メチルスルフォニルメタンとは?エビデンスをもとに効果や副作用を解説

alloeh編集部

最終更新日:2020/05/10

メチルスルフォニルメタン成分解説

メチル・スルフォニル・メタン(MSM)とは?

別名:結晶性ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホン、ジメチルスルホンMSM、ジメチルスルホキシド2、メチルスルホン、メチルスルフォニルメタン、スルホニル硫黄

メチル・スルフォニル・メタンは緑色植物、動物、人の体内などに含まれる化学物質です。 化学的に生成することも可能です。 メチル・スルフォニル・メタンは、「メチル・スルフォニル・メタンの奇跡:疼痛に有効な自然薬品」という本で一躍有名となりました。 多くの文献でメチル・スルフォニル・メタンの有効性が謳われていますが、メチル・スルフォニル・メタンや、メチル・スルフォニル・メタンに含まれる硫黄成分に対する、推奨1日摂取量は定まった値がありません。 特に、硫黄欠乏などについては、医学文献などにも記載がありません。

メチル・スルフォニル・メタンは経口、もしくは皮膚局所へ塗布されることがあります。 使用される疾患としては、慢性疼痛、変形性関節症、関節炎、リウマチ性関節炎、骨粗鬆症、関節周囲の炎症(滑液包炎)、腱炎、腱周囲の炎症(腱鞘炎)、抗癌剤による神経痛、筋骨格系の疼痛、筋肉の痙攣、皮膚硬化症と呼ばれる皮膚の硬化性変化、瘢痕組織、妊娠線、脱毛、皮膚のシワ、日焼け/風焼けに対する予防、目の炎症、口腔の清潔維持、歯肉疾患、創傷、切り傷、挫創、創傷治癒の促進などが挙げられます。

特に、メチル・スルフォニル・メタンの経口摂取は、アレルギー症状の軽減、慢性便秘、胸焼け、潰瘍、憩室炎と呼ばれる腸疾患、月経前症候群、気分の向上、肥満、血流改善、高血圧、高コレステロール血症などに対して使用されます。

その他にも、メチル・スルフォニル・メタンの経口摂取は、2型糖尿病、肝疾患、アルツハイマー型認知症、イビキの改善、肺気腫や肺炎などを含む肺疾患、慢性疲労症候群、自己免疫疾患(SLE:全身性エリテマトーデス)、HIV感染症とエイズ、そして癌(乳がんと大腸癌)にも使用されます。

さらに、メチル・スルフォニル・メタンは経口摂取で、目の炎症、粘膜の炎症、顎関節の問題、足のこむら返り、偏頭痛、頭痛、二日酔い、トリコモナス膣症やジアルジア感染症を含む消化管や泌尿/生殖器の寄生虫感染症、真菌感染、虫刺症、放射線中毒、免疫システムの促進などの目的にも使用されます。

どのようにして働くのか?

