オオバコとは?エビデンスをもとに効果や副作用を解説

Written by alloeh編集部

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オオバコとは?

オオバコ(プランタゴ・オバタ/サイリウム)はハーブの一種です。種子とその外側を覆っている部分(種子殻)が薬として活用されてきました。

オオバコは、経口薬で下剤として使用され、痔や裂肛、肛門手術後の便を軟らかくするために使用されます。また、下痢、過敏性腸症候群(IBS)、潰瘍性大腸炎、赤痢にも用いられています。その他、高コレステロール、高血圧、心臓病、糖尿病などにも使用されています。

オオバコを皮膚に塗って腫れ物の塗り薬にする人もいます。食品業界では一部の冷凍デザートに増粘剤や安定剤として使用されています。

オオバコが含まれているいくつかの食品は、低脂肪食として摂取した場合、心臓病のリスクを減らす可能性があると謡っています。オオバコの成分が一人前あたり少なくとも1.7 g以上含まれている場合、FDAはそのように表示することを許可しています。しかし、オオバコがコレステロール値を下げるのに役立つことは事実ですが、心臓病を発症するリスクを減らすという証拠はまだないため、あくまで可能性であることに注意が必要です。

期待される効果

オオバコの種の殻は水分を吸収して大きな塊を形成します。便秘の人は、この塊が腸の動きを刺激します。

その一方で、下痢の人に対しては腸の動きをゆっくりにし、便通の回数を減らすことができます。

また、この塊はコレステロールが体内に再吸収される量を減らすことができます。

こういったオオバコの働きから、下記に挙げるような効果の数々が期待されています。

肥満の改善

すべての研究結果が一致しているわけではありませんが、太りすぎや肥満の人の体重や食欲をオオバコが減少させる可能性があるという初期段階のエビデンスがあります。

実際に国内でもオオバコを含んだダイエット用製品が多く発売されています。ただし、機能性表示食品制度や特定保健用食品制度でオオバコのダイエットに関する効果が受理されたことは今のところありません。

オオバコ以外にもダイエットに役立つ成分は多々あるため、そういったものについても知っておきたい方は「おすすめのダイエットサプリ15選!論文をもとに成分を徹底比較【2021年最新版】」という記事をぜひご覧ください。

便秘の改善

オオバコを単独または何かとの組み合わせで口摂取すると、便秘を解消し便の粘度も改善することを示唆するエビデンスがあります。 

実際に国内では医薬品としてオオバコを含んだ便秘薬も販売されています。

血中コレステロールの低減

オオバコを口から摂取すると、軽度から中等度の高コレステロールの人のコレステロール値を低下させます。オオバコの種皮または種子を食品に加えるか、サプリメントでとる方法があります。

低脂肪または高脂肪食と組み合わせて毎日10~12g摂取すると、7週間後に総コレステロール値を3~14%、LDL(悪玉)コレステロール値を5~10%低下させることができます。トリグリセリドと呼ばれる他の血液中の脂肪を下げるまではいかないようです。

オオバコは低用量(1日6g以下)だと効果がないのかもしれません。

コレステロール値の高い子どもたちの場合オオバコを摂取することで、ナショナル・コレステロール教育プログラム(NCEP)ステップI食事療法などの低脂肪・低コレステロールの食事に加えた場合、LDLコレステロール値をさらに7~15%減少させることができます。

糖尿病の改善

オオバコの血糖値に対する最大の効果は、オオバコを食品に混ぜたり、食品と一緒に摂取したりするときに発揮されます。

血糖値を下げるだけでなく、オオバコの種子殻はコレステロール値が高い糖尿病の人のコレステロールを下げる効果もあります。オオバコは総コレステロールを約9%、LDLコレステロールを約13%下げることができるという研究結果もあります。

しかし、糖尿病ではない人の食後血糖値を下げることはありません。 

その他の効果

下痢の軽減

オオバコを経口摂取すると、下痢の症状が軽減するようです。 

痔の改善

オオバコを経口摂取すると、痔の出血と痛みを和らげるようです。 

高血圧の改善

オオバコを単独、または大豆プロテインと一緒に経口摂取すると、成人の血圧を下げるようです。 

腹痛の改善

すべての研究結果が一致しているわけではありませんが、オオバコの種子殻が便秘を解消し、腹痛や下痢、全身の健康状態を改善するというエビデンスがあります。ベストな結果を得るためには、最大4週間の治療が必要な場合があります。 

炎症性腸疾患の再発防止

オオバコの種子を経口摂取することで、炎症性腸疾患の再発防止に効果があるかもしれない、というエビデンスがあります。このような症状を緩和するようです。 

副作用と安全性

経口摂取する場合:オオバコは、多めの水分と一緒に経口摂取した場合、ほとんどの人にとっておそらく安全であると思われます。もみ殻3~5gまたは種子7gごとに、少なくとも8oz(約コップ1杯)の水を飲むようにしてください。人によってはオオバコがガス、胃痛、下痢、便秘、吐き気を引き起こすことがあります。また、頭痛、腰痛、鼻水、咳、副鼻腔障害などの報告もあります。

オオバコにアレルギー反応を起こし、鼻腔の腫れ、くしゃみ、まぶたの腫れ、じんましん、喘息などの症状が出ることが人によってあります。また、個人差がありますが、職場での暴露やオオバコを繰り返し使用することで、感作されてしまうこともあります。顔面紅潮、激しいかゆみ、息切れ、喘鳴、顔や体の腫れ、胸や喉の苦しさ、意識消失などの症状が現れた場合は直ちにオオバコの使用を中止し、すぐに医師の診察を受けてください。

