ソイプロテインとは?
大豆は丸ごと食べられて、豆腐や豆乳、その他の乳製品や肉の代替品を含む様々な製品になる食材です。そんな大豆製品として有名なもののひとつに、ソイプロテインがあります。
ベジタリアンやヴィーガン、アレルギーなどで乳製品を避けている人にとって、ソイプロテインのような大豆製品はしばしば重要な栄養素の主な供給源です。この記事では、そんなソイプロテインについて徹底的に解説を行っていきます!
また、もっともメジャーなプロテインである、ホエイプロテインについて知りたい方は「ホエイプロテインとは?エビデンスをもとに効果や副作用を解説」をご覧ください。
🙆 記事のポイント
- 🥛 ソイプロテインはタンパク質を豊富に含んでおり筋肉の成長に役立つが、動物性のタンパク質には劣る可能性も
- 👍 悪玉LDLコレステロールを減らし、善玉HDLコレステロールを増やす効果が示されている
- ✅ いくつかの潜在的な副作用が指摘されているが、大半のケースでは問題なく摂取することができる
ソイプロテインの栄養成分について
ソイプロテインパウダーは、糖分と食物繊維を取り除くためにアルコールか水で洗った脱脂大豆フレークから作られます。大豆フレークを脱水した後、パウダーにするのです。ソイプロテインは少量の脂質を含んでいますが、コレステロールは入っていないとされています。
以下が、28gあたりのソイプロテインパウダーに含まれるとされる栄養素です。(参考)
カロリー | 95 |
---|---|
脂肪 | 1g |
炭水化物 | 2g |
食物繊維 | 1.6g |
タンパク質 | 23g |
💡 POINT!
ソイプロテインパウダーはタンパク質の宝庫でもありますが、ミネラルの吸収を妨げる可能性のあるフィチン酸塩を含んでいます。
ソイプロテインの効果
ソイプロテインと筋肉
その他の多くの植物由来のタンパク質とは異なり、ソイプロテインは完全タンパク質です。これは体内で作れず、食物から摂取する必要がある、必須アミノ酸をすべて含んでいることを意味します。
そのうえ、それぞれのアミノ酸は筋肉を統合する働きを持ち、筋肉を成長させるにあたって分岐鎖アミノ酸(BCAA)は最も重要であるとされています。(参考1、参考2)
ある研究では、筋力トレーニングをした後に5.6gのBCAAを飲んだ人々は、偽薬を摂取した場合よりも筋肉のタンパク質量が22%増量したことを示しました。(参考) 具体的には、分岐鎖アミノ酸ロイシン酸が筋肉のタンパク質を統合し、成長を助けることのスイッチを入れる特定の分子経路を活性化させることが示唆されています。(参考1、参考2)
また、別の研究では、大豆は筋肉内のタンパク質を統合することに関しては乳酸タンパクより劣っているものの、カゼインタンパク質よりは優れていることが示されています。これは、消化速度やロイシン酸の含有量によるものだろうと考えられています。(参考)
いくつかの研究では、乳製品と大豆タンパクを組み合わせることは、乳酸タンパクやカゼインタンパク、大豆を単独で摂取するよりもより筋肉を発達させるかもしれないと示唆されています。(参考)
💡 POINT!
大豆プロテインは分岐鎖アミノ酸を含み、乳酸タンパクより劣るものの、筋肉のタンパク質の統合をある程度は高めるとされています。
ソイプロテインと減量
ある研究では、高タンパクダイエットはカロリーや栄養制限をしなくても減量につながると示しています。(参考1、参考2、参考3)
しかしながら、ソイプロテインと減量の関係について、そのエビデンスはまだ明確でない部分もあります。
いくつかの研究は、ソイプロテインは動物性タンパク質と同じくらい減量に効果があると示しています。
そのうちのある研究では、20人の肥満男性が動物性タンパク質と、ソイプロテインを使った高タンパクダイエットの両方に参加しました。
大豆由来の代替品ではなく、実際の食品が使われました。研究から、大豆ペースの高タンパクダイエットは、動物性ベースの高タンパクダイエットと同じくらい原料に対して効果があると示唆されています。(参考)
さらに12週間の減量の研究では、ソイプロテインパウダーに関しても似たような結果が出ました。参加者は大豆由来または大豆由来ではない食事代替品を摂取しました。どちらも研究が終わるまでに、平均して7,8kgの減量につながりました。(参考)
そのうえ、糖尿病の肥満男性が参加したある研究では、シェイクのようなソイプロテイン由来の食事代替品は、通常の減量ダイエットよりも優れているかもしれないということが示されています。(参考)
しかしながら、いくつかの研究では原料への効果を指摘している一方で、ソイプロテインの体重や胴回り、体脂肪への効果を考察した40の研究のレビューでは、特にいい影響は見られませんでした。(参考)
まとめると、減量に対してソイプロテインを用いる確証は、乳酸タンパクやカゼインタンパク質のような他のタンパク質ほど強くはないとされています。(参考1、参考2)
💡 POINT!
