集中力アップのための12のコツ
難易度の高い仕事や大事な試験のために勉強したり、細かな作業を行うのが難しいと思った時、集中力が上がってほしいと感じたことでしょう。
集中力は、何らかの作業や勉強などに向ける知的努力を意味します。
集中力の持続期間と混乱されることもありますが、集中力の持続期間は、何かに集中できる時間の長さを意味します。
集中力に影響する要因
集中力の持続期間と集中力は、様々な理由で異なります。
気を散らすものを追い払うのが困難な人もいます。
加齢や睡眠不足も集中に影響します。
ほとんどの人が加齢で物忘れがひどくなり、集中力が落ちると記憶力の低下にもつながります。
脳震盪や精神疾患など、頭や脳の損傷も集中力に影響します。
集中しようとしてできないと、すぐにフラストレーションを感じてしまいます。
これが、ストレスや苛立ちにつながり、やらなければならないことに集中するのがさらに遠い夢のように思えるのです。
この記事では、集中力に影響するいくつかの条件や自分で集中力を高めようとしてもできない時にとるステップを紹介します。
1. 脳トレーニング
ある種のゲームをすることで、集中力を高めることができます。以下のものを試してみてください。
- 数独
- クロスワードパズル
- チェス
- ジグソーパズル
- ワードサーチもしくはスクランブル
- 記憶ゲーム
2015年に行われた研究では、一日15分、1週間に5日間脳のトレーニングをすることで集中力に大きな影響があるという結果が報告されました。(参考)
脳をトレーニングするゲームは、仕事での記憶力や短期の記憶力、また処理能力や問題解決能力の向上にも役立ちます。
子供
脳トレーニングは子供にも効果があります。
ワードパズルを買ったり、ジグソーパズルを一緒に完成させたり、記憶ゲームをやってみてください。
塗り絵ですら、子供と大人の両方に集中力を高めることができます。
年長児は、大人の塗り絵のような、細かな塗り絵を楽しむかもしれません。
高齢者
加齢とともに記憶力や集中力は低下するため、脳トレーニングゲームの効果は、特に高齢者にとって重要です。
2014年に行われた研究では、2,832名の高齢被験者を10年間フォローアップしました。(参考)
認知トレーニングを10~14セッション完了した高齢者は、認知力、記憶力、処理能力が向上しました。
10年後、ほとんどの被験者が、実験当初より良くなってはいないものの、少なくともその時と同程度で日々の活動を行えた、と回答しました。
2. ゲームを始めましょう
集中力を高めるゲームは、脳のゲームだけではありません。
より新しい研究によると、テレビゲームも集中力を高めるのに役立つ、ということがわかりました。
2018年に行われた研究では、被験者29名が1時間ゲームを行ったところ、選択的注視(VSA)能力が向上したという結果が出ました。
選択的注視(VSA)は、気を散らすものを無視して、ある作業に集中することができる能力のことです。
この研究は小規模であったため、結果は決定的とは言えません。
また、選択的注視(VSA)が向上した期間についてもふれられていません。
実験を行った人は、研究をさらに継続し、テレビゲームがどのように脳の活動を向上させるか、また集中力を高めるかを調査すべきとしています。
2017年には、テレビゲームが認知機能に与える影響を調べた100件の実験がレビューされました(参考)。
その結果、テレビゲームをすることで、注意力の向上など脳に様々な変化がみられました。
しかし、このレビューでは、ゲーム依存症や暴力的なゲームの効果など、様々なトピックを対象としている、という欠点があります。
ですから、テレビゲームのメリットに絞って研究が行われると、これらの結果の信憑性が高まるでしょう。
3. 睡眠の改善
断眠すると、集中力は簡単にそがれ、記憶力や注意力などといった認知機能も落ちます。
たまの断眠であれば、さほど問題はないでしょう。
しかし、いつも快眠でないと気分もすぐれず、仕事の能力にも影響するでしょう。
疲れすぎることも反応を鈍らせ、日々の作業能力に影響するでしょう。
忙しすぎることや健康上の問題といった他のことが原因でよく眠れないということもあります。しかし、だいたい毎日推奨時間の睡眠をとることは重要です。
