【徹底解説】葛根湯エキス錠、効果・副作用を色々な文献で調べてみた

Written by alloeh編集部

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葛根湯エキス錠は風邪のひきはじめや発熱などで体がゾクゾクし、寒気がとれない方におすすめです。なぜなら免疫細胞とウイルスが戦いはじめると、喉の痛みや倦怠感のような炎症症状が起こるからです。そんな時に葛根湯は炎症を抑えて症状を改善してくれる働きをします。

またウイルスが撃退できずに症状が進行した場合は交感神経を刺激する作用で発熱を促し、免疫細胞がウイルスを撃退するのを助ける働きもあります。今回はそのような役割をもつ葛根湯エキス錠について解説していきます。"

概要

葛根湯エキス錠は風邪に限らず鼻炎・頭痛・炎症が起こって熱が出るような急性の病気の初期にも幅広く使われています。また発熱がなくてもうなじや背中が緊張しているときにも用いられており、特に緊張型頭痛や肩こりの治療にも効果があるといわれています。葛根湯は体を温めることによってこれらの症状を和らげます。

 用法・用量は1日3回食間に水または白湯で服用してください。なお、5歳未満は服用できないのでご注意ください。5歳未満〜7歳以上の方は1回2錠、15歳未満〜7歳以上の方は1回3錠、成人(15際以上)の方は1回4錠です。

葛根湯はカッコンやマオウ、タイソウ、ケイヒ・ヒシャク、カンゾウ、ショウキョウなどが含まれています。主な成分についてこれから詳しく説明していきます。

成分解説


カッコン

カッコンとはこの製品の主成分で葛(クズ)の周皮を除いた根のことを指します。こちらの製品に5g配合されています。効果・効能は発汗作用や首・肩のこり、風邪などに効果的です。また炎症性の下痢を止める作用も期待されています。クズの根のでんぷんは葛湯や葛きりの材料としてもお馴染みで、葛湯は昔からかぜの民間薬として親しまれていました。

マオウ

マオウ(麻黄)とは中央アジアに自生する常緑小低木です。主な有効成分であるエフェドリンは神経系や心臓に激しい刺激の与えることのある化合物です。マオウは5,000年以上も前から中国やインドで風邪や発熱、インフルエンザ、頭痛、喘息、鼻づまりなど幅広い症状の治療に使われています。

近年では、減量や精力増強および運動能力向上のためのサプリメント成分として使われています。マオウの茎や葉は乾燥させた後、カプセルや錠剤、お茶に使用されます。マオウの摂取により不安感や排尿困難、口渇、頭痛、心臓障害、高血圧、胃のむかつき、腎臓結石、吐気、精神病、情動不安、睡眠障害などの症状が起きる可能性もあります。

そのため妊婦や授乳中の女性や小児はマオウの摂取を避けてください。 マオウを他のサプリメントと一緒に摂取すると、健康障害を引き起こす可能性があります。例えばカフェインと一緒に摂取すると、カフェインの作用が高まり脈が早くなったり、血圧が上昇したりするなど副作用を引き起こす可能性があります。

タイソウ

タイソウとはクロウメモドキ科の果実を乾燥させたものを指し、体を温め緊張を緩和させる作用をもちます。また下痢で傷ついた消化管を補修し、興奮した腸の動きを抑制することで腹痛を緩和させる効果も期待されています。タイソウに含まれる成分はブドウ糖・果糖や中性のアラビナン系の酸性のペクチン質などの多糖類粘液を多量に含有しています。

さらにイソキノリン、五環のトリテルペノイド化合物としてウルソール酸、オレアノール酸なども含まれています。タイソウは、強壮、利尿、矯味(きょうみ)などに効果があります。胃腸機能が低下している方の腹部膨満感、消化不良を伴う胃腸疾患、感昌による下痢や発熱と悪寒が交互にあるような症状のときに効果的です。

摂取する際の注意点

飲み忘れた時は気づいた時にできるだけ早く飲みましょう。ただし服用の間隔は1日3回服用の薬・漢方薬は4時間以上空けるようにしてください。飲み忘れたからといって2回分を一度に飲んではいけません。主な副作用として発疹や発赤、かゆみ、不眠、発汗過多、頻脈、動悸、食欲不振、胃部不快感、嘔吐、排尿障害などが報告されています。

もし、このような症状に気づいたらかかりつけのお医者さんや薬剤師さんに相談してください。葛根湯エキス錠にはカンゾウが含まれているので、血清カリウム値や血圧値等に十分留意し、異常が認められた場合には投与を中止してください。他の漢方製剤等を併用する場合は、含有生薬の重複に注意してください。

最後に

今回は葛根湯エキス錠について紹介しました。CMや薬局で見たことはあってもどんな成分が入っているのか、飲み方や副作用について知らなかった人も多いのではないでしょうか。「風邪かな?」と思った時、肩こりが辛い時には是非葛根湯エキス錠を手にとってみてください。お読みいただきありがとうございました。

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