大麦若葉の効果・効能とは?ダイエット効果が高い大麦若葉の解説

Written by alloeh編集部

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大麦が身体にとても良いとされる9つの理由

大麦は、アメリカでダイエット食として最も多く食されている穀物の一つです(参考)。

料理に幅広く使える大麦は、噛み応えがあり、少しナッツのような味わいがあるため、様々な料理に風味を加えます。

栄養素も豊富で、消化の改善や体重減、コレステロール値の低減、心臓をより健康に保つなど、健康に素晴らしいメリットがあります。

この記事では、大麦が身体に良い9つの理由を紹介します。

1. 身体に良い栄養成分が豊富

大麦は、ビタミンやミネラルなど身体に良い植物成分が豊富に含まれています。

殻をとっただけものから押し麦、大麦粉と様々な形のものがあります。

大麦のほとんどすべての形状のものが、全粒を使用しています。ただし、殻や外側の麦のふすまを取り除いて磨いた、精白大麦を除きます。

未精白で食べた場合、大麦は特に繊維やモリブデン、マンガン、セレンが豊富です。

また、銅やビタミンB1、クロム、リン、マグネシウム、ナイアシンも多く含んでいます(参考)。

さらに、大麦には、癌や心臓病のリスクを軽減する酸化防止成分であるリグナンも含まれています(参考)。

しかし、他の全粒類と同様、大麦は反栄養素も含んでおり、消化や栄養素の吸収を阻害します。

反栄養素を少なくするために、水に浸したり発芽させるなどしてください。

こうすることにより、大麦の栄養素がより吸収しやすくなります(参考1, 参考2)。

また、水に浸したり発芽させることによって、ビタミンやミネラル、たんぱく質、抗酸化物質を増加させることができます(参考1, 参考2)。

発芽した大麦の粉は、パンやお菓子を作るのにも使えます。


ポイント:全粒大麦は、ビタミンやミネラルなど身体に良い植物成分を豊富に含んでいます。水につけたり、発芽させることで、こういった栄養素の吸収をよくすることができます。


2. 飢餓感を抑制し、体重減少に貢献

大麦は、飢餓感を抑え、満腹感を促します。この両方の感覚により、体重を落とすことができるのです。

飢餓感が抑えられる大きな理由は、大麦に含まれる繊維です。

主にβグルカンという水溶性繊維繊維が関与しています。

βグルカンなどの水溶性繊維は、お腹の中でジェル状の物質を作り、栄養素の消化や吸収を鈍化させるのです。

そして、それが食欲を抑え、満腹感を促すのです(参考1, 参考2, 参考3)。

44の研究結果によると、食欲や食物の摂取を抑えるのに最も効果的な繊維は、βグルカンのような水溶性のものであることがわかりました(参考)。

さらに、水溶性繊維は、メタボリックシンドロームに関係する腹部の脂肪をターゲットとすると言われています(参考)。


ポイント:大麦は、飢餓感を抑え、膨満感を促す水溶性繊維を含んでいます。それが、体重を落とすのに役立ちます。


3. 不溶性繊維と水溶性繊維が消化を促進

大麦は、腸の健康を促します。

これも、繊維、特に不溶性繊維が豊富に含まれていることによる効果です。

大麦に含まれるほとんどの繊維が不溶性で、水溶性の繊維とは違って、水で分解されません。

その代わり、便の量を増やし、腸の動きを促すことで、便秘を軽減します(参考)。

成人女性を対象に4週間の研究を行ったところ、大麦をよりたくさん摂取すると、お腹の働きを促し、便の量が増えるという結果が出ました(参考)。

逆に、大麦に含まれる水溶性繊維は、お腹に良い菌のエサになり、短鎖脂肪酸を生成します。

短鎖脂肪酸は、腸細胞に送り込まれ、炎症を軽くし、過敏性腸症候群やクローン病、潰瘍性結腸炎などのお腹の不調を改善します(参考1, 参考2, 参考3)。


ポイント:大麦は、繊維を豊富に含んでいるため、お腹の中で食物の動きを促進し、腸内細菌のバランスを整えます。この二つの作用の両方が、食物の消化に重要な役割を果たします。


