マテとは？エビデンスをもとに効果や副作用を解説

はじめに

マテ茶は世界的に人気が高まっている南米の伝統的な飲み物です。コーヒーのような力強さ、お茶の健康効果、そしてチョコレートのような風味の楽しさがあると言われています。

この記事では、マテ茶の健康に関する効果や、副作用について解説をしていきます。

マテ茶とは？

マテ茶は、マテの葉と小枝から作られたハーブティーです。葉は通常火で乾燥させ、お湯に浸してお茶を作ります。

マテ茶は、伝統的にひょうたんが使用され、葉の断片をこすために下端に金属製のフィルターとストローが付いています。この伝統的なひょうたんからマテ茶を飲むことは、友情と絆を表すとも言われています。

マテ茶の効果

抗酸化物質と栄養素が豊富

マテ茶には有益な栄養素が含まれています。（参考)

興味深いことにマテ茶の抗酸化力は緑茶よりも少し高いようです。（参考)

さらにマテには、体に必要なほぼすべてのビタミンとミネラルに加えて、9つの必須アミノ酸のうち7つが含まれていることが分かっています。（参考1、参考2)

ただし、お茶にはこれらの栄養素がごく少量しか含まれていないため、それだけで食事との栄養素に大きな影響を与えることはほとんどありません。

エネルギーを高め、集中力を改善させる

マテ茶には1カップあたり85 mgとコーヒーよりも少なく、お茶よりも多いカフェインが含まれています。（参考)

したがって、他のカフェイン入りの食べ物や飲み物と同じように、私たちのエネルギーレベルを高め、疲れを感じにくくさせる効果があります。

カフェインは、脳内の特定のシグナル伝達分子のレベルにも影響を与える可能性があり、精神的集中に特に有益です。（参考1、参考2)

いくつかのヒトを対象とした研究では、37.5〜450 mgのカフェインを含む単回投与を摂取した参加者の覚醒、短期記憶、反応時間の改善が観察されました。（参考)

さらに、マテ茶を定期的に摂取している人は、コーヒーのように注意力が高まることを絶賛していますが、ジッターの副作用はありません。

ただし、これらの内容はまだ科学的に証明されていません。

物理的なパフォーマンスの向上

カフェインは筋肉の収縮を改善、疲労を軽減し、スポーツパフォーマンスを最大5％改善することでも知られています。（参考1、参考2、参考3、参考4)

マテ茶は適度な量のカフェインを含んでいるため、摂取後は同様の運動能力の効果が得ることができます。

とある研究では、運動直前にマテの葉1ｇをカプセルで摂取した人は、中強度の運動中に脂肪を24％燃焼させることができました。（参考)

運動中に燃料として消費される脂肪は、丘をサイクリングしたり、短距離層など高強度の運動パフォーマンスのために炭水化物の消費を節約するためです。これによりスポーツのパフォーマンスが向上する可能性があります。

運動前に摂取すべきマテ茶の摂取量に関しては現在分かっていません。

体重と腹部の脂肪減少をサポートする

動物を対象とした研究は、マテ茶が食欲を減らし、新陳代謝を高めることが分かっています。これは原料のサポートにつながるでしょう。（参考)

それは脂肪細胞の総数を減らし、保存されている脂肪の減少にもつながるようです。（参考)

ヒトを対象とした研究では、エネルギーのために燃焼する貯蔵脂肪の量を増やすこともできることが分かっています。（参考1、参考2)

さらに、肥満の被験者を対象とした12週間の研究では、1日あたり3ｇのマテ茶粉末を与えられた人は、平均0.7 kg体重減しました。また、ウエストとヒップの比率が2％減少しています。これは、腹部の脂肪が減少したということになります。（参考)

これと比較すると、プラセボを摂取した参加者は、平均2.8 ㎏体重が増え、同じ12週間の期間でウエストとヒップの比率が1％増加しました。（参考)

免疫システムのサポート

マテ茶にはサポニンが含まれています。サポニンは抗炎症作用を持つ天然化合物です。（参考1、参考2)

さらに少量のビタミンC、ビタミンE、セレン、亜鉛が含まれています。これらの抗酸化物質は免疫システムを強化し、健康を促進します。（参考1、参考2)

