概要
ジメチルアミルアミンは薬品工場で合成して作られます。
もともとは鼻づまりの治療薬(充血除去剤)として使用されていました。
現在、ジメチルアミルアミンは注意欠陥多動性障害(ADHD)や羸痩(るいそう)の患者さんの栄養補助食品として販売されています。また、ボディビルや運動選手のパフォーマンス改善の目的でも使われます。
ジメチルアミルアミンは薔薇のゼラニウムオイルに由来する天然ものだと主張する製品もあります。
この成分を含むサプリメントには、製品ラベルに薔薇ゼラニウムやゼラニウムオイル、もしくはゼラニウムの茎、と記載されていることがあります。
しかし、研究の分析結果から、ジメチルアミルアミンが自然由来である可能性は低いことが分かっています。自然由来だと主張する製造業者は、ジメチルアミルアミンを自然界から入手するのではなく、人工的にサプリメントに加えたと考えられています。
ジメチルアミルアミンはカナダでは薬物と見なされており、栄養補助食品や自然健康製品として扱うことは許可されていません。
多くのアスリートたちは、パフォーマンスを高めるためにジメチルアミルアミンを服用しています。しかし、2010年にジメチルアミルアミンは世界アンチ・ドーピング機関が掲げる禁止薬物リストに加えられました。したがって、競技選手はジメチルアミルアミンを服用してはいけません。
安全上の懸念から、ジメチルアミルアミンは米国の軍用店舗から撤去されています。また、ニュージーランドでもジメチルアミルアミンの使用は禁止されています。米国食品医薬品局(FDA)は、ジメチルアミルアミンを含むサプリメントを違法とみなしています。
ジメチルアミンが使われるにつれて、重篤な副作用が報告され続けるようになりました。
ジメチルアミルアミンの作用機序
ジメチルアミルアミンは、プソイドエフェドリンやエフェドリンなどの充血除去剤と同様の覚醒作用があると考えられています。 なかには、エフェドリンの安全な代替品であると言う人もいます。 しかしながら、この主張を裏付ける科学的根拠はありません。
用途
根拠不十分
- 減量:初期に行われた研究では、ジメチルアミルアミンを服用しても減量効果はないだろうと結論づけています。
- 注意欠陥多動性障害(ADHD)
- アスリートのパフォーマンス向上
- ボディービル
- その他
上記に対するジメチルアミルアミンの効果を評価するには、より多くの研究が必要です。
副作用
副作用と安全性
ジメチルアミルアミンを口から摂取した場合かなり危険です。
なぜなら、ジメチルアミルアミンは興奮剤のように作用すると考えられているからです。例えば、心拍数や血圧の上昇、心臓発作や脳卒中の危険性の増加といった深刻な副作用がおこる可能性が考えられます。
ジメチルアミルアミンの服用による副作用には、脳卒中や乳酸アシドーシスと呼ばれる病態、心臓発作、肝臓障害、死亡など危険なものも報告されています。
特別な予防措置と警告:
妊娠と授乳:妊娠中および授乳中のジメチルアミルアミンの使用については、十分な情報が得られていません。 安全のため、使用しないでください。
高血圧:ジメチルアミルアミンは興奮作用があり、血圧を上昇させる可能性があります。 高血圧の場合は、ジメチルアミルアミンは服用しないでください。
緑内障:ジメチルアミラミンは興奮作用があり、血管を収縮させる可能性があります。 これは一部の緑内障を悪化させる可能性があります。 緑内障がある場合は、ジメチルアミルアミンを服用しないでください。
不規則な心拍(不整脈):ジメチルアミルアミンには興奮作用があり、頻脈を起こす可能性があります。 これは、不整脈を悪化させる可能性があります。
手術:ジメチルアミルアミンは興奮作用を持つため心拍数と血圧を上昇させ、手術に影響を与えるおそれがあります。 手術予定日の少なくとも2週間前に、ジメチルアミルアミンの服用を中止してください。
相互作用
現在、1,3-DMAAの相互作用とするものに関する情報はありません。
用量
ジメチルアミルアミンの適切な用量は、使用する人の年齢や健康状態などのいくつかの条件に依存します。
現時点では、ジメチルアミルアミンの適用量を決定付ける、十分な科学的研究結果はありません。
天然由来の製品が必ずしも安全であるとは限りません。用量が重要になる場合があることに注意してください。必ず製品ラベルの指示に従い、使用前に薬剤師、医師、または医療専門家に相談してください。
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