アスタキサンチンとは
魚の脂肪にはオメガ3脂肪酸が含まれており、体に良いということはよく知られています。
しかし、海で獲れるものの中で、人間の体の機能を高める働きがあるのは、オメガ3脂肪酸だけではありません。
カロテノイドの色素物質であるアスタキサンチンも体に良いと言われています。
アスタキサンチンは海の生物の中でも特にマス、微細な藻類、酵母、エビなどから摂取することができます。
アスタキサンチンは一般的にタイヘイヨウサケに含まれており、サケの身がピンク色をしているのはこのアスタキサンチンによるものです。
アスタキサンチンには抗酸化作用があるため、たくさんの体に良い効果があると言われています。
肌の調子を整えたり、持久力を高めたり、心臓や関節痛に良いだけでなく、将来的には癌の治療にも効果が期待されています。
この記事では、アスタキサンチンの効果や含まれる食材について解説していきます。
アスタキサンチンの7つの効果
①抗酸化作用
抗酸化作用といえば体に良いというイメージを、すでに皆様もお持ちではないでしょうか。
アスタキサンチンには抗酸化作用という特性があります。
このため、アスタキサンチンを含むサプリメントの栄養機能表示や効果として、抗酸化作用と表示することができます。
特に癌の治療に抗酸化作用の効果が期待されて表示されることがあります。
抗酸化作用は血液の流れをよくしたり、喫煙者や肥満の人の酸化ストレスを抑制する働きにも関連があるとされてきました。(参考)
アスタキサンチンと他のカロテノイドとを比較した研究では、カロテノイドの中で、フリーラジカルに対する抗酸化作用が最も高かったのがアスタキサンチンでした。(参考)
②癌の治療
アスタキサンチンには抗酸化作用という性質があるため、癌の治療に役立てることができるのではないかと、数多くの研究がされてきました。
こうした中、ある研究では、乳癌細胞の増殖を抑制することで、乳癌の治療への短期的および長期的な効果があることが見つかっています。(参考)
ただ、精製したアスタキサンチンは値段が高いため、残念ながら、更に研究を進めたり、実際に癌の治療に役立てていくのは難しいのが実情です。
③美肌効果
アスタキサンチンを使用すると、肌の調子を整えることができるとも言われています。
2012年に行われた研究では、アスタキサンチンを皮膚に塗るのと同時に経口でも服用することで、シワを伸ばしたり、シミを小さくしたり、肌の水分量を保つ働きがあることが分かりました。(参考)
この研究では男女ともに効果が発見されましたが、まだ十分な信頼性はないため、更に研究を重ねて確認を続ける必要があります。
美肌に関係する成分については、『ビタミンCは本当に美肌に効果があるのか?』でも解説をしています。
④運動のサポート
アスタキサンチンが持久力や運動後の疲労度合いにどのような影響を及ぼすかについては、数多くの研究がなされてきました。
マウスを使った実験では、アスタキサンチンの効果で、脂肪酸の燃焼量が増えて持久力が上がり、筋肉や骨へのダメージを防ぐことができることが分かりました。(参考1、参考2)
しかし、この効果はマウス実験でしか明らかになっておらず、人間の運動にも効果があるかどうかについては、これまでの研究ではまだ証拠が見つかっていません。
人間で行った実験では、アスタキサンチンを多く摂取しても、運動の際に筋肉の損傷を防ぐような効果は見られませんでした。(参考)
運動パフォーマンスに関係するサプリメントについては『パフォーマンスを高めるサプリとは?エビデンスをもとに成分・原材料を紹介』でも紹介しています。
⑤心臓の健康
アスタキサンチンは心臓の健康効果を主張している研究者もいます。
2006年には高血圧を患ったラットを用いてアスタキサンチンの効果を観察する研究が行われました。
その結果を見ると、アスタキサンチンには、エラスチンの値を上げ、動脈壁の厚みを増す効果が期待できるかもしれないことが分かっています。(参考)
また、アスタキサンチンはに心臓病を予防しコレステロールを下げる働きがあるという意見も出ています。
しかし、こうした目的でアスタキサンチンを使用するには、まだ十分な裏付けがありません。
⑥関節痛の治療
アスタキサンチンは関節痛の治療にも将来的に役立つのではないかと期待されています。
