ノニとは?エビデンスをもとに効果や副作用を解説

Written by alloeh編集部

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ノニの概要

ノニは低木の常緑樹で、太平洋諸島、東南アジア、オーストラリア、インドにおいて、溶岩流の地形で成長します。
歴史的には、ノニは衣服を赤や黄色に染める際に使用されてきました。
また薬としても使用され、主に肌に塗って使用されていました。

現在でも、ノニの果実、葉、花、枝、樹皮、根が様々な病気に対する薬として使用されています。

しかし、こうした用途でのノニの効果は証明されていません。
ノニの製造メーカーに対して、研究に裏付けられていない健康への効果に関する警告を複数回にわたって出しています。

現在ノニには、癌の予防、感染症の予防、高血圧や様々な症状の治療のため、経口で服用したり、フルーツジュースとして飲まれていますが、こうした用途を十分に裏付ける科学的な根拠はありません。 

ノニの葉は、関節炎、頭痛に使用したり、肌の症状が出ている箇所に葉を当てて使われてきました。
果実、葉、根、種、樹皮は食事に取り入れて食べられています。

ノニの効果

ノニはカリウムなどの数多くの成分を含んでいます。
ノニの成分の中には、体の細胞のダメージを修復したり、神経系を活性化するなどの働きが期待されるものもあります。

ノニの用途

証拠が不十分な用途と効果

過去の研究によると、1日あたり6-8 gのノニを摂取すると、進行癌患者の身体機能、疲労、痛みが改善する可能性があるとされています。

しかし、ノニが腫瘍を小さくするわけではないようです。 

加齢による脊椎損傷(頚椎症)

過去の研究によると、4週間にわたり理学療法を受けながらノニを摂取すると、理学療法だけの場合に比べて、首の痛みが軽減し、首が動かしやすくなることがあるとされています。

しかし、ノニジュースを飲むだけの場合よりも、理学療法のみの場合の方が、首の痛みが和らぎ動かしやすくなるとも考えられています。 

運動能力

過去の研究によると、ノニ、グレープフルーツ、ブラックベリーを含むジュースを21日間飲むと、長距離ランナーの持久力が上がるとされています。  

難聴

過去の研究によると、4オンスのノニジュースを3か月飲んでも、聴覚に障害のある女性の聴力は改善しないとされています。 

高血圧

過去の研究によると、1か月の間、ある特定のノニジュース(タヒチアンノニジュース)を1日当たり4オンスずつ飲むと、高血圧の人の血圧を下げることができるとされています。  

肌の寄生虫による感染(リーシュマニア症)

過去の研究によると、ノニの枝を含んだ軟膏を肌に塗ると、肌のリーシュマニア症の症状を軽減するとされています。  

変形性関節症

過去の研究によると、ある特定のノニジュース(タヒチアンノニジュース)を90日間1日当たり3オンスずつ飲むと、変形性関節症の人の鎮痛剤の必要が減り、生活の質が改善するとされています。 

手術後の吐き気と嘔吐

ノニの果実は吐き気を軽減する可能性があります。ノニによって手術後の吐き気が軽減するとしている研究もあります。

しかし、嘔吐には効果がないようです。 

腎臓、膀胱、尿道の感染(尿路感染もしくはUTI)

女性に対して行われた過去の研究によると、最大6か月の間、ノニのエキス、d-マンノース、N-アセチルシステインと共に抗生物質を飲むと、抗生物質だけを飲んだ場合に比べて、膀胱の感染のリスクが下がり症状が改善する可能性があるとされています。

しかしこの効果がノニによるものなのか、他の成分によるものなのかは不明瞭です。 

その他

  • 喘息 
  • 風邪 
  • 疝痛 
  • 便秘 
  • 咳 
  • 気分の落ち込み 
  • 糖尿病 
  • 消化不良 
  • 脾臓の肥大 
  • 白内障 
  • 発熱 
  • 心臓病 
  • 感染症  
  • 腎臓の不調 
  • 肝臓病 
  • 月経に関連する不調 
  • 片頭痛 
  • 痛み 
  • 老化による衰弱の兆候 
  • 発作 
  • 天然痘 
  • 胃潰瘍 
  • 腫れ 
  • 脳卒中 
  • 尿の問題 
  • おりもの 
  • その他の症状 


こうした用途でのノニの効果を評価するには、まだまだ証拠が必要です。

ノニの副作用と安全性

果実を食べるぶんには、ノニは恐らく安全でしょう。

しかし、薬としての量を摂取するのは安全でない恐れがあります。
人によっては、ノニのお茶やジュースは肝臓にダメージがあるかもしれません。
何週間もの間ノニのお茶やジュースを飲んだ人の肝臓にダメージがあったという報告が複数あります。

