り、脳機能が改善されるとされています(参考1, 参考2, 参考3)。

しかし、様々な結果が報告されています(参考)。

欧州食品安全機関による最近の研究は、イワベンケイが疲れに効く、または脳機能を向上させるといったことを証明するにはさらに研究が必要であるという結論に達しました(参考)。

それでも試してみたい方は、オンラインで探してみてください。

💡 POINT

イワベンケイは、疲労を軽減することで、思考力を向上すると言われています。しかし、化学者がその効果を確証するには、さらに研究が必要です。


10. S-アデノシルメチオニン

S-アデノシルメチオニン(SAMe)は、体内に自然に存在する物質です。たんぱく質や脂肪、ホルモンといった重要な成分を作ったり、分解するといった化学反応に使われます。

抗うつ剤の効果を高めたり、うつ病患者に見られる脳機能の低下を軽減するのに効果的だと考えられています(参考1, 参考2, 参考3)。

抗うつ剤治療に反応がなかった患者の処方にSAMeを添加すると、回復の兆しが約14%向上したという研究結果も報告されています(参考)。

さらに最近の研究では、SAMeが数種の抗うつ剤と同じぐらい効果があるという結果も出ました(参考)。

しかし、このサプリメントがうつ病患者以外に効くかどうかは証明されていません。

ですが、店頭でもオンラインでも簡単に入手することができます。

💡 POINT

SAMeは、うつ病患者の脳機能の改善には効果的とされています。しかし、健康な人に同様の効果があるという証拠はありません。


最後に

中には、脳の健康の向上や脳を健康に保つのにとても有望なものもあります。

しかし、脳機能を向上させるサプリメントは、精神疾患のある人やその成分が不足している人に対してだけ有効であるということに注意してください。

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