関節痛といえば、アメリカ人の約5人に1人は関節リウマチを患っていますし、手根管症候群を患っている人もいます。(参考)
しかし、これまでの研究結果では、効果があるという説も効果がないという説も混在しています。
アスタキサンチンが関節炎に関わる腫れや痛みの症状を緩和してくれる可能性を示している研究もあります。
しかし、アスタキサンチンと手根管症候群の関係性を調べた研究では、こうした主張を後押しするような証拠は得られませんでした。(参考)
⑦男性の生殖能力
2005年に行われた研究では、アスタキサンチンには男性の生殖能力を高める効果があることが認められました。(参考)
3か月の間、不妊に悩んでいた30人の男性の協力のもと、二重盲検法で、研究者も被験者も、誰にアスタキサンチンが投与されているかわからない状態で先入観無く実験が行われました。
この結果、アスタキサンチンを大量投与したグループには、精子の数や運動量といったパラメータが上がり、生殖能力の改善が見られました。
この研究は被験者の数も少ない小規模の実験だったため、この説を裏付けるにはもっと多くの調査を行い証拠を準備することが必要と言えます。
アスタキサンチンを多く含む食材
上記の通り、アスタキサンチンの数多くの効果については様々な主張があり、十分な裏付けのある確固たる結果はまだ出ていません。
しかし少なくともアスタキサンチンは抗酸化作用があり、体に良いということは確かなのではないでしょうか。
アスタキサンチンの抗酸化作用の効果を期待するには、週に1~2回、鮭を食べるようにしましょう。
必要な栄養素はまず自然の食品から摂るのが一番ですが、もし難しい場合にはアスタキサンチンはサプリメントという形で補充することもできます。
アスタキサンチンをサプリで試してみたい方は、「California Gold Nutrition アスタキサンチン」から使用してみると良いでしょう。
ただし、重度の症状など適切な治療が必要とされる場合はサプリメントに頼らず、医療機関で診断を受けるようにしましょう。
編集部が厳選!特におすすめのアスタキサンチンサプリ4選
ここからは、alloeh編集部が選んだ4種類のアスタキサンチンサプリメントをそれぞれの特徴とともにご紹介していきます。
サプリメントとの相性は個人差が大きいため一概に言うことはできませんが、効果や評判などの点において高い水準にあり、迷った際にもこの中から選べば後悔することは少ないと思います。
もしアスタキサンチンをサプリメントで摂取する場合には、ぜひ参考にしてみてくださいね。
アスタキサンチン(株式会社ディーエイチシー)
DHC アスタキサンチンは目・頭を酷使する方や生活習慣病が気になる方におすすめです。なぜなら、抗酸化・抗炎症作用や血流改善効果などさまざまな効果が期待されているアスタキサンチンが含まれているからです。また、細胞の健康を維持すると示唆されているビタミンEも含まれています。
ネイチャーメイド アスタキサンチン(大塚製薬株式会社)
ネイチャーメイド アスタキサンチンは生活習慣病・疲労対策に効果的とされています。主成分であるアスタキサンチンは腸内環境を改善したり、お肌のトラブルを抑制したりする効果が期待されています。また血行循環を良くしたり、眼精疲労を緩和したりする効果も示唆されています。そのため、デスクワークなどで目が疲れていると感じている方にもぴったりです。
FUWARI(はぐくみプラス )
はぐくみプラス FUWARI(フワリ)は、3粒で360mgの豚プラセンタを濃縮配合したサプリメントです。豚プラセンタ以外にもアスタキサンチン、ビタミンE,ヒアルロン酸、エラスチン、セラミドなどの成分を含んでいます。お肌の調子が気になる方や肌がくすみがちな方におすすめです。
ルテイン アントシアニン&アスタキサントン(ワカサプリ)
ワカサプリ ルテイン アントシアニン&アスタキサントンは仕事などで1日中パソコンを見ている方や眼精疲労を感じている方におすすめです。主成分は角膜や水晶体に作用し、目の疲れを緩和するとされているルテイン・アントシアニンです。また疲労回復や美肌効果も期待されているアスタキサントンも配合されています。
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