特別な注意事項と警告

妊娠中及び授乳中の方:オオバコは、適切に経口摂取する場合おそらく安全(LIKELY SAFE)であると考えられます。

大腸や直腸の新生物(大腸腺腫-だいちょうせんしゅ):大腸腺腫の既往歴のある人では、オオバコは腺腫再発のリスクを高める可能性があります。既往歴のある人は、オオバコを避けましょう。

糖尿病:オオバコは、2型糖尿病の人の血糖値を下げる可能性があります。血糖値はきちんと観察し続ける必要があります。一般的な糖尿病治療薬は、用量調整が必要な場合があります。もう一つ考慮しなければならないのは、市販のオオバコ製品のいくつかは余分な糖を含んでおり、血糖値を上昇させる可能性があるという点です。

胃腸(消化器)障害:継続的な便秘(便閉塞)、消化管の狭窄、閉塞、または痙性腸などの閉塞につながる可能性のある状態が原因で直腸に硬い便が下りる傾向がある場合、オオバコを使用しないでください。

アレルギー:中にはオオバコに対して重度の過敏症反応を起こす人もいます。これは以前から職業的にオオバコに暴露されていた人で起こりやすくなっています。敏感であると分かっている場合には、オオバコを使用しないでください。

低血圧:オオバコは、血圧が高い人も正常な人も血圧を下げることができます。オオバコを服用すると、すでに低血圧の人の血圧が下がりすぎてしまう可能性があります。

フェニルケトン尿症:オオバコ製剤の中には、アスパルテーム(ニュートラスイート®)で甘味を加えたものがあり、フェニルケトン尿症の患者は摂取を避けるべきです。

手術:オオバコは血糖値に影響を与える可能性があり、術中や術後の血糖コントロールが難しくなる可能性があります。手術予定日の2週間前までにオオバコの服用を中止してください。

嚥下障害:嚥下障害がある場合、オオバコを使用しないでください。窒息のリスクを高める可能性があります。

併用に注意が必要

  • リチウムとの相互作用 
  • オオバコには大量の食物繊維が含まれています。食物繊維は、体内でのリチウム吸収量を減少させる可能性があります。オオバコと一緒にリチウムを摂取すると、リチウムの効果が低下する可能性があります。この相互作用を避けるためには、リチウム服用後にオオバコを摂るまで少なくとも1時間空けましょう。  
  • 糖尿病治療薬との相互作用 
  • オオバコは、食べ物に含まれる糖の吸収を低下させることで血糖値を下げる可能性があります。糖尿病薬も血糖値を下げるために使われるので、一緒にオオバコを服用すると血糖値が下がりすぎてしまう可能性があります。血糖値を注意深くモニターしてください。糖尿病薬の用量を変更する必要があるかもしれません。糖尿病に使用される薬には、グリメピリド(アマリール®)、グリブリド(ダイヤベータ®、グルナーゼプレスタブ®、マイクロナーゼ®)、インスリン、ピオグリタゾン(アクトス®)、ロシグリタゾン(アバンディア®)、クロルプロパミド(ディアビニーズ®)、グリピジド(グルコトロール®)、トルブタミド(オリナーゼ®)などがあります。  
  • ワルファリン(クマジン®)との相互作用 
  • ワルファリン(クマジン®)は、血液の凝固スピードを遅らせるための薬剤です。オオバコがワルファリン(クマジン®)の吸収や効果を低下させ、血液凝固のリスクを高めるのではないかと心配する声があります。しかしながら、影響はないようです。 
  • ジゴキシン(ラノキシン®)との相互作用 
  • オオバコには食物繊維が多く含まれています。食物繊維は、ジゴキシン(ラノキシン®)の吸収を低下させ、効果を弱める可能性があります。この相互作用を防ぐために、原則として服用後オオバコを摂取するまで1~4時間空ける必要があります。   
  • エチニルエストラジオールとの相互作用 
  • エチニル エストラジオールは、エストロゲン製品や避妊薬(低用量ピル)に含まれるエストロゲンの一種です。オオバコがエチニルエストラジオールの体内吸収量を減少させるのではないかと心配する人もいますが、成分の吸収に大きく影響することはほとんどありません。 


オオバコの摂取用量

オオバコを服用する際には、十分な水分を摂ることが大切です。水分を十分に摂取しないと、喉に詰まらせたり食道や腸が閉塞したりする恐れがあります。

オオバコの種子殻5g以下、または種子7gあたりの摂取で少なくとも240mLの水分を摂るようにしてください。

一般的な消化器の副作用を最小限に抑えるためには低用量から始めて、徐々に必要な量まで増やしてください。

よくある質問

オオバコの代用となるものを教えてください

便秘薬としての選択肢であれば、自然由来のものであればアロエやセンナなども有名なので、代替品として検討が可能かもしれません。

オオバコを使ったレシピでおすすめはありますか?

わらび餅に使うのが特に人気のようなので、試してみてはいかがでしょうか?

最後に

今回はオオバコについて説明しました。

オオバコはダイエットや便秘に活用されることの多いハーブですが、ダイエットについては他にも良い成分がたくさんあります。

そういったものについても知りたい方は「おすすめのダイエットサプリ15選!論文をもとに成分を徹底比較【2021年最新版】」という記事をぜひご覧ください。

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