クルクミンとは?エビデンスをもとに効果や副作用を解説

Written by alloeh編集部

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はじめに

ウコンは、この世の中に存在する中で最も栄養価が高い食品である可能性があります。

多くの研究では、それが私たちの体と脳にとても良いことが分かっています。 

この記事では、ウコンが私たちの健康に良い理由トップ10をご紹介します。

1.ウコンには強力な薬効成分を持つ生物活性化合物が含まれている

ウコンはカレーを黄色くするためのスパイスとしてよく知られています。
そして、インドでは何千年もの間、ウコンがスパイスや薬草として使用されてきました。

最近の科学では、インド人が持つこれらの知恵について調査し始めました。結果、それは実際に薬効成分を持つ化合物を含んでいました。(参考)
これらの化合物はクルクミノイドと呼ばれおり、その中でも最も重要な成分がこのクルクミンです。

クルクミンはウコンの主要な有効成分です。非常に強力な抗炎症効果をもつ抗酸化物質です。

しかし、ウコンのクルクミン含有量はそれほど高くありません。全体の約3%と言われています。(参考)
このハーブの研究のほとんどは、通常1日あたり1gを超える摂取量のウコン抽出物(クルクミン自体を含む)を使用しています。
普段の食事にターメリックスパイスを使用するだけでは、これらのレベルに到達することは非常に困難です。

したがってこの効果を感じるためには、大量のクルクミンを含むサプリメントを摂取する必要があります。
残念ながら、クルクミンは血流にほとんど吸収されません。そのため黒コショウと一緒に摂取することで、この問題は改善されます。
黒コショウに含まれるピペリンは、クルクミンの吸収を2000%強化する天然物質です。(参考)

クルクミンサプリメントにはピペリンが含まれており、このサプリメントの有効性を大幅に向上させてくれます。

クルクミンも脂溶性であるため、脂質の多い食事と一緒に摂取することをお勧めします。


Point:ウコンには強力な抗炎症および抗酸化特性を持つ物質であるクルクミンが含まれています。ほとんどの研究で使用されたウコンは、大量のクルクミンを含んだウコン抽出物が使用されています。


2.クルクミンは天然の抗炎症化合物

体内の炎症は私たちにとって非常に大きな健康問題です。
それは私たちの体が外部から異物に対して反応し、そこから受けたダメージを修復する役割も持っています。
炎症反応がなければ、バクテリアのような病原体が私たちの体内を巡り巡って簡単に死に至らせることができるでしょう。

急性の短期的な炎症は有益ですが、それが慢性化し私たちの体の組織にダメージを与える場合、これは大きな問題になります。

多くの科学者たちは現在、慢性で低レベルの炎症がほぼすべての慢性疾患に大きな影響を与えると見解しています。
これには、心臓病、がん、メタボリックシンドローム、アルツハイマー病、およびさまざまな変性意識状態の症状が含まれています。(参考1参考2参考3)

したがって、ウコンが慢性炎症の改善に効果がある場合、上記のような疾患を予防することができ、治療する上でも非常に重要な役割を担ってくれるでしょう。

クルクミンは非常に強力な抗炎症薬の特性を持っています。それは、副作用のない抗炎症薬と言っても過言ではないでしょう。(参考1参考2参考3)

NF-kB(タンパク質の1つ)は細胞の核内に移動し、炎症に関連する遺伝子の作用分子をブロックします。
NF-kBは多くの慢性疾患で主要な役割を果たすと考えられています。(参考1参考2)

炎症に関する詳細な内容に関しては今回お伝え出来ませんが、重要なポイントは、クルクミンが分子レベルで炎症と戦う生物活性物質(生物の生長を司る物質)であるということです。(参考1参考2参考3)


Point:慢性炎症は、多くの疾患の原因となるものです。クルクミンは、炎症をおこさせる主要な分子を抑制させることができます。


3.ウコンは体の抗酸化能を劇的に増加させる

酸化による損傷は、老化や多くの病気を引き起こさせるメカニズムの一つであると考えられています。

それには、フリーラジカルや不対電子を含む反応性の高い分子が含まれています。
フリーラジカルは脂肪酸、タンパク質、DNAなどの重要な有機物質と反応する傾向があります。
抗酸化物質が非常に有益な理由は、このフリーラジカルから私たちを守ってくれる点です。

クルクミンは、その化学構造によりフリーラジカルを中和できる強力な抗酸化物質です。(参考1参考2)
さらに、クルクミンは私たちの体の抗酸化酵素の活性を高めてくれます。(参考1参考2参考3)

