酸化マグネシウムとは?エビデンスをもとに効果や副作用を解説

Written by alloeh編集部

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マグネシウムとは?

マグネシウムとは健康な生活を送る上で欠かせないミネラルです。

ミネラルとは体に必要な成分の5大栄養素の1つです。


・3大栄養素

炭水化物、タンパク質、脂質

・5大栄養素

炭水化物、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラル


その中で体に必須と言われているミネラルは16種類あり、1日の摂取量がおよそ100mg以上の主要ミネラルと100mp未満の微量ミネラルに分かれます。


・主要ミネラル

カルシウム、リン、イオウ、カリウム、ナトリウム、マグネシウム、塩素

・微量ミネラル

鉄、ヨウ素、亜鉛、銅、セレン、マンガン、コバルト、モリブデン、クロム


そのため、マグネシウムは生活する上で欠かせません。


マグネシウムの効果

マグネシウムは下記の効果があるとされています。

・エネルギーの生成

・血圧調整

・神経シグナルの伝達

・筋収縮

(参考)


マグネシウムが不足すると

体内のマグネシウムの量が不足すると下記の症状を引き起こす可能性があります。

・2型糖尿病

・心臓疾患

・気分障害

・片頭痛 (参考)

マグネシウムが含まれている食材

マグネシウムが含まれている食材は下記とされています。欧米諸国の2/3に方は食生活だけでマグネシウムを摂取できていないと言われています。

・緑色の葉物類(ほうれん草、ケール)

・黒豆/枝豆

・ナッツ類(アーモンド、ピーナッツ、カシューナッツ)

・その他(ダークチョコレート)

もし、食生活などが不規則な方はサプリメントでマグネシウムを補う必要があります。

次項から10種類のマグネシウムを紹介します。

マグネシウムの種類

ここでは下記、10種類のマグネシウムを紹介します。


・クエン酸マグネシウム

・酸化マグネシウム

・塩化マグネシウム

・乳酸マグネシウム

・リンゴ酸マグネシウム

・タウリン酸マグネシウム

・L-トレオン酸マグネシウム

・硫酸マグネシウム

・グリシン酸マグネシウム

・オロチン酸マグネシウム


クエン酸マグネシウム

クエン酸マグネシウムはマグネシウムとクエン酸が結合してできたものです。

クエン酸は柑橘系の果物に自然に含まれているもので、酸っぱい、酸味の味の素になっています。人工的に作られたクエン酸は食品業界において保存料や風味を強くする際に使用されます。(参考)

クエン酸マグネシウムはマグネシウム類の中でも一般的なもので、オンラインやお店で簡単に購入することができます。

ある研究では、クエン酸マグネシウムはもっとも生物学的に利用可能なマグネシウムだと提唱されています。つまりは他の種類に比べて消化管で吸収されやすいタイプだと言うことです。(参考)

不足しているマグネシウムを補充するために、通常は口から摂取します。もともと便通を良くする働きがあるので、便秘を治すために多量に摂取されることがあります。

さらに、鬱や不安感を伴う症状を緩和するための鎮静剤として販売されることもありますが、この使用方法についてはさらなる研究が必要です。(参考)

酸化マグネシウム

酸化マグネシウムはマグネシウムと酸素が結合した塩類です。

白く粉っぽい物質で、粉や錠剤で売られています。また、マグネシア乳の主な有効成分で、便秘を解消するための市販薬として有名です。(参考)

酸化マグネシウムはマグネシウム不足の予防や、改善のために使用されることはありません。複数の研究では消化管に吸収されにくいことが分かっています。(参考)

代わりに胸やけ、消化不良、そして便秘などの消化器系の不快な症状を和らげるために一定の短い期間使用されます。また、片頭痛の治療や予防にも使用されます。(参考1)(参考2)

塩化マグネシウム

塩化マグネシウムはマグネシウム塩類で、塩化化合物を含んでいます。この塩化化合物は不安定な分子で、ナトリウムやマグネシウムなどの他の分子と結合しやすく、その結果塩類が作られます。

