はじめに
ブドウは品種によって色や形が異なります。赤、緑、紫のブドウ、種なしブドウ、ブドウのゼリー、ブドウのジャムとブドウのジュース、レーズン、小粒の種なし干しブドウのフサスグリやサルタナなどがあり、ワインについては言うまでもありません。
最大でも8000年前、人々は最初に現在の中近東でブドウを栽培していました。
現在、世界中で毎年7200万トンのブドウが栽培されており、そのほとんどがワインを生産するためのものです。毎年、7.2兆ガロンのワインが生産されています。ブドウも人気のフィンガーフードです。
ブドウの栄養素は、健康上の利点が多くあり、がん、心臓病、高血圧、便秘の予防に関連づけられています。
ブドウについて確認されていること
- ブドウの栄養素は、がん、目の問題、心血管疾患、その他の健康状態から保護するのに役立つでしょう。
- レスベラトロールはブドウに含まれる健康効果をもたらす重要な栄養素です。
- ブドウは、繊維、カリウム、様々なビタミンやそのほかのミネラルの優れた供給源です。
- ブドウは、減量計画に記載されている限りでは、糖尿病のある人に適しています。
ブドウを摂取するメリット
果物や野菜が豊富な食事は、心臓病、糖尿病、がん、肥満などの様々な状態のリスクの低下にも関連しています。 ほかの果物や野菜と同様に、ブドウは繊維と水の良い供給源です。 ブドウに含まれる抗酸化物質やそのほかの栄養素は、特に健康にするようですがその利点を確認するにはさらなる研究が必要です。
ブドウの栄養素が健康を高める方法を下記に紹介します。
抗酸化作用
ブドウには、ポリフェノールとして知られる強力な抗酸化物質が含まれています。これは抗炎症作用と抗酸化作用があると考えられています。これらの一つはレスベラトロールで、赤ブドウの皮にみられます。
研究室の研究では、レスベラトロールはリンパ、肝臓、胃、乳房、結腸、皮膚がん、および白血病の主要の成長を遅らせたり予防したりできる可能性があることを示唆しています。
レスベラトロールは赤ワインにも含まれています。赤ワインと人間のがんのリスクとの関連を調べた研究はほとんどありませんが、アルコールの大量摂取でがんのリスクが高まることが示されています。節度がカギとなるのです。
アルコールの適度な摂取量は、アメリカ人向けの食事ガイドラインでは女性の場合で1日1杯、男性で1日2杯と定義されています。
ブドウで発生するもう1つの自然な抗炎症剤はフラボノイドのケルセチンです。研究によって、これもがんの増殖を予防または遅延させるのに役立つ可能性があるということが示唆されています。
心臓の健康
動物実験では、ケルセチンとレスベラトロールがアテローム性動脈硬化のリスクを軽減し、低密度リポたんぱく質または悪玉コレステロールによる損傷から保護する可能性があることが示されています。
これらの実験では人間が通常摂取する量よりもはるかに多いフラボノイド投与量が主に使用されています。
レスベラトロールなどのようなブドウのポリフェノールには、心血管疾患のリスクを軽減するのに役立つ抗酸化作用、脂質低下作用、抗炎症作用があると考えられています。これらは血小板の蓄積を防ぎ血圧を下げ、不整脈のリスクを減らすことでこれらの効果の可能性を見出しています。
ブドウには繊維とカリウムが含まれており、どちらも心臓の健康を支えています。アメリカ心臓協会は、ナトリウムの消費量を減らしながらカリウムの摂取量を増やし血圧と心血管の健康を改善することを推奨しています。
アメリカ人の成人12,267人を対象としたデータの研究では、カリウム摂取量に関連してナトリウム摂取量が多いほど全死因死亡のリスクが高くなることが示されている。
高いカリウム摂取では脳卒中のリスクが低下し筋肉量の減少が防止されるため、骨ミネラル密度が維持されています。
血圧に対する効果
カリウム摂取量の増加は、食事中のナトリウムが多すぎることによる悪影響を軽減できる場合があります。
ブドウはカリウム含有量が高いです。このことは、高血圧の人々のナトリウムの影響を低減するのを助けることができるということを示唆しています。
繊維は心臓の健康や血圧などの心血管系の健康を維持するために重要です。ブドウは繊維の良い供給源です。
便秘の改善
ブドウには水と繊維が含まれています。水分を保持して便通を定期的に行い便秘のリスクを減らすことに役立ちます。
アレルギーの改善
ケセルチンには抗炎症作用があるので、ブドウを摂取すると鼻水、涙目、蕁麻疹などのアレルギー症状を緩和するのに役立つ人もいます。
とはいえ、この理論を証明するための人間での研究は行われていません。
糖尿病の改善
2013年、BMJで発表された研究の結果、ジュースではなく特定の果物が成人の2型糖尿を低下させる可能性があることを示唆しています。
187,382人が参加して22年間続いた研究では、6.5%が糖尿病を発症しました。
ですが、ブルーベリー、ブドウ、レーズン、リンゴ、または梨を1週間に3回摂取した人は、摂取しなかった人と比較して2型糖尿病のリスクが7%低くなりました。