クルクミンはフリーラジカルに対して1対2の割合で作用しています。
クルクミンはフリーラジカルに直接働きかけ、私たちの体の抗酸化防御を刺激してくれます。


Point:クルクミンには強力な抗酸化作用があります。またクルクミンにはフリーラジカルを中和し、私たちの体内の抗酸化酵素を刺激してくれます。


4.クルクミンは脳の神経栄養因子の増強及び、脳機能の改善と脳疾患のリスクを低下させる

昔、ニューロンは幼少期後、分裂し増殖することができないと考えられていました。

しかし、今ではそれが異なることが分かっています。

ニューロンは新しい接続を形成することができますが、脳の特定の領域では、ニューロンを増やして数を増やすこともできます。

このプロセスの主な要因の1つは、脳由来神経栄養因子(BDNF)です。これは、脳内で機能する成長ホルモンの一種です。(参考)

うつ病やアルツハイマー病など多くの一般的な脳障害は、このホルモンのレベルの低下に関連しています。(参考1参考2)

興味深いことに、クルクミンはこのBDNFの脳レベルを増加させる可能性があります。(参考1参考2)

これを行うことで、多くの脳疾患や加齢に伴う脳機能の低下を遅らせる、またはそれ以上の効果が期待できるかもしれません。(参考)

また、クルクミンは記憶能力も改善してくれる可能性があります。BDNFへの影響を考えるとこれは論理的でしょう。ただし、これを確認するには、ヒトを対象とした研究が必要です。(参考)


Point:クルクミンは脳ホルモンであるBDNFのレベルを高め、新しいニューロンの成長を増加させ、脳内のさまざまな変性プロセスを改善してくれます。


5.クルクミンは心臓病のリスクを下げる

現在、心臓病は世界で1番の死因となっています。(参考)
多くの研究者たちが何十年もの間、心臓病について研究を行い、それがなぜ起こるかについて学んできました。
当然のことながら心臓病は非常に複雑であり、さまざまなものが関連しています。

クルクミンは、心臓病につながる過程を改善させてくれる可能性があります。(参考)
おそらく、心臓病に関してクルクミンの主な利点は、血管の内層である内皮の機能を改善することです。
血管内皮機能障害が心臓病の主な原因であり、内皮が血圧、血液凝固、その他のさまざまな要因で調節ができなくなること原因であるとよく知られています。(参考)

いくつかの研究では、クルクミンが内皮機能の改善につながることを示唆しています。
ある研究では、運動と同じくらい効果的であることがわかりましたが、別の研究では、アトルバスタチンと同様に機能することが分かっています。(参考1参考2)

上記で説明したように、クルクミンは炎症と酸化を軽減してくれますが、これらは心臓病に対しても作用してくれます。

ある研究では、冠動脈バイパス手術を受けている121人の被験者を対象に、手術の数日前と数日後に、プラセボまたは1日あたり4gのクルクミンいずれかを摂取してもらいました。

クルクミンを摂取したグループは、病院で心臓発作を起こすリスクが65%減少しました。(参考)


Point:クルクミンは、心疾患に有益な効果をもたらします。それは内皮の機能を改善し、強力な抗炎症剤および抗酸化剤として作用します。


6.ウコンはがんの予防に役立つ

がんは制御できない細胞増殖を特徴とする恐ろしい病気です。
がんには多くの異なる形態がありますが、それらにはいくつかの共通点があり、またクルクミンの影響を受けるようです。(参考)

クルクミンはがん治療の有益なハーブとして研究されており、分子レベルでがんの成長、発達、拡大に影響を与えることがわかっています。(参考)

研究は、それががん細胞を死滅させ、血管新生(新しい血管が形成される現象)とがんの転移を減らすことできることがわかりました。(参考)

複数の研究により、クルクミンはがん細胞の成長を抑制し、研究で使用した動物の腫瘍の成長を阻害することが分かりました。(参考1参考2)
高用量のクルクミン(ピペリンのような吸収促進剤を含む)がヒトのがんの治療に役立つかどうかは、まだ研究されていません。

ただし、がん特に結腸直腸癌のような消化器系のがんの発生を予防できるという証拠が現在あります。
結腸が病変しがんになった44人の男性を対象とした30日間の研究では、1日あたり4gのクルクミンが病変の数を40%減少させました。(参考)