消化管に吸収されやすいので、サプリメントとしてあらゆる用途に使用されます。体内のマグネシウム不足、胸やけ、そして便秘の治療に使用されます。(参考1)(参考2)

塩化マグネシウムはカプセルや錠剤の形で主に摂取されますが、局部用のローションや軟膏タイプのものあります。

塩化マグネシウムのスキンクリームは筋肉痛を和らげるのに使われますが、体内のマグネシウムのレベルを上げる効果があるかどうかについては十分な科学的な根拠がありません。(参考)

乳酸マグネシウム

乳酸マグネシウムはマグネシウムと乳酸が結合してできる塩類です。

乳酸は筋肉と血球により作られるだけではなく、保存料や調味料としても製造されています。(参考)

乳酸マグネシウムは食べ物や飲み物の酸味を調整したり、栄養価値を高めたりするのに利用されています。市販で売られているサプリメントとしてはあまり広まってはいません。

乳酸マグネシウムは体内に吸収されやすく、他のタイプのマグネシウムに比べて多少消化器系に優しいと言う特徴があります。この特徴は日常的に多量のマグネシウムを摂取しなければならない人や他の種類のマグネシウムを摂取するのが難しい人にとっては重要です。

毎日多量のマグネシウムの摂取が必要とされる28名の人たちを対象としたある研究では、乳酸マグネシウムの徐放性錠を摂取した人たちは摂取しなかった人たちよりも消化器系への副作用が少ないことが分かりました。(参考)

このようないくつかの小さな研究では、乳酸マグネシウムはストレスや不安感を軽減する働きがあることも分かりましたが、さらなる研究が必要とされています。(参考)

リンゴ酸マグネシウム

リンゴ酸マグネシウムは果物やワインのような食品に自然に存在するリンゴ酸が含まれています。この酸は酸っぱい味がするので、風味や酸味を加えるために食品添加物として使用されます。

ある研究では、リンゴ酸マグネシウムは消化管に非常に吸収されやすく、体内のマグネシウムのレベルを上げるにはとても良い方法だと言うことが分かりました。(参考)

このマグネシウムに対して、他のマグネシウムよりも体に優しいが、便通に関しては効果が薄い可能性があると言う意見もあります。このマグネシウムが有益かどうかはその人の健康状態によるでしょう。

リンゴ酸マグネシウムは線維筋痛症や慢性疲労症候群による症状の治療薬としての使用を推奨されています。しかし、この使用法が正しいことを裏付けるのに十分な科学的証拠がありません。(参考)

タウリン酸マグネシウム

タウリン酸マグネシウムはアミノ酸タウリンを含んでいます。

ある研究では、適切な量のタウリンとマグネシウムを摂取することにより、血糖値が安定することが分かりました。よって。タウリン酸マグネシウムは血糖値を正常なレベルに持っていく働きがある可能性があります。(参考)(参考)

マグネシウムとタウリンはまた、血圧を正常に保つ働きがあります。(参考1)(参考2)

最近の動物を使った研究では、タウリン酸マグネシウムによって高血圧ネズミの血圧が大幅に下がることが分かりました。よって、このマグネシウムは心臓の健康を保つのに役立つかもしれません。(参考)

しかし、人への効果についてはさらなる研究が必要です。

L-トレオン酸マグネシウム

L-トレオン酸マグネシウムはマグネシウムとトレオン酸を混ぜて作られる塩類です。トレオン酸は水溶性の物質で、ビタミンCの代謝生成物です。(参考)

L-トレオン酸マグネシウムは体に吸収されやすい特性があります。動物を使った研究では脳細胞のマグネシウム濃度を高めるには、マグネシウムの中で、一番効果がある可能性を認めています。(参考)

L-トレオン酸マグネシウムは、脳に有益な可能性がある物質として、鬱や年齢に伴う記憶力の低下などの脳障害の緩和に使用されます。しかし、さらなる研究が必要とされています。

硫酸マグネシウム

硫酸マグネシウムはマグネシウム、硫酸、そして酸素が結合して作られます。別名エプソムソルトと呼ばれています。

硫酸マグネシウムは白色で、料理用の塩と見た目や触った感じは似ています。便秘の治療に使うことができますが、味が良くないので代わりになる別のマグネシウムを選ぶ人も多いです。

硫酸マグネシウムは、お風呂のお湯に溶かして、筋肉痛やストレスを和らげるのに使われます。また、ローションやボディオイルなど、スキンケアの商品にも使用されています。

適量のマグネシウムは筋肉痛やストレスの緩和になりますが、硫酸マグネシウムが肌から吸収されることを示す証拠は少ないです。(参考)

グリシン酸マグネシウム

グリシン酸マグネシウムは、マグネシウムとアミノ酸グリシンから作られます。

このアミノ酸を体はタンパク質を作るのに使います。魚、肉、乳製品、そして豆類などのタンパク質が多い食品にも含まれています。

グリシンはそれ単独で睡眠の改善や心臓疾患、糖尿病などの様々な炎症状態にある病気の治療に使用されます。(参考)

グリシン酸マグネシウムは、体内に吸収されやすく鎮痛効果がある可能性があります。不安感、鬱、ストレス、そして不眠症などの症状を緩和する可能性があります。これらの効果の科学的な裏付けはまだ少なく、さらなる研究が求められます。(参考)

オロチン酸マグネシウム

オロチン酸マグネシウムはオロチン酸を含んでいます。オロチン酸は体内のDNAなどを含む遺伝物質を作る時に使われる自然物質です。(参考)

オロチン酸マグネシウムは体内に吸収されやすいですが、他のマグネシウム類に比べて便通を良くする効果は少ないです。(参考)初期の研究では、オロチン酸が心臓と血管組織のエネルギー生産経路で独自の役割を担っていることから、心臓の健康を促す可能性があると提唱されています。(参考)

オロチン酸マグネシウムは、競技を行うアスリートや、フィットネスに熱心な人たちには人気があります。さらに心臓疾患がある人たちの助けになる可能性もあります。

ある研究では、79人の深刻なうっ血性心臓病の患者にオロチン酸マグネシウムのサプリメントとプラセボ(偽薬)を摂取してもらったところ、オロチン酸マグネシウムを摂取した患者はプラセボを摂取した患者と比べて、症状のコントロールや生存率に効果があったことが分かりました。(参考)

しかし、オロチン酸マグネシウムは他のマグネシウムのサプリメントに比べてかなり高価です。上に述べた効果には裏付けが少ないことから、価格と効果が釣り合わない可能性があります。

マグネシウムの摂取量と可能性のある副作用

摂取量

マグネシウムの一日の推奨摂取量は

・女性 320ミリグラム

・男性 420ミリグラム

です。(参考) 

サプリメントに含まれるマグネシウムの量はそれぞれ異なるので、ラベルをしっかり確認して、自分に必要な量のものを飲むようにしましょう。

アメリカを含めた、いくつかの国ではサプリメントは規制の対象になっていないので、USP、コンシューマーラボ(ConsumerLab)、そしてNSFインターナショナル(NSF International)などの第三機関によってテストされたものを選ぶと良いと思います。

マグネシウムのサプリメントは一般的に安全だと考えられています。もし、体内のマグネシウムが多くなりすぎた場合、余分な分は尿と一緒に体外へ排出されます。

副作用

サプリの種類や摂取した量によっては下痢や胃の不快感など軽い症状を引き起こすこともあります。

まれではありますが、マグネシウムで中毒を起こす可能性もあります。もし、腎臓の病気を患っていたり、かなり大量のマグネシウムを摂取した場合、危険な状態になることもあります。中毒の症状としては吐き気、嘔吐、下痢、筋力の低下、呼吸の乱れ、無気力感、そして尿閉などが挙げられます。(参考)

新たにサプリメントを使用する際はまず、かかりつけの医療機関に相談することをお勧めします。

まとめ

いかがだったでしょうか?本記事では生活に欠かせないミネラルの1つ、マグネシウムについて紹介しました。 マグネシウムの理解が深まっていただけたら嬉しいです! 最後まで一読いただきありがとうございました。

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