ストレス緩和に最適な成分やサプリメントは?エビデンスをもとに効果や副作用を解説

Written by alloeh編集部

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はじめに

ストレスや不安感は、現代では非常に多くの人が日常的に経験するものであるとされています。この記事では、ストレスや不安感を和らげるのに役立つ情報を、エビデンスをもとに紹介していきます。

1. 運動をする

ストレスの解消に最も重要であると考えられているのが、運動です。

運動による効果を最大限に感じるには定期的な運動が必要で、ある調査では、定期的に運動をする人は、運動をしない人よりも不安感を抱きにくいことが分かっています。(参考) 

大きな筋肉群の反復運動を伴うウォーキングやジョギングなどの運動は、特にストレス解消に効果的です。

💡 POINT!

定期的な運動は、エンドルフィンの放出を促し、睡眠の質と自己イメージを改善する可能性があります。この作用がストレスや不安感を和らげてくれるかもしれません。

2. サプリメントを摂る

特定のサプリメントは、ストレスや不安感の緩和に役立つ可能性があります。ここでは、いくつかの成分・原材料をご紹介します。

レモン・バーム

レモン・バームは抗不安作用があるとして、長年研究されているシソ科の植物です。(参考) 


オメガ3脂肪酸

ある研究では、オメガ3のサプリメントを摂った場合に、不安症状が20%軽減することが示されています。(参考) 


アシュワガンダ

アシュワガンダは、インドの伝統医学であるアーユルヴェーダで、ストレスや不安症の治療に用いられる薬草です。いくつかの調査では実際に効果がある可能性があると報告されています。(参考)


緑茶

緑茶には、健康に良い影響を与えるとされるポリフェノール抗酸化物質が多く含まれています。セロトニン濃度を高めることで、ストレスや不安感を和らげると考えられています。(参考)


バレリアン

バレリアンには鎮静効果がある可能性があり、睡眠補助薬としても利用されることがあります。バレリアン酸が含まれ、抑制性伝達物質として機能するγアミノ酪酸(GABA)に作用して不安感を和らげることが示唆されています。 


カヴァ(カバ)

カヴァ(カバ)は精神活性作用のあるコショウ科の植物です。南太平洋の島々では鎮静剤として長年使用されていますが、現在ではヨーロッパやアメリカで軽度のストレスと不安感の治療薬としてよく使用されています。(参考)


サプリメントの中には薬と相互作用したり、副作用が出るものがあります。持病を抱えている方は医師に相談することをお勧めします。

💡 POINT!

サプリメントの中には、ストレスや不安感を軽減する可能性のある成分が含まれているものがあります。

3. キャンドルを灯す

エッセンシャルオイルや香り付きのキャンドルには、ストレスや不安感を和らげてくれる働きがあります。精神を落ち着かせてくれる香りの中でも、以下の香りに特にリラックス効果があると考えられています。

  • ラベンダー
  • ローズ
  • ベルガモット
  • サンダルウッド
  • ゼラニウム


香りを使って心の病気を治す療法をアロマセラピーと呼びます。アロマセラピーには不安感を和らげ、睡眠の質を改善する効果があることがいくつかの研究で分かっています。(参考1) (参考2) (参考3)

💡 POINT!

アロマセラピーは不安感とストレス緩和に役立つ可能性があります。

4. カフェインの摂取量を控える

カフェインは、コーヒーやお茶、チョコレート、そしてエナジードリンクに含まれる成分です。カフェインは、多量に摂取すると不安感を高めてしまう可能性があります。(参考) 

カフェインに対してどれだけ耐性があるかは個々人によって異なります。もしカフェインを摂った後にイライラしたり、不安感を感じるようであれば、摂取量を減らすことをおすすめします。

コーヒーの適度な摂取は健康に良いとされる研究がありますが、全ての人に当てはまる訳ではありません。一般的に、1日に5杯かそれ以下の量が適量だとされています。

💡 POINT!

カフェインの摂り過ぎはストレスや不安感を増してしまう可能性があります。しかし、カフェインに対する耐性は人によって大きく異なります。

5. ガムを噛む

最も簡単で手っ取り早いストレス解消は、ガムを噛むことです。ある調査では、ガムを噛む人はより多くの幸福感を感じてると同時に、ストレスが比較的少ないことが分かっています。この理由は、ガムを噛むことでリラックスした状態の時と似たような脳波を出したり、あるいは脳への血流が促進されるためだと考えられています。(参考) 

またある研究では、ガムをより強く噛むとストレス解消には最大の効果が見られると発表されています。(参考)

💡 POINT!

いくつかの調査では、ガムを噛むことにリラックス効果があると分かっています。また、幸福度を高め、ストレスの軽減にも役立つと考えられています。

6. 友達や家族と過ごす

友人や家族からの社会的支援は、それらのネットワークの一部にいることで、帰属感や自尊心を得られるきっかけとなり、精神的に辛い時期を乗り越える力となります。

ある調査では、友達や子供達と過ごすことで天然のストレス緩和剤、オキシトシンの分泌が増加することが分かっています。また、この現象は特に女性には強い傾向にあり、この効果を「思いやりと絆反応」と呼び、その逆は「攻撃・逃避反応」と呼ばれています。しかし、友達との交流によるストレス緩和は、男女関係なく効果があることが分かっています。(参考) 

他の調査でも、社会のつながりが最も少ない男女は、よりうつ病や不安感を患いやすいことが報告されています。(参考)

💡 POINT!

