酵素ドリンクで有名なベルタ酵素。
そのメーカーである株式会社ビーボが、財政支援を通して執筆を依頼した臨床試験論文を解説することで、その効果に迫ります。
https://www.shinryo-to-shinyaku.com/db/pdf/sin_0051_12_1120.pdf
実験概要
12週間にわたって、
- ベルタ酵素を飲んだ人たち
- 飲まなかった人たち
にグループを分けて、
- 体重
- 体脂肪率
などにどのような変化があったかを調査しています。
実験結果
ベルタ酵素を飲んだ人たちの方が、飲まなかった人たちに比べて、有意に体重・体脂肪率が減少したと書かれており、
ベルタ酵素を飲んだ人たちは、摂取前に平均70.75kgだったのが、12週間経過後には平均66.33kgへと体重が下がったと書かれています。
※ 対して、飲まなかった人たちは、平均67.22kgから平均66.70kgまでしか減少しなかったとあります
実験結果の見方
結果だけ見れば、とても良いダイエット商品です。
そんな実験結果をどのようにみればいいのか、
ここからは完全に編集部の観点です。
「因子の少ない結果指標は設定できなかったか?」
体重が減少しているのはとてもいいことですが、「体重が減る」という事象は実に多くの要因によって発生します。
実験に参加されている方は、日々の食生活も違えば、個々人として加齢による基礎代謝の低下や体質による痩せずらさなど、多くの個別事情を抱えています。
そうなってくると、どんなにグループ分けを年齢・性別などが偏らないように割り振っても、「もしかしたら個別事情が影響しているのでは?」という疑念が拭えません。
酵素ドリンクが体内で働くのか、働くとしたらどう働くのか、はまだ研究途上ですが、
それがわかった上で、そのプロセスの中で重要な指標を対象に実験したものを見てみたいところです。
例えば、糖の吸収を抑えるサプリは、実験の中で「空腹時血糖値と食後血糖値の差」を見ています。
これだと個々人で独立していてかつ短期的な効果測定が行えるので、結果に与えるノイズが少なくなります。
もし体重を結果指標として設定していたら、「血糖値が上がるようなものは食べていないけど脂質は多かった」みたいな人が混じっていたら、結果が血糖値とは関係ないところで影響を受けてしまいます。
そういった意味で、次回の臨床試験は、作用機序も考慮した上で、そういった影響要因の少ない結果指標を設定したものを見てみたいといち消費者として思いました。
最後に
酵素ドリンクは効く・効かないと意見の分かれるところですが、
さほど高くもないものですので、まずは一度試しても実感値で決めてみてもいいのでは?と編集部としては思っています。
執筆: alloeh編集部
監修: サプリメントインストラクター 副島 侑汰朗
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