クロムとは?エビデンスをもとに効果や副作用を解説

Written by alloeh編集部

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はじめに

  • 健康診断で高血圧と診断され、改善したい
  • 最近疲れが取れない


上記の要望・悩みを持っていませんか?実はこのような悩みや要望は、クロム(クロミウム)を摂取することで解決できる可能性があります。

どうしてかというとクロム(クロミウム)には糖質・脂質の代謝のサポートやインスリンの活動の促進、血中のコレステロールを正常に保つなどの効果があるとされているからです。

本記事ではクロム(クロミウム)の効果・効能や含まれている食材、副作用を解説します。

クロム(クロミウム)とは

クロミウムは、必須微量ミネラルの一つで、インスリン感受性を改善しプロテインと炭水化物、脂質代謝を強化します。微量を摂取すればよいとされている金属元素です。これまでの研究では賛否両論の結果が出ているので、クロミウムを正確にはどれくらい摂取する必要があるのか、クロミウムにはどのようなはたらきがあるのかという情報はあまりありません。

最近の研究結果では、クロミウム・ピコリネートのサプリメントは一部の人には効果があると公表されました。専門家はサプリよりも食品からクロミウムを摂取するよう推奨しています。


クロム(クロミウム)が含まれている食材

クロム(クロミウム)は下記の食材に豊富に含まれています。

  • ひじき
  • きな粉
  • 貝類(ほたて、あさりなど)
  • 魚(カツオ、ししゃもなど)
  • 乳製品(牛乳、パルメザンチーズなど)

クロム(クロミウム)の効果・効能とは?

この章ではの効果・効能を紹介します。には下記の効果があると期待されています。

  • 糖質・脂質の代謝のサポート
  • インスリンの活動の促進
  • 血中のコレステロールを正常に保つ

クロミウムのサプリメントの効果とリスク

クロム(クロミウム)が含まれている有名なサプリメントは「クロミウム・ピコリネート」です。当サプリメントは、筋肉増強と体重減少をしたい人がよく購入する人気のサプリメントです。ボディビルダーやアスリートの中にはパフォーマンスを上げエネルギーを高めるために摂取する人もいます。過去の研究で、クロミウムを補完的に摂取することは、体重減少と筋肉増に寄与するとされてきました。

こういった研究は決定的なものではありませんでしたが、最近の研究では、筋肉増強を向上し脂肪量を減らすことが判明しています。 さらに、減少した体重の量は、サプリメントを飲む価値があるほど十分ではないとされていました。サプリメントを摂取する人の中にはめまい、頭痛、じんましんなどの副作用がある人もいました。

過去の研究では、耐糖能異常の人や2型糖尿病患者にクロミウム摂取が有益だと確認ができませんでしたが、最近の研究では下記のような改善効果があるとされています。

・糖尿病のコントロール

・血中脂質量の低下

・体重減少

・身体組成の改善


ある研究では2型糖尿病患者96名に1日にクロミウム・ピコリネートを400mcg摂取するグループ、200mcgを摂取するグループ、そしてプラセボグループに分けました。1日に400mcg摂取したグループでは、内皮機能、脂質状態、酸化ストレスの生体指標において改善が見られ、クロミウム・ピコリネートが2型糖尿病患者に有益だということを示唆しています。


2017年ネイチャー誌で発表された研究結果では、スタチン薬と組み合わせたクロミウム・ピコリネートがマウスのアテローム性動脈硬化の症状を軽減したとしています。もしそうであれば、クロミウムのサプリメントは、特に糖尿病患者の心疾患の改善に役立つかもしれないということです。さらなる研究はこれを裏付けました。健康状態は良好ですが過体重の19名に、アミノ酸とクロミウム・ピコリネートを含む飲み物を朝食時に飲んでもらいました。それを飲んだ人は、飲んでいない人に比べて、血糖値の急上昇が低かったです。

クロミウムの薬との相互作用

サプリメントは医薬品のようなものなので、他の物質と相互作用があるかもしれません。「クロミウム・ピコリネート」は、甲状腺治療薬の吸収を阻害する可能性があります。そのため、甲状腺治療薬はクロミウムサプリを飲む前後3~4時間空けて服用してください。

クロミウム・ピコリネート」は下記の医薬品と相互作用があるとされています。

  • 制酸薬
  • コルチコステロイド剤
  • H2ブロッカー
  • プロトンポンプ阻害薬
  • ブロッカー
  • インスリン
  • 非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)
  • ニコチン酸
  • プロスタグランジン阻害薬


これらの医薬品を服用している人や糖尿病患者は、服用している薬の作用に影響する可能性があるので、「クロミウム・ピコリネート」を摂取する前に必ず医師に相談してください。 妊娠中や授乳中、お子さんも「クロミウム・ピコリネート」の摂取を控えてください。

クロム(クロミウム)の副作用とは?

クロム(クロミウム)の摂取による副作用はほとんどないとされています。大量摂取してしまうと症状が悪化したり、下記のような副作用を引き起こしたりする可能性があります。

  • 呼吸障害
  • 肺がん
  • 嘔吐
  • 下痢
  • 腹痛


日本では欠乏症よりも海藻類やサプリメントの過剰摂取による過剰症の人が多いとされています。また、健康な人であれば過剰に摂取したクロムは尿などで排泄されます。一般的に食事で取る分には過剰摂取の心配をする必要はありません。しかし、人工的に作られている六価クロムは食品に含まれる三価クロムと比較すると吸収率が高いため、過剰摂取すると上記のような副作用が生じる可能性があります。まだ、明確な研究結果は出ていませんが、サプリメントなどを摂取する際は注意しましょう。


クロム(クロミウム)の適性の摂取量

9歳以上のクロミウムの目安となる摂取量(AI)は、一日当たり女性は21~25mcg、男性は25~35mcgです。 

幼児や子どもの推奨摂取量は下記とされています。

  • 6か月まで: 0.2 mcg/日  
  • 7~12か月: 5.5 mcg/日  
  • 1~3才: 11 mcg/日 
  • 4~8 才: 15 mcg/日  

まとめ

いかがだったでしょうか?こちらではクロム(クロミウム)の効果・効能や含まれている食材、副作用を解説しました。クロム(クロミウム)には下記の効果・効能がある可能性があります。

  • 糖質・脂質の代謝のサポート
  • インスリンの活動の促進
  • 血中のコレステロールを正常に保つ


こちらの記事を通して、下記の悩みや要望を解決して頂けたら嬉しいです。

  • 健康診断で高血圧と診断され、改善したい
  • 最近疲れが取れない


最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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