添加糖類は、現代の食生活では避けるべき成分として世間の注目を集めています。
アメリカ人の1日の添加糖類の平均摂取量は小さじ約17杯。(参考) しかし加工食品に混ざっている事が多く、ほとんどの人は食べている事すら気づいていません。添加糖類は、心臓病や糖尿病などの幾つかの病気の主要因となっています。(参考1) (参考2)
砂糖には様々な呼び名があり、実際のところ食品にどれだけ砂糖が含まれているのかを見分けるのは難しいものです。
この記事では、砂糖の56個の呼び名をリストアップしています。
初めに添加糖類とは何か、そして異なったタイプの砂糖にどんなものがあり、健康にどう影響するかを簡単に説明しましょう。
添加糖類とは?
砂糖は、風味、食感、保存可能期間、そして他の性質を高めるために加工中に加えられます。通常、添加糖類はブドウ糖、果糖などの単糖を混ぜ合わせたもので、ガラクトース、ラクトース、マルトースの様な他のタイプの単糖はあまり一般的ではありません。
アメリカ食品医薬品局(FDA)は、食品や飲料に含まれる添加糖類の量を栄養成分表に表示する事を義務付けています。また、栄養成分表には1食で摂れる1日あたりの摂取量(DV)の割合も示す必要があります。しかし、グラニュー糖やメープルシロップなどの単一成分の砂糖やシロップの栄養成分表は少し異なります。これらの製品は単糖としてではなく添加糖類のDVの中に含まれます。また、添加糖類の量と共にラベルの下にある脚注にも表示されている場合もあります。(参考)
要約
砂糖は通常、加工中に付け加えられます。アメリカ食品医薬品局(FDA)は糖類を定義しており、特定の糖類は添加糖類として表示するように義務付けています。
ブドウ糖(グルコース)と果糖(フルクトース)の違いは?
簡単に言えば、ブドウ糖と果糖は違う働きがあります。どちらも一般的によく見かけ、一緒に見つかる事の多い糖類ですが、それぞれ体に異なった影響を与えます。ブドウ糖は体内の大半の細胞で代謝されますが、果糖は大部分が肝臓で代謝されます。(参考)
糖分の過剰摂取は、メタボリック・シンドローム、脂肪肝疾患、そして2型糖尿病の発症など、健康に悪影響を及ぼす事が数々の研究で繰り返し実証されています。(参考1) (参考2) どのタイプの糖分にせよ、過剰摂取は避けた方が良いでしょう。
要約
添加糖類には様々な種類があり、多くのタイプはブドウ糖か果糖からできています。砂糖の過剰摂取を避ける事は大切な健康対策のひとつです。
1.砂糖/ショ糖
ショ糖は最も一般的なタイプの砂糖で、多くのフルーツや植物に含まれる天然に存在する糖質です。ショ糖は、ブドウ糖と果糖からできている二糖類の1種です。
ショ糖は色んな食物に含まれていますが、以下がその例として挙げられます。
- アイスクリーム
- キャンディー
- ペストリー
- クッキー
- 炭酸飲料
- フルーツジュース
- 缶詰の果物
- 加工肉
- 朝食用シリアル
- ケチャップ
要約
ショ糖は最も一般的なタイプの砂糖です。多くのフルーツや植物に天然に存在する糖質で、あらゆる種類の加工食品に使用されています。
2.ブドウ糖果糖液糖(HFCS)
ブドウ糖果糖液糖はアメリカでは甘味料として広く使用されています。ブドウ糖と果糖を含み、産業プロセスによってコーンスターチから作られます。
さまざまな量の果糖が含まれた数種類のHFCSがありますが、食品と飲料に含まれる最も一般的な種類は以下の2つです。
- HFCS55:最も一般的なブドウ糖果糖液糖で、55%の果糖、約45%のブドウ糖、そして水が含まれています。
- HFCS42:この種類には42%の果糖が含まれており、残りはブドウ糖と水で構成されています。(参考)
ブドウ糖果糖液糖はショ糖と似た合成物で、ブドウ糖と果糖からできています。アメリカでは多くの食品と飲料に含まれ、以下のものが代表的な食品と飲料です。
