はじめに
花粉が飛ぶ季節になると、くしゃみや鼻水、鼻づまりが辛くなる「花粉症」。 現在では、日本人の4人に1人が花粉症だと言われています。花粉症に効くとされる薬も市販されていますが、本記事でご紹介する成分を普段の食事やサプリメントで補うことで、花粉症の症状を低減できる可能性があります。ぜひ参考にしてみてください。
花粉症とは
Centers for Disease Control and Prevention (CDC) によると、花粉症は1800万人近くのアメリカ人に影響する症状だと言われいています。アレルギー性鼻炎または鼻アレルギーとしても知られる花粉症には、季節性のもの、通年性 (1年) のもの、職業性のものがあります。鼻炎とは鼻の炎症のことです。
一般的な症状は以下のとおりです。
- 鼻水
- 鼻閉
- くしゃみ
- 涙目、充血目、またはかゆみのある目
- 咳
- 咽頭または口蓋のかゆみ
- 後鼻漏
- 鼻のかゆみ
- 副鼻腔の圧迫感と痛み
- 皮膚のかゆみ
花粉症を治療をしなければ、症状が長期化することがあります。
花粉症の症状と、その対処法や治療法については以下をご覧ください。
花粉症と他の病気との違い
花粉症の症状と風邪の症状は似ていますが、一番大きな違いは風邪は熱が出て体が痛くなることです。治療法はかなり違います。
花粉症と風邪の違い 花粉症はアレルゲンにさらされた直後に発症します。 かぜはウイルスにさらされてから1~3日後に始まります。
持続時間 花粉症はアレルゲンにさらされている間、通常は数週間続きます。 風邪は普通3日から7日しか続きません。
症状花粉症では、薄い水のような鼻水が出ます。 風邪をひくと鼻水が出て、濃い黄色の鼻水が出ます。 花粉症は発熱しません。風邪は典型的なものは微熱を引き起こします。
他の症状
花粉症に似た症状を伴うその他の病態: 鼻風邪 上気道感染を含む感染性鼻炎 刺激性鼻炎、物理的変化または化学物質に対する反応 副鼻腔炎 花粉症とは異なり発熱もあるかもしれません。
乳児や幼児の花粉症の症状
花粉症は小児に非常に多くみられますが、 3歳未満で発症することはまれです。しかし、特に乳幼児ではアレルギー症状の治療が重要です。深刻な花粉症の症状は、喘息や副鼻腔炎、慢性耳感染症などの長期的な健康状態に発展することがあります。最近の研究では遺伝学的に花粉症と一緒に喘息を発症するということが示されています。
子供は花粉症の症状に対処するのが難しくなることがあります。集中力や睡眠に影響するからです。症状が風邪と混同されることもありますが、風邪のような熱は出ず症状は数週間以上続きます。
長期的な花粉症の症状とは
花粉症の症状は、特定のアレルゲンにさらされた直後に始まることがよくあります。これらの症状が数日以上続くと、次のような症状が現れます。
- 耳詰まり
- 咽頭痛
- 嗅覚低下
- 頭痛
- クマ
- 疲労
- かゆみ
- 目の下の腫れ
これらの症状がながびくと、次のような悪影響を及ぼすことがあります。
- 睡眠の質
- ぜんそく症状
症状があると日常が楽しくなくなったり、仕事や学校での生産性が低下したり、仕事や学校を休んで家にいなければならなくなるなど生活の質が落ちます。
耳の感染症、特に小児アレルゲンが目の上の膜を刺激するときに起こるアレルギー性結膜炎 持続性のうっ血による副鼻腔炎 花粉症が長期間続いて症状が悪化すると、風邪のように感じると言う患者さんもいます。
花粉症の原因とは
花粉症の症状は通常、アレルゲンにさらされた直後に始まります。アレルゲンは季節的にも1年を通しても屋内でも屋外でも起こります。
一般的なアレルゲンには以下のものがあります。
- 花粉
- カビまたは菌類
- ペットの毛皮またはふけ
- チリダニ
- たばこの煙
- 香水
これらのアレルゲンは免疫系を刺激し、その物質が有害物質であると誤認させます。これに反応して免疫系は体を守る抗体をつくります。抗体は血管に信号を送り、血管を広げ、ヒスタミンなどの炎症性化学物質を生成します。この反応が花粉症の症状を引き起こします。
ほかに、以下のような3つの原因も考えられます。
1つ目は、「食生活の変化」です。なぜなら、同じ地域に住んでいても、お年寄りは花粉症の有病率が少ないと言われているためです。2つ目は、「睡眠不足や不規則な生活、ストレス」です。生活習慣を見直し、規則正しい生活にすることで、花粉症が楽になる可能性があります。3つ目は、「排気ガスの影響」です。排気ガスの中に含まれる微粒子と一緒に花粉を吸い込むことで、アレルギー反応が出やすくなるとも言われているためです。
また、アスファルトにも注意が必要です。土の場合、花粉が飛んでも吸収されるため花粉が舞い上がることが少ないのですが、アスファルトの場合、落ちた花粉が風によって舞い上がるため、花粉を吸い込みやすくなると言われています。
