アサイーとは?エビデンスをもとに効果や副作用を解説

Written by alloeh編集部

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アサイーベリーがもたらす体への素晴らしい効果5選

アサイーベリーは、ブラジルの「スーパーフルーツ」です。アマゾンの地域が原産で、そこでは日常的に食されている食べ物です。

最近では世界的に人気が出ており、特に健康とウェルビーイング(体を良好な状態に保つ)への効果が称賛されています。

この濃い紫色の果物は、栄養素が豊富で、体に良い効果がいくつかあると言われています。この記事ではそのうちの5つをご紹介します。

アサイーベリーとは何か?

アサイーベリーは1インチ(2.5センチメートル)ほどの丸い果物で、中央および南アメリカの熱帯雨林に生育するアサイーパームの実です。皮は濃い紫色で、黄色い果肉が大きな種を囲んでいます。

アサイーベリーにはアプリコットやオリーブなどと同じような種があるので、実際はベリーではなく外果皮が薄く、中果皮は多肉質で内果皮が固い殻になっている果実、核果(かっか)です。しかし、一般的にはベリーの一種だと認識されています。

アマゾンの熱帯雨林では、アサイーベリーがいつも食卓に並びます。

アサイーベリーは食べやすくするために、水に浸して外の硬い皮を柔らかくし、その後潰して濃い紫色のペースト状にします。

味は土臭い感じがしますが、ブラックベリーと甘くないチョコレートを混ぜたような味と表現されることもあります。

生のアサイーベリーは収穫してしまうと長持ちせず、また原産地以外では栽培されていません。輸出する際は冷凍のフルーツピューレや乾燥粉末、または絞ってジュースにした状態で出荷されます。

アサイーベリーはまた、ジェリービーンズやアイスクリームなどの風味付けに使われたり、食品以外でもボディークリームなどにアサイーオイルが使われたりしています。

まとめ

アサイーベリーはアマゾンの熱帯雨林に生育するアサイーパームツリーに生る実です。食べる際は果肉をどろどろの状態に加工して食べます。

1.栄養素を豊富に含んでいる

アサイーベリーは果物としては珍しく、脂肪分が高く、糖分が低いという栄養素の構成になっています。

アサイーベリー100gの冷凍果肉に含まれる栄養素の内訳は以下の通りです:(参考)

  • カロリー:70kcal
  • 脂肪分:5g
  • 飽和脂肪:1.5g
  • 炭水化物:4g
  • 糖分:2g
  • 食物繊維:2g
  • ビタミンA:一日の標準摂取量の15%
  • カルシウム:一日の標準摂取量の2%


ベネズエラでの研究によると、アサイーベリーはその他にもクロム、亜鉛、鉄、銅、マンガン、マグネシウム、カリウム、そしてリンなどのミネラル類が含まれていることが分かりました。(参考)

しかし、一番健康に効果があるのはアサイーベリーに含まれる植物性化合物です。

その中でも一番有名なのはアントシアニンです。アントシアニンは、アサイーベリーの濃い紫色の素になっている色素で、体内で抗酸化剤としての役割を果たします。

アントシアニンはアサイーベリー以外にも、黒豆やブルーベリーなどの、青、黒、そして紫色の食品の中にも含まれています。

まとめ

アサイーベリーは脂肪分が含まれており、糖分の量は少ないです。その他にも多くのミネラル類とアントシアニンなどの植物性化合物が含まれています。

2.抗酸化物質を豊富に含んでいる

抗酸化物質はフリーラジカルが体に与える悪い影響を中和する働きがあるので、非常に大切な物質とされています。

フリーラジカルとは通常はペアを組んでいる電子が不対になって、不安定な原子のことを指します。


もし、フリーラジカルが抗酸化物質によって中和されない場合は、細胞にダメージを与え、糖尿病、がん、そして心臓疾患などの病気に繋がることがあります。(参考)

アサイーベリーには驚くほどたくさんの抗酸化物質が含まれており、その量は抗酸化物質が豊富な他の果物、たとえば、ブルーベリーやクランベリーよりも勝っています。(参考)

食品に含まれる抗酸化物質の量は、酸素ラジカル吸収能(ORAC)の値で測られます。

アサイーベリーの場合は100gの冷凍果肉に対するORACの値が15,405μmol(マイクロモル)です。これに比べて、ブルーベリーの値は4,669μmolとなっています。(参考)

この抗酸化物質はアサイーベリーの中に含まれるアントシアニンなどの植物性化合物から来ています。(参考1)(参考2)

2008年に研究者たちは12名のファスティングを行ってくれるボランティアの人たちに、アサイーベリーの果肉、アサイーベリーのジュース、アップルソース、そして抗酸化物質を含まない飲み物の4つをそれぞれ異なったタイミングで摂取してもらいました。そして、血中の抗酸化物質の値を調べました。(参考)

その結果、アサイーベリーの果肉とアップルソースは、ボランティアの人たちの抗酸化物質の値を高めました。よって、アサイーベリーに含まれている抗酸化物質の化合物は消化管に吸収されやすいということが分かりました。(参考)

また、アサイーベリーの果肉は、ジュースよりも抗酸化物質が取りやすいということも分かりました。

まとめ

アサイーベリーには抗酸化物質が豊富に含まれています。その量はブルーベリーの約3倍です。

3.コレステロール値を改善できる可能性がある

動物を使ったある研究は、アサイーベリーは体内の総コレステロールとLDLコレステロールの量を減らすことによって、コレステロール値を改善する可能性を提案しています。(参考1)(参考2)(参考3)

そして、同じような効果が人間にも見られるのではないかと考えられています。

2011年の研究では、10人の肥満の大人に1か月間、1日2回アサイーベリーのスムージーを摂取してもらいました。全体の結果として、研究が終わるころには彼らの総コレステロール値と「悪玉」であるLDLコレステロールの値が下がりました。(参考)

