ヨヒンビとは?エビデンスをもとに効果や副作用を解説

alloeh編集部

最終更新日:2020/04/23

ヨヒンビはアフリカの常緑樹の樹皮から作られる有名なサプリメントの1つです。

一般的には、勃起不全などによく使用されます。また、ボディビルダーなどの間でも脂肪を減らす目的によく使われる様になってきています。

よく使われていますが、ヨヒンビをサプリメントとして取り始める前に効能や副作用などを知っておきましょう。

この記事では、ヨヒンビについて知っておいた方が良い効能や可能性のある副作用などについて取り上げます。

どの様にしてヨヒンビンは働くのか?

ヨヒンビは西アフリカの伝統医学の中で、性機能の向上のための薬剤として長く使用されてきました。

最近では、ヨヒンビはより広い用途のサプリメントとして販売される様になってきています。

この用途には、勃起不全などの治療のための用途に加えて、体重減量のための用途なども含まれます。

このサプリメントは西アフリカから中央アフリカにかけて自生している、ヨヒンベノキ(Pausinystalia johimb)と呼ばれる常緑樹の樹皮から作られます。

しばしば、ヨヒンビ樹皮の活性成分として、ヨヒンビ樹皮抽出液もしくはヨヒンビンなどの名前でカプセルや錠剤で販売されています。(参考

このヨヒンビンは、体内のα2アドレナリン受容体を阻害することで作用すると考えられています。

この受容体は、勃起抑制のために作用しており、ヨヒンビンはこの受容体を阻害することで血管拡張を促し、性器への血流を増やしすことで勃起不全などの改善につながるとされています。(参考

また、ヨヒンビンは一酸化窒素の放出も促すと考えられており、一酸化窒素が血管を拡張させ性器への血流を増加させると考えられています。(参考


Point:ヨヒンビは勃起不全や体重減量などに使われるサプリメントの1つです。ヨヒンビは、体内ではα2アドレナリン受容体を阻害することでその効果を発揮します。


ヨヒンビの勃起不全に対する有効性

ヨヒンビの最もよく知られている効能の一つは勃起不全に対する改善効果ですが、この効果を裏付けるデータがあるのかは多くの人が気になっていると思います。

対照群との比較を行った過去の7つの研究をまとめた報告では、この効能が正しいかもしれないと結論づけられています。(参考

この報告では、ヨヒンビンがプラセボと比較して勃起不全に対して有効性が認められたとされています。

82名の勃起不全を持つ退役軍人を対象として、ヨヒンビンの勃起不全に対する効果を調査した研究があります。(参考

1ヶ月間の介入の結果、プラセボ内服群で効果があったのはわずか7%であったのに対し、ヨヒンビン使用群の34%で部分的、20%で完全な持続する勃起の効果が得られたとされています。

しかし、効果に対するデータが不十分であることと副作用の可能性などから、米国泌尿器科学会などの団体はヨヒンビンの勃起不全に対する使用は推奨していません。(参考


Point:ヨヒンビンがプラセボよりも勃起不全に対して有効であったとの研究結果が出ています。しかし、泌尿器科学会などの医療の専門家団体はそのデータが不十分であることと副作用の可能性などから、サプリメントの使用推奨には前向きではありません。


体重減量作用の効能はデータがまだ不十分

ヨヒンビのサプリメントは、体重減量や体組成の改善の効果があるとされ販売されることが多いです。

理論的にはヨヒンビンの効能の一つである、αアドレナリン受容体の阻害効果を介して、脂肪細胞の受容体阻害により、脂肪減少と体重減量などにつながる可能性が考えられています。

複数の対照群との比較試験が行われていますが、結果は今のところ確定的ではありません。

ある研究では、20名の肥満女性に1,000カロリーの食事と一緒にヨヒンビンを3週間摂取するという調査を実施しました。

ヨヒンビンを摂取している女性において、摂取していない女性と比較して有意に体重減少が認められたとされています(ヨヒンビン摂取群で3.6kgに対し非摂取群で2.2kgの体重減)。(参考

ヨヒンビンはまた、サッカー選手でも調査されており、3週間の摂取で体脂肪率がプラセボ群では変化がなかったのに対して、ヨヒンビン摂取群で1.8%ほど減少したとの報告がされています。(参考

一方で、対照群を用いた、追加の2つの研究ではヨヒンビンは体重減少や脂肪減少に有意な効果がなかったと報告されているので、研究の結果は一貫していません。(参考1, 参考2