4, 胆石を防ぎ、胆嚢手術のリスクを低減

大麦は繊維が豊富なため、胆石を防ぐことができるとも言われています。

胆石は、肝臓の下にある胆嚢に、無意識のうちにできてしまう固い粒子です。

胆石は、脂肪を消化するのに必要な胆汁酸を生成します。

胆石は、ほとんどの場合症状がありません。

しかし、たまに、大きな胆石が胆嚢の弁につまると、強い痛みを発症する場合があります。

そのような場合、胆石を取り除く外科手術が必要になります。

大麦に含まれる不溶性繊維は、胆石形成を抑制し、胆嚢の手術を避けることができるでしょう。

ある16年間にわたる研究では、繊維を多く摂取した女性は、胆嚢摘出を必要とする胆石の発生率が13%低いという結果が出ました。

これは、摂取量に関係があるようで、不溶性繊維の摂取を5グラム増やすごとに、胆石のリスクを約10%低減できたのです(参考)。

肥満の人が短期で体重を落とすダイエット2種類、繊維を豊富に摂取するダイエットとたんぱく質を豊富に摂取するダイエット、を試す研究も行われました。

短期で体重を落とそうとする場合、胆石の発生リスクを増加させます。

5週間後、繊維を豊富に摂取したダイエットの被験者は、たんぱく質を多く摂取したダイエットを行った被験者よりも、3倍も胆嚢を健康に保つことができたという結果が出ました(参考)。


ポイント:大麦に含まれる不溶性繊維は、胆石の形成を抑制し、胆嚢の機能を正常に保つことで手術のリスクを軽減します。


5. βグルコースがコレステロールを減らす

大麦は、コレステロールを下げる作用があります。

大麦に含まれるβグルコースは、胆汁酸と結びつくことで、悪玉コレステロール(LDL)を下げることがわかっています。

肝臓でコレステロールによって作られる、胆汁酸は排泄物と共に体外へ排出されます。

新しく胆汁酸を作るのに、肝臓はコレステロールを使いきるため、血液中のコレステロールの量が減少するのです(参考)。

高コレステロールの男性が全粒小麦、玄米、もしくは大麦のいずれかを多く摂取するダイエットをするという小規模な研究が行われました。

5週間後、大麦を摂取した被験者は、全粒小麦や玄米を摂取した被験者より、7%もコレステロール値が下がりました。

さらに、大麦を摂取した被験者は、善玉コレステロール(HDL)が増え、トリグリセリド値が最も低くなりしました(参考)。

研究における究極の判断基準に従い、ランダムに選んだ対照試験14件を評価したところ、同様の結果が得られました(参考)。

健康な腸内細菌が水溶性繊維をエサにしてできた短鎖脂肪酸は、コレステロールの生成を抑制するため、コレステロール値をさらに下げるということが動物実験や人体実験でも示されています(参考1, 参考2)。


ポイント:大麦に含まれる不溶性繊維は、コレステロールの形成を阻害し、かつ、排泄物と共にコレステロールを対外へ排出するために、コレステロール値を下げると言われています。


