ブルーベリーとは?エビデンスをもとに効果や副作用を解説

Written by alloeh編集部

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はじめに

ブルーベリーは、北米原産の非常に人気のある美味しい果物ですが、アメリカ大陸およびヨーロッパ全土で商業用に栽培されています(参考)。

ブルーベリーは低カロリーで驚くほどヘルシーであり、血糖値のコントロールや、心臓や脳の健康に関する効果が期待されている食材です。よくスーパーフードとして販売されているブルーベリーですが、何種類かのビタミン、有益な植物性化合物、および抗酸化物質の優れた供給源です(参考)。

この記事では、ブルーベリーの栄養とベネフィットについてご紹介します。

ブルーベリーとは?

ヘザー科(スノキ属)の一種で、ブルーベリーはクランベリー、ビルベリー、ハックルベリーとは近縁種です。

小さくて丸いブルーベリーは直径が約0.2〜0.6インチ(5〜16 mm)で、色は青から紫までさまざまです。

ブルーベリーには多くの種類が存在するため、見た目がわずかに異なる場合があります。 最も一般的な2つの品種は、ハイブッシュブルーベリーとローブッシュブルーベリーです。

ブルーベリーには、美味しい甘みがあります。 よく生の状態で食べられますが、冷凍やジュースでもいただけます。 さまざまな焼き菓子、ジャム、ゼリーのほか、味付けにも使用できます。

💡 POINT

ブルーベリーは、ヘザー科に属する小さくて丸い、紫や青色の果実です。 ハイブッシュブルーベリーとローブッシュブルーベリーは、代表される品種の2つです。


ブルーベリーの栄養価

ブルーベリーはカロリーと脂肪が低く、健康的な食物繊維が豊富に含まれています。

一人前の生のブルーベリー、3.5オンス(100 g)の栄養素は以下の通りです。(参考)

カロリー 57 kcal 
水分 84 % 
たんぱく質 0.7g  
炭水化物 14.5 g 
10 g  
食物繊維 2.4 g  
脂肪 0.3 g 


炭水化物

ブルーベリーは主に14%の炭水化物、84%の水分、少量のたんぱく質と脂肪で構成されています。

ほとんどの炭水化物は、グルコースやフルクトースなどの単糖からできていますが、ブルーベリーには食物繊維も含まれています。

ブルーベリーは、グライセミック・インデックス(GI)で53というスコアを持っています。このスコアは、特定の食物がどれだけ血糖値を速く上昇させるかを測定するものです(参考)。

53というスコアは比較的に低いので、ブルーベリーは血糖値の大きな上昇を引き起こさず、糖尿病の人にとっては安全だと考えられています。

食物繊維


食物繊維は健康的な食事に重要な役割を果たしていて、さまざまな病気に対する保護作用があります(参考)。

ブルーベリー1カップ(148 g)には3.6 gの食物繊維が含まれています。実際、炭水化物含有量の約16%が食物繊維という形で含まれています。

💡 POINT

ブルーベリーはカロリーと脂肪が少ない食物です。主に炭水化物と水分で構成されていますが、食物繊維も多く含まれています。


ビタミン&ミネラル



ブルーベリーは、以下を含む数種類のビタミンとミネラルに富んだ供給源です。

  • ビタミンK1:フィロキノンとしても知られています。ビタミンK1は主に血液凝固に関与していますが、骨の健康にも役立つ可能性があります(参考)。
  • ビタミンC:アスコルビン酸としても知られるビタミンCは、皮膚の健康と免疫機能に重要な抗酸化物質です(参考)。
  • マンガン:この必須ミネラル成分は、通常のアミノ酸、たんぱく質、脂質、炭水化物を代謝するために必要です(参考)。


ブルーベリーには、少量のビタミンE、ビタミンB6、そして銅も含まれています。


💡 POINT

ブルーベリーは、マンガンとビタミンCおよびK1に富んだ供給源です。また、少量の銅とビタミンEやビタミンB6も含まれています。


植物性化合物

ブルーベリーには、以下を含む抗酸化物質と有益な植物性化合物が豊富に含まれています。

  • アントシアニン:この抗酸化物質はブルーベリーの色素でもあり、心臓病のリスクを減らす可能性があります(参考1参考2参考3)。
  • ケルセチン:このフラボノール(天然に存在する食物色素の一種)を多く摂取することが、血圧や心臓病のリスク低下に関与していることが分かっています(参考1参考2)。
  • ミリセチン:このフラボノールには、がんや糖尿病の予防など、多くの健康上のベネフィットがあります(参考1参考2)。