ブドウに含まれる比較的高レベルの砂糖は、糖尿病の人が食べるのに安全かどうか問題となります。アメリカ糖尿病協会は炭水化物の量が食事プランの一部としてカウントされている限りブドウやそのほかの果物を消費するように人々に推奨しています。ブドウに含まれるビタミン、ミネラル、繊維質は、甘さを満足させる健康的なものです。
糖尿病性神経障害及び網膜症に対する効果
一部の研究ではレスベラトロールが神経機能に影響を与える糖尿病性神経障害を予防する可能性があることが示されています。科学者は、この化合物の神経保護作用によるものと考えています。
動物実験において、レスベラトロールは視力に深刻な影響を与えうる網膜症に対しても保護するかもしれないとしています。
糖尿病のコントロールが不十分な場合、糖尿病性神経障害と網膜症が発生する可能性があります。
目の健康
ブドウには、目の健康維持に役立つ抗酸化物質であるルテインとゼアキサンチンが含まれています。 これらはフリーラジカルと呼ばれる不安定な分子を中和すると考えられています。目において、酸化ストレスや網膜の損傷を軽減し、白内障やほかの状態を防ぐのに役立つとされています。
臨床検査では、レスベラトロールが加齢性黄斑変性症、緑内障、白内障などの様々な目の問題から守る可能性があるとしています。
ただし、それがどのように機能しどのように人間に有益な可能性があるかは正確には不明です。
ニキビの改善
皮膚病と治療ジャーナルに掲載された試験管試験の結果では、レスベラトロールはニキビ治療に役立つ可能性があると主張してます。
その他の効果
レスベラトロールが役立つそのほかの健康上の問題には以下のようなものがあります。
- アルツハイマー病
- 血糖コントロール
- 変形性関節炎
- 免疫システムを高める
ただし、一部の研究ではレスベラトロールがこれらの方法で人間に利益をもたらすことができるかどうかを疑問視しています。更なる証拠が必要です。
ブドウに含まれる栄養
アメリカ農務省によると重量約151gの赤または緑のブドウ1カップには、次のものが含まれています。
- 104キロカロリー
- タンパク質1.09g
- 脂肪0.24g
- 27.33gの炭水化物、そのうち23.37gは糖質
- 繊維1.4g
- カリウム288mg
- 15mgのカルシウム
- 鉄0.54mg
- マグネシウム11mg
- リン30mg
- ナトリウム3mg
- 亜鉛0.11mg
- 4.8mgのビタミンC
- ビタミンK22マイクログラム
- 葉酸3マイクログラム
ブドウにはビタミンBとビタミンAも含まれており、水分が豊富です。ブドウ1カップには121gを超える水が含まれています。
また、ルテインやゼアキサンチンなどの抗酸化物質も豊富です。赤ブドウの皮には慢性疾患や病気の慢性化から保護すると思われる植物科学的レスベラトロールが含まれています。
フラボノイドであるミリセチンとケルセチンはブドウにも含まれています。こられは体が有害なフリーラジカルの形成に対抗するのに役立ちます。
ブドウの摂取方法
ブドウは一年中利用可能です。触った感じが張っていてしわのないブドウを選びます。ブドウは冷蔵庫に保管するのが最適で、食べる直前に洗う必要があります。
ブドウを食べるもっともよい方法は、新鮮な生の状態で食べること。ほとんどのブドウのゼリーやスプレッド、ジュースには砂糖が含まれておりカロリーが高くなる可能性があります。
ここではブドウを食事に取り入れるための便利なヒントをいくつか紹介しましょう。
- ブドウを半分に切りチキンサラダに加える。
- 新鮮なブドウ、パイナップル、スライスした桃、イチゴでフルーツカクテルを作る。
- ブドウを凍らせ、暑い日にスナックやデザートとして食べる。
- 100カロリー分のスナック代わりに1カップのブドウを摂取する。
ブドウの副作用・安全性
ブドウには、一定の残留農薬が付着している可能性があるため、気になる場合には有機農薬を選択しても良いでしょう。
ベータ遮断薬は一般的に心臓病に処方されます。これらは血中カリウム濃度を上昇させる可能性があります。ベータブロッカーを使用する人は適度にカリウムを多く含む食品を摂取する必要があります。
レスベラトロールは、ビタミンKと同様にこれらの薬物の抗凝固作用を高める可能性があるため、抗凝血薬を使用する人は医師に相談する必要があります。ワルファリンまたはクマディンは人気のある抗凝血薬です。 カリウムの過剰な摂取は、腎臓が完全に機能しない人に害を及ぼす可能性があります。腎臓が血液から過剰なカリウムを除去できない場合、これが致命的となる可能性があります。
ワインを飲むとき、女性は1日1杯以下、男性は2杯以下にすることをお勧めします。
最後に
赤ブドウと緑ブドウの両方にレスベラトロールが含まれていますが、特に赤ブドウに多く含まれています。
レスベラトロールの利点を得るにはワインを飲むよりブドウを食べる方が良いです。 レスベラトロールはサプリメントの形で入手できます。しかしブドウの利点として、ブドウには食物繊維や様々なミネラルやビタミンが含まれているので、繊維やそのほかの栄養素を供給するためにはブドウを食べるほうが栄養源としてはサプリメントより有効です。
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