はじめに
マッシュルームは世界で最も栽培されているキノコの一種です。(参考)
カロリーが非常に低いことは別として、マッシュルームが心臓の健康改善、がん細胞の抑制などさまざまな健康促進効果があります。
この記事では、マッシュルームについて知っておくべき利点についてご紹介します。
マッシュルームとは
マッシュルームは菌類に属し、米国で消費されるキノコの約90%を占めます。(参考)
マッシュルームは成熟のさまざまな段階で収穫できます。まだ未熟で白い場合はマッシュルーム、わずかに茶色の場合はクリミニキノコとして知られています。
完全に成長しきるとポートベローマッシュルームとして知られ、大きくて濃くなります。
マッシュルームは、テーブル、コモン、ボタン、シャンピニオンキノコとも呼ばれます。マッシュルームは小さな軸と滑らかなかさ、そして多くの料理とよく合う豊かな風味を持っています。
マッシュルームは、キノコが成長する前に原料を分解するので、成長する段階で重要な役割を果たすさまざまな菌類やバクテリアで堆肥化された土壌で成長します。(参考1、参考2)
そのままのものや、冷凍、缶詰、乾燥、また粉末状になったものを利用することができます。
Point:マッシュルームは米国で信じられないほど人気がある食材です。マイルドな風味で、そのままのものや、冷凍、缶詰、乾燥、または粉末で楽しむことができます。
マッシュルームの栄養素
ほとんどのキノコと同様に、マッシュルームはカロリーが低いですが、豊富な栄養素が含まれています。
マッシュルーム1カップ(96g)の栄養素(参考)
- カロリー:21cal
- 炭水化物:3g
- 食物繊維:1g
- タンパク質:3g
- 脂肪:0g
- ビタミンD:1日摂取量(DV)の33%
- セレン:16%(DV)
- リン:12%(DV)
- 葉酸:4%(DV)
キノコ類は紫外線や太陽光にさらされるため、ビタミンD2の非動物性供給源であり、サプリメントと同じくらい、効果的にこのビタミンの血中濃度を上昇させることができます。マッシュルームも例外ではありません。(参考1、参考2)
私たちの体はビタミンD2を活性型のビタミンDに変えます。ビタミンD2はカルシウムを吸収して骨を健康に保つ役割を持っています。
ビタミンD欠乏症は、骨粗しょう症、石灰化の欠陥、筋肉の衰弱を引き起こし、転倒や骨折を引き起こす可能性があります。(参考)
他の研究によると、マッシュルームにはビタミンB12が含まれています。このビタミンは通常、動物の供給源から得られるため、植物ベースの食事をとる方にとっては有益な場合があります。(参考1、参考2)
さらに、マッシュルームはその他の野菜よりも高いタンパク質含有量を誇ります。これは、植物ベースの食事の場合にもお勧めです。マッシュルームはタンパク質の摂取量を増やすのに役立ちます。(参考1、参考2)
Point:マッシュルームはカロリーと糖分が少なく、タンパク質とビタミンDが豊富で、ビタミンB12の良い供給源です。マッシュルームは植物ベースのダイエットを行う方にはとても良い食材だと言えるでしょう。
マッシュルームを食べるメリット
マッシュルームは、その栄養価と幅広い効果により、多方面で使用されています。
抗がん特性をもつ
ポリフェノール、多糖類、エルゴチオネイン、グルタチオン、セレン、ビタミンCを含む複数の抗酸化化合物は、キノコの潜在的な抗がん作用があると考えられています。(参考)
これらの抗酸化物質は、酸化ストレスの有害な影響に作用します。これは老化を加速させ、心臓病や特定のがんを発症するリスクを高める細胞損傷につながります。(参考)
マッシュルームの主なフェノール化合物はフラボノイドとフェノール酸で、抗酸化剤と酸化促進剤の両方と作用する可能性があることが分かっています。
抗酸化物質として細胞の生存を改善するのに役立ちますが、酸化促進物質として細胞増殖を引き起こす腫瘍の成長を防ぎます。(参考)
さらに、多糖類(マッシュルームの主な生理活性化合物の1つ)にも同様に強力な抗がん作用がある可能性があることが分かっています。
多糖類の1であるベータグルカンは、免疫システムを刺激してマクロファージとナチュラルキラー細胞を活性化し、感染、有害な生物、がんなどの病気から体を保護します。(参考1、参考2、参考432、参考4、参考5)
マッシュルームはグルタチオンとエルゴチオネインも豊富に含まれています。
グルタチオンは抗酸化剤と解毒剤の両方として機能します。つまり、グルタチオンは私たちの体に有害な物質を排除するのに役立ちます。その間エルゴチオネインはDNAを酸化損傷から保護してくれます。(参考1、参考2、参考3、参考4)
