シーバックソーンとは?エビデンスをもとに効果や副作用を解説

Written by alloeh編集部

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概要情報

シーバックソーンは植物です。 シーバックソーンの葉や花、種子、果実は薬を作るために使われます。

シーバックソーンは関節炎、消化管潰瘍、逆流による障害(胃食道逆流症;GERDと呼ばれる病態)、痛風、喘息、心血管疾患、高血圧、高コレステロール血症、糖尿病、皮疹の治療に使われます。

また、ビタミンなどの栄養素を含むので、免疫力を高め、目の症状を改善し、老化を遅らせ、癌治療の副作用を防ぐことにも使われています。

日焼けを防ぐために、シーバックソーンを肌に直接塗る人もいます。 その他にも、X線や日焼けなどの放射線による損傷の治療や、床ずれ、火傷、切り傷などの治療にも使われます。 また、にきび、皮膚炎、乾燥肌、湿疹、皮膚潰瘍、出産後の肌の色の変化に対しての治療や粘膜保護のためにも使われます。

食品では、シーバックソーンの果実はゼリー、ジュース、ピューレ、ソースを作るために使われます。

製造品では、シーバックソーンはやアンチエイジング製品に使われています。

シーバックソーンの作用機序 シーバックソーンには、ビタミンAB1、B2、B6C、その他の有効成分が含まれています。 消化管潰瘍や胸焼けの症状に対してある程度は有効かもしれません。

おそらく効果がないといわれているもの

アトピー性皮膚炎(湿疹)

初期の研究では、シーバックソーンの果肉油を4か月間経口摂取するとアトピー性皮膚炎が改善すると示しています。 しかし、シーバックソーンの種油を経口から摂取しても、この効果はありません。 また、10%もしくは20%のシーバックソーンを含むクリームを4週間皮膚に塗っても、軽症から中等症のアトピー性皮膚炎には効かないようです。

根拠不十分といわれているもの

肌の老化

初期の研究では、シーバックソーンの果実オイルと他の成分を組み合わせたサプリメントを内服しながら0.1%タザロテンを含むクリームを使うと、しわや日焼けした肌が改善されると示しています。

心臓病

中国での研究開発では、心疾患のある患者がシーバックソーンエキスを3回/日、6週間内服すると、コレステロールが低下するほか、胸痛が軽減し、心機能を改善すると示しています。

風邪

初期の研究では、シーバックソーンの果実を冷凍ピューレにしたものを90日間食べても、風邪を予防したり、症状が早くおさまることはないと示しています。

消化管感染

初期の研究では、シーバックソーンの果実を冷凍ピューレにしたものを90日間食べても、消化管感染は予防できないと示しています。

ドライアイ

特定のシーバックソーンの製品を服用すると、目の充血や灼熱感が改善すると示す研究もあります。

胃の疾患(機能性ディスペプシア)

初期の研究では、シーバックソーンを摂取することで、機能性ディスペプシアの子供の食欲を調整できる可能性があると示しています。 しかし、シーバックソーンを食べることで、食物を胃から腸におくる速さが改善するとは思えません。

血液透析

初期の研究では、血液透析を受けている人がシーバックソーン油を8週間毎日服用しても、血液から老廃物を除去するのを補助したり、口渇を防ぐのには役立たないと示しています。

高血圧

初期の研究では、シーバックソーンを最大8か月間服用すると、特定の血圧降下薬と同様に降圧効果があると示唆しています。

肝臓病(肝硬変)

シーバックソーンのエキスを服用すると、肝臓異常を示す血液中の肝臓酵素などの値が減少する可能性があると発表した初期の論文もあります。

ネフローゼ症候群と呼ばれる腎臓病

初期の研究では、ネフローゼ症候群の患者に標準治療に加えてシーバックソーンを服用させると、むくみを抑え、食欲を改善し、尿中のタンパク質の量を減らすことができると報告しています。 標準治療にシーバックソーンを加えた治療が標準治療のみの場合よりも優れているかどうかは明らかではありません。

膣の菲薄化

初期の研究では、閉経後の膣菲薄化による症状はシーバックソーン油を毎日服用しても改善しないと示しています。

減量

初期の研究では、肥満の女性がシーバックソーンの果実、果実油、もしくはエキスを摂取しても体重は減らなかったと報告しています。

その他

  • にきび
  • 老化
  • 関節炎
  • 喘息
  • 火傷
  • 胸痛(狭心症)
  • 切り傷
  • 乾燥肌
  • 痛風
  • 胸焼け
  • 高コレステロール
  • 褥瘡
  • 胃潰瘍
  • 日焼け
  • 視力障害
  • その他の病態

これらの疾患に対するシーバックソーンの効果を評価するには、より多くの研究が必要です。

副作用と安全性

シーバックソーンの果実は、食物として食べるならほぼ安全です。 シーバックソーンの果実はジャムやパイ、飲み物などの食品に使われています。

シーバックソーンの果実は、薬として服用したり、皮膚に塗ることはおそらく安全です。 科学研究では、最大90日間連続して服用しても安全でした。

しかし、シーバックソーンの葉やエキスの安全性はまだ十分に分かっていません。

特別な予防措置と警告

妊娠と授乳

妊娠中や授乳中のシーバックソーンの服用が安全かどうかを示した信頼性のある情報はありません。 安全のため、使用しないでください。

出血障害

シーバックソーンは、薬として服用すると血液が凝固しにくくなることがあります。 出血性疾患の患者の打撲や出血のリスクを高めるかもしれないという懸念もあります。

低血圧

シーバックソーンを薬として服用すると血圧が低下することがあります。 理論的には、シーバックソーンを服用すると、低血圧患者の血圧が低くなりすぎる可能性があります。

手術

シーバックソーンは、薬として服用すると血液の凝固速度が遅くなる場合があります。 つまり、手術中および術後に余計な出血がおこる可能性があると懸念されます。 予定されている手術の少なくとも2週間前に、シーバックソーンの使用を中止してください。

注意が必要な組み合わせ

血液を固まりにくくする薬 (抗凝固薬/抗血小板薬)は、シーバックソーンと相互作用を起こします。

シーバックソーンは血液を固まりにくくする可能性があります。 シーバックソーンを血液を固まりにくくする薬と一緒に服用すると、打撲や出血を起こすリスクが高くなるかもしれません。

血液を固まりにくくする薬には、アスピリン、クロピドゲル(Plavix)、ジクロフェナク(Voltaren、Cataflam、その他)、 イブプロフェン (Advil、Motrin、その他)、ナプロキセン(Anaprox、Naprosyn、その他), ダルテパリン (Fragmin)、エノキサパリン (Lovenox)、ヘパリン、ワーファリン(Coumadin)などがあります。

用量

シーバックソーンの適切な用量は使用者の年齢や健康状態など、いくつかの要因に依存します。

現時点では、シーバックソーンの適切な用量範囲を決定づける十分な科学的根拠は報告されていません。

天然由来のものが必ずしも安全であるとは限りません。用量が重要となる場合があることに注意してください。 必ず製品ラベルの指示に従い、使用前にかかりつけの薬剤師、医師、または医療専門家に相談してください。

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