スズランとは?エビデンスをもとに効果や副作用を解説

Written by alloeh編集部

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スズランとは

スズランは植物です。根、地下茎(根茎)、乾燥した花びらの先端が製薬に使われています。

スズランは、心不全や不整脈を含む心臓の症状に使われてきました。
また、尿管の感染症(尿管結石)、腎結石、陣痛時の子宮筋の収縮の弱化、てんかん、むくみ(浮腫)、脳卒中とそれに伴う麻痺、目の感染症(結膜炎)、ハンセン病にも使われています。

購入したスズランは密封した容器に入れ、光から保護して保管してください。

作用機序は?

スズランには、心筋に作用する物質が含まれています。それは収縮、心拍数、興奮度に影響します。

別名

クロシェットデボア、コンスタンシー、コンバラリア、コンバラリアハルバ、コンバラリアマジャリス、コンバルリリー、ガゾンドパルナッセ、ジェイコブスラダー、ラダートゥヘヴン、リリー、リリオデロスヴァレス、リスデバレース、リスデバレース、メイベルス、メイリリー、ムグエ、ムグエデマイ、ムグエデボワ、アワーレディースティアーズ

スズランの用法と効果

下記の症状への効果についてのエビデンスは不十分なままです。 

  • 心拍の不規則  
  • 心不全やその他の心臓病   
  • 尿路感染症(尿路結石)  
  • 腎結石  
  • 陣痛時の子宮筋収縮の弱化  
  • てんかん  
  • むくみ  
  • 脳卒中  
  • 麻痺  
  • 眼の感染症(結膜炎)  
  • ハンセン病   
  • その他の症状  


これらの用途に対するスズランの有効性を評価するためには、より多くのエビデンスが必要です。

スズランの副作用と安全性

スズランは、適切な医学的監督の下で使用される場合は、ほとんどの人にとってほぼ安全と言えます。
しかし、自主的な、セルフメディケーションとして使用される場合、安全ではない可能性があります。

スズランは心臓をはじめその他のシステムに影響を与える可能性があるため、服用量は慎重に決定される必要があり、

また、医療の専門家によって副作用を注視してもらう絶対に必要があります。
万が一、スズランを誤って飲み込んでしまった場合は、早急に診察を受けてください。

スズランは吐き気、嘔吐、心拍リズムの異常、頭痛、意識や反応の鈍化、視覚色の乱れなどの副作用を引き起こす可能性があります。

注意事項と警告

妊娠中及び授乳中の方

妊娠中の方は、スズランを自主的に使用することはしないでください。
緊密な医学的監督下にない限り、使用することは安全ではありません。

心臓病に罹患されている方

心臓病を患っている場合は、スズランの自主的使用はやめてください。
緊密な医学的監督下にない限り、使用することは安全ではありません。

カリウムのレベルが低い方(カリウム欠乏症)

カリウム不足の方は使用しないでください。スズランには強心配糖体と呼ばれる化学物質が含まれており、体内でカリウムが失われてしまう可能性があります。これにより、カリウム欠乏症が悪化する可能性があります。カリウムのレベルが一定以上に低くなると、心臓に害を及ぼす可能性があります。

スズランの相互作用

強い相互作用

下記の組み合わせは絶対に避けてください。

  • カルシウムサプリメントとスズランの相互作用 
  • スズランは心臓を刺激し、カルシウムも心臓に影響を与えることができます。スズランをカルシウムと同時に摂取してしまうと、心臓が過剰に刺激される可能性があります。決してスズランとカルシウムを同時に摂取しないでください。  


  • ジゴキシン(ラノキシン)とスズランの相互作用 
  • ジゴキシン(ラノキシン)は、心臓の鼓動を強める働きがあります。スズランにも心臓へ作用する働きがあります。ジゴキシンとスズランを同時に服用すると、ジゴキシンの効果が強まり、副作用のリスクが高まります。ジゴキシン(ラノキシン)を服用している場合は、医療従事者に相談することなくスズランを服用することは絶対に避けてください。


  • 炎症用の薬(コルチコステロイド)とスズランの相互作用
  • スズランが心臓に影響を与える可能性があります。炎症に用いられる薬のうちには、体内のカリウムを減少させるものがあります。カリウム値の低下は心臓にも影響を与える可能性があり、スズランの副作用のリスクを高める可能性があります。 

 

  • キニーネとスズランの相互作用 
  • スズランは心臓に影響を与える可能性があります。また、キニーネも心臓に影響を与える可能性が高く、これらを同時に摂取すると、深刻な心臓病の原因となる可能性があります。 


中程度の相互作用

下記の組み合わせには気をつけてください。

  • 抗生物質(マクロライド系抗生物質)とスズランの相互作用 
  • スズランは心臓に影響を与える可能性があります。抗生物質の種類によっては、体内でのスズランの吸収量を増やすことがあります。マクロライド系抗生物質には、エリスロマイシン、マジスロマイシン、クラリスロマイシンなどを含みます。 


  • 抗生物質(テトラサイクリン系抗生物質)とスズランの相互作用 
  • テトラサイクリン系抗生物質と呼ばれるいくつかの抗生物質をスズランと同時に摂取すると、スズランの副作用が引き起こされる可能性が高まります。テトラサイクリン系抗生物質には、デメクロサイクリン(デクロマイシン)、ミノサイクリン(ミノシン)、テトラサイクリン(アクロマイシン)などが含まれます。 


  • リチウムとスズランの相互作用
  • スズランは利尿剤のような効果を持っています。スズランを服用すると、体内のリチウム排泄能力が低下する可能性があります。これにより、体内のリチウム量が増大し、重篤な副作用が生じる可能性があります。リチウムを服用している場合は、スズランを使用する前に、医療従事者に相談する必要があります。リチウム服用量を変更する必要があるかもしれません。 


  • 刺激性の下剤とスズランの相互作用 
  • スズランは心臓に影響を及ぼします。心臓はカリウムを必要とします。刺激性の下剤は体内のカリウム濃度を低下させる可能性があります。低いカリウムのレベルはスズランの副作用が発症する可能性を高めます。刺激性の下剤には、ビサコジル(コルクール、デュルコラックス)、カスカラ、ひまし油(パージ)、センナ(セノコット)などが含まれます。 


  • 利尿薬とスズランの相互作用 
  • スズランは心臓に影響を及ぼします。利尿薬は体内のカリウムを減少させる可能性がああります。カリウム値が低いと心臓に影響を与える可能性があり、スズランの副作用のリスクが高まります。いくつかの利尿剤はカリウムを減少させる可能性があり、例えば、クロロチアジド(ディウリル)、クロルタリドン(タリトン)、フロセミド(ラシックス)、ヒドロクロロチアジド(HCTZ、ハイドロディウリル、マイクロジド)などが挙げられます。 


スズランの服用量 

スズランの適切な服用量は使用者の年齢、健康状態と様々な他の条件といったいくらかの要素に依拠しています。

現時点では、スズランの適切な服用量の幅を決定する科学的な情報はありません。

自然の産物は常に必ずしも安全ではないということと、服用量が重要になりうることを気に留めておいてください。

必ず製品ラベルの適切な指示に従い、使用前には薬剤師や医師、もしくは他の医療の専門家に相談してください。

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