将来的に、クルクミンは従来のがん治療と一緒に使用されるでしょう。確かに言えることこの内容はとても有望であり、現在集中的に研究されています。


Point:クルクミンは分子レベルで変化をもたらし、がんを予防や、がん治療のサポートをしてくれます。


7.クルクミンはアルツハイマー病の予防と治療に役立つ

アルツハイマー病は、世界で最も一般的な神経変性疾患であり、認知症の主な原因です。
残念ながら、アルツハイマー病には良い治療法はまだ確立されていません。
そのため、アルツハイマー病に良い治療法は、アルツハイマー病の発生するのを防ぐことです。

クルクミンは血液脳関門(血液から脳組織への物質の移行を制限する仕組み)を通過することが分かっています。(参考)
炎症と酸化的損傷はアルツハイマー病に関与していますが、クルクミンにはこの両者に有益な効果があることが知られています。(参考)

さらに、アルツハイマー病の重要な特徴は、アミロイド斑と呼ばれるタンパク質のもつれの蓄積です。ある研究によれば、クルクミンはこれらのプラークの除去に役立つことが分かっています。(参考)

クルクミンが実際に私たちのアルツハイマー病の進行を遅らせるか、さらにはそれ以上の効果があるかどうかは現在不明であり、さらに研究する必要があります。


Point:クルクミンは血液脳関門を通過することができ、アルツハイマー病の病理学的プロセスのさまざまな改善につながることが分かっています。


8. クルクミンは関節炎を改善する

関節炎は西洋諸国で非常に多くみられる疾患です。
いくつかの異なるタイプがあり、そのほとんどは関節の炎症を伴います。

クルクミンが強力な抗炎症化合物であることを考えると、クルクミンは関節炎の改善に役立つ可能性があります。
いくつかの研究ではこれが真実であることが分かっています。

関節リウマチ患者を対象とした研究では、クルクミンは抗炎症薬よりもさらに効果的でした。(参考)
他の多くの研究では、関節炎に対するクルクミンの効果を調べ、さまざまな症状の改善に効果があることを示唆しています。(参考1参考2)


Point:関節炎は、関節の炎症を特徴とする疾患です。 多くの研究では、クルクミンが関節炎の症状の治療に役立ち、場合によっては抗炎症薬よりも効果的であることがわかっています。


9.クルクミンがうつ病に効果がある

クルクミンはうつ病の治療をサポートしてくれることが分かっています。

対照試験では、うつ病の60人を3つのグループに分けました。(参考)
1つのグループはプロザック、2つめのグループには1gのクルクミン、3つめのグループはプロザックとクルクミンの両方を6週間摂取してもらいました。
その結果、クルクミンはプロザックと同様の作用があり、プロザックとクルクミンの両方を摂取したグループは1番の改善が見られました。(参考)
この研究によると、クルクミンは抗うつ薬と同じくらい効果的です。

うつ病は、脳由来神経栄養因子(BDNF)のレベルの低下と、学習と記憶に関与する脳領域の縮小する海馬にもリンクしています。
クルクミンはBDNFレベルを高め、潜在的にこれらの変化の一部を回復させてくれます。(参考)
クルクミンが脳の神経伝達物質であるセロトニンとドーパミンを増強できるという証拠もいくつかあります。(参考1参考2)


Point:うつ病の60人を対象とした研究では、クルクミンがこれらの症状を緩和するのにプロザックと同じくらい有効であることがわかりました。


10.クルクミンは加齢を遅らせ、加齢に伴う慢性疾患から保護してくれる

クルクミンが心臓病、がん、アルツハイマー病の予防に本当に役立つとすれば、私たちの寿命に大きく影響を及ぼすでしょう。

このため、クルクミンはアンチエイジングサプリメントとして非常に人気があります。(参考)

しかし、酸化と炎症が老化に関与すると考えると、クルクミンは病気を予防する以上の効果があるかもしれません。(参考)


Point:クルクミンは、心臓病、アルツハイマー病、がんを予防する可能性など、多くの健康へのプラス効果があるため、より健康的な生活へのサポートをしてくれるでしょう。


まとめ

ウコンに含まれるは最も活性の高い化合物です。
それは心臓病、アルツハイマー病、がんなどを予防する作用があり、多くの健康上の利点があることが科学的に証明されています。
強力な抗炎症剤および抗酸化剤作用があり、うつ病や関節炎の症状の改善にも役立つ可能性があります。

クルクミンをサプリで試してみたい方は、「ディアナチュラスタイル ノコギリヤシ MIX」から使用してみると良いでしょう。ただし、重度の症状など適切な治療が必要とされる場合はサプリメントに頼らず、医療機関で診断を受けるようにしましょう。

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