しかしノニが原因であったのかははっきりとわかっていません。 

特に注意が必要な場合

妊娠中および授乳中

妊娠中の場合はノニを摂取しないようにしてください。歴史的に、ノニは中絶を引き起こすのに使用されていました。また授乳中もノニを摂取しないようにした方が良いでしょう。授乳中にノニを摂取することの安全性は十分に明らかになっていません。

腎臓病

ノニにはカリウムが多量に含まれています。特に腎臓病を患っている人にとっては、このカリウムが問題となります。腎臓病の人がノニジュースを飲んだ後、血中のカリウムの値が高くなったという報告が1件あります。腎臓病の場合はノニを使用しないでください。 

カリウムの値が高い場合

ノニの果実のジュースを飲むとカリウムの値が上がり、既に体内に過剰なカリウムがある人はさらにカリウムの値が上がってしまう可能性があります。

肝臓病

ノニは肝臓へのダメージの複数の事例との関連が指摘されています。肝臓病の場合はノニを使用しないように似た方が良いでしょう。

ノニの相互作用

多少の注意が必要な相互作用 

以下の飲み合わせには注意しましょう

高血圧の薬(ACE阻害薬)とノニ 

高血圧の薬の中には、血中のカリウムの値を上げるものもあります。
こうした高血圧の薬とノニを一緒に摂取すると、 血中のカリウムが増えすぎてしまう可能性があります。
高血圧の薬には、カプトプリル(Capoten)、エナラプリル(Vasotec)、リシノプリル(Prinivil、Zestril)、ラミプリル(Altace)等を含むものがあります。


高血圧の薬(アンジオテンシン受容体拮抗薬(ARBs))とノニ

高血圧の薬の中には、血中のカリウムの値を上げるものもあります。
こうした高血圧の薬とノニを一緒に摂取すると、 血中のカリウムが増えすぎてしまう可能性があります。
高血圧の薬には、ロサルタン(Cozaar)、バルサルタン(Diovan)、イルベサルタン(Avapro)、カンデサルタン(Atacand)、テルミサルタン(Micardis)、エプロサルタン(Teveten)等を含むものがあります。


肝臓に害を及ぼすことのある薬(肝毒性薬)とノニ

ノニは肝臓に害を及ぼす可能性があります。他にも肝臓に害を及ぼす可能性のある薬と一緒にノニを摂取すると、肝臓にダメージを与えるリスクが高くなることがあります。
肝臓に害となることのある薬を服用している場合は、ノニを摂らないでください。
肝臓に害を及ぼすことのある薬には、アセトアミノフェン(Tylenol等)、アミオダロン(Cordarone)、カルバマゼピン(Tegretol)、イソニアジド(INH)、メトトレキサート(Rheumatrex)、メチルドパ(Aldomet)、フルコナゾール(Diflucan)、イトラコナゾール(Sporanox)、エリスロマイシン(Erythrocin、Ilosone等)、フェニトイン(Dilantin)、ロバスタチン(Mevacor)、プラバスタチン(Pravachol)、シムバスタチン(Zocor)等を含むものがあります。


ワルファリン(クマディン)とノニ

ワルファリン(クマディン)は血液凝固を遅らせるために使用されます。
ノニジュースを飲むと、血液凝固を遅くするワルファリン(クマディン)の効き目を弱くしてしまう可能性があります。
すると血液凝固が進んでしまうことがあります。


利尿剤(カリウム保持性利尿薬)とノニ 

ノニは多量のカリウムを含んでいます。利尿剤の中にも、体内のカリウムの値を上げるものがあります。
こうした利尿剤とノニを一緒に摂取すると、体内のカリウムが増えすぎてしまう可能性があります。
体内のカリウムを増やす利尿剤には、アミロライド(Midamor)、スピロノラクトン(Aldactone)、トリアムテレン(Dyrenium)を含むものがあります。

ノニの服用

服用 ノニの適切な服用量は、年齢、健康具合といった様々な要因によって異なります。

現時点では、ノニの適切な服用量の範囲を定義できるような科学的情報が十分にありません。
自然のものが必ずしも安全であるわけではない事、そして服用量が重要である事を心にとめておきましょう。

使用する際には、製品のラベル表示にある使用方法に従い、かかりつけの薬剤師、医師、ヘルスケアの専門家に相談するようにしましょう。

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