しかし、ヒトの免疫系に対するマテ茶の直接的な効果に関してはさらなる研究が必要です。

血糖値を下げる

マテ茶は血糖値を下げ、糖尿病の合併症のリスクを減らしてくれるかもしれません。

実際、最近の動物研究ではインスリンシグナル伝達を改善する可能性があると報告されています。（参考)

また、多くの疾患の発症と悪化に関与する最終糖化最終産物（AGE）の形成を減らすこともあります。（参考1、参考2)

しかし、ヒトを対象とした研究はまだ必要とされています。

心臓病のリスクを下げる

マテ茶にはカフェオイル誘導体やポリフェノールなどの抗酸化化合物が含まれており、これらは心臓病を予防する可能性があります。

細胞および動物の研究では、メイト抽出物が心疾患から私たちを保護してくれる可能性があることも報告されています。（参考1、参考2)

このように、マテ茶私たちのコレステロール値を下げる効果があるようです。

とある40日間の研究では、毎日330 mlのマテ茶を飲んだ参加者は、LDLコレステロール値を8.6〜13.1％低下させました。（参考)

しかしながら、強力な結論に達するにはさらなる調査が必要です。

マテ茶の作り方

マテ茶の伝統的な形態としては、ひょうたん型の容器が使用されています。葉の破片をこすために、下端にフィルターが付いている金属製のストローを使用します。

これらを準備した後、熱湯を入れる前に3分の1ほどの乾燥またはいたマテ茶の葉を入れます。こうした専用の容器を持っていない場合は、フレンチプレスコーヒー用の道具でも代用可能です。

お茶はお砂糖や、レモンジュース、または牛乳と一緒に出されることが多く、同じ茶葉を数回使用することができます。伝統的な方法では、温かい飲み物として飲まれていますが、特に暑い気候では、冷たくして飲むことも可能です。

安全性と副作用

マテ茶の摂取することで起こる副作用は低いようです。

ただし、定期的に飲む人は、次のようなリスクが高くなる可能性があります。

がん

研究によると、大量のマテ茶を長期間飲むと、上気道および消化管がんのリスクが高まる可能性があります。（参考1、参考2、参考3、参考4)

考えられる理由の1つは、マテ茶が多環芳香族炭化水素（PAH）を含んでいることです。既知の発がん物質では、タバコの煙や肉のグリルにも見られます。（参考)

また、非常に高温で消費されることもあります。これにより、呼吸器および消化管の内層が損傷し、がん性細胞形成のリスクが高まります。（参考1、参考2)

ただし、その中に含まれる一部の化合物は、他の種類のがんから私たちを保護してくれる可能性があります。（参考1、参考2)

カフェイン関連の副作用

マテ茶にはカフェインが含まれています。カフェインが多すぎると、頭痛、片頭痛、高血圧の原因となる場合があります。（参考1、参考2)

妊娠中の女性は、1日あたり最大3杯に制限する必要があります。カフェインが多すぎると、流産や低出生体重のリスクが高まる可能性があるからです。（参考)

薬物相互作用

研究では、マテ茶の特定の化合物がモノアミン酸化酵素阻害剤（MAOI）活性作用を備えていることが分かっています。MAOIは、うつ病やパーキンソン病の治療薬として処方されることがよくあります。（参考)

したがって、MAOI薬を服用している個人は、マテ茶を慎重に使用する必要があります。

最後に、マテ茶はカフェインを含んでいるため、筋弛緩剤ザナフレックスまたは抗うつ剤のルボックスと相互作用する可能性があります。これらの薬を服用している個人は、薬の効果を高める可能性があるため、マテ茶を避ける必要があります。（参考)

まとめ

マテ茶はすべての人に最適とは言えない点があります。非常に高温で定期的に飲むと、特定のがんのリスクが高める可能性があります。

ただし、マテ茶は私たちの健康効果につながるさまざまな有益な化合物が含まれています。マテ茶を試してみたい場合は、少量からはじめ、飲む前に少し冷まして飲むことをお勧めします。

Powered by Froala Editor