- 炭酸飲料
- パン
- クッキー
- キャンディー
- アイスクリーム
- ケーキ
- シリアルバー
要約
ブドウ糖果糖液糖はコーンスターチから作られます。さまざまな量のブドウ糖と果糖からできていますが、ショ糖と基本的に同じ合成物です。
3.アガベネクター
アガベネクターは、アガベシロップとも呼ばれ、リュウゼツラン科アガベ属に分類される植物から作られるとても人気の甘味料です。多くの他の糖類のように血糖値が急上昇しにくいため、砂糖の健康的な代用品としてよく使用されています。しかし、アガベネクターには約70~90%の果糖、そして10~30%のブドウ糖が含まれています。健康食として販売されている乾燥果物、加糖ヨーグルト、そしてシリアルバーなどの多くに使われています。
要約
アガベネクター、あるいはアガベシロップは、リュウゼツラン科アガベ属に分類される植物から作られ、約70~90%の果糖、そして10~30%のブドウ糖が含まれています。
4.ブドウ糖と果糖を含む他の糖類
おおくの添加糖類と甘味料にはブドウ糖と果糖の両方が含まれています。
以下のものが例として挙げられます
- 甜菜糖(てんさい糖)
- 廃糖蜜
- ブラウンシュガー
- バターシロップ
- カラメル
- キャロブシロップ
- 上白糖
- ココナッツシュガー
- 粉砂糖
- 果汁
- 濃縮果汁
- ゴールデンシュガー
- ゴールデンシロップ(糖蜜)
- ブドウ糖
- 蜂蜜
- メープルシロップ
- マスコバド糖(参考)
- パネラ(参考)
- ラパデュラシュガー(参考)
- ソルガムシロップ(参考)
- スカナット (参考)
- トリクール糖 ( 砂糖にキャラメルとシロップを混ぜたものだと思います。) (参考)
- 中白糖
- 三温糖
要約
上記の砂糖は全て様々な量のブドウ糖と果糖が含まれています。
5.ブドウ糖入り砂糖
ここで紹介する甘味料は純ブドウ糖か、果糖以外の糖分を混ぜ合わせたブドウ糖が含まれています。また、ガラクトースなどの他の糖分を含んだものもあります。
以下のものが例として挙げられます
- 大麦モルト
- 玄米シロップ
- コーンシロップ
- 粉飴
- デキストリン
- 糖化性のモルト
- エチルマルトール
- ブドウ糖
- ラクトース
- 麦芽シロップ
- マルトデキストリン
- マルトース
- 米飴
要約
ここで紹介した甘味料には純ブドウ糖か、果糖以外の糖分を混ぜ合わせたブドウ糖が含まれています。
6.果糖だけを含んだ糖類
純果糖は単純に果糖、あるいは結晶果糖と呼ばれています。
以下のものが例として挙げられます
- 結晶果糖
- 果糖
要約
純果糖は単純に果糖、あるいは結晶果糖と呼ばれています。
7.他の糖類
ブドウ糖も果糖も含まれない添加糖類がいくつかあります。あまり甘くない上に、一般的ではありませんが、時折甘味料として使用されます。
以下のものが例として挙げられます
- D-リボース
- ガラクトース
要約
D-リボースとガラクトースはブドウ糖や果糖のように甘くはありませんが、甘味料として使用されています。
天然に存在する糖類を避ける必要はない
多くの自然食品に含まれている天然の糖分を避ける必要はありません。果物、野菜、乳製品には、もともと少量の砂糖が含まれている以外にも、食物繊維、ビタミン、ミネラルなど、体に良い化合物も含まれています。砂糖の摂り過ぎによる健康への悪影響は、西洋の食事に含まれる添加糖の過剰摂取が主な原因。砂糖の摂取を効果的に減らす一番の方法は、自然食品を多く摂り、加工食品の摂取を最小限にする事です。しかし、それでも加工食品を購入するのであれば、含まれている砂糖の種類に気を付けましょう。
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