ビタミンB5とは何か?
ビタミンB5はパントテン酸とも呼ばれ、人間にとっての重要なビタミンの一つです。
血球の産生や摂取した食事をエネルギーに変換するのに必要なビタミンでもあります。
また、ビタミンB5は、8つあるビタミンBのうちの1つです。
全てのビタミンBは、摂取したタンパク質、炭水化物、脂質などのエネルギーへの変換を助けます。
そして、ビタミンBは以下の事にも必要です。
- 健康な皮膚、毛髪、そして眼球
- 神経系と肝臓の適切な機能
- 健全な消化機能
- 全身に酸素を運搬する赤血球の生産
- 副腎の性ホルモンとストレスホルモン産生
ビタミンB5が多く含まれるもの
十分なビタミンB5を摂取する最善の方法は、健康的でバランスの取れた食事を毎日摂ることです。
ビタミンB5は食事の中に取り込みやすいビタミンです。
ビタミンB5はほとんどの野菜に含まれており、代表的な野菜には以下の野菜などがあります。
- ブロッコリー
- キャベツ類
- じゃがいも、
- さつま芋
- 全粒のシリアル
どのくらいビタミンB5を摂取したら良いのか?
他の多くの栄養素と同じく、推奨されるビタミンB5の摂取量は年齢によって変わります。
米国医学学会(Institute of Medicine in the United States)の推奨する1日あたりの摂取量は以下のように発表されています。(参考)
- 生後6ヶ月以下の乳児:1.7mg
- 生後7-12ヶ月の乳児:1.8mg
- 1-3歳の小児:2 mg
- 4-8歳の小児:3 mg
- 9-13歳の小児:4 mg
- 14歳以上:5 mg
- 妊娠中もしくは授乳中の女性:7 mg
また、ビタミンB5欠乏症はそれ単独では問題になりにくいとされています。(参考)
ビタミンB5欠乏症を発症する人たちは、その他のビタミン欠乏症も合併することが多いからです。
ビタミンB5欠乏症の症状は以下のような症状があります。
- 頭痛
- 倦怠感
- 焦燥感
- 筋肉の協調運動の障害
- 消化器症状
これらの症状は一般的には十分なビタミンB5の摂取で改善することが多いです。
治療のためのビタミンB5の使用
ビタミンB5のサプリやその派生薬は様々な病気に使用されます。 代表的な疾患は以下に挙げる疾患です。
- ニキビ
- 注意欠陥性多動症(ADHD)
- アルコール依存症
- アレルギー
- 喘息
- 脱毛症
- 慢性疲労症候群
- 腸炎
- 結膜炎
- てんかん
- 膀胱炎
- ふけ
- うつ病
- 糖尿病性神経痛
- 頭痛
- 心不全
- 不眠症
- 焦燥感
- こむらがえり
- 低血圧
- 低血糖
- 肥満症
- 変形性関節症
- パーキンソン病
- 月経前症候群
- 呼吸器疾患
- リウマチ性疾患
ビタミンB5をこれらの疾患に対して摂取する人がいる一方で、ビタミンB5の摂取がこれらの病気の改善につながるかについての確証は得られていないのが現状とされています。(参考)
ビタミンB5の有効性については今後の研究の結果が待たれます。
ビタミンB5の美容目的での使用
ビタミンB5は頻繁に、毛髪や皮膚のための美容用品や、メーク用品に添加されます。
ビタミンB5から作られるデクスパンテノール(Dexpanthenol)は、皮膚を湿潤させるためのクリームやローションに使用されます。
毛髪用の美容用品に使われるビタミンB5はボリュームを出したりツヤを出したりする効果があるとされています。
また、スタイリングやその他の薬品で傷ついた髪の毛の感触も改善すると言われています。(参考)
Trusted Source に掲載されているある研究では、ビタミンB5の一種であるパンテノールを含む化合物を塗布すると、毛髪が薄くなるのを防ぐ効果があると報告されています。(参考)
しかしながら、すでに失われた毛髪が再び生えることはなかったそうです。
ビタミンB5の薬品としての効果
ビタミンB5は皮膚の痒みを抑えたり、以下のような皮膚の病気の改善を促すために使用されます。
- 湿疹
- 虫刺症
- オムツかぶれ
また、デクスパンテノール(ビタミンB5から作られる)は放射線治療によって起きる皮膚炎の治療と予防にも使用されます。
ある研究ではビタミンB5から作られるパンテチンがコレステロールを低下させる効果があるかも調べられています。
Trusted Source に掲載されたある研究では、パンテチンを16週間にわたって摂取した場合、LDL-コレステロール(いわゆる悪玉コレステロール)の値を下げる結果につながったと報告されています。(参考)
この研究ではさらに、冠動脈疾患の危険性を下げる可能性も示唆されています。
編集部が厳選!特におすすめのビタミンB5(パントテン酸)サプリ3選
ここからは、alloeh編集部が選んだ3種類のビタミンB5(パントテン酸)サプリメントをそれぞれの特徴とともにご紹介していきます。
サプリメントとの相性は個人差が大きいため一概に言うことはできませんが、効果や評判などの点において高い水準にあり、迷った際にもこの中から選べば後悔することは少ないと思います。
もしビタミンB5(パントテン酸)をサプリメントで摂取する場合には、ぜひ参考にしてみてくださいね。
ビタミンBミックス(ディーエイチシー)
DHC ビタミンBミックスは美肌を保ちたい方や疲労が溜まりやすい方におすすめです。なぜなら、皮膚・粘膜の健康維持をサポートするとされているナイアシン・ビオチンが含まれているからです。また赤血球の形成をサポートし、血液循環を改善すると期待されているビタミンB12・葉酸も配合されています。そのため、外食などでビタミンが不足していると感じているけど何を摂取すれば良いか分からないと悩んでいる方にもぴったりのサプリメントです。
ネイチャーメイド スーパーマルチビタミン&ミネラル(大塚製薬)
ネイチャーメイド スーパーマルチビタミン&ミネラルは、食生活が乱れている方や美容・健康に気を使いたい方におすすめです。なぜなら、ビタミンが12種類、ミネラルが7種類配合されているからです。具体的には、皮膚・粘膜の健康を維持させるとされているビタミンA・ビタミンB1や、血液の循環を良くするとされているビタミンB12・ビタミンEなどです。また、ミネラルは貧血防止効果が期待されている鉄分や生殖機能の改善や髪・肌の健康維持に欠かせないと示唆されている亜鉛などです。
ネイチャーメイド ビタミンBコンプレックス(大塚製薬)
ネイチャーメイド ビタミンBコンプレックスは疲労が溜まっている方や美容を意識している方におすすめです。主成分はエネルギー生成をサポートするとされているビタミンB2です。また、皮膚のかぶれを抑制するとされているビタミンB1も配合されています。ネイチャーメイド ビタミンBコンプレックスは8種類のビタミンB群が含まれているため、効率よくビタミンBを摂取したい方にもぴったりです。
最後に
ビタミンB5は、あなたの体で血球を作ったり、食事をエネルギーに変換することを手助けする重要なビタミンです。
一般的に、バランスの取れた健康的な食事を摂取している限りは、ビタミンB5欠乏症を発症したり、サプリメントを摂取する必要になることはありません。
重度の症状など適切な治療が必要とされる場合はサプリメントに頼らず、医療機関で診断を受けるようにしましょう。
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