ヨヒンビが体重減量のためのサプリメントとして広く使われるためには、今後の追加の研究が必要でしょう。


Point:ある研究では、ヨヒンビの摂取が体重減少や体脂肪の減少につながったと報告されています。しかしながら、別な研究では効果が証明できませんでした。ヨヒンビが効果的な体重減量サプリであるかの評価のためには、今後のさらなる研究が必要です。


ヨヒンビの摂取による危険性

ヨヒンビンはヨヒンビン塩酸塩などの名前で、勃起不全の治療薬として処方されることがあるかもしれません。

しかし、ヨヒンビ樹皮の抽出液やヨヒンビん塩酸塩としてサプリメントとして薬局などでも購入が可能です。

ヨヒンビのサプリメントの主な懸念は、製品の成分表示が不正確であることと、その副作用の可能性にあります。

これが理由で、オーストラリア、カナダ、イギリスなどの国ではヨヒンビサプリメントが禁止されています。(参考

不正確な成分表示の可能性

サプリメントは米国食品医薬品局(FDA)が品質を管理していないので、サプリメントの成分表示がどの程度正確であるか保証がありません。

ハーバード医学部の研究グループが49の異なるヨヒンビサプリメントを調べたところ、78%の製品でヨヒンビの含有量の記載がありませんでした。(参考

さらには、ヨヒンビサプリメントの成分表示はとても不正確で、サプリメントに含まれる実際のヨヒンビの量は記載量の28%-147%と大きなばらつきがありました。

これは大きな問題で、摂取しようと思っている量より過剰なヨヒンビを摂取してしまうことで副作用につながる可能性があると考えられています。

ヨヒンビの副作用

これらのサプリメントの摂取は、摂取に伴う副作用の可能性があります。

カリフォルニア中毒制御システムのヨヒンビン含有サプリに関する報告のまとめがあります。(参考

最も報告の多かった副作用は、消化器症状、頻脈、不安症状、血圧上昇などでした。

少数ではありますが、心臓発作、痙攣、腎不全などの命に関わる様な副作用の報告もあります。

気をつけたいのは、これらの報告サプリメントにはヨヒンビ以外の成分も含まれており、それらの成分がこれらの副作用に関わっている可能性もあることです。


Point:ヨヒンビのサプリメントを摂取することは、製品の不正確なラベリングや副作用などのリスクを伴います。


ヨヒンビを使用するべきか?

ヨヒンビを摂取しない方が良い人がいます。

心疾患の既往がある人、血圧が高値または低値の人、腎疾患や肝疾患のある人、精神疾患のある人などではヨヒンビを摂取すべきではありません。(参考

妊婦や18歳以下の小児においてもヨヒンビの使用は避けるべきでしょう。

もしも勃起不全の症状に対して治療薬を探している場合、まずは医師に治療選択肢を相談すると良いでしょう。

現在では、ヨヒンビンより安全で効果的な薬剤があるので、医師がヨヒンビンを処方することは稀になってきています。

現時点でのヨヒンビの体重減量に対するデータは確定的ではありません。

体重減量に対しては、生活習慣の見直しなどがより有効な場合があります。

結論として、製品の成分表示の不正確性などから考えると、ヨヒンビサプリメントの摂取は避けた方が安全かもしれません。

もしもヨヒンビサプリメントを使用する場合には、信頼できるブランドで購入することが推奨されます。

また、製品が品質や安全性などの検査がされているか、成分表示が正確なのかは確認すると良いでしょう。

ヨヒンビサプリメントの適切な摂取量については、定まったガイドラインなどがありません。(参考

ある報告では、1日あたりヨヒンビン塩酸塩30mg相当、すなわち10mgの1日3回程度の摂取が推奨されています。

また、別な報告では0.2mg/kg/日程度の摂取が推奨されています。これは65kgの成人であれば1日15mg程度の摂取量に相当します。(参考1, 参考2


Point:成分表示の不正確さと副作用の可能性から、ヨヒンビサプリメントの摂取は避けた方が安全かもしれません。ヨヒンビサプリメントを摂取する場合には、信頼できるブランドの製品を買うことと、製品の品質と安全性が調べられていることを確認することが大切です。


まとめ

ヨヒンビは、勃起不全や体組成の改善、体重減量などの効能でよく知られたサプリメントです。

ヨヒンビンはヨヒンビサプリメントの主要な活性成分で、勃起不全の改善に有効であるとされています。

しかし、体重減量や体組成の改善に対する研究結果は確定的ではありません。

ある研究では、ヨヒンビサプリメント製品の不正確な製品表示ラベルが取り上げられています。ヨヒンビサプリメントの摂取は、ある一定の副作用リスクを伴うことは言うまでもありません。

これらのことを考慮すると、このサプリメントの使用は避けるか、信頼のおけるブランドの製品を購入するかを検討するといいでしょう。

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