マンガンとは?エビデンスをもとに効果や副作用を解説

Written by alloeh編集部

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はじめに

マンガンは自然界に存在する必須元素の一つです。健康を維持するためには重要な元素ですが、過量に摂取しすぎると中毒症状を来たします。

マンガン欠乏症は稀な疾患ですが、特定の基礎疾患などがあるとさらに起きやすくなるため注意が必要です。この記事では、マンガンが何なのかや、マンガン欠乏があるとどの様な症状が起きるのかについて取り上げます。

人の体でマンガンは何をしているのか?

人体の中でも、マンガンはいくつかの大切な機能を担っています。

代謝

人の体には、酵素と呼ばれるいくつものタンパク質が存在しています。酵素は、化学反応などを早める作用があるタンパク質のことで、マンガンは人の体の中で炭水化物、アミノ酸、コレステロールの代謝を司る大切な酵素の一部となります。

代謝に関しては、『新陳代謝・基礎代謝の上げ方とは?サプリに使われる成分を徹底解説!』で詳しく解説しています。

抗酸化作用

抗酸化物質は有害な遊離ラジカルが細胞の障害を起こすのを食い止めます。マンガンを含む酵素は、細胞の中の遊離ラジカルの解毒を担う主要な酵素です。

骨の健康と成長

マンガンは、骨と軟骨の形成に不可欠な元素の一つです。

創傷の治癒

マンガンはプロリンと呼ばれるアミノ酸を産生する酵素の中に存在しています。プロリンは皮膚細胞に含まれるコラーゲンの産生に不可欠です。そして、このコラーゲンの産生は創傷の治癒に必須な物質となります。

マンガン欠乏症

マンガンは通常の食事で摂取する多くの食材の中に存在しているため、マンガン欠乏症の症例はとても稀です。

マンガン欠乏症を来たした人の症状は以下の様になります。

  • 骨の成長不良や骨格の異常 
  • 成長の遅延や停止 
  • 不妊 
  • 耐糖能異常(正常な耐糖能と糖尿病の境界) 
  • 炭水化物と脂質の代謝異常 

マンガン欠乏症の原因

マンガン欠乏症は、食事からのマンガン摂取が不足することでも起きる可能性はあります。しかし、米国医学研究所の食事における栄養素を調べた調査では、健康な人で通常の食事を摂取している場合には、マンガン欠乏症は見られなかったと発表されています。

以下の様な基礎疾患がある方では、体内のマンガンのレベルが理想的な値から低下するリスクがあるとされています。

  • てんかん 
  • 骨粗鬆症 
  • 糖尿病 
  • 膵臓の外分泌異常(膵臓からの酵素の欠乏で起きる消化不良) 
  • 血液透析中の方 
  • ペルテス病を持つ子供(大腿骨への血流が途絶してしまう稀な疾患) 
  • フェニルケトン尿症(血中のフェニルアラニン値が上昇する遺伝性疾患) 


マンガン欠乏症をの診断方法

体内のマンガンレベルは簡単な血液検査で調べることができます。血液検査のためには、医療機関で静脈からの採血が必要です。

米国のメイヨークリニックの検査科では、成人の正常なマンガン値は4.7-18.3ng/ml(ナノグラム/ミリリッター)とされています。血液検査の結果を確認するときは、一緒に記載されている正常範囲を一緒に確認しましょう。結果に質問があるときは担当の医師に相談すると良いでしょう。

マンガン欠乏症の治療方法

マンガン欠乏症の研究では、マンガン欠乏症の症状はマンガンのサプリメントを摂取後に改善を認めました。

血液検査などでマンガン欠乏症と診断された場合には、マンガンのサプリメントが処方されることが多いでしょう。また、マンガンを多く含む食事を多く摂取することも勧められるかと思います。

ライナスポーリング研究所の発表によると、1日の必須なマンガンは成人男性で2.3mg/日程度、成人女性で1.8mg/日程度とされています。

マンガン欠乏症の合併症

マンガン欠乏症による症状は人間ではあまり調べられていません。

しかしながら、動物モデルにおいてはマンガン欠乏症は骨格の異常をきたすことが知られており、下記の様な症状が報告されています。

  • 脊柱の湾曲 
  • 四肢の短縮と肥厚 
  • 関節の肥大 


加えて、マンガン欠乏症の動物が妊娠している場合、生まれてきた動物には、協調運動や安定性保持の障害などの、顕著な運動障害が認められたとの報告があります。

マンガンを多く含む食材

マンガンを豊富に含む食材には以下の様なものが挙げられます。

  • アーモンド・ピーカンナッツなどのナッツ類 
  • アオイマメやうずら豆の様な豆、豆果類 
  • オートミールや籾殻付きのシリアル 
  • 全粒の小麦パン 
  • 玄米 
  • ほうれん草などの緑色の葉物野菜 
  • パイナップルやアサイなどのフルーツ 
  • ダークチョコレート 


また、鉄分が多く含まれる食材や、鉄分のサプリメントはマンガンの吸収を阻害すると考えられています。リン酸とカルシウムも、鉄分ほどではないものの、体内へのマンガンの保持を妨げるとされています。

マンガン過剰摂取の危険性

マンガンは、体内の様々な機能に携わる重要な元素ですが、過剰になると中毒症状をきたすため注意が必要です。

吸入されたマンガンによる中毒症状は、特定の職業の方で起きやすい病気です。これは、特にホコリ状態もしくはエアロゾル(煙霧質)状態となったマンガンに暴露する、溶接や金属の精錬に関わる方に起きやすいとされています。

吸入されたマンガンは肺の炎症を起こします。咳嗽や気管支炎などの症状が起こり得るでしょう。マンガン中毒による症状は、飲み水に含まれるマンガンのレベルが高すぎる時にも起こりえます。

マンガンは、量が多くなると神経毒性の効果が起こり得ます。精神障害や運動機能の低下などの症状が起こることがあります。

まとめ

マンガンは、人体の多くの機能に必須の重要な栄養素の一つです。一般的には、通常の食事摂取で十分な量を摂取することが可能です。

マンガンの欠乏症が心配な場合や、マンガン欠乏症のリスクが高くなる基礎疾患がある場合には、担当の医師に相談をしましょう。

マンガンをサプリで試してみたい場合、「クエン酸カルシウム」などがオススメです。ただし、重度の症状など適切な治療が必要とされる場合はサプリメントに頼らず、医療機関で診断を受けるようにしましょう。

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