アントシアニン

アントシアニンは、ブルーベリーの主要な抗酸化物質です。

数多く存在するポリフェノールの一種であるフラボノイドは、ブルーベリーの持つ多くの有益な効果の要因であると考えられています(参考)。

ブルーベリーでは15種類以上のアントシアニンが発見されており、マルビジンとデルフィニジンが主要な化合物です(参考1参考2参考3)。

これらのアントシアニンは果物の皮に集中して含まれているようです。したがって、ブルーベリーの皮が最も栄養価の高い部分になります。(参考)

💡 POINT

ブルーベリーには健康上のメリットに大きく関わっている、有益な植物性化合物と抗酸化物質、そして特にアントシアニンが豊富に含まれています。


ブリーベリーの効果

ブルーベリーは、心臓、脳、血糖値にメリットがある場合があります。

心臓の健康

心臓病は世界中で主な死因のひとつです(参考)。

研究では、果実、またはフラボノイドが豊富な食品が、心臓の健康状態の改善に関係していると注目されています(参考1参考2)。

いくつかの研究でブルーベリーは、心臓病の主な危険因子である高血圧の人にとって大きな健康上のメリットがあるかもしれないと示唆されています(参考1参考2)。

心臓病の過程で重要になってくるLDL(悪玉)コレステロールの酸化も抑制する可能性があります(参考)。

93,600人の看護師を対象とした観察研究では、アントシアニンの摂取量が多いと、心臓発作のリスクが32%低下することがわかりました(参考)。

脳の健康


世界的に見ても65歳以上の人口が増えていますが、それに伴って加齢に関連する健康状態や病気も増えてきます。

興味深いことに、ブルーベリーなどのフラボノイドが豊富な食品の摂取量が多いほど、脳の機能が向上することがわかっています(参考)。

ブルーベリーを食べると、酸化ストレスを防ぐことができます。酸化ストレスは、老化の過程で重要な役割を果たしています(参考)。

ブルーベリーは、脳の機能を直接改善することもあります。 12週間のある研究では、ブルーベリージュースを毎日飲むことで、初期記憶力低下を見せた9人の高齢者の記憶力が改善されました(参考)。

高齢者を対象とした別の6年間の研究では、ブルーベリーとイチゴが脳の老化を最大2年半まで遅らせるのに関連していることがわかりました(参考)。

血糖コントロール


世界における2型糖尿病の有症率は確実に増加しています(参考)。

糖尿病患者は血糖値の急激な変化に敏感で、炭水化物が豊富に含まれている食品を食べるときは注意する必要があります。

ブルーベリーには、適度な量の糖が含まれています。1カップあたり15 g(148 g)です。

しかし、生理活性物質の含有量が多いために、血糖値に悪影響を与えることはありません。

試験管内研究では、ブルーベリーのアントシアニンが血糖コントロールに有益な効果をもたらすことが示唆されています(参考1参考2)。

臨床研究でも期待できる結果が示されています。

ある6週間の研究では、毎日2杯のブルーベリースムージーを摂ることで、糖尿病の発症リスクが高い肥満患者のインスリン感受性の改善に役立つことがわかりました(参考)。

また、ブルーベリーは特定の消化酵素をブロックし、血糖値の急上昇を減らす働きがあるので、高炭水化物食を摂った後の血糖値に影響を与える可能性があります(参考)。


ブルーベリーの副作用と安全性

節度を守って食べる分には、ブルーベリーは健康な人に悪影響を与えないことがわかっています。

また、ブルーベリーに対するアレルギーは存在しますが、非常にまれです(参考)。

💡 POINT

ブルーベリーは適度に食べた場合によく許容され、アレルギーは非常にまれです。


最後に

ブルーベリーは人気のある美味しい果物です。

ビタミンK1、ビタミンC、マンガン、およびアントシアニンなどの有益な植物性化合物に優れた食物です。

ブルーベリーを定期的に食べると、心臓病を予防し、脳の健康を改善し、血糖値を穏やかにするのに役立つ可能性があるとされています。

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