遺伝因子
家族にアレルギーのある人がいると、アレルギーを発症する可能性も高くなります。この研究では、両親がアレルギー関連疾患を持っていると、子どもが花粉症を発症する可能性が高まることが分かりました。喘息やアレルギーとは関係のない湿疹は、花粉症の危険因子となりません。
花粉症を引き起こすもの
症状は季節や住んでいる地域、アレルギーの種類によって異なります。これらの要因を知ることは、症状に備えるのに役立ちます。春先は1年の中で自然が開花する時期なので特に季節性アレルギーの人がかかりやすい時期です。また他の季節も自然により起こり得ます。花粉が飛ぶ季節は以下の通りです。
- 樹木の花粉は早春に多い
- 草の花粉は晩春と夏に多い
- ブタクサの花粉は秋に多い
花粉アレルギーは、風が花粉を運ぶ暑い乾燥した日に悪化することがあります。
室内のアレルゲンにアレルギーがある場合は、花粉症の症状が一年中出ることがあります。室内アレルゲンには以下のものがあります。
- チリダニ
- ペットのフケ
- ゴキブリ類
- カビおよび真菌胞子
これらのアレルゲンの症状が季節的に現れることもあります。カビの胞子に対するアレルギーは、気温が高いときや湿度が高いときに悪化する傾向があります。
花粉症を悪化させるもの
花粉症の症状は他の刺激物によって悪化することもあります。花粉症は鼻の粘膜に炎症を起こし、空気中の刺激物に対する鼻の感受性を高めます。
これらの刺激物には以下のものがあります。
- 木煙
- 大気汚染
- たばこ煙
- 風
- エアゾールスプレー
- 強い匂い
- 温度変化
- 湿度変化
- 刺激性煙
花粉症は病院に行くべき?
花粉症の症状がすぐに危険になることはほとんどありません。花粉症の診断時にアレルギー検査は必要ありません。市販薬 (OTC) で症状が改善されない場合は、医師の診察を受ける必要があります。アレルギーの正確な原因を知りたい場合は、担当医または専門医にアレルギー検査をしてもらいましょう。
次のような場合は、医師の診察を受けてください。
- 症状は1週間以上続き生活に支障が出た
- 市販のアレルギー薬が効かない
- 喘息のように花粉症の症状を悪化させる持病がある
- 花粉症が1年中続く
- 症状が重い
- アレルギーの薬を飲むと副作用が出る
- アレルギー注射や免疫療法が自分に適しているかどうかを知りたい
花粉症の症状を軽減させるには?
症状を軽減するために、自宅での治療も可能です。定期的に掃除や換気をすることで、ほこりやカビに触れる機会を減らすことができます。屋外のアレルギーについては、花粉数と風向を教えてくれる天気アプリ 「ウェザーニュース」 で知ることができます。
その他ご自身の生活を変える方法は以下のものがあります。
- 花粉の侵入を防ぐために窓を閉める
- 屋外で目を覆うようにサングラスをかける
- 除湿機を使ってカビを抑制する
- 動物と触れ合うとき、風通しのよい空間で触れ合ったりした後に手を洗う
小児に対する治療法の選択肢には以下のものがあります。
- 点眼薬
- 生理食塩水による鼻腔洗浄
- 眠くならない抗ヒスタミン薬
- 5歳以上の小児に最もよく投与されるアレルギー注射
ターメリックを使った料理や調味料の摂取も効果的です。ウコンには抗アレルギー作用と天然の充血緩和作用があります。ターメリックはアレルギー反応を抑制するという研究結果が出ています。
他の代替療法では効果があまり証明されていませんが、これらの食品を食事に取り入れた後に違いを感じる人もいます。これらの食品には以下のものがあります。
- 低木のふき
- スピルリナ
- トウガラシ
- ビタミンC
- 魚油
蜂蜜は季節性アレルギーの軽減にも役立つと考えられています。ハチアレルギーの方は未加工のハチミツを摂取しないでください。ハチミツは喉の痛みやかゆみを和らげる効果があります。
薬
眠くならない多くの抗ヒスタミン薬が現在市販されています。花粉が飛散する前に服用すれば、症状を防ぐことができるかもしれません。薬剤師に尋ねるのもよいかもしれません。症状がひどい場合は処方薬が必要かもしれません。投薬には疫療法やアレルギー注射が含まれる場合もあります。
まとめ
本記事では、花粉症についてご紹介してきました。規則正しい生活を心がけ、サプリメントで不足している栄養素を補うことでも、花粉症による症状の緩和は期待できるので、この記事を参考に、自身の生活を見つめ直してみてはいかがでしょうか。 最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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