ケールとは?
ケールは独特の苦味を持つ、油菜科の野菜です。キャベツやブロッコリー、カリフラワーはケールが品種改良されたものです。
原産地は、ギリシャなどの地中海沿岸で温暖な気候での生産が盛んです。日本では1年を通して栽培・収穫ができ、主な生産地ですと茨城県や島根県、愛媛県、鹿児島県などが挙げられます。
ケールの種類
ケールは大きく4つの種類があります。カーリーケールやシベリアンケール、ベビーケール小さく、葉も柔らかいため主にサラダなどの生食で食されます。それに対してコラードケールは葉が厚く、大きいため青汁などに使用されます。
・カーリーケール
・シベリアンケール
・コラードケール
・ベビーケール
ケールの特徴
ここではケールの特徴を紹介します。ケールには様々な健康効果や成分が含まれています。
クエルセチンやケンペロールのような強力な抗酸化物質が含まれている
ケールは他の葉物野菜と同様、体の酸化による老化(フリーラジカル)を抑えるとされています。(参考)
なぜなら、βカロチンやビタミンC、様々なフラボノイド、ポリフェノールが豊富に含まれているからです。(参考)
酸化は老化だけでなく癌を含む多くの疾患の主要な原因の1つであると考えられています 。(参考)
また抗酸化物質は老化や癌を予防するだけでなく、下記の症状にも効果があると期待されています
・心臓保護作用
・血圧降下作用
・抗炎症作用
・抗ウイルス作用
・抗うつ作用
・抗がん作用
ケール
栄養素が豊富に含まれている
ケールには様々な栄養素が含まれています。
・ビタミンC
・ビタミンK
・ベーターカロチン
・ミネラル
ビタミンC
ケールは他の野菜よりも体の細胞の多くの重要な機能を担っているビタミンCが豊富に含まれ、ホウレンソウの約4.5倍もあるとされています。(参考)(参考)
また、体内で最も豊富に存在する構造タンパク質であるコラーゲンの合成に必要です。
ビタミンCの効果についてより知りたい方は下記の記事をご覧ください。
ビタミンK
ケールに含まれるビタミンKは血液凝固効果があります。この効果により特定のタンパク質を活性化させ、カルシウムの生成をサポートします。
よく知られている抗凝固薬のワルファリンは、このビタミンの機能を阻害することで作用します。
ケールは食物の中で優れたビタミンKの供給源の1つであり、1日当たりの推奨量のほぼ7倍の量が1カップに含まれています。
ケールに含まれるビタミンKの形態はK1で、ビタミンK2とは異なります。K2は発酵大豆食品や特定の動物性食品に含まれています。心疾患や骨粗鬆症の予防にも役立ちます。(参考)
ベーターカロチン
ケールはビタミンAに変換される抗酸化物質、ベータカロチンが多く含まれています。(参考)
ミネラル
ケールには多くの人が不足しがちなミネラルが豊富に含まれております。
例えば、下記のミネラルです。
・カルシウム
カルシウムは骨の健康に非常に重要な栄養素であらゆる種類の細胞機能に関与しています。
・マグネシウム
マグネシウムを多く摂取することは、2型糖尿病や心疾患を予防する可能性があります。(参考)
・カリウム
十分なカリウムの摂取は、血圧低下および心疾患のリスク低下と関連しています。(参考)
またケールはホウレンソウのような葉物野菜より優れています。その理由は、一部の植物に含まれるミネラルの吸収を妨げる物質であるシュウ酸が少ないからです。(参考)
様々な健康効果をもたらすとされている
ここまでケールに含まれる栄養成分を紹介しました。ケールは栄養価が高いため、下記の健康効果をもたらすとされています。
・がんの予防効果
・コレステロール値を下げる効果
・減量効果
・視力低下を防ぐ効果
がんの予防効果
癌は細胞の無秩序な増殖を特徴とする恐ろしい病気です。
ケールはがんを予防するとされている化合物を含んでいます。
その1つがスルホラファンです。これは分子レベルでがん細胞の形成と闘うことができるとされています。(参考1) (参考2)(参考3) (参考4)
また、スルホラファンだけでなく、がんの予防に効果があると考えられている別の物質、インドール-3-カルビノールも含んでいます。(参考)
アブラナ科の野菜(ケールを含む)は、いくつかのがんのリスクを有意に低下させる可能性があることが複数の研究で示されていますが、ヒトにおける検証結果は様々です。(参考1) (参考2)
コレステロール値を下げる効果
ケールを摂取することでコレステロール値を下げ、心臓病のリスクを減らすことができるとされています。 なぜなら、 コレステロール値を下げる効果があるとされている胆汁酸イオン封鎖剤が含まれているからです。
胆汁酸イオン封鎖薬と呼ばれる物質は、消化器系で胆汁酸と結合し胆汁酸の再吸収を阻害します。これにより、体内の総コレステロール量が減少します。
ある研究によると、ケールジュースを毎日12週間飲むとHDL(善玉コレステロール)が27%上昇し、LDL(悪玉コレステロール)が10%低下した一方で、抗酸化状態も改善しました。(参考)
またケールを蒸すと胆汁酸との結合効果が劇的に高まると言われています。蒸しケールはコレステロールを下げるコレスチラミンと同じように作用しますが、実はコレスチラミンの43%の効力しかありません。(参考)
ケールの減量効果
ケールには減量に適しているとされています。
なぜならエネルギー密度が低く低カロリーだからです。また含まれる水分量が多いため、満腹感を得ることもできます。エネルギー密度の低い食物をたくさん食べることは、研究で体重減少に役立つことが示されています。(参考1) (参考2)
視力低下を防ぐ効果
ケールは視力低下を防ぐ効果が期待されています。なぜなら、視力回復効果が示唆されているルテインとゼアキサンチンが含まれているからです。 ルテインとゼアキサンチンを十分摂取した人は、2つの一般的な眼疾患である黄斑変性と白内障のリスクがはるかに低いことが、多くの研究で示されています。 (参考)
まとめ
いかがだったでしょうか?ここまでケールに含まれる成分や効果を紹介しました。ケールはサラダなど生でも食べることができるため、比較的簡単に摂取することができます。ぜひ、自身の食生活に不安を抱えている方はケールを食べることを検討してみてください。
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