マキベリーとは?エビデンスをもとに効果や副作用を解説

Written by alloeh編集部

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マキベリーは濃い紫色をしたとても珍しいフルーツ。南アメリカに自生しており、マキベリーの茎葉部と果実はチリの原住民であるマプチェ族が、何千年もの間伝統薬として使用しています。(参考)

今日では、抗酸化物質が豊富なため、炎症の緩和、血糖コントロール、心臓の健康など、様々な健康効果のある「スーパーフルーツ」として知られています。

ここでマキベリーの9つの健康効果を紹介しましょう。

1. 豊富な抗酸化物質

遊離基(ゆうりき)は不安定な分子のことで、細胞傷害、炎症、そして長期にわたる病気を引き起こします。(参考) 抗酸化物質には、この遊離基を安定させ、細胞傷害や体への悪影響を防いでくれる働きがあります。そのため、マキベリーなどの抗酸化物質が豊富に含まれている食品を摂ることで、このような遊離基の影響を妨ぐ効果が期待できます。

いくつかの研究で、抗酸化物質を多く摂る食生活は、心臓病、ガン、糖尿病、そして関節炎といった慢性疾患の予防に効果的であると報告されています。(参考)

マキベリーには、ブラックベリー、ブルーベリー、イチゴ、ラズベリーよりも抗酸化物質が3倍程多く含まれており、その中でも特にアントシアニンが大量に含まれています。(参考1) (参考2) (参考3)アントシアニンは果実を濃い紫色にすると同時に、健康にとても良い効果をもたらすと考えられています。(参考1) (参考2)

4週間にわたって行われた臨床研究では、162mgのマキベリー抽出物を1日に3回飲んだ人は、偽薬を飲んだ人に比べて、血管内の遊離基による損傷が大幅に減少したことが分かっています。(参考)


2. 炎症の抑制効果

マキベリーには心臓病、関節炎、2型糖尿病、特定の肺疾患などの炎症による病気を抑制する効果があると考えられています。多くの試験管内研究で、マキベリーに含まれる化合物に強力な抗炎症作用があることが分かっています。(参考1) (参考2)

マキベリー濃縮サプリメントであるデルフィノールを使用した試験管内研究では、血管の炎症を抑える効果があり、心臓病の予防につながる可能性が指摘されています。(参考) また、2週間の臨床研究では、喫煙者に2gのマキベリー抽出物を1日に2回摂取してもらったところ、肺炎症の症状が緩和されたと発表されています。(参考)


3. 心臓病の予防

マキベリーには心臓の健康に影響を及ぼす、強力な抗酸化剤アントシアニンが豊富に含まれています。

9万3600人の若者から中年の女性を対象にした看護師健康調査では、アントシアニンが最も多く含まれた食事を摂った女性は、アントシアニンが最も少ない食事を摂った女性に比べて、心臓発作の危険性が32%低下したことが分かっています。(参考) また、他の大規模調査においても、アントシアニンの摂取量が高い食生活では、高血圧の危険性が12%減少したと報告されています。(参考)

決定的な結論づけのためには更に研究が必要ですが、その他にもマキベリー抽出物には、悪玉である低比重リポタンパクコレステロール(LDLコレステロール)の血中値を下げ、心臓病の予防に効果があると報じられています。

最後に、糖尿病予備群の31人を対象とした臨床研究では、180mgのマキベリー濃縮サプリメントであるデルフィノールが、血液中のLDLコレストロールを平均12.5%まで低下させたことが分かっています。(参考)


4. 血糖コントロールのサポート

マキベリーには、自然に血糖値を上手く調整する働きがあります。試験管内研究では、マキベリーに含まれる化合物が糖質を分解し、エネルギーを獲るために糖質を使用する働きに良い影響を与えることが分かっています。(参考) また、糖尿病予備群を対象とした3ヶ月に及ぶ臨床研究では、180mgのマキベリー抽出物を1日1回摂取してもらったところ、血糖値が平均5%低下したと報告されています。(参考) 5%は驚くような低下ではありませんが、被験者の血糖値を正常値に下げるのには十分な値でした。(参考)

