はじめに
ユッカは、鋭い先端を持つ葉がある園芸植物です。 多くの種類があり、果実、種、花などはよく食用に使用されます。(ユッカは、キャッサバとしても知られる根菜類のユカと混同されがちですが、異なる植物です。)
ユッカは、多くの健康への有効性がある他、しばしば薬用にも使用されます。 ユッカの一部は、食事などにも使用されます。 その他にも皮膚疾患や創部などの治療に局所的にも使用できます。 最も代表的な使用方法は、サプリメントとしての使用方法です。
ユッカの効果
免疫の促進作用
ユッカには多くのビタミンCと抗酸化物質が含まれ、このいずれもが免疫システムや、健康への有効性があるとされています。
特にビタミンCは、感染やウイルスと闘う白血球の産生と活動生を刺激するとされています。
ユッカが含む抗酸化物質は、細胞の変異や、遊離ラジカルと呼ばれる細胞傷害生の分子から、我々の体を守ってくれる作用があります。
関節炎の疼痛軽減
アメリカ原住民の間では、ユッカは関節炎症状の軽減のために使用されてきた経緯があり、今日でもユッカのサプリメントは(しばしば錠剤の形で)、同様の目的でよく使用されています。ユッカには、抗炎症作用があると考えられ、疼痛の軽減作用があるとされています。
ある研究では、関節炎の高リスクの人に対して、ユッカの投与を行うと関節炎の発症を減らせる可能性があると報告されています。
さらに、ユッカは強力な抗酸化物質とサポニンを含んでいます。 これらの物質は関節炎症状の軽減作用が期待されています。
皮膚の健康に対する効能
ユッカは皮膚に対しても複数の有益性があると考えられています。 研究では、ユッカは光防護作用があり、市販のサン・プロテクション・ファクター(SPF)などの日焼け止めに比較しても、日光からの皮膚の防護作用に優れているとされています。
ユッカの抽出液は、ローション、石鹸、シャンプーなどに添加されて使われることが多く、以下のような多くの疾患に対して使用されることがあります。
- フケ
- 頭髪の脱毛
- 皮膚の痛みや切り傷
- 捻挫
- 皮膚疾患や感染症
また、ユッカに含まれる葉酸は、皮膚や目の総合的な健康度を高めるとも考えられています。 ユッカに含まれる高濃度のビタミンCは、皮膚の主要なタンパク質であるコラーゲンの保護作用があるとも考えられています。
糖尿病の改善効果
ユッカは、糖尿病患者さんにおいても健康増進効果があるとされています。 研究データによると、ユッカの投与が血糖を改善したとされています。
2013年の研究によると、ユッカは糖尿病のあるラットで、血糖が軽度低下するなどの代謝改善効果を示したとしています。 ユッカはインスリンや、その他の糖尿病薬などの代わりとして使用することはできませんが、糖尿病の治療に補助的に使用できる可能性があります。 ただし、使用時には医療機関で医師に相談をしましょう。
酸化ストレスの軽減
酸化ストレス(細胞のアンバランスの1種)は、我々の体に深刻な問題を引き起こします。 長期間にわたると、パーキンソン病、アルツハイマー型認知症、心不全、炎症性疾患などの発症の原因になるとされています。 ユッカに含まれている抗酸化物質などの化合物が、酸化ストレスから人の体を守る可能性が示されています。
2013年に行われた研究では、ユッカサプリメントを与えられたマウスにおいて、酸化ストレスの有意な軽減が認められました。 研究者の間では、ユッカには複数臓器の変性などを防ぐ効果があると期待されています。(参考
ユッカの副作用と安全性
ユッカのサプリメントは以下に挙げるような、いくつかの副作用の原因となるかもしれません。
- 胃部不快感
- 嘔吐
- 苦味
- 嘔気
小児や妊娠中もしくは授乳中の女性では、医師の指示なくユッカサプリメントを摂取するべきではありません。 安全性が明確に証明されているわけではなく、安全面からは摂取しないことが推奨されます。
また、ユッカサプリメントと、その他の内服薬などとの相互作用の