いくつかの研究では、原料に対して大豆が有効だと示されています。しかしその論証には是非が入り混ざっており、他のタンパク質と比べてより有効だとは示されていません。
ソイプロテインとその他の健康に対する効果
いくつかの研究は、日々の食事にソイプロテインを加えることは様々な健康効果につながるかもしれないと示唆しています。
例えば、大豆食品は心臓に対して良い効果をもたらすと考えられています。例えば、大豆食品は悪玉LDLコレステロールを減らし、善玉HDLコレステロールを増やすことが示唆されています。(参考)
また、動物性タンパク質を25gかそれ以上の大豆タンパクに置き換えることが、悪玉コレステロールと血清脂質の中性脂肪の数値を下げることに繋がるとしています。(参考)
癌に対しての効果については、あまりエビデンスが明確になっていません。いくつかの観察研究および症例対照研究では、大豆の摂取は乳がんのリスク抑制に関係することが示されています。(参考1、参考2、参考3)
他の研究ではまだ、このタイプの癌に対して、大豆の摂取が有効なのか示されていません。
男性の健康に対する大豆の役割については、いくつかの研究観察では 大豆食品の摂取は高齢男性に対して前立腺がんのリスクを減らすかもしれない
と示しています。(参考1、参考2)
観察研究の結果は肯定的なものですが、大豆のがんを防ぐ能力に関する人間への臨床試験は、現時点では決定的ではありません。それに加えて、多くの研究ではソイプロテインパウダーではなく大豆食品を用いて行われています。
💡 POINT!
大豆食品はコレステロールを減らしたり、がんのリスクを減らすような健康に対するいい効果を持っている可能性があります。しかしさらに多くの研究が必要とされます。
ソイプロテインの副作用・安全性
ソイプロテインはフィチン酸塩を含んでおり、これらはソイプロテイン内の鉄や亜鉛の有効性を抑えるとされています。(参考1、参考2)
しかしながら、あなたの食事が著しくバランスを乱していて、鉄や亜鉛の摂取を大豆に頼っていない限りは、フィチン塩酸はそこまであなたの健康に悪影響を与えないでしょう。
また、大豆に含まれるイソフラボンは甲状腺腫誘発物質としての機能を持ち、甲状腺機能とホルモンの生成を妨げる可能性についても示唆されています。(参考1、参考2)しかしながら、大豆は人間の甲状腺機能にまったく影響しないか、やや影響するだけということを示すデータも多くあります。(参考1、参考2、参考3)
男性のテストステロン値に対するある研究では、大豆製品と大豆イソフラボン食品のどちらも男性のテストステロン量は変動させないと示されました。(参考)
最後に、大豆製品はしばしば遺伝子組み換えされたものが使われており、そのことが心配されるケースもあります。現在のところ、遺伝子組み換え大豆を食べ続けることが 遺伝子組み換えされていないものを食べることと比べて 健康に不利に働くかどうかに対する有益なエビデンスはないとされています。
ソイプロテインがどのように健康に影響するかを見極めるには、多くの研究が必要です。
💡 POINT!
大豆を食べることはいくつかの潜在的な障害がありますが、その物証は極めて弱く、多くの人は問題なく食べられることが示唆されています。
まとめ
いかがでしたか?今回は大豆から作られるソイプロテインについて解説をしました。ソイプロテインを摂取する際には参考にしてみてください。
また、alloehではサプリユーザーのクチコミから、「ソイプロテイン」サプリ・医薬品のランキングも作成しています。
ぜひ参考にしてください。
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