サイアミン(ビタミンB1)とは?エビデンスをもとに効果や副作用を解説

alloeh編集部

最終更新日:2020/05/18

ビタミンB1(チアミン)成分解説

ビタミンB1または、チアミンやサイアミンなどとも呼ばれる栄養素は、人の体で炭水化物のエネルギーとしての利用を可能にします。糖分の代謝に不可欠で、神経、筋肉、心臓などの機能において重要な役割を果たしています。

ビタミンB1は、他のビタミンB群と一緒で水溶性のビタミンです。

ビタミンは、何に溶けるかによって大別され、あるものは水溶性で、その他のビタミンは脂溶性です。水溶性のビタミンは血液に溶け込んで体中へ運搬され、過剰な分のビタミンは尿から体外へ排泄されます。

サイアミン(ビタミンB1)が多く含まれる食べ物

穀物の外層と胚芽や、酵母、牛肉、豚肉、ナッツ、全粒穀物、エンドウ豆には、高濃度のビタミンB1が含まれています。

ビタミンB1を多く含むフルーツや野菜には、カリフラワー、じゃがいも、アスパラガス、ケールなどがあり、それ以外にも動物の肝臓、卵などにも多く含まれています。

他の代表的な食品としては醸造酵母や、糖蜜なども含まれます。

朝食用のシリアルや、小麦粉、白米などは、ビタミンB群が添加されていることがあります。

米国では、人々は摂取するビタミンB1のうちおおよそ半分を食材に自然に含まれているビタミンB1から、残りの半分をビタミンが添加された食材から摂取しています。

加熱、調理、加工された食材や、煮て調理された食材では、含まれるビタミンB1は破壊されてしまいます。ビタミンB1は水溶性なので、煮てしまうと水に溶け出してしまいます。ビタミンが添加されていない白米では、含まれるビタミンB1が玄米の10分の1程度に減るとされています。

米国立保健研究機構(NIH)のサプリメント管理部門からの発表では、ビタミンB1が添加されている朝食シリアルを1食分摂取するだけで、1日の摂取推奨量を超える1.5mgのビタミンB1の摂取が可能であると報告されています。

1枚の全粒穀物パンは0.1mg、すなわち1日必要量の0.7パーセントのビタミンB1しか含まず、チーズ、鶏肉、リンゴなどは全くビタミンB1を含みません。

ビタミンB1は体内に蓄積されず、人は常にビタミンB1を摂取し続けていく必要があります。このため、食事の一部として恒常的にビタミンB1を摂取する方法を見つけることが大切です。

効能

ビタミンB1はサイアミンとも呼ばれますが、神経システム、脳、筋肉、心臓、胃、消化管などの問題を防ぎます。細胞レベルでは、筋肉細胞と神経細胞の電解質の出入りの調節にも関わっています。

また、心臓、神経、消化器システムなどに関わるカッケなどを防ぐとも考えられています。

医薬品としての使用

脳より末端の神経の炎症である末梢神経障害のある患者さんでは、低ビタミンB1の治療としてサイアミンを処方されることがあるかもしれません。

また、潰瘍性大腸炎、慢性下痢、食欲不振などのある方でもサイアミンの投与を受けることがあります。そして、昏睡状態の患者さんなどでもサイアミンの注射が治療として行われることがあります。

陸上競技者においてもしばしば競技のパフォーマンスを高めるためにサイアミンが摂取されることがあります。陸上競技者がパフォーマンスを高めるためにサイアミンを使用することは、米国においては禁止されていません。

サイアミンのサプリメントが有効と考えられている他の疾患は以下の様なものがあります。

  • イズ 
  • 口内炎 
  • 白内障 
  • 緑内障やその他の視力問題に関連する疾患 
  • 小脳失調(脳の病気の1つ) 
  • 子宮頸癌 
  • 糖尿病性の末梢神経痛 
  • ストレス 
  • 心疾患 
  • 2型糖尿病における腎疾患 
  • 乗り物酔い 
  • 免疫機能低下 


これら全ての使用方法の効果が、研究などで立証されているわけではないことには注意が必要です。

ビタミンB1欠乏症の症状

ビタミンB1の欠乏症は、しばしばカッケと呼ばれる末梢神経の障害と筋萎縮を特徴とする病態を引き起こします。

この場合、体重減少と食欲不振が起こります。

そして、混乱や短期記憶障害などの精神症状なども出現することがあります。

筋力も低下が見られる他、心拡大などの心血管系の異常も伴うことがあります。

どのくらいのビタミンB1が必要なのか?

米国では、推奨されるビタミンB1(サイアミン)の摂取量は、18歳以上の男性で1.2mg、女性で1.1mgとされています。年齢にかかわらず、妊婦や授乳婦においては、1日あたり1.4mgの摂取が推奨されます。

ビタミンB1欠乏症のリスクが高い人とは?

食事摂取不良、癌患者さん、妊娠中で悪阻症状が強い、妊娠中、減量手術後(胃バイパス手術)、血液透析中などの方ではビタミンB1(サイアミン)の欠乏を来すリスクが高いとされています。

また、過量のアルコールをよく摂取する方の場合にも、食事からのビタミンB1(サイアミン)の吸収が不十分で欠乏症を来す可能性があります。

ウェルニッケ-コルサコフ症候群はアルコール依存症のある方に影響する疾患です。

ビタミンB1(サイアミン)の欠乏症に関連しており、未治療の場合には命に関わります。

ウェルニッケ-コルサコフ症候群の方や、アルコール離脱症状がある方の場合には、治療のためにビタミンB1(サイアミン)の注射が投与されることがあります。

HIV感染症などの他の疾患でも、栄養素の吸収を減らしてしまい、ビタミンB1(サイアミン)の欠乏症につながる可能性があると考えられています。

ビタミンB1(サイアミン)の機能とは

全てのビタミンB群は水溶性です。ビタミンB群は炭水化物、脂質、タンパク質などのエネルギーや糖などへの変換を助けます。

ビタミンBは、肝臓、皮膚、頭髪、眼などの健康を維持するために必須です。また、神経システムにおいても重要な役割を担っており、脳が正常に機能するためにも不可欠です。

そして、ビタミンB群は、ストレスがかかった際に体の免疫機能を向上させるので、しばしば抗ストレスビタミンとも呼ばれます。

副作用

過量のビタミンB1が健康を害するという研究データは今のところありませんが、米国の食品医薬品局(FDA)はビタミンB1サプリメントの使用について注意喚起をしています。

米国の食品医薬品局(FDA)は、サプリメントを食事と一緒、もしくは食事の代替として使用する場合には医師に相談することを推奨している他、健康についての改善方法などについても自己判断せずに医療機関で相談をすることを勧めています。

相互作用

コーヒーやお茶などはタンニンと呼ばれる、ビタミンB1(サイアミン)と相互作用して、吸収を阻害する化学物質を含んでいます。

貝類や魚に含まれる物質の中にも、ビタミンB1(サイアミン)を分解して、大量に摂取すると欠乏症につながる可能性のある成分が含まれています。調理が、魚介類の中のこれらの成分を破壊しますが、一緒にビタミンB1(サイアミン)も壊れてしまいます。

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