ビタミンPとは?エビデンスをもとに効果や副作用を解説

Written by alloeh編集部

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はじめに

  • 手足の冷え性に悩んでいる
  • 生活習慣病を防止したい
  • 若々しさをキープしたい


上記の要望・悩みを抱えていませんか?実はこのような悩みや要望は、ビタミンPを取り入れることで解決できるとされています。どうしてかというとビタミンPには毛細血管の強化や血流の改善、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)の低下などの効果があるとされているからです。

当記事ではビタミンPの効果・効能や含まれている食材、副作用を紹介します。


ビタミンPとは

ビタミンPとはビタミンPは名前に「ビタミン」とついていますが、実はビタミンではありません。 実際は「ビタミン様物質」と呼ばれ、本来のビタミンとは少し異なる存在です。

一般的にはビタミンPは「フラボノイド」という総称をもち、ルチンやヘスペリジン、ケルセチンなどのフラボノイドをあわせてビタミンPといいます。

ビタミンP(フラボノイド)は毛細血管の強化や血液の流れの改善、悪玉コレステロールの値を下げるなどの効果・効能が期待されています。

そのため食生活が乱れからの生活習慣病を防止したい方や末端冷え性に悩んでいる方などにぴったりです。

ビタミンPが含まれている食材

ビタミンPは下記の食材に豊富に含まれています。

  • みかんやレモン、グレープフルーツなどの柑橘類
  • そば
  • 赤ワイン
  • 緑茶
  • たまねぎ

フラボノイドの種類

フラボノイドは、バイオフラボノイドとも呼ばれ、6つの下位クラスに分類される植物性ポリフェノールのひとつです。現在では6,000以上のフラボノイドが確認されています。(参考) 1930年に科学者によってオレンジから抽出され、その当時は新しいタイプのビタミンだと考えられていた為、ビタミンPと名付けられました。しかし、現在ではフラボノイドはビタミンでない事が分かっており、ビタミンPという言葉は使われていません。(参考)


・フラボノール

食物の中で最も豊富なフラボノイドでケンペロール、ケルセチン、ミリセチン、そしてフィセチンが含まれます。これらの化合物はオリーブ油、ベリー、玉ねぎ、ケール、ブドウ、トマト、赤ワイン、そしてお茶に含まれています。(参考1)(参考2)


・フラボン

フラボンも多くの食物に含まれており、代表的な食物にはパセリ、タイム、ミント、セロリ、そしてカモミールが挙げられます。(参考)


・フラボノールとフラバン-3-オール

エピカテキンやエピガロカテキンといったカテキンがサブクラスに含まれ、紅茶、緑茶、ウーロン茶に豊富に含まれています。(参考) また、フラボノールはココア、リンゴ、グレープ、そして赤ワインにも含まれています。

フラバノン ・フラバノンは柑橘類に含まれており、オレンジやレモン、そしてかんきつ果皮の苦みの素で、ヘスペレチン、ナリンゲニン、エリオジクチオール等が含まれます。(参考)


・イソフラボン

イソフラボンで最も知られているのがゲニスチンとダイジンで、大豆や大豆製品に含まれています。(参考)

アントシアニジン ほとんどの赤、青、または紫色の果物や野菜はアントシアニジンの作用によるもの。シアニジン、デルフィニジン、ペオニジンは、クランベリー、イチゴ、ブルーベリー、ブラックベリー、ブドウ、そして赤ワインに含まれています。(参考) 

ビタミンPの効果・効能とは?

ビタミンPには下記の効果があると期待されています。

  • 抗酸化作用
  • 毛細血管の強化
  • 血流の改善
  • LDLコレステロール(悪玉コレステロール)の低下
  • 抗アレルギー作用
  • 免疫力アップ


最もよく知られているフラボノイドの役割は抗酸化作用で、細胞の損傷や病気を引きおこすフリーラジカルと呼ばれる反応分子の形成を抑制する働きが分かっています。(参考1)(参考2)


ビタミンPの副作用とは?

