フェヌグリーク(メッチ/フールーパー)とは?エビデンスをもとに効果や副作用を解説

Written by alloeh編集部

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フェヌグリークは別名コロハという名称で知られています。コロハは代替医療として長年にわたって使用されている薬草です。インド料理には欠かせない食材の1つでもあり、サプリメントとしてもよく使用されています。このハーブには沢山の健康上のメリットがあります。この記事ではコロハの効果、副作用、そして使用方法を説明します。

コロハとは?

コロハ(学名:トリゴネラ・フォエヌム-グラエクム)は、60~90㎝ほどの高さになる植物です。緑の葉で小さい白い花を咲かせ、さやの中には小さな黄金色の種が入っています。(参考)

何千年もの間、コロハは皮膚疾患やその他の病気に対する代替医療、そして漢方薬として使用されてきました。(参考) 最近では、香辛料や増粘剤として使用されるほか、石鹸やシャンプーなどにも用いられています。

また、コロハの種と粉はインド料理には欠かせない材料で、ほのかに甘く、ナッツの風味がします。

要約

コロハには様々な使用方法があり、健康に良い効果を与えてくれる薬草です。何千年にわたって、代替医療として使用されてきました。


栄養成分表

大さじ一杯のコロハの種子(11.1g)は35kcalで、以下の栄養素が含まれています。

食物繊維:3g

タンパク質:3g

炭水化物:6g

脂質:1g

鉄:1日の推奨摂取量の20%

マンガン:1日の推奨摂取量の7%

マグネシウム:1日の推奨摂取量の5% (参考)

要約

コロハには多くの食物繊維や鉄、マグネシウムなどのミネラルといった体に良い栄養成分が豊富に含まれています。


母乳の産生効果

母乳は赤ちゃんの発達にとっては最高の栄養源。しかし、中には十分な母乳の量を出せずに困っている母親がいます。(参考) 母乳量を増やすのには通常処方箋が使用されますが、コロハはより安全な代替療法であるという研究結果があります。

母親になったばかりの77人に、コロハの種を入れたハーブティーを14日間飲んでもらったところ、母乳量が増え乳児の体重増加にもつながったという報告があります。

また、66人の母親を3つのグループに分けた別の研究もあります。コロハ茶、偽薬、そして何も与えられないグループに分けて実験したところ、偽薬と何も与えられていない母親の母乳量が約34ml増加したのに対し、コロハ茶を飲んだ母親は73ml増加したという結果が出ています。(参考) ちなみに、この実験ではサプリメントではなくハーブティーが使用されましたが、サプリメントの摂取でも似たような結果が出ると考えられています。(参考1) (参考2)

これより、コロハには母乳量を増やす作用があると研究結果が出ていますが、母乳の産生について悩んでいる方は、まず初めに助産師か医師に相談しましょう。

要約

研究ではコロハ茶には母乳産生を促し、乳児の体重増加につながると考えられています。


男性のテストステロンレベルへの影響

男性がコロハのサプリメントを摂る多くの理由はテストステロン(男性ホルモンの代表的なもの)のレベルを上げるためで、いくつかの調査では性欲を高める効果が報告されています。

ある研究では、30人の大学生年齢の男性の半数に500mgのコロハを摂取してもらい、1週間に4セッションの重量挙げを8週間続けてもらいました。結果、コロハのサプリメントを摂らなかった男性は、テストステロンがわずかに減少した反面、サプリメントを摂った男性では逆に増加した上に、体脂肪が2%減少しました。(参考)

他にも、30人の男性に600mgのコロハ抽出物を与え、性機能と性欲の変化について6週間調べた調査があります。この調査では、ほとんどの参加男性に体力の増強と性力増進が見られました。(参考)

しかし、コロハとテストステロンの関係については、今後もう少し詳しい研究が必要だと言えるでしょう。

要約

いくつかの研究によって、コロハはテストステロンのレベルを上げると共に、男性の性欲を高める効果があるとされています。


糖尿病と血糖値の安定

コロハは、代謝異常で起こる糖尿病などの疾患に効果的だと言われています。1型糖尿病と2型糖尿病患者だけでなく、耐糖能の上昇を助ける効果もあり、糖尿病患者以外にも効果があるとされています。(参考1) (参考2)(参考3)