最後にビタミンCとセレンは、免疫系の保護細胞の生成を強化する抗がん特性を持っています。ナチュラルキラー細胞など、がんの発生を防ぐのに役立ちます。(参考1、参考2)
さらに、ビタミンCは特定の酵素を阻害し、がんの拡大を防ぎます。(参考)
現在ほとんどの研究では、マッシュルームの化合物の影響に焦点を当てています。マッシュルームを食べることでのがんへの影響を具体的に評価した研究はないため、これらの主張を検証するにはさらなる研究が必要です。
心臓の健康をサポートする
酸化ストレス、炎症、高レベルのコレステロールとトリグリセリドは心疾患と強く関連しており、マッシュルームのエルゴチオネインとベータグルカンがこのリスクの軽減に役立つ場合があります。
ベータグルカンは消化されたときに血中コレステロール値を下げるタイプの水溶性繊維となり、ゲル状の物質を形成する能力を持っています。そしてトリグリセリドとコレステロールをトラップにしてそれらの吸収を防ぎます。(参考1、参考2)
同様の研究では、エルゴチオネインが食事後のトリグリセリドレベルの低下に役立つ可能性があることを示唆しています。
男性10人を対象とした研究では、食事の一部として小さじ2杯(8g)または大さじ1杯(16g)のキノコ粉末を摂取すると、対照群と比較して血中トリグリセリドレベルが大幅に低下したことがわかりました。(参考1、参考2)
研究者たちは、この効果は粉末のエルゴチオネイン含有量に起因すると考えています。
さらにエルゴチオネインは、高血圧と脳卒中を引き起こす可能性のある心臓病の危険因子である動脈プラークの発達を阻害するのに役立つ可能性があります。(参考1、参考2)
その他のメリット
マッシュルームは、次のようないくつかの健康上の利点があります。
- 血糖コントロール:マッシュルームの多糖類は血糖値を下げ、インスリン抵抗性を改善するのに役立ちます。(参考1、参考2、参考3)
- 腸の健康の改善:マッシュルームの多糖類はプレバイオティクス、または腸の健康を改善するのに役立つ有益な腸内細菌のえさとして機能します。(参考1、参考2、参考3)
Point:マッシュルームにはがんや心臓病から身を守るだけでなく、血糖コントロールや腸の健康を改善するのに役立つ多くの生理活性化合物が豊富に含まれています。
マッシュルームの食べ方
マッシュルームは、生鮮、冷凍、缶詰、乾燥、粉末などさまざまな形態で見つけることができます。
新鮮なキノコの保存期間は3〜4日と短いです。したがって、冷凍や缶詰、乾燥は栄養価を損なうことなく長い間保存することができる方法の1つです。(参考)
新鮮なマッシュルームをそのまま干したり、そのまま焼いて食べることができます。必要に応じては、乾燥したマッシュルームを水に浸して使用する場合もあります。
ただし冷凍および缶詰の品種は加工中にマッシュルーム自体が少し変化しているため調理して使用することをお勧めします。
最後に粉末状のマッシュルームは主に食品の栄養価を高めるため、特にオーブン系の食事にタンパクの量を増やすために使用されています。(参考)
Point:マッシュルームは、そのままの状態、乾燥、缶詰、冷凍、粉末などさまざまな方法で楽しむことができます。
私たちに食事への加え方
マイルドな風味と柔らかな食感のため、マッシュルームはさまざまな料理に幅広く使用されています。
マッシュルームのかさと軸はどちらも食用として、調理済みまたは生で食べることができます。
ここで、マッシュルームの簡単な食事への取り入れ方についていくつかご紹介します。
- マッシュルームをスライスして生のお気に入りのサラダへ
- オリーブオイルでニンニク、ローズマリー、塩、コショウを炒め、キノコの片面を炒める
- マッシュルームとお好みのお野菜、そしてお好みのタンパク質と一緒に炒め物として
- 朝食のスクランブルエッグまたはオムレツと一緒に
- 176℃のオーブンでローズマリーとタイムの小枝を入れてローストし、カリカリのスナックとして
- マッシュルーム、にんじん、ねぎ、にんにく、玉ねぎを炒めて茹でたヘルシーなマッシュルームブロスとして
また、粉末状のマッシュルームを焼き菓子へ取り入れることもできます。
Point:マッシュルームのかさと軸は食べることができ、朝食、スナック、デザートなど多くの料理と一緒に楽しむことができます。
まとめ
マッシュルームには、抗がん特性、コレステロール低下、腸の健康の改善を行ってくる生理活性化合物が含まれており、様々な健康上の利点があります。
マッシュルームはまたカロリーが非常に低く、タンパク質含有量が高い食品です。
幅広い料理に使用でき、健康改善へ美味しい食事に取り入れながら楽しむことができます。
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