より多くの調査が今後も必要ですが、上記の効果はマキベリーの、アントシアニン含有量が関係していると考えられています。大規模な人口調査でも、マキベリーに含まれる化合物を豊富に摂った食生活では、2型糖尿病になる危険性が著しく低下することが分かっています。(参考)


5. 目の健康をサポート

日光、蛍光灯、コンピューター画面、携帯電話、そしてテレビと、目は毎日いろいろな光にさらされています。過度の照射は目にダメージを与える原因になります。(参考) しかし、マキベリーなどに含まれる抗酸化物質は、光が原因の損傷から目を守ってくれる働きがあります。(参考1) (参考2)

試験管テストでは、マキベリー抽出物には、眼細胞内の光によるダメージを防ぐ働きがあることが確認されており、マキベリーが目の健康に良いと考えられています。(参考) しかし、マキベリー抽出物にはマキベリーの果実よりも、より有益な抗酸化物質が更に多く濃縮されています。そのため、マキベリーの果実を食べるだけで上記に述べたような効果が得られるか更なる調査が必要です。


6. 腸の健康をサポート

腸の中には何兆個ものバクテリア、ウイルス、真菌が住み着いており、総称して腸内微生物叢(腸内フローラ)として知られています。多様な腸内フローラは、免疫システム、脳、心臓、そして胃腸に良い影響を与えてくれます。(参考)

悪玉菌の数が善玉菌の数を上回ると、体に悪影響を与えます。マキベリーと他のベリー類に含まれている植物性化合物には、善玉菌を増やし、腸内フローラを作り変える働きを助ける役目があることが分かっています。(参考1) (参考2) 善玉菌は植物性化合物を代謝して、その数を増やしていきます。(参考)


7. がん予防効果

試験管内研究と動物を使った研究では、マキベリーに含まれる抗酸化物質には、ガン細胞の複製を減らし、腫瘍の増殖を抑制して、ガン細胞を殺す効果があります。(参考1) (参考2)


8. アンチエイジング効果

過度に紫外線にさらされると、皮膚の老化を早める原因になってしまいます。マキベリー抽出物には、紫外線によって起きた細胞へのダメージを防ぐ効果が試験管内研究で確認されています。(参考)


9. ドライアイの緩和

ドライアイを患う13人を対象とした30日間の小規模研究では、濃縮マキベリー抽出物を30~60mg毎日摂ることで、涙の生産量が約50%増加したと発表されています。(参考)

予備調査では期待できる効果が出ていますが、スーパーフルーツの更なる研究は今後も必要です。


マキベリーの簡単な摂り方

マキベリーがどこにでも生えている南アメリカでは、新鮮なマキベリーを採ることは簡単です。しかし、新鮮なマキベリーが手に入らない場合には、オンラインショップや地元の健康食品店で、マキベリーのジュースや粉末を購入することができます。

ほとんどのマキベリー粉末は、凍結乾燥したマキベリーから作られており、強力な抗酸化剤を失うことなく保管されています。そのため、冷凍乾燥は、最も効果的な乾燥方法として科学的にも証明されています。

更に、マキベリー粉末は、スムージー、オートミール、そしてヨーグルトなどに混ぜ、簡単に美味しく摂ることができます。ネット上にはマキベリーを使用した沢山のレシピが掲載されています。マキベリーを使ったレモネード、チーズケーキ、そして焼き菓子など好みのレシピを探してみましょう。


この記事のまとめ

マキベリーには強力な抗酸化剤が沢山含まれており、「スーパーフルーツ」と呼ばれています。炎症の緩和、悪玉であるLDLコレステロール値の低下、そして血糖コントロールの改善など多くの効果があり、いくつかの研究では、アンチエイジング効果、胃腸や目の健康を増進する効果も分かっています。新鮮なマキベリーの入手は困難ですが、マキベリー粉末なら簡単に入手できます。摂取の方法はスムージー、ヨーグルト、オートミール、デザートなどに混ぜるなど沢山あります。

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