ある研究では、1型糖尿病の患者に50mgのコロハ種パウダーを昼食と夕食時に飲んでもらったところ、10日後には参加者の血糖値が改善されたうえに、総コレステロール値と低比重リポタンパクコレステロール(悪玉コレステロール)値も低下したという研究結果があります。(参考) その他の研究では、糖尿病でない人にコロハを摂取してもらったところ、摂取から4時間後には血糖値が13.4%低下したという結果が報告されています。

上記の報告を見ると、コロハにはインスリン機能を向上させる機能があるように思われますが、どの研究でもコロハの粉か種が使用されおり、コロハに含まれる高繊維質が影響している可能性も除外できません。(参考)

要約

コロハには血糖値のコントロールや1型糖尿病と2型糖尿病治療に効果的とされる研究結果があります。


他の健康効果

コロハは様々な症状の改善に使用されています。しかし、コロハの全ての効果を十分に裏付けるまでの研究は未だに行われていません。

予備調査で分かっているコロハの効果は以下の通りです。

食欲制御

3つの研究結果で、脂肪摂取量と食欲の減少が報告されています。その中でも14日間行われた研究では、参加者の総脂肪摂取量が自然に17%低下したとの結果が出ています。(参考1)(参考2)(参考3)

コレステロール値の低下

いくつかの研究結果では、コロハにはコレステロール値とトリグリセリド(中性脂肪)値を下げる効果があると示しています。(参考1)(参考2)

胸やけ防止

2週間に及んだ予備研究では、頻繁に胸やけを起こす人にコロハを与えたところ、胸やけの症状が緩和したと同時に、コロハには制酸薬と同じ効果があると確認されています。(参考)

炎症を防ぐ

ネズミを使用しての研究では抗炎症作用が分かっていますが、人間への効果はまだ分かっておらず、更なる研究が必要です。(参考1)(参考2)

また、伝統医学に関する検査や事例報告から、潰瘍性結腸炎、皮膚障害、そしてその他の数々の症状にも効果があると示唆されています。(参考1) (参考2)

要約

予備調査ではコロハには、食欲制御や、コレステロール値の低下など、幾つもの健康効果があると考えられています。しかし、これらを裏付ける決定的な研究は未だ行われていません。


コロハの使用方法

コロハは様々なサプリメントの成分として使用されています。各サプリメントによって配合が異なるため、推奨量はサプリメントによって変わってきます。また、投与量は期待する効果によっても異なります。

テストステロンに関する研究では、コロハ抽出物の使用はほんの500mg、他の領域に関する研究では約1000~200mgが使用されています。また、コロハの種の使用では、約2~5gの量が効果的だと考えられていますが、研究によって使用量は異なっています。

サプリメントの場合は、食前か食間での服用が一般的です。しかし、コロハは血糖コントロールに効果的なので、1日の内で一番炭水化物の多い食事の際に服用するのが良いともされています。

ラベルに記載されている摂取量を守り、もし不安であれば医者に相談しましょう。

要約

投与量はサプリメントの種類と希望する効果によって異なります。安全摂取量を守って使用しましょう。


安全性と副作用

コロハは、健康な人が使用するには比較的安全だと言われています。しかし、他のサプリメントと同様に、下痢や消化不良などの軽度の副作用は報告されています。

また、食欲の低下を経験する人がおり、摂食障害や体重の増加を目指している人は要注意です。(参考) その他、実証はされていないものの、サプリメントを摂るとわずかに甘い香りの体臭がするとの報告もあります。

コロハの血糖への影響を考慮すると、糖尿病の治療をしている方や、血糖値を下げるサプリメントを摂っている方は、コロハのサプリには注意して使用してください。

また、動物実験ではコロハの大量服用は、DNA損傷、受精能の低下、神経障害、そして流産の危険性の増加など、数多くの有害な副作用が分かっています。これらの副作用は人体実験では実証されていないものの、コロハのサプリメントの使用に懸念を示す科学者もいます。(参考)

新しいサプリメントを摂る前には、医者に相談することをお勧めします。特に安全摂取量はしっかりと確認しましょう。

要約

コロハは軽度の副作用を起こす可能性がありますが、正しい摂取量であれば比較的安全とされています。


この記事のまとめ

コロハは、代替医療として長年にわたって使用されているハーブです。コロハには血糖値の低下、テストステロンの上昇、そして母乳量の増加に効果があることが分かっています。また、コレステロール値の低下、炎症の予防、食欲制御にも効果があると考えられていますが、これらを裏付けるには更なる研究が必要でしょう。

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