ステビアとは?エビデンスをもとに効果や副作用を解説

Written by alloeh編集部

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ステビアとは

ステビアはステビア・レバウディアナとも呼ばれ、キク属キク科(ブタクサ科)に属する植物です。ただし、一般的にステビアと呼ぶ場合には、植物としてのステビアではなく、甘味料として加工されたものを指す場合が多いです。

甘味料としてのステビアには、ステビアの葉そのものは含まれていません。それらの製品は、ステビアの葉から抽出・精製したレバウジオシドA(Reb-A)というエキスから作られています。Reb-Aはグラニュー糖の約200倍程度の甘さがあります。Reb-Aで作られる甘味料は、エリスリトール(糖アルコール)やデキストロース(グルコース)などの異なる甘味料とブレンドして作るため、「新しい甘味料」だと考えられています。

この記事では、主に甘味料としてのステビアについて詳しく解説していきます。

ステビアのメリット

ステビアは非栄養性甘味料であり、カロリーはほとんどありません。そのため、ダイエットをしようと考えている方には魅力的かもしれません。

💡 非栄養性甘味料とは?

非栄養性甘味料とは、いわゆる「ゼロカロリー甘味料」のことです。ショ糖やコーンシロップといったカロリーを含む甘味料に対して、1グラムあたりの甘さが強く、より低カロリーであるとされています。多くの場合、糖質やカロリーの摂取量を抑えるために利用されます。

ただし、これまでのところ、研究結果からはメリットに関する結論は提示されていません。(参考

非栄養性甘味料が個人の健康に及ぼす影響は、摂取量だけでなく、摂取した時間によっても差がある場合があるとされています。糖尿病の場合、ステビアは血糖値を抑えるのに役立つ可能性が示唆されています。(参考

健康でやせている19人と、健康で肥満の12人に対して行われた2010年の研究では、ステビアがインスリンとグルコースの値を大幅に下げることがわかりました。また、ステビアを利用した場合にはカロリー摂取量が低いにもかかわらず、参加者の食後の満足感や満腹感が高いことがわかりました。ただし、この研究は自然環境下ではなく、実験室下で行われたことに注意する必要があります。(参考

また、2009年の研究によると、ステビアの葉の粉末はコレステロールの管理に役立つ可能性があります。研究参加者は、1か月間毎日20mLのステビアを摂取しました。この研究では、ステビアが総コレステロール値、LDL(悪玉)コレステロール値、およびトリグリセリド値を副作用を伴わずに低下させることを発見しました。また、HDL(善玉)コレステロール値も増加することがわかりました。(参考

ただし、少量のステビアを使用した場合でも同じ結果になるかどうかはわかっておらず、効果に対して明言するにはさらなるエビデンスが必要であると考えられます。



ステビアと癌の関係は?

ステビアが、ある種の癌の予防に役立つ可能性を示唆する論文があります。2012年の研究では、ステビア植物に含まれるステビオシドと呼ばれる配糖体は、乳がん細胞を殺す手助けをする可能性が示唆されています。(参考)

また、ステビオシドは、癌の成長を促すミトコンドリア伝達経路を抑制させる可能性も示されています。2013年の研究で、これらの調査結果の裏付けとなる情報が示唆されています。その研究では、多くのステビア配糖体の誘導体は、特定の白血病細胞や肺がん細胞、胃がん細胞、乳がん細胞に対して毒性を持つことがわかりました。(参考

ただし、これらの効果について確定するには、さらなる情報が必要であるとされています。

ステビアの副作用・安全性

Reb-Aなどのステビア配糖体は、一般に安全であると認識されています。

例えば、アメリカのFDA(アメリカ食品医薬品局)では、安全を欠くとの理由で、ステビアの葉そのものや未精製のステビアを食品や飲料の加工に使うことは承認していません。これは、生のステビアが腎臓、生殖器系、心血管系に害を及ぼす恐れがあるためであるとされています。

また、血圧を下げすぎたり、血糖値を下げる薬との相互作用をおこす可能性もあります。ステビアは糖尿病患者が服用しても安全であると考えられていますが、デキストロースまたはマルトデキストリンを含む商品は注意する必要があるとされています。

デキストロースはグルコースであり、マルトデキストリンはでん粉です。 糖アルコールも炭水化物量をわずかに増やすことがあります。もし、ステビアを少量しか使わない場合には、血糖値に影響を与える可能性は少ないと考えられます。しかし、もし多量に使う場合には、炭水化物の摂取量は増えることになります。ステビアを含む非栄養甘味料が、腸内細菌層を破壊していることを示唆する論文が2019年に発表されています。(参考

また、糖アルコールで作られたステビア製品は、腹部膨満感や下痢などの消化器系の問題を引き起こす可能性も示唆されています。

ステビアの使い方

ステビアは、グラニュー糖の代わりに、好きな食べ物や飲み物に入れて使うことができます。ひとつまみのステビアパウダーは、約小さじ1杯のグラニュー糖に相当します。コーヒーや紅茶にいれたり、お菓子作りの際に利用するなど、様々な使い方が想定されています。

最後に

いかがだったでしょうか?今回は甘味料として知られるステビアについて解説を行いました。ステビアの摂取を検討する際には参考にしてみてください。

また、ALLOEHではその他の甘味料や成分についても解説を行っているので、興味がある方はぜひチェックしてみてください。



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