専門家は、成人は1日、7~8時間の睡眠をとることを推奨しています。
睡眠の質を向上させるのもよいでしょう。以下は、睡眠の質を上げるためのヒントです:
- 寝る1時間前にテレビを消し、テレビ画面から離れてください。
- 心地よい程度に部屋を涼しくしてください。
- ベッドに入る前に、静かな音楽を聴いたり、温かいお風呂につかる、本を読むなどして神経をほぐしてください。
- 週末を含め、毎日だいたい同じ時間に就寝・起床してください。
- 定期的に運動してください。ですが、寝る前はあまり激しい運動は避けてください。
健康的な睡眠に関するヒントはもっとあります。
4. 運動の時間をとる
定期的に運動すると集中力が高まります。運動することは誰にとっても良いことです。2018年に116名の5年生を対象に行った研究では、4週間毎日運動することで、集中力と注意力が高まったという結果が報告されました。
高齢者を対象とした他の研究では、軽いエアロビクスを1年間継続した結果、加齢による脳機能の低下に見られる、記憶力の低下を食い止める、または好転させることができたという結果が報告されています。
できることをやりましょう
エアロビクスはお勧めですが、何もしないより、できることをやったほうがいいでしょう。健康のためとか減量のためなど目的に合わせて、運動量を増減させると良いでしょう。
しかし、とくに身体や精神状態に問題がある場合、推奨されるだけの運動をこなすのは難しいでしょう。
時間がないとか、ジムに入りたくないといった場合、一日の中で運動する面白い方法を見つけてみてください。心拍数を上がっているということは、運動しているということです。次の質問にこたえてみてください:
- 学校まで歩いて子供を送っていけますか?
- 毎日20分早起きして近所を軽くジョギングできますか?
- 食料品の買い物を1週間のまとめ買いから2~3回に分けて、歩いて行くか自転車で行くことができますか?
- 車を使わず、歩いてコーヒーショップへ行くことができますか?
もしできそうなら、何かに集中しなければいけない直前や、神経を休めるときに運動するようにしてください。
5. 自然に触れる時間を持つ
自然に集中力を高めたい場合は、毎日15分か20分でもいいので外に出てください。公園で短い散歩をしても良いでしょう。
庭に座るだけでもいいです。
どんな自然な環境でもいいのです。
自然環境による良い影響がますます化学的に証明されています。
2014年の研究によると、オフィスに植物があると集中力や生産性が向上するだけでなく、職場の満足度や空気の質も良くなったという結果が報告されています。(参考)
職場や家が良くなるように、植物を1つか2つ置くいてみてください。
園芸に自信がない人には、あまり世話をする必要が無い、多肉植物がおすすめです。
子供
子供も自然環境から良い影響を受けます。2017年に発表された研究では、1,000名の子供を誕生から7歳までフォローしました。
この研究では、子供が家や近所で木や緑に触れることで脳の成長や注意力の向上に影響するかをみました。
その結果、自然に触れることは、注意欠陥多動性障害の子供には、よりメリットがある、ということがわかりました。2009年に17名の注意欠陥多動性障害の子供を対象に行った研究では、街中を20分歩くよりも、同じ分数公園の中を歩くほうが集中力の向上につながったとしています。(参考)
6. 瞑想をしてみる
瞑想やマインドフルネスを行うと、様々なメリットがあります。
集中力があがるのもその一つです。
2011年に23件の研究をレビューした結果、集中に重点おくマインドフルネスは、注意力や集中力を高めるということがわかりました。
マインドフルネスは、記憶力などの認知能力も高めます。
瞑想は、ただ目を閉じて静かに座っているだけ、ということではありません。
ヨガや深呼吸などの運動も瞑想に役立つでしょう。
瞑想をしようとしてできなかった人や、瞑想をやったことない人は、このリストでどうやってはじめれば良いかわかるかもしれません。
7. 休憩をとる
仕事や家事の合間に休憩をとることが、どのように集中力を高めるのでしょうか?
