チャイブとは?エビデンスをもとに効果や副作用を解説

Written by alloeh編集部

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チャイブの健康効果とは?

チャイブは、まろやかなタマネギ風味の緑の野菜です。
ニンニク、タマネギ、ネギと同じアリウム属植物の一種です。

昔から特徴的な辛みを活かして料理に使われ、さらにその薬効を求めチャイブのようなアリウム属の野菜は何世紀にもわたって栽培されてきました。

チャイブ、(学名:Allium schoenoprasum)には、睡眠と骨の健康に関わる重要な栄養素が含まれています。
チャイブや他のアリウム野菜の化学物質と抗がん効果を関連づけた研究もあります。

この記事ではチャイブの栄養、得られる健康効果、食事への取り入れ方など、チャイブについてご紹介します。

チャイブの栄養について

チャイブを食べることは人間の睡眠や骨の健康に役に立ちます。

チャイブは栄養豊富な食品です。
低カロリーで、ビタミン、ミネラル、抗酸化物質などの有益な栄養素が多く含まれています。

しかしながら、このような栄養素をたくさん摂取するには、大量のチャイブを食べる必要があります。
実際は、チャイブは飾りとしてよく料理に添えられる程度です。
一般的な量だと、大さじ1杯、もしくは3グラム程です。

米国農務省(USDA)によると、大さじ1杯の刻んだチャイブには、次の栄養素が含まれています。

  • エネルギー:0.9 kcal 
  • ビタミンK:6.38 mcg(マイクログラム)、またはDV(1日摂取量)の5% 
  • ビタミンC:1.74 mg、またはDVの2% 
  • 葉酸塩:3.15 mcg、またはDVの1% 
  • ビタミンA:6.43 mcg、またはDVの1% 
  • カルシウム:2.76 mg、またはDVの1%未満 
  • カリウム:8.88 mg、またはDVの1%未満 

チャイブの健康上のメリット

野菜は健康的で栄養価も高く優れた供給元です。
チャイブには、抗がん作用などの健康上のメリットを提供する有益な栄養素が含まれています。

次に、チャイブの隠れたな健康上のメリットについて詳しく説明します。

がん

研究によると、野菜を豊富に含む食事は多くの種類のがんにおいてリスク低下と関連づけられています。
いくつかの研究は、ニラを含むアリウム野菜が抗がん効果を持つ可能性があることを指摘しています。

例えば2019年には、16種類のアリウム野菜の種類を、がんの予防もしくはポジティブな影響があると関連付けた研究報告がされています。
著者らは、S-アリルメルカプトシステイン、ケルセチン、フラボノイド、およびアホエンなどの化合物が抗がん作用に働く可能性があると強調しました。

285人の女性を対象とした他の研究では、ニンニクとネギが乳がんの発症リスク低下に関係していると判明しました。
しかし著者は、調理したタマネギを大量に食べると乳がんのリスクが逆に高まる可能性があることも指摘しています。

また、2015年の研究では、ネギ属の野菜を食べると、特に胃腸のがんリスクが低下する可能性があると報告されています。
これは硫黄含有化合物と抗菌効果によるものです。
ネギ属の野菜に含まれている成分は、さまざまなステージのがんにも影響を与えるかもしれません。
この成分は人間の体内におけるリスクを修正する、生物学的なプロセスに影響を与える可能性があるからです。

この研究の著者によると、ネギ属の野菜はがんの予防に役立つかもしれないが、チャイブに比べてニンニクとタマネギの方が、がんに与える影響についての研究が多いと説明しています。

したがって、研究者はチャイブの抗がん作用に必要な摂取量や、他の有益性を判断する前に、さらに多くの研究を行う必要があるのです。

睡眠と気分

チャイブには少量のコリンが含まれています。
コリンは、細胞膜の構造維持に役立つ重要な栄養素です。
コリンは、気分、記憶、筋肉のコントロール、他の脳や神経系の機能にも役立ちます。

栄養補助食品局(ODS)によると、コリンの適切な摂取量(AI)は、成人男性で日あたり550mg、成人女性なら1日あたり425mgです。

チャイブには、大さじ0.16mgのコリンが含まれています。
推奨される摂取量を摂るには、コリンを含むチャイブやその他の食物を大量に食べる必要があります。

その他の健康上のメリット

研究では、チャイブや他のネギ属の野菜と以下の健康上のメリットにも結び付けています。

ビタミンKの供給源

チャイブにはビタミンKが含まれています。
ビタミンKは骨の健康と血液凝固に重要な栄養素です。
他にビタミンKが多く含まれるものには、葉っぱ野菜、植物油、ブルーベリーやイチジクなどの果物があります。

葉酸の供給源

チャイブには葉酸も含まれています。
栄養補助食品局によると、この水溶性ビタミンBは次のようなときに役割を果たします。

  • 認知症、アルツハイマー病など 
  • がん 
  • 先天性心不全 
  • 認知機能低下 
  • 心血管疾患や脳卒中 
  • うつ病 
  • 早産 


目の健康

チャイブには、カロテノイドであるルテインゼアキサンチンも含まれています。
いくつかの研究によると、ルテインとゼアキサンチンは目の網膜に蓄積され、加齢に伴う黄斑変性の予防に役立ちます。
このような物質が豊富な食品を食べると視力回復に効果がある可能性があることを意味します。

医学的な状態

ネギ属の野菜やアリシンなどの有機化合物に関する研究のひとつに、特定の健康状態でのポジティブな関連性が認められています。

例えばある研究では、ニンニクと心臓病や高血糖などの間に相関関係があることが示唆されました。
ニンニクには抗腫瘍効果と抗菌効果もあります。

しかし、この効果の要因となる化合物が何であるかについては、研究で明確にはなりませんでした。
今後研究者は、特定の病気予防のためニンニクや他のネギ属の野菜の有効性と安全性の判断のため、さらなる研究を行う必要があります。

炎症

チャイブと炎症を関連付けた研究はありませんが、2015年のある研究でニンニクが体内の炎症を軽減する可能性があると報告されました。
炎症は、心臓病やがん等、さまざまな健康状態と関係しています。

チャイブを摂取する際の注意点

チャイブはメジャーな食物アレルギーの原因ではありませんが、タマネギや他のネギ属の野菜にアレルギー、もしくは不耐性を持つ人であれば、チャイブを避ける必要があるかもしれません。
食物アレルギーのある人は、チャイブを食事に取り入れる前に医師に相談することをお勧めします。

また、中にはチャイブをたくさん食べると胃の不調を引き起こす可能性もあります。
しかし、ほとんどの人はチャイブを適切かつ安全に食事に取り入れることができます。

チャイブは、まろやかでタマネギのような風味を料理にプラスできます。
チャイブは主食やサラダの付け合わせ、またはトッピングとして使われることが多いですが、他にもタマネギの代わりにチャイブを使うこともできます。

チャイブは一般的に次のような食品にトッピングされます。

  • オムレツ 
  • チキン料理 
  • パスタ 
  • キャセロール 

まとめ

チャイブは、ニンニクやタマネギと並んで、アリウム属のネギ野菜のメンバーです。

研究では、ネギ属の野菜と抗がん効果を含むさまざまな健康上のメリットが報告されています。ただし、これらのメリットを得るには、平均的なチャイブの摂取量よりも多く食べる必要があります

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