強い社会的つながりは辛い時期を乗り越える助けになると同時に、不安感の危険性を軽減する働きがあります。

7. 笑う

笑うことも、ストレスを緩和するのに重要であると考えられています。また、笑うことが、長期的に見て、免疫システムや気分を高める効果を有する可能性もあります。

ガン患者を対象にしたある調査では、笑いを取り入れたグループは、ただ単に気分転換をしたグループよりも、ストレスがより軽減されたと報告されています。(参考)

面白いテレビ番組を見たり、笑わせてくれる友達と一緒に過ごすことも重要かもしれません。

💡 POINT!

笑うことが、ストレスの解消に役立つ可能性があります。

8. 先延ばし癖を直す

最優先事項を先延ばしせず、一つずつ取り組んでいくことでストレスを減らすことができるかもしれません。

先延ばしは受け身的な行動へと繋がり、遅れを取り戻そうと焦り、これが逆にストレスとなって健康や睡眠の質に悪影響を与えるとされています。(参考) 

優先順に並べたやるべきリストを作る習慣を付けましょう。そして、現実的な期限を決め、今日中に済ませなければならないことから始め、誰にも邪魔されない集中できる時間を作りましょう。一度に複数の仕事をこなすこと自体がストレスになりえます。

💡 POINT!

やらなければならないことに優先順位をつけ、一つずつ取り組んでいきましょう。優先順位の高いものから取り掛かることで、先延ばしが原因で引き起こされるストレスを回避することができます。

9. ヨガを実践する

ヨガはストレス発散方法として、あらゆる年齢層の間で人気を集めています。ヨガのスタイルには色々なものがありますが、体と呼吸に意識を集中することで心と体をつなぐ、という共通の目的を持っています。

ヨガのメンタルヘルスに与える効果について調査したものが、いくつかあります。全般的に、ヨガには気分を高める働きがあり、鬱病や不安症の治療に使われる抗鬱剤と同じぐらいの効果があると報告されています。(参考) 

しかし、これらの研究はまだ十分とは言えず、ヨガがストレス緩和にどう影響するのか、まだ疑問の残る部分があります。

一般的に、ストレスや不安症に対するヨガの効果は、神経系とストレス反応への影響に関係していると考えられています。コルチゾール値、血圧、そして心拍を下げ、気分障害を低下させる神経伝達物質であるγアミノ酪酸(GABA)を増やす働きを手助けしてくれます。

💡 POINT!

ストレスの解消に広く用いられているヨガですが、ストレスホルモンのレベルと血圧を下げる効果がある可能性があります。

10. マインドフルネスを実践する

マインドフルネスとは、今起きていることに意識を集中させる対処法のことです。マイナス思考などの不安症を防ぐ効果があります。マインドフルネスを高める方法には、マインドフルネスを基にした認知療法、ストレス解消、ヨガ、そして瞑想などがあります。

大学生を対象とした最近の研究では、マインドフルネスの実戦で自尊心が向上し、そのおかげで不安症や鬱病などの症状の発生率が低下したことが分かっています。(参考)

💡 POINT!

マインドフルネスの実戦は、不安症や鬱病などの症状軽減に役立つかもしれません。

11. ハグ(抱擁)を行う

ハグ、キス、そしてセックスにはストレス解消効果があるとされています。(参考1) (参考) 

スキンシップはオキシトシンの分泌を促進し、コルチゾール値を下げる働きがあり、これがストレスにより上昇した血圧や心拍を下げてくれるとされています。 興味深いことに、ハグによってストレスが緩和されるのは人間だけではありません。チンパンジーにも同じ傾向があり、ストレスを抱えた仲間をハグし、相手を励ます行為が確認されています。(参考)

💡 POINT!

ハグ、キス、そしてセックスなどのスキンシップは、オキシトシンの分泌を促し、血圧を下げることによって、ストレスを軽減させる効果が示唆されています。

12. 心地よい音楽を聴く

音楽は体にとても良いリラックス効果を与えてくれます。

テンポの遅いインストゥルメンタルは、血圧と心拍、そしてストレスホルモンを低下させ、リラクゼーション反応を引き起こします。ある種のクラシック、ケルト、アメリカ先住民、そしてインド音楽は特に心を落ち着かせてくれますが、ただ単に自分の好きな曲を聴くだけでもリラックス効果があります。(参考)

自然の音も心をとても落ち着かせてくれる音として、リラクゼーションや瞑想音楽として利用されています。

💡 POINT!

好きな曲を聴くことはストレスの解消には手っ取り早い方法です。

13. ペットと過ごす

ペットには、ストレスを減らしたり、気分を明るくしてくれる効果があるとされています。ペットとの触れ合いで、脳内化学物質オキシトシンが分泌され、前向きな気持ちを促してくれます。(参考)

また、ペットは目的を与えてくれたり、活動的にしてくれたり、そして良い仲間にもなってくれたりと、ストレスや不安症の緩和に効果が期待できます。

💡 POINT!

ペットとの触れ合いは、癒しが得られると同時にストレス軽減にもつながり、楽しみながらできるストレス解消方法と言えるでしょう。


最後に

今回は、ストレスに対処するための方法を紹介しました。今回紹介した情報を、ぜひ参考にしてみてください。

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