直感ではわからないかもしれませんが、専門家によると、これは非常に効果的なのだそうです。
次のようなシナリオを想定してみてください:同じ仕事を数時間やっていると、突然注意力がそれることがあります。
仕事に集中するのが困難であっても、机に向かって、続けようとします。
しかし、集中しようとすると、時間通りに仕事を終えられないことに対するストレスや不安を感じるのです。
そういう経験があるでしょう。
次にそういうことが起こった場合、つまり、最初に集中力が落ちたな、と感じた時には、軽く歩いたり外へ出て日にあたったりしてください。
仕事にもどったら、集中力が高まったり、モチベーションが上がったり、創造力まで増すといった、ご自身の変化に驚くかもしれません。
休憩をとることで、こういった機能を向上させることができるのです。
8. 音楽を聴く
仕事中や勉強中に音楽をつけると、集中力が上がることもありあす。
作業中に音楽を聴かない場合でも、背景の音を消すような自然の音やホワイトサウンドは、集中力だけでなく他の脳機能も向上させることができるという研究結果もあります。
聴く音楽の種類によって、効果は異なります。
専門家は、バロッククラシックなどのクラシック音楽や自然の音が、集中力を向上させるのに良いとしています。
クラシック音楽が好きでない場合は、環境音楽やエレクトロニック・ミュージックなどを歌詞なしで聴いてみてください。
音楽は、背景のノイズレベルで静かにかけてください。そうすれば気が散ることはないでしょう。
気を散らすことになりますので、大好きな曲や大嫌いな曲の両方を避けてください。
9. 食習慣を変える
摂取する食物も集中力や記憶力といった認知能力に影響します。加工食品や砂糖の摂りすぎ、また脂っこい食品の摂取は避けましょう。集中力を高めるためには、以下のようなものを食べると良いでしょう:
- 魚の脂(サーモンやマスなど)
- 卵(白身と黄身の両方)
- ブルーベリー
- ほうれん草
これ以外にもたくさんあります。
十分に水分摂取するのも集中力を高めるのに良いでしょう。少し水分不足になっただけでも、集中力がそがれ、記憶力も低下することがあります。
低糖質、高たんぱく、高繊維の食事を心がけましょう。オートミールやフルーツを加えたヨーグルト、卵をのせた全粒粉トーストなどは、朝食に良いでしょう。
10. カフェインの摂取
カフェインを避けたいという場合は、無理に食事に取り入れる必要はありませんが、カフェインが注意力や集中力の向上に良いという研究結果もあります(参考)。
集中力が落ち始めたと感じた時に、コーヒーや緑茶を一杯飲んでみてください。
カフェインの入った飲み物が好きでない場合は、カカオ70%以上のダークチョコレートを食べることでも同様のメリットが期待できます。
2017年行われた研究によると、抹茶に元来含まれているフォトケミカルは、認知機能を向上させるだけでなく、リラックス効果も促すという結果がでました。コーヒーで、神経過敏になる人は、抹茶を飲むと良いでしょう。(参考)
カフェイン配合のエナジーサプリ "Zone"
エナジーサプリとは、エナジードリンクのサプリ形態を意味する言葉で、その手軽さ・糖質の少なさなどから、エナジードリンクの代替として注目されています。
このメディア「alloeh」を運営するALLOEH社では、エナジーサプリメント "Zone" を販売しています。アルギニンや新素材ザイナマイトに加え、カフェイン抽出物が1回目安量(2錠)あたり100mg配合されています。
Zoneについては以下の商品ページからチェックしてみてください。
11. サプリメントの摂取
集中力や脳の機能を高めるサプリメントもあります。
サプリメントを摂る前には、必ず医師に相談してください。特に持病がある場合やアレルギーがある場合は注意が必要です。医師は、サプリメントのメリットとデメリットを説明した上で、ご自身に一番あったものを推奨してくれるでしょう。
ある食品を食事に加えることですべてのビタミンを摂取することも可能ですが、サプリメントを摂ることで一日に必要な栄養摂取量を満たすことができます。
以下のサプリメントは、集中力や脳機能全体の健康を促進します:
- 葉酸
- コリン
- ビタミンK
- フラボノイド
- オメガ3脂肪酸
- ガラナ種エキス