メチル・スルフォニル・メタンは、硫黄を供給することで、体内で様々な化学物質が生成されるのを促進すると考えられています。

使用方法と効能

効能が期待されている効能

  • 痔核:研究ではメチル・スルフォニル・メタンをヒアルロン酸とお茶の木オイルと混ぜたゲル(プロクトイアル:Proctoial BSDファーマ)を14日間、痔核のある患者さんが使用したところ、疼痛、出血、刺激感が軽減したとされています。 
  • 変形性関節症:ある研究では、変形性関節症を持つ患者さんにおいて、メチル・スルフォニル・メタンを1日2-3回に分けて経口で摂取した場合、グルコサミンの併用の有無にかかわらず、疼痛、関節腫脹、運動機能の軽度改善が認められたとされています。 しかし、これらの効能は臨床的には有意とは言えない可能性があります。 また、メチル・スルフォニル・メタンは、関節のこわばりや症状全般の改善には影響しない可能性もあります。 いくつかの研究では、メチル・スルフォニル・メタンと他の薬剤の併用の効果について調査しています。 メチル・スルフォニル・メタンの製品(リグニサル:Lignisul, Laborest Italia S.p.A.)を、ボスウェリア酸(トリテルぺノール:Triterpenol, Laborest Italia S.p.A.)と一緒に、毎日60日間に渡って摂取したところ、必要となる抗炎症薬の量は減ったとされていますが、疼痛の度合いは変化がありませんでした。 メチル・スルフォニル・メタン、ボスウェリア酸、ビタミンCを一緒に(アトロサルファC:Artrosulfur C, Laborest Italia S.p.A.)60日間摂取したところ、疼痛の軽減と歩行距離の延長効果の可能性が示唆されました。 この効果は、薬剤の摂取中止後も4ヶ月程度、持続したとされています。 メチル・スルフォニル・メタン、グルコサミン、コンドロイチンを一緒に、12週間にわたり摂取したところ、変形性関節症の疼痛を軽減したとも報告されています。 さらに、初期の研究では、メチル・スルフォニル・メタンを含む混合サプリメント(AR 7 ジョイントコンプレックス:AR7 Joint Complex, Robinson Pharma) を、変形性関節症のある患者さんが経口で12週間摂取したところ、関節の見た目には変化がなかったものの、関節痛と圧痛スコアが改善したとされています。 

効果が疑問視されている効能

  • 静脈瘤とその他の循環器系の問題(慢性静脈不全):研究では、慢性静脈不全のある人において、メチル・スルフォニル・メタンとエチレンジアミン四酢酸(EDTA)の皮膚への局所塗布が、ふくらはぎ、足首、足の浮腫を改善させたと報告されています。 しかし、メチル・スルフォニル・メタン単体の塗布は、浮腫をかえって悪化させると言われています。 
  • 運動パフォーマンスの改善:メチル・スルフォニル・メタンを毎日28日間に渡って投与した研究では、運動パフォーマンスの改善を認めませんでした。 また、メチル・スルフォニル・メタンを含むクリーム(マグプロ: Magpro, Custom Prescription Shoppe)を、ストレッチの前に塗布したところ、特に持久運動における柔軟性などに改善を認めませんでした。 

期待されているがデータが不足している効能

  • 花粉症:初期の研究では、メチル・スルフォニル・メタン(オプティMSM650: OptiMSM 650 mg)を30日間経口摂取したところ、花粉症症状を軽度改善させたと報告されています。 
  • 肩の手術:初期の段階の研究ではありますが、メチル・スルフォニル・メタンを含む製品(テノサン:Tenosan, Agave s.r.l)を3ヶ月摂取したところ、肩手術後の疼痛を軽減し、創部の治癒も促進されたと報告されています。 しかし、肩手術後の総合的な機能改善には繋がらなかったとも言われています。 
  • 抗癌薬が原因で起きた神経性疼痛(神経症):初期の研究では、メチル・スルフォニル・メタンの製品(オペラ:Opera GAMFARMA s.r.l)を12週間摂取したところ、抗癌剤による神経性疼痛が投与前に比較して改善したとされています。 しかし、この効果がプラセボ効果によるものであるのかは、まだわかっていません。 
  • 運動による筋肉の傷害:運動による筋肉の傷害に対する、メチル・スルフォニル・メタン摂取のデータは不十分です。 いくつかの研究では、毎日メチル・スルフォニル・メタンを10日間、14kmのランニング運動の前に摂取したところ、筋肉への障害を減少させたとされています。 しかし、他の研究などでは、13.1kmのランニング運動の前に21日間メチル・スルフォニル・メタンを摂取しましたが、筋肉への障害に改善が認められませんでした。 
  • 関節痛:ある研究では、メチル・スルフォニル・メタンの化合物製品(インスタフレックス・ジョイントサポート:Instaflex Joint Support, Direct Digital)を8週間に渡って摂取したところ、関節痛が軽減したとしています。 しかし、この製品は関節のこわばりや機能を改善しませんでした。 
  • 酒さ:一部の研究では、メチル・スルフォニル・メタンクリームを皮膚に1日2回1ヶ月塗布したところ、酒さの赤みやその他の症状を軽減させました。 
  • 過度の使用による腱の疼痛:初期の研究では、メチル・スルフォニル・メタンを含む特定の製品(テノサン:Tenosan Agava s.r.l)が、体外衝撃波治療(ESWT)による腱の疼痛軽減治療の効果改善につながったと報告しています。 しかし、この効果が、メチル・スルフォニル・メタンによるものなのか、その他の成分によるものかのかははっきりしていません。 
  • アレルギー 
  • アルツハイマー型認知症 
  • 喘息 
  • 免疫性疾患 
  • 癌 
  • 慢性疼痛 
  • 便秘症 
  • 歯科疾患 
  • 目の腫れ 
  • 疲労感 
  • 脱毛
  • 二日酔い 
  • 頭痛と偏頭痛 
  • 高血圧 
  • 高コレステロール 
  • HIVとAIDS 
  • 虫刺症 
  • 筋肉の痙攣 
  • 肝疾患 
  • 肺疾患 
  • 気分の向上 
  • 筋肉と骨の問題 
  • 肥満症 
  • 寄生虫感染症 
  • 循環不全症 
  • 月経前症候群 
  • 日焼けと風やけの予防 
  • 放射線中毒 
  • 瘢痕組織 
  • イビキ 
  • 胃部不快感 
  • 妊娠線 
  • 2型糖尿病 
  • シワ 
  • 創傷 
  • 真菌感染症 


