βアラニン(ベータアラニン)とは
βアラニンは非必須アミノ酸の一種です。
非必須アミノ酸は、体内で生成できるので食事から摂取する必要はありません。
ほとんどのアミノ酸は、タンパク質を作る元となります。
しかしながら、βアラニンのようなアミノ酸はその他の化学物質を体内で作る源になります。(参考)
βアラニンは陸上競技のパフォーマンス向上、運動能力の向上、筋肉量の増加、高齢者における身体機能の改善などの目的でよく経口摂取で使用されます。(参考1, 参考2)
他にも、ホットフラッシュにも使用される例がありますが、こちらに関しては研究データはまだ限られています。(参考)
どのようにして働くのか?
βアラニンはアミノ酸の1種です。 体内では、筋肉に作用する化学物質へ変換されます。
βアラニン(ベータアラニン)の使用とその有効性
有効性が期待されるもの
陸上競技のパフォーマンス
適度にβアラニンを摂取することは陸上競技のパフォーマンスにおける幾つかの能力を向上させます。
しかし、全ての研究がβアラニンの有効性を証明できているわけではありません。
現在は、βアラニンがなぜ特定の陸上競技のパフォーマンスには有効で、それ以外には効果が認められないのかの原因究明のための研究が行われています。
ある研究者は、βアラニンの摂取が運動への耐久性を向上させると考えていますが、なぜそのような効果があるかは分かっていません。
複数の研究で異なる結果が出ている理由としては、研究の対象となった被験者の人数が少ないことや、使用された運動の種類、アスリートの種類などが異なることなどが考えられています。
高齢者における身体機能の向上
幾つかの研究では、高齢者における運動機能の改善や運動後の筋肉痛を軽減させたとの報告があります。
有効性が考えられるが、更なる研究が必要なもの
閉経による症状
βアラニンはベラリプリドなどの閉経後のホットフラッシュに使われる従来の薬剤に比較すると効果は劣ると考えられています。
加齢に関連した筋肉量低下(サルコペニア)
過去の研究においては、βアラニンを含むサプリメントを摂取しても高齢者における体重や脂肪量などに変化はなかったとされています。
その他の病態
その他の病態に対するβアラニンの使用については、更なる研究結果が待たれます。
βアラニン(ベータアラニン)の副作用と安全性
経口摂取された場合:適切な量の短期間の摂取あればβアラニンは基本的に安全なアミノ酸です。
適量のβアラニン摂取では、副作用の報告はありません。
高用量の摂取では、顔面の紅潮や手足のビリビリ感などの症状が出る可能性があります。
βアラニンを摂取する際は、液体ではなく錠剤型のサプリメントを使用すると、過量摂取による副作用を防ぎやすいでしょう。(参考)
特別な注意が必要な人と警告
妊娠中の女性と授乳中の女性:妊娠中の女性と授乳中の女性における、βアラニン摂取の安全性については明らかな調査結果は出ていません。
ただし、安全面を考慮して使用を避けることが推奨されています。(参考1, 参考2)
βアラニン(ベータアラニン)の相互作用
現時点では、βアラニンによる他の薬剤との相互作用は確認されていません。
βアラニン(ベータアラニン)の投与量
以下のような研究結果が報告されています。
- 成人における経口摂取 陸上競技のパフォーマンス向上に対しては、1日あたり2.4-6.4gのβアラニンを10週間までの摂取が推奨されています。
- 高齢者における身体機能改善に対しては、1日3回の800mgのβアラニンを28日間の内服か、1日2回800-1,600mgのβアラニンの12週間にわたる摂取が推奨されています。
最後に
いかがでしたでしょうか?
ベータアラニンをサプリで試してみたい方は、「NOW Foods(ナウ・フーズ)のベータアラニン」から使用してみると良いでしょう。
ただし、重度の症状など適切な治療が必要とされる場合はサプリメントに頼らず、医療機関で診断を受けるようにしましょう。
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