はじめに
EPAとは、青魚に含まれている必須脂肪酸のことです。一般的に健康に良いとされていますが、だからといって過度な摂取はいけません。日々の食事の中で、適量を摂取していくことが大切です。この記事では、EPAの概要や効果、副作用について説明していきます。
EPA
EPAとは、「エイコサペンタエン酸」の略称です。EPAはオメガ系不飽和脂肪酸(ω-3、n-3系とも呼ばれる)の1つです。EPAはいわし・さば・あじなどの青魚に多く含まれています。
主に青魚の油に多く含まれるEPAは、人間の体では合成されにくい「必須脂肪酸」の1種です。EPAのほかに必須脂肪酸は、リノール酸、α-リノレン酸、アラキドン酸、DHAがあります。 EPAには下記の効果・効能があるとされています。
- 中性脂肪値を下げる
- 血管年齢を若く保つ
- 血液を固まりにくくする
- 心臓病・脳梗塞の予防
- ドライアイの予防
それでは、具体的な効果をご紹介します。
用途と効果
中性脂肪の低減
EPAは、肝臓から血液中に中性脂肪が出ていくことを抑制し、血液中の中性脂肪が消えていくことを促すことにより、中性脂肪を下げる効果があるとされています。EPAは、皮下脂肪やメタボリックシンドロームの原因となる「内臓脂肪」を減らす効果も期待されています。 1日600mgのEPA摂取は、中性脂肪値を約20%下げる働きがあると言われています。そのため、積極的に摂るようにしましょう。
動脈硬化の予防
EPAを摂取することによって、「血液中の中性脂肪の濃度を下げる働きがあること」が多くの実験データから証明されています。EPAには、赤血球の膜の流動性を高めて血液粘度を下げ血圧低下作用や、血栓をできにくくする効果もあるとされており、動脈効果の予防につながるでしょう。
ドライアイの予防
海外の研究によると、食事から摂取するEPA(n-3系脂肪酸)が多いほど、ドライアイを発症しにくくすることができるとされています。 被験者の1日当たりのEPAやDHAを含むn-3系脂肪酸の摂取量を少ない方から多い方へ段階的に五つのグループに分類し、各グループのドライアイ発症の状態を分析したところ、n-3系脂肪酸の摂取量とドライアイの発症は相関関係があることが示されました。 参考
EPAを摂取する際の注意点
EPAは、中性脂肪を下げる働きがあると言われていますが、魚油を摂りすぎるとげっぷ・吐き気・鼻血・軟便などを引き起こすことがあります。青魚を食べる場合、調理段階であぶらが流れ出てしまうのを防ぐため「生に近い状態で食べる」という方法もありますが、食中毒にならないために細心の注意が必要です。
アメリカのFDA(アメリカ食品医薬品局)では、サプリメントからの摂取はEPAとDHA合わせて1日2gを超えないようにと呼びかけています。 また、EPAには血液がサラサラになる効果があるため、出血するとすぐに止まりません。手術を控えている人や出血を伴う歯科治療を受ける予定がある人は医師と相談して数日前から摂取を控えましょう。
血液が止まりにくい持病を持っている人や、すでに同じような効能を持つ薬を服用している人にはEPAが向かない場合もあります。 EPAを含む薬やサプリメントを利用する際は、吸収効率をよくするために、油を含む食事と一緒に摂るか、食直後に摂るようにしましょう。
注意と警告
妊娠と乳児:EPAが妊娠中、あるいは授乳中に「安全に使用できる」という確固とした情報はありません。安全を確保し、食品を超える量の使用は避けてください。
不整脈(不整脈)
不整脈の病歴のある人には、EPAが不整脈のリスクをさらに高める可能性があります。不整脈を持っている場合、EPAの服用を開始する前に医療提供者に相談してください。
アスピリン感受性
アスピリンに敏感な場合、EPAが呼吸に影響を与える可能性があります。
高血圧
EPAは血圧を下げる可能性があります。すでに血圧を下げる薬を服用している人では、EPAを摂取した際に、血圧が下がりすぎてしまう恐れもあります。高血圧の場合は、服用を開始する前に、EPAの使用について医療提供者と話し合ってください。
まとめ
今回は、EPAの効果・効能についてご紹介しました。 EPAは下記のような効果・効能があります。
- 中性脂肪を下げる
- 血液を固まりにくくする
そのため、下記のような人におすすめです。
- 健康診断の結果が気になる人
- 高血圧などの生活習慣病を防止したい方
EPAを大量に摂取しても、あぶらの摂りすぎが原因となり症状がでる場合もあります。中性脂肪が気になる場合、肉の脂身、乳製品、卵黄を避け、EPAを含む青魚を食事に取り入れて食生活から改善していきましょう。
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