安眠までの5日間
こちらの記事を読んでいる皆さんは眠れていますか?米国では成人の2/3の人が不眠症といわれています。この記事では次の日にぐっすり眠れるようにするためのヒントを紹介します。
年齢と共に多少前後しますが一般的に大人は1日7〜9時間、睡眠時間が必要と言われています。 睡眠は身体的健康や精神的健康、生活の質、安全を守るだけでなく、身体の健康そのものにおいて重要な役割を果たします。
また、十分な睡眠は以下の効果が期待されています。
- 学習能力を高める
- 注意力を維持する
- 意思決定を助ける
- 心臓の健康とホルモンバランスを維持し、免疫系を保護する
そのため、睡眠は健康と不健康の分かれ目になります。
これとは対照的に、睡眠不足はリスクをとる行動、うつ病、肥満や糖尿病のリスク増加と関連しており、疲労に関連した自動車事故により年間800人以上の命が奪われています。
米国睡眠財団は、良い睡眠の質を以下のように定義しています。
ベッドにいる全時間の少なくとも85%の間眠ること 30分もたたないうちに眠りに落ちることができる 夜中に目覚めるのは1度回だけ 最初に眠りについてから20分以内に起きる
睡眠を妨げる要因をすべてコントロールすることは難しいかもしれませんが、日々の行動や習慣を変えることでより良い睡眠を促すことができます。
この記事では、睡眠を改善し回復させるための 「Medical News Today」 のヒントを紹介します。
1.寝る時間を決める
週末であっても、毎日同じ時間に寝て起きるようにしてください。
私たちの体には概日リズムと呼ばれる体内時計があり、日中と夜間の周期整える機能があります。あなたの概日リズム、つまり睡眠と覚醒のサイクルは、規則的な間隔で眠気と覚醒を繰り返す24時間サイクルになっています。
概日リズムは、同じ就寝時刻と起床時刻を守るなど規則正しい睡眠習慣と最もよく調和します。サマータイムや時差ぼけ、お気に入りのテレビ番組を見るために夜更かしをするなどの行為は、概日リズムを乱しイライラしたり集中力を妨げたりします。
最近の研究では、睡眠の規則性が朝と晩の幸福感、健康感、そして週を通しての落ち着きのレベルの上昇と関連していおり、不規則な睡眠パターンは学業成績の低下、睡眠と覚醒のタイミングの遅れ、睡眠促進ホルモンであるメラトニンの放出の遅れと関連していることが示されています。
睡眠がうまくいかない場合は、同じ時間の睡眠習慣を実践してみてください。
2.日光を浴びる
毎日少なくとも30分は外を日中に散歩してください。
照明ばかりだと、体内時計が2時間ほど遅れることがわかっています。有識者は体内時計のリセットは屋外で日光を浴びるとう簡単な方法でできることを発見しました。
日光は睡眠パターンの調節において重要な役割を果たしています。私たちは明るいときには起き、暗いときには眠るように進化してきたからです。
明るい光を浴びると、網膜 (目の奥を覆っている光に敏感な組織) から脳の視床下部までの神経経路が刺激されます。
視交叉上核(しこうさじょうかく、SCN) は視床下部の非常に小さな領域で、脳の他の部分に信号を送り、体温やホルモン、その他の機能を調節し、眠気や覚醒にアプローチします。
朝の光はSCNに、体温を上げる、コルチゾールを含む刺激ホルモンを放出する、睡眠を促進するホルモン(メラトニンなど)の放出を暗くなるまで遅らせるなどのプロセスを開始するよう指示するのです。
日が沈むとメラトニンの血中濃度が急激に上昇し、眠気を感じます。メラトニン値は夜間を通して上昇し続け、日中は再び低値になります。
朝ごはんを外や窓の近くで食べることで、目覚め、また外で仕事を休憩したりすることで、できるだけ多くの自然光を採り入れること良いでしょう。
3.ブルーライトを避ける
太陽光は青色光の最大の光源です。青い光は私たちの概日リズムを調整し、睡眠のタイミングを教え、覚醒を高めます。太陽光の青い光は睡眠に良い影響を与えますが、LEDベースのデバイスの多くにも青い光が見られ、睡眠に悪影響を与えます。
多くの人がスマートフォンやデジタルタブレットに夢中になったり、ベッドでくつろいでテレビを見たりしていると思います。これらの習慣は適切に眠ることができない大きな原因になっている可能性があります。研究によると、デジタル機器から発せられる青色光は、睡眠合併症のリスクを高める可能性があるということです。
使うのをやめることはできないでしょうが、使うのを減らすということはできると思います。
画面を観る時間を制限する スクリーンフィルタを適用する 青色の遮光眼鏡をかける 反射防止レンズを使用する デバイスのナイトモード設定を使用する 青色光を減らすアプリをダウンロードする
就寝前に人工光を浴びすぎると、よく眠れなくなることがあります。夜は明かりを落とし、寝室に明かりを付けないことを実践して、眠りを妨げないようにしましょう。
4.体を動かす
身体活動のレベルや、何を食べたり飲んだりしているかに注意を払うことで、睡眠が改善されるかもしれません。
週に150分間、中~高強度の身体活動をすることで、運動後の心身の安定が得られるだけでなく、睡眠の質も65%も改善することがわかっています。
さらなる運動のガイドラインを満たせば、脚のけいれんのリスクを68%、集中力の低下を45%減らすことができます。ただし、就寝時間に近い激しい運動は避けてください。
食事の質と睡眠の質は密接に関係しているようだ。研究者たちは、飽和脂肪の少ない食事やタンパク質の多い食事は、早く眠りにつくのに役立つかもしれないと発表しています。
逆に飽和脂肪を多く含む食品を多く食べると、深い睡眠時間が短くなり、砂糖の摂取量が増えると、眠りから目が覚める回数が増える可能性があります。
仕事の帰りにコーヒーを飲むのが好きな人は、飲む物を考え直した方がいいかもしれません。カフェインの摂取は、就寝の6時間前に摂取した場合でも、睡眠に大きな影響を与えるのです。
5.瞑想をする
フィットネスと栄養が本質的に関連しているように、睡眠と瞑想も密接に関連しています。
瞑想は精神的な集中力を高め、思考や経験に対する意識を高め、ストレスを減らすことを目的としているため、睡眠の問題を管理するのに有用な方法となります。
瞑想がストレス、不安、抑うつ、体重減少、人間関係の困難、生産性に役立つことを示唆する証拠が増えており、睡眠障害に対処する最新のツールとして最近人気があります。
朝なぜおきなければいけないかという理由は、夜の睡眠の改善、睡眠時無呼吸症候群やレストレスレッグス症候群の減少に関係しています。
睡眠障害を経験する高齢者では、瞑想が睡眠の質を改善することも示されています。
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