ノコギリヤシとは?エビデンスをもとに効果や副作用を解説

alloeh編集部

最終更新日:2020/05/21

ノコギリヤシ原材料解説

はじめに

ノコギリヤシはノコギリヤシの木(学名:Serenoa repens)と呼ばれる木から作られるサプリメントです。

前立腺肥大の治療によく使われ、排尿機能を改善し、髪の成長を強化します。性的衝動や生殖能力の強化、そして炎症を減らすのに使う人もいます。最後に、ノコギリヤシには抗がん作用があるという人もいます。

しかしながら、その健康への効果の使い道や噂のすべてが科学的に証明されているわけではありません。

この記事ではノコギリヤシに関する効果、起きうる副作用、推奨用量を含む研究について見てみます。

ノコギリヤシとは

ノコギリヤシ、あるいはSerenoa repensは、北アメリカの南東地域原産の小さいヤシの木であり特にフロリダ、ジョージア、キューバ、バハマに豊富にあります(参考)。

それは砂地で育ち、木の葉をつける茎の鋭いのこぎりのような歯からその名前をとっています。ノコギリヤシの木は大きな種を含む濃い色の果実を作ります(参考)。

ノコギリヤシの実はその栄養、利尿、鎮静、媚薬、せきを和らげる特性のため、ネイティブアメリカンによって長い間使われてきました。

近年では実はそのまま食べられるか、乾燥してお茶を作るのに使われます。乾燥して挽かれたノコギリヤシはまた、カプセルや錠剤の形態で買うことができます。オンラインを含む幅広い入手経路で入手できます。

依然として、市場で最も一般的な形態は乾燥した実の脂肪部分の油状の抽出物です(参考)。

このサプリメントは抽出のやり方によって75%~95%の脂肪分が含まれています。生の果実と比較し、ビタミンEやその他の抗酸化物質などの有益な植物性の化合物が多く含まれています(参考)。


Point: ノコギリヤシはノコギリヤシの木の実から作られるサプリメントです。サプリメントは様々な形態があり、油状の抽出物が最も人気があります。


ノコギリヤシの効果

前立腺の健康と排尿機能に効果がある可能性

ノコギリヤシは、前立腺のゆっくりとした非がん性で異常な肥大を特徴とする病状の、良性前立腺過形成(BPH)の治療に役立つ可能性があります。

BPHは年を取った男性に一般的であり、70代では75%の男性が影響を受けています(参考)。

治療されないままだと、前立腺は膀胱を正しく空にする能力を阻害するに至るまで大きくなる可能性があります。またそれは頻繁かつ緊急の排尿を増やし、夜間の過剰な排尿を起こし、睡眠を妨げる可能性がります。

BPHは膀胱、尿道、および前立腺の症状を特に含むグループである、下部尿路症状(LUTS)の大きなグループの一部です。BPHと異なり、LUTSは男性と女性両方に影響します(参考1参考2)。

いくつかの研究がノコギリヤシのLUTSへの影響を調べていますが、結果はまちまちです。

初期の研究では、ノコギリヤシは、単体で使われた場合でも伝統的な薬での治療と組み合わせても尿の流量を増やし、BPHを持つ男性の夜間の排尿を減らす可能性があると報告されています(参考1参考2参考3参考4参考5)。

しかしながら、エビデンスに基づく医療の最高の基準である最新のコクランレビューでは、ノコギリヤシにはLUTSの改善効果はほとんど見られないと結論付けています(参考)。

一方で、2つのレビューが、ノコギリヤシの特定の抽出物であるPermixonを320ミリグラム一日に服用すると、尿の流量と夜間の排尿を改善する効果が偽薬よりもあったとしています(参考1参考2)。

効果が個々の組成の強さによって変わるということは考えられます。総じて、強力な結論が作られる前により多くの研究が必要です。


Point: ノコギリヤシの前立腺の健康と排尿機能の改善に対する効果の証拠はまちまちです。いくつかの研究は尿の流量と夜間の排尿を改善すると報告していますが、効果がないとしているものもあります。より多くの研究が必要です。


男性型脱毛症を減らす可能性

ノコギリヤシは男性型脱毛症(脱毛症の一種で、男性と女性ではそれぞれ男性型と女性型の脱毛症と呼ばれます)の予防に役立つ可能性があります。 

ノコギリヤシはテストステロンを、このタイプの脱毛を起こすと考えられている男性ホルモンであるジヒドロテストステロン(DHT)に変換する酵素の働きをブロックすると考えられます(参考1参考2)。 

DHTのような男性ホルモンのレベルが高いと髪の成長サイクルが短くなり、短くて細い毛の束が成長することにつながると考えられています(参考)。 

ある小規模な研究は200ミリグラムのノコギリヤシをもう1つの効果のある植物化合物であるベータシトステロールとともに毎日服用すると、偽薬に比べて男性脱毛症の男性の脱毛を60%減らしたと報告しています(参考)。

ある2年間の研究では、男性型脱毛の男性に320ミリグラムのノコギリヤシ、あるいは従来からある脱毛の薬であるフィナステライドを毎日服用させています。

研究の終わりには、ノコギリヤシを服用した1/3が髪の成長を報告しています。それによると、ノコギリヤシは従来からの薬の半分しか効果がなかったとのことです(参考)。

小規模な研究でノコギリヤシのヘアローションで治療した半分の男性が少し毛量が増えたと報告しています。しかしながら、このローションには他の活性化された材料が入っており、ノコギリヤシの効果だけを分離するのは難しいです(参考)。

