グレープフルーツの8の健康効果
グレープフルーツは熱帯の柑橘系の果物で甘くてやや酸っぱい味で知られています。
栄養素・抗酸化物質・食物繊維が豊富で、健康的な柑橘類のひとつです。
研究によると、体重減少や心臓病のリスク低下など多くの健康上の利点があります。
本記事ではグレープフルーツの8つの健康効果をご紹介します。
1.カロリーが低く栄養価が高い
グレープフルーツはカロリーが低く、栄養価の高いフルーツです。
15種類以上の有益なビタミンとミネラルに加えて、適度な量の食物繊維が含まれています。
五訂日本食品標準成分表によるとグレープフルーツに含まれる栄養素は下記です。
・エネルギー:38kcal
・タンパク質:0.9g
・脂質:0.1g
・炭水化物:9.6g
・食物繊維:0.6g
・ビタミンC:36mg
・カリウム:140mg
・カルシウム:15mg
2.免疫システムへの効果
定期的にグレープフルーツを食べると、免疫力が高まるとされています。
なぜなら、グレープフルーツには有害な細菌やウイルスから細胞を保護することで知られる抗酸化作用を持つビタミンCが豊富に含まれているからです。(参考)
多くの研究ではビタミンCは風邪の早期回復に役立つことも示唆されています(参考1)(参考2)(参考3) (参考4) (参考5)
また、グレープフルーツにはビタミンだけでなくミネラルも多く含まれています。ミネラルは炎症やいくつかの感染症に対する防御に役立つことが示されています。(参考1) (参考2)
3.食欲のコントロール効果
グレープフルーツは食物繊維が多く含まれるため、満腹感をもたらし食欲をコントロールするとされています。(参考)
食物繊維を多く含む食べ物を食べると満腹感を得る理由は胃の食べ物が消化される速度が遅くなるからです。こちらは多くの研究で結果が報告されています。(参考1) (参考2)(参考3)
そのため、ダイエットなので食べる量を減らしたい場合はグレープフルーツをはじめとする食物繊維を含む食材を摂取しましょう。(参考)
4.減量効果
グレープフルーツは減量に適した食べ物です。先ほど紹介した食物繊維の他にグレープフルーツには水分が多く含まれます。
この水分が減量効果があると言われるもう1つの所以です。
肥満者91人を対象にした研究では、新鮮なグレープフルーツの半分を食前に摂取した被験者は、摂取しなかった被験者よりも有意に体重が減少しました。(参考)
実際にはグレープフルーツを食べたグループの被験者は12週間で平均3.5ポンド(1.6キログラム)減量し、食べなかったグループの被験者は平均で1ポンド(0.3キログラム)以下減量しました。(参考)
他の研究でも同様の減量効果が認められています。例えばある研究では、グレープフルーツを毎日食事と一緒に食べると、被験者のウエストサイズが減少することがわかりました。(参考1)(参考2)
グレープフルーツだけで体重が減るわけではありませんが、食事に加えると効果があると示唆されています。
5.グレープフルーツのインスリン抵抗性と糖尿病の予防に役立つ可能性
グレープフルーツを定期的に食べることで、糖尿病につながるインスリン抵抗性を予防できる可能性があります。
ある研究ではグレープフルーツを食べることで体内の血糖値などを調節するホルモン、インスリン値をコントロールし、インスリン抵抗性を減らすことができるとされています。(参考)
インスリン抵抗性は細胞がインスリンに反応しなくなったときに起こります。(参考)
インスリン抵抗性は最終的に2型糖尿病の2つの主要な危険因子であるインスリンおよび血糖値の上昇をもたらします。(参考1) (参考2)(参考3)
6.グレープフルーツの心臓の健康状態を改善する可能性
グレープフルーツを定期的に摂取することで、高血圧やコレステロールなどの心疾患の危険因子が減少し、心臓の健康状態が改善すると考えられています。
ある研究では、6週間にわたり毎日3回グレープフルーツを食べた人は、研究期間中に血圧の有意な低下がみられました。また総コレステロール値と悪玉LDLコレステロール値も改善しました。(参考)その理由は下記とされています。
グレープフルーツにカリウムが多く含まれているから
先述した通り、グレープフルーツには心臓の健康に良い影響を与えるカリウムがかなり多く含まれています。グレープフルーツを半分摂取することで、1日に必要なカリウムの約5%が摂取できます。(参考1)(参考2) (参考3) (参考4)
十分なカリウム摂取は高血圧のリスク低下や心疾患による死亡リスクを低下させることが示されています。(参考1) (参考2)