しかし、この研究にはいくつか欠点がありました。まず、規模が小さいこと、そして対照群がいないこと、さらにこの研究のスポンサーが主要なアサイーベリーの販売業者であったことです。

この研究結果を確証するにはさらに多くの研究が必要ですが、アサイーベリーに含まれるアントシアニンがコレステロール値に良い影響を与えている可能性はあります。数々の研究はアントシアニンがHDL・LDLコレステロール値の改善と関係していると示しています。(参考)

加えて、アサイーベリーは植物ステロールが含まれています。植物ステロールにはコレステロールが体に吸収されるのを防ぐ働きがあります。(参考)

まとめ

動物を使った数多くの研究と人間を対象にした少なくとも一つの研究では、アサイーベリーが血中のコレステロール値を下げる可能性があると提案しています。

4.抗がん効果の可能性がある

がんを防ぐ魔法のような食べ物はありませんが、食品の中にはがん細胞の形成や拡散を防ぐ働きがあると言われているものがあります。

ある研究では、アサイーベリーが持つ抗がん効果のようなものが発見されました。(参考1)(参考2)(参考3)(参考4)(参考6)

マウスを使ったある研究では、アサイーベリーの果肉が結腸がんと膀胱がんの発生を減少させました。(参考1)(参考2)しかし、マウスを使った別の研究では胃がんには特に何も効果がありませんでした。(参考)

研究者たちは、アサイーベリーは将来的にがん治療に役立つ可能性があるが、現時点では人間への研究も含めた、さらなる研究が必要とされていると結論付けました。

まとめ

ある研究は、アサイーベリーの抗がん剤としての可能性を示しました。しかし、それが人間に対しても有効かどうか結論付けるには、さらなる研究が必要です。

5.脳機能を高める可能性がある

アサイーベリーに含まれている植物性化合物の多くには、加齢による脳機能の衰えを防ぐ働きがあると言われています。(参考)

複数の研究では実験用のラットにそのような予防の効果が見られました。(参考1)(参考2)(参考3)(参考4)

アサイーベリーに含まれる抗酸化物質が、記憶機能と学習機能に悪影響を及ぼす、脳細胞の炎症と酸化を妨害します。(参考)

ある研究では、アサイーベリーは高齢のラットの記憶機能を改善させました。(参考)

脳が健康な状態を保つ方法の一つとして、有毒な細胞や既に働いていない細胞を除去するオートファジーと呼ばれる方法があります。これは新しい神経が形成される経路を作り、脳細胞間のコミュニケーションを強化します。

年齢を重ねるごとに、この動きが弱くなっていきます。しかし、研究ではアサイーベリーの抽出液は脳細胞における、この「お掃除」反応の活性化を助ける働きがあることが分かりました。(参考)

まとめ

アサイーベリーは、炎症や酸化による脳へのダメージを妨害し、脳の「お掃除」反応の活性化を助ける働きがあります。

アサイーベリーを食べる際の注意点

アサイーベリーはヘルシーで、抗酸化物質が豊富な果物であり、それを食べることに関しては何も悪いことはありません。

しかし、一つ注意しておきたいのは、アサイーベリーの健康に対する効果を過大評価しすぎてはいけないと言うことです。

初期に行われた研究結果は期待できますが、人間への影響についての研究はまだ大々的に行われているわけではなく、不十分な状態です。

そのため、健康への効果は参考程度に考えておくことが大切です。

また、アサイーベリーを前処理された状態で購入する際は、原材料ラベルを必ずチェックし、アサイーベリー以外に入っているものが無いかを確認しましょう。

ピューレの中には砂糖が大量に加えられているものがあります。

まとめ

アサイーベリーはヘルシーな要素を多く含む果物ですが、その効果を過大評価せず、ピューレなどに加えられている砂糖にも気をつけましょう。

アサイーベリーの食べ方

生のアサイーベリーは日持ちしないので、輸出される際は主に、ピューレ、粉末、そしてジュースの3つの状態に加工されます。

ジュースには豊富な抗酸化物質が含まれていますが、糖分が高く、食物繊維に乏しいです。また、フィルターでろ過された場合、抗酸化物質の量が減ることもあります。(参考)

アサイーベリーの粉末には栄養分がもっとも凝縮されています。植物性化合物を始め、食物繊維と脂肪分が豊富に含まれています。

そうは言っても、アサイーベリーの風味を楽しむのなら、ピューレがもっともお勧めです。

アサイーボウルの作り方は、まず無糖のアサイーベリーの冷凍ピューレと水または牛乳を混ぜて、スムージーのような状態にして、トッピングを乗せられるようにします。

トッピングには、果物のスライスまたはベリー類、ココナッツフレークをトーストしたもの、ナッツバター、カカオニブまたはチアシードなどがあります。

また、アサイーベリーの粉末を使って、アサイーボウルを作ることもできます。お好みのスムージーに粉末を混ぜて、お好きなトッピングを乗せてお召し上がりください。

まとめ

アサイーベリーを食べる形としては、冷凍ピューレ、粉末、またはジュースなど、いくつかあります。

要点:

アサイーベリーには抗酸化物質が豊富に含まれており、健康への効果が期待できる食べ物です。

アサイーベリーにはパワフルな植物性化合物が豊富に含まれていて、それらが抗酸化物質として働き、脳、心臓を始めとする体全体に良い効果をもたらす可能性があります。

また、食物繊維も含まれており、ヘルシーな食べ物です。

アサイーベリーは、スムージーやアサイーボウルにして食べると良いでしょう。しかし、たまにジュースや冷凍ピューレに砂糖が入っていることがあるので、気をつけましょう。

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