フラボノイドの効果についての研究は、ほとんどの場合は試験管内研究で行われたものです。そのため、人体におけるフラボノイドの作用は良く分かっていません。

実は、フラボノイドの体内への吸収力は非常に悪いと考えられています。ある研究では、代謝作用は主にフラボノイドの生体利用効率に影響されると同時に、フラボノイドは体外に急速に排出される事が報告されています。(参考1)(参考2)

フラボノイドが摂取されると、代謝産物と呼ばれる化合物に分解されます。幾つかの代謝産物はフラボノイドの特性に似ているものもありますが、全く異なるものもあります。(参考1)(参考2)

その上、フラボノイドが炭水化物、タンパク質、または脂質と一緒に摂取された場合、生体利用効率と吸収作用に影響を及ぼすとの研究結果があります。また、腸内細菌の組成によっても影響される事が分かっています。(参考1)(参考2) その為、特定のフラボノイドが人の健康にどう働きかけ、どれだけ有益なのかまだ解明されていません。

そのため、過剰摂取しないようサプリメントなどを摂取する際は注意しましょう。

その他の健康効果の可能性

科学的な証明にはまだ限りがありますが、いくつかの臨床試験でフラボノイドの健康への有効性が以下のように報告されています。しかし、これらの効果はフラボノイドの持つ抗酸化作用や他の働きの影響だと考えられていますが、まだ十分な理由は分かっていません。

脳の健康

ココアフラボノールに関するいくつかの研究では、脳細胞を守り、人の脳の健康を促進する効果が報告されています。これは、細胞生存と記憶に関わる細胞シグナル伝達経路との相互作用の為だと考えられています。(参考)

糖尿病

特定のフラボノイドを多くとる事で、2型糖尿病の危険性を低下させるとの報告があります。300mgのフラボノイドを毎日摂ると糖尿病の危険性が5%低下したという研究結果があります。(参考)

・心臓病

14件の臨床試験を対象にして行われた調査では、特定の種類のフラボノイド、特にフラボノール、アントシアニジン、プロアントシアニジン、フラボン、フラバノン、そしてフラバン-3-オールを摂取する事で心臓病の危険性が大幅に低下した事が分かっています。(参考)


いくつかの観察研究では,フラボノイドには病気に対する予防効果がある事が分かっています。しかし、フラボノイドがもたらす人への健康効果を十分に理解する為には、より幅広い研究が必要です。さらに、この記事ではほんの一部のフラボノイドの健康効果を紹介していますが、フラボノイドの働きやフラボノイドの特定の分類に関するより多くの研究が、今では実施されています。

摂取量とサプリメント

現在のところ、フラボノイが人の発達にとって不可欠とは考えられてない為、フラボノイドの食事摂取基準(DRI)は設定されていません。実は、フラボノイドは自然食品に自然に含まれており、丈夫な体作りに貢献しています。(参考) その為、サプリメントの摂取は必要ないのですが、フラボノイドのサプリを入手する事はできます。

最も一般的なフラボノイドのサプリマントとして、ケルセチン、フラボノイド複合体、そしてルチンが挙げられます。(参考)フラボノイドのサプリメントに対する基準摂取量はなく、それぞれの種類や性質によって詳細な指示があるかもしれません。副作用や危険性はまだ良く分かっていないのですが、一般的に食物から摂れるフラボノイドには毒性の危険性はないものの、大量のサプリメントの摂取による危険性に専門家は注意を呼び掛けています。(参考)

フラボノイドの大量摂取は甲状腺機能に悪影響を与え、薬物相互作用を起こし、そして体内の他の栄養素に悪影響を与えると考えられています。(参考) その上、サプリメントは食品医薬品局(FDA)により厳重に規制された訳ではないので、汚染されていたり、ラベルに記載されているののとは異なる量のフラボノイドのが含まれているかもしれません。

最後に、多くの研究では、特定栄養素を含む自然食品を食べる事で、サプリメントを摂るよりもより多くの効果が得られたと報告されています。

特に妊婦や授乳中の女性は、サプリメントを試す前に医療機関に相談しましょう。

まとめ

いかがだったでしょうか?こちらではビタミンPの効果・効能や含まれている食材、副作用を解説しました。ビタミンPには下記の効果・効能がある可能性があります。

  • 毛細血管の強化
  • 血流の改善
  • LDLコレステロール(悪玉コレステロール)の低下


こちらの記事を通して、下記の悩みや要望を解決して頂けたら嬉しいです。

  • 手足の冷え性に悩んでいる
  • 生活習慣病を防止したい
  • 若々しさをキープしたい


最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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