グレープフルーツには食物繊維をはじめとする多くの繊維が含まれているから
グレープフルーツなどに含まれる食物繊維の摂取量が多いと血圧やコレステロール値が低下し、心臓の健康を増進するとされています。(参考)
また、研究者たちによると健康的な食事の一環としてグレープフルーツのような繊維質と抗酸化物質の豊富な果物を摂取することは、心臓病や脳卒中のような病気から保護するのに役立つと報告されています。(参考1) (参考2) (参考3)
7.強い抗酸化作用
グレープフルーツには数種類の抗酸化物質が含まれており、病気のリスクを減らすなどさまざまなメリットがあります。(参考)
抗酸化物質は、体内で有害な反応を引き起こす可能性のある不安定な分子のフリーラジカルによる損傷から細胞を保護します。(参考)
グレープフルーツに含まれる最も重要な抗酸化物質の概要は以下です。
・ビタミンC
グレープフルーツに多く含まれる水溶性の強力な抗酸化物質。心疾患やがんにつながることが多い損傷から細胞を保護できる可能性があります。(参考)
・ベータカロチン
体内でビタミンAに変換され、心疾患・がん・黄斑変性症などの眼関連疾患また一部の慢性疾患のリスクを低下させると考えられています。(参考)
・リコピン
特定の種類のがん、特に前立腺がんの発生を予防する可能性があることで知られています。腫瘍の増殖を遅らせ、一般的ながん治療の副作用を軽減する効果もあります。(参考1) (参考2)
・フラバノン
抗炎症作用により、血圧やコレステロール値が低下し、心疾患のリスクが低下することが示されています。
8.腎臓結石のリスク軽減の可能性
グレープフルーツを摂取すると、腎臓に老廃物が蓄積して腎臓結石になるリスクを抑えることができるとされています。
これらの老廃物は通常、腎臓でろ過され尿として体外に排出されます。
しかし、体内の機能が低下すると腎臓で結晶化し、結石になります。結石が大きくなると尿路系が閉塞して非常に痛みます。
この結石はシュウ酸カルシウム結石です。グレープフルーツに含まれる有機酸の1つであるクエン酸は、腎臓でカルシウムと結合し、それを体外に排出するとされています。
また、クエン酸には尿の量とpHを増加させる作用もあり、腎臓結石を形成しにくい体内環境を作る効果も期待されています。(参考)
グレープフルーツの副作用
ここまでグレープフルーツの健康効果を紹介しました。しかし、グレープフルーツは必ずしも健康に良いからといって皆さんにおすすめできるわけではありません。ここではグレープフルーツの副作用や食べることをおすすめしない方を紹介します。
なんらかの医薬品を摂取している方
薬物相互作用グレープフルーツとそのジュースを摂取することで、薬との相互作用が生じることがあります。(参考)
これは特定の薬物を代謝するために体が使う酵素である、シトクロムP 450を阻害する物質が含まれているためです。
この薬を服用している人がグレープフルーツを食べてしまうと、体がグレープフルーツを分解できなくなり、過量摂取などの副作用を引き起こすことがあります。(参考)
グレープフルーツと相互作用する可能性が最も高い薬剤には以下のものがあります。
・免疫抑制薬
・ベンゾジアゼピン系薬剤
・ほとんどのカルシウム拮抗薬
・インジナビルカルバマゼピン一部のスタチン系薬剤
これらの薬を服用している場合は、食事にグレープフルーツを加える前に医師に相談してください。
歯が弱い方・歯の治療中の方
歯のエナメル質の侵食場合によっては、グレープフルーツを食べると歯のエナメル質が侵食されることがあります。
柑橘類に含まれるクエン酸は、特に過剰に摂取した場合エナメル質のびらんの原因としてよくみられます。(参考)
特に歯が弱い場合は、酸性の果物は避けた方がいいかもしれません。しかし、グレープフルーツを食べながら歯のエナメル質を保つ方法はあります。
グレープフルーツなどの酸味のある果物は絶対に直接歯に当てないでください。果物を食べたら水で口をゆすいで、30分待って歯磨きをしてください。果物と一緒にチーズを食べる。これは口の中の酸性度を中和し、唾液の分泌を増加させます。
まとめ
グレープフルーツは地球上で最も健康的な果物の一つです。また重要なビタミン・ミネラル・抗酸化物質が豊富に含まれています。
グレープフルーツは美味しく、驚くほど簡単にダイエット効果も得られます。
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