他の疾患に対するメチル・スルフォニル・メタンの効能については、さらなるデータが必要です。

副作用と安全性

メチル・スルフォニル・メタンは、3ヶ月程度の内服摂取、もしくはシリマリン、ヒアルロン酸、お茶の木オイルなどの他の成分との混合物の20日程度の皮膚への塗布であれば、ほとんどの人で安全に使用ができるでしょう。 ある人では、メチル・スルフォニル・メタンは嘔気、下痢、腹部膨満、疲労感、頭痛、不眠、皮膚のかゆみ、アレルギー症状の悪化などの原因になるかもしれません。

特に注意が必要な人、警告

妊婦と授乳婦: 妊婦と授乳婦における、メチル・スルフォニル・メタン摂取の安全性については、十分なデータがありません。 安全面からは、妊娠中と授乳中のメチル・スルフォニル・メタン摂取は避けた方が良いでしょう。

静脈瘤とその他の循環障害(慢性静脈不全):メチル・スルフォニル・メタンを含むローションの下肢への塗布は、静脈瘤や循環不全のある患者さんにおいて、浮腫や疼痛の増加などの副作用があるとされています。

相互作用

現時点では、メチル・スルフォニル・メタン(MSM)と他の薬剤との相互作用については報告がありません。

用量

下記の用量は、研究などで使用されている一般的な用量です。

経口摂取:

  • 変形性関節症に対して:1.5-6グラムのメチル・スルフォニル・メタンを1日3回ほど12週間までの摂取。 メチル・スルフォニル・メタン5グラムとボスウェリア酸7.2グラム、毎日60日間の摂取。 メチル・スルフォニル・メタン5グラム、ボスウェリア酸7.2グラム、ビタミンCが含まれた特定の製品(アルトサルファ:Altrosulfur C, Laborest Italia S.p.A)の毎日60日摂取。 2型コラーゲンとメチル・スルフォニル・メタン、セチル・ミリストレート、リパーゼ、ビタミンC、ターメリック、ブロメライン(AR7ジョイント・コンプレックス: Joint Complex)の混合カプセルを毎日12週間摂取。 メチル・スルフォニル・メタン1.5グラムを1.5グラムのグルコサミンを1日3回2週間摂取。 メチル・スルフォニル・メタン500mg、グルコサミン硫酸1,500mg、コンドロイチン硫酸1,200mgの合剤を12週間摂取。 


経口摂取:

  • 痔核に対して:ヒアルロン酸、お茶の木オイル、メチル・スルフォニル・メタンを含むゲル(プロクトイアル:Proctoial, BSD Pharma)の14日間の塗布 

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