効果は有望ではありますが、ノコギリヤシの脱毛への効果の研究は限られています。より多くの研究が強力な結論を作る前に必要です。

髪質に関しては『髪質の改善とは?エビデンスをもとに効果や副作用を解説』でも解説をしています。


Point: ノコギリヤシは男性型および女性型の脱毛と戦うのを助ける可能性があります。依然として、従来からの脱毛のための薬に比べて効果が低いように見え、この効果を確認するためのより多くの研究が必要です。


他に期待されている主な効果

ノコギリヤシには、ほとんどは科学的には強力に裏付けされていませんが、他にも効果があるとされています。 

たとえば、試験管での研究で、ノコギリヤシの特定の成分であるPermixonは前立腺の細胞の炎症マーカーを減らす可能性があるとしています。しかしながら、他のノコギリヤシサプリメントが同じ効果を持っているかは不明です(参考1参考2)。 

Permixonは男性の性的衝動や受精能力を守る可能性もあります。BPHやLUTSの従来からの治療薬は男性の性的機能に悪影響があると示されています。 

12のランダムに制御された栄養研究の代表的な研究で、Permixonを従来からのBPHとLUTSの薬での治療法と比較しています。

どちらも男性の性的機能に悪影響を及ぼしていますが、ノコギリヤシサプリメントは性的衝動の低下が小さく、従来からの薬物療法に比べてインポテンツの割合が低いです(参考)。 

依然として、Permixonが健康な男性に同様の効果をもたらすのか、あるいは他のノコギリヤシの成分が似たような防御効果を与えるのかは不明です。 

さらに、追加の研究がノコギリヤシを服用する副作用として性衝動の減退を報告しており、確認のためさらなる研究が必要です(参考)。 

最後に、試験管での研究でノコギリヤシが前立腺を含む特定のがん細胞を殺したり成長を遅らせる可能性があることが報告されています。結果は有望ですが、すべての研究が同意しているわけではなく、さらなる研究が必要です(参考1参考2参考3)。 


Point: ノコギリヤシは炎症を減らし、体をがん細胞の成長から守ってくれる可能性があります。しかしながら、より多くの研究が必要です。


ノコギリヤシの安全性と副作用

生及び乾燥されたノコギリヤシの実は何世紀にもわたって食べられていますが、安全性については直接研究されたことはありません。

そうとはいえ、ノコギリヤシサプリメントは一般的にほとんどの人に安全であると研究は報告しています。最も一般的な副作用には下痢、頭痛、倦怠感、性的衝動の減退、吐き気、嘔吐、目まいが含まれます。それらの程度は弱く回復可能です(参考)。

より深刻な副作用である、肝障害、膵炎、脳内出血、死亡などが個々のケースで報告されています。しかしながら、ノコギリヤシが原因かどうかについては不明です(参考1参考2参考3参考4)。

2つのケーススタディーでは、若い女性にノコギリヤシを脱毛や、女性にとって望ましくない男性型の発毛を引き起こす多毛症の治療のために与えると、ほてりが生じたと報告されています(参考1参考2)。

さらに、ノコギリヤシが先天性欠損症にかかわっており、男性器の正常な形成を妨げる可能性があるという懸念があります。 (参考)

したがって、子供に対して使用するのは強く非推奨であり、妊娠中や授乳中の女性も同様です。 

さらに、商品ラベルやインターネットの宣伝素材を確認すると、前立腺障害やホルモンに依存するがんの人々は使用する前に医療提供者に相談するよう警告しています(参考)。 

それらはまた、追加のレビューで見つかった証拠はありませんが、ノコギリヤシが他の薬と相互作用がある可能性について警告しています(参考1参考2)。 


Point: ノコギリヤシは一般的には安全である考えられています。依然として、子供や妊娠中および授乳中の女性、そして特定の医学的な状態の人々はこのサプリメントの摂取を避ける必要があるかもしれません。


ノコギリヤシの摂取量

ノコギリヤシは様々な形態で摂取されます。 

ノコギリヤシの実がそのまま食べられた場合やお茶を作るために浸された場合の効果的な用量については研究が少ないです。 

乾燥されたサプリメントや油状の抽出物の場合、ノコギリヤシは一日に160~320ミリグラムを摂取すると最も効果的と見られています(参考1参考2参考3参考4)。 

とはいえ、ほとんどの研究は男性に対象を限って行われており、同じ用量が女性にも適しているかどうかは不明です(参考)。 

常にノコギリヤシを摂取する前に、あなたにとっての安全性と最適な用量を確認するため、医療提供者に相談するようにしてください。 


Point: ノコギリヤシは一日に160~320ミリグラムを摂取すると最も効果的と見られています。しかしながら、特に女性にとってより多くの研究が必要です。


まとめ

ノコギリヤシは髪の成長、前立腺の健康増進、排尿機能の改善といった効果を提供する可能性があります。 

試験管での研究では、抗炎症効果や抗がん効果がある可能性もありますが、より多くの研究がこの分野で必要です。 

このサプリメントを試す前に医療提供者と議論すべきです。子供や妊娠中の女性、授乳中の女性はノコギリヤシの摂取を避けるべきです。

ノコギリヤシをサプリで試してみたい方は、「ナウフーズ ノコギリヤシ」から使用してみると良いでしょう。
ただし、重度の症状など適切な治療が必要とされる場合はサプリメントに頼らず、医療機関で診断を受けるようにしましょう。

また、『【徹底解説】ディアナチュラ ノコギリヤシ、効果・副作用を色々な文献で調べてみた』ではディアナチュラのノコギリヤシサプリメントについて詳しい解説をしているので、気になる方はぜひチェックしてみてください。

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