6. 心臓病のリスクを軽減

全粒大麦は、確実に心臓の健康に役立ちます。

ですから、大麦を定期的に食事に加えることで、心臓病のリスクを軽減できるという事実は、まったく驚きではありません。

それは、大麦が特定のリスク要因を減らすからです。つまり、大麦の水溶性繊維は、悪玉コレステロール(LDL)を減らすだけでなく、血圧も下げるのです(参考)。

実際、ランダムに行った対照実験では、毎日水溶性繊維を平均8.7グラム摂取することで、血圧をが~1.6mmHG低下したという結果がでました(参考)。

高血圧と高悪玉コレステロールは、心臓病の2大リスク要因とされています。

したがって、この2つを減少させることで、心臓を守ることができるでしょう。


ポイント:大麦をいつもの食事に加えることで、高血圧や悪玉コレステロール(LDL)といった、心臓病のリスク要因を減少させることができるでしょう。


7. マグネシウムと水溶性繊維による糖尿病の防止

大麦は、血糖値を下げ、インシュリンの分泌を促すため、2種類の糖尿病のリスクを軽減することができるとされています。

これは、一つには大麦がマグネシウムを豊富に含んでいるためです。マグネシウムは、インシュリンの生成と身体が糖を使用する際に重要な役割を担います(参考)。

また、大麦は、水溶性繊維も多く含んでいます。水溶性繊維は、消化管を動くときに水や他の分子と結合して、血液中で糖の吸収を鈍化させます(参考1, 参考2)。

大麦を朝食にとった場合、オーツ麦など他の全粒を朝食としてとるよりも血糖値の最高値やインシュリンレベルが低くなった、という研究結果も報告されています。

空腹時血糖異常の被験者がオートミールか押し麦を毎日摂する実験も行われました(参考)。

3か月後、大麦を摂取した被験者は、空腹時血糖値及びインシュリンレベルが、9~13% 以上も減少するという結果がでました(参考)。


ポイント:全粒大麦は、インシュリンの生成を促し、血糖値をさげるとされています。この二つの機能により、2種類の糖尿病の可能性を減らすことができます。


8. 大腸がんの防止

全粒が豊富な食事を摂ることで、特定の癌、特に大腸がんなど多くの慢性病の発生を抑えることができると言われています(参考1, 参考2)。

繰り返しますが、大麦が繊維を豊富に含んでいることがそのカギとなっているのです。

特に不溶性繊維は、食物が消化管を通るのにかかる時間を短縮します。これが特に大腸癌の防止につながるとされています。

さらに、水溶性繊維が、お腹の中で有害な発癌物質と結合し、身体から排出するのです(参考1, 参考2)。

酸化防止物質やフィチン酸、フェノール酸、サポニンなど大麦に含まれる他の成分も抗癌作用や癌の進行を抑える働きがあると言われています(参考)。

しかし、確実な結論を出すには、人体実験がさらに必要となります。


ポイント:大麦に含まれる繊維やその他の身体に良い成分は、特定の癌、特に大腸癌を防止すると考えられています。しかし、これを実証するには、さらに研究が必要です。


9. 用途が多様であり、食事に取り入れやすい

大麦は、安価であり、とても簡単に食事に取り入れることができます。

繊維が豊富に含まれているため、精製された穀物に取って代わる良い選択肢と言えるでしょう。

例えば、クスクスや小麦のパスタの代わりにサイドディッシュとして使うこともできます。

また、ピラフやリゾットなど白米を用いた料理に用いることもできます。

さらに、スープや詰め物、シチュー、サラダ、ミートローフなどに加えたり、温かいシリアルの朝食に加えてもおいしく食べることができます。

もっと簡単に大麦の入った全粒パンを買うこともできます。

ちょっとひねりを加えるなら、大麦プリンや大麦アイスクリームなど、デザートに使うこともできます。


ポイント:大麦は安価で、温かい料理でも冷たい料理でも、また塩味でも甘い味付けでも食べることができます。


まとめ

大麦はヘルシーな穀物です。

ビタミン、ミネラルをはじめ、他にも身体に良い植物成分が豊富に含まれています。

また、大麦が身体に良いとされる最大の理由は、繊維が豊富なことから、消化を促進し、飢餓感を抑え、体重減につながるということです。

さらに、大麦を習慣的に食事に取り入れることで、糖尿病や心臓病、特定の癌など、慢性病の防止にもつながります。

大麦の利点を最大限に生すには、精製された大麦ではなく、殻付きの大麦や粗挽き大麦、押し麦、大麦粉など全粒を選びましょう。

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