12. 集中の練習をする
集中する練習は、集中できない子供に役立ちます。この練習では、一定時間ある行動に完全に集中します。
以下のような行動を試してみてください:
- 15分間絵を描いたり、いたずら書きをする。
- 数分間誰かと風船や小さなボールを投げあう。
- 3~5分時間を決める。できるかぎり瞬きを減らす。
- 噛みたい衝動を抑え、棒つきキャンディーや飴がなくなるまでなめる。味や舌の上の飴の感覚、そしてそれが完全に無くなるまでどのぐらいかかるかに集中してください。
どれか一つの活動を終えた後、その間にどう感じたか、子供に簡単なサマリーやスケッチを書かせてください。幼い子供は、簡単な言葉でどう感じたかを表現するでしょう。
どの時点で集中力が無くなったか、それからどうやって集中を取り戻したかを話すことで、日々の活動の中でこういったスキルを伸ばすことができるかを知ることができるのです。
集中の練習は、大人にも効果的ですので、是非お試しください。
集中力に影響する条件
集中できないのは、あなたを取り巻く事象が原因かもしれません。気が散る原因として一般的なのは、同僚やルームメイト、家族に邪魔される、またソーシャルメディアの通知といったものが挙げられます。
しかし、集中が困難なのは、潜在的には精神状態や身体の状態に関係している場合もあります。一般的なものは以下のようなものです:
- 大人でも子供でも、注意欠陥多動性障害(ADHD)が、学習や記憶を困難にしている場合があります。注意欠陥多動性障害(ADHD)は、常に注意力が散漫で、多動、衝動的といった特徴があります。治療によってこの症状を改善することができます。
- 認知機能障害や認識機能障害は、集中力や記憶力、学習能力に影響します。こういった問題は、発育遅延や障害、脳障害、また、脳の機能に問題となる神経学的疾患を含みます。
- うつ病や不安神経症といった精神的な問題を放置すると、気分がよく変わるなどの感情的な症状が出始め、集中できなくなったり、学習能力が低下し、新しいことを覚えることが困難になります。また、大きなストレスを感じているときも仕事や学業に集中するのは難しいでしょう。
- 脳震盪などの頭の障害も集中力や記憶力に影響します。これは、一時的な症状であることがほとんどですが、脳震盪が治るまでは、集中するのが難しい状態は続くかもしれません。
- 遠視などの視覚障害も注意力や集中力に悪影響を与える可能性があります。もし、あなたやお子様がいつもより集中できなくて、さらに頭痛があったり、目を細めて見たりしている場合は、目の診察を受けたほうがいいでしょう。
他の治療法
これまで紹介したヒントが集中力向上にあまり役立たなかった場合は、専門家に相談してください。普通のことで気が散っているのではなく、気づいていないだけで、何かもっと重要なことが、集中力に影響している可能性があります。
特に、ストレスがある場合や、気分がよく変わるといった変化がある場合、セラピストに相談することから初めても良いでしょう。
訓練を受けたプロにしか、こういった症状に気づけないかもしれません。
注意欠陥多動性障害を放置している大人の多くが、集中できなかったり、長時間集中することができません。
精神病専門医は、こういった症状などを診断することができますし、治療を受けるけるきっかけを提供してくれるかもしれません。
いったん診断されると、セラピー、薬物療法など様々なアプローチで症状を改善できるでしょう。
ポイント
集中力を上げる方法はうまくいくものもあり、うまくいかないものもあります。どれが効果的かを見分けるために、いろいろな方法を試してみてください。
専門家の間でも、まだ脳のトレーニングなどの利点については論議があります。しかし、現時点では、これらのヒントのほとんどが、少なくともわずかでも集中力を上げるということが証明されています。
また、これらのヒントによって集中力が低下することも、他の害を生じることもありませんので、試してみても悪影響はありません。
もし、本当に集中するのが困難であるなら、医師に相談してください。何か他のことが原因になっている可能性があり、それが脳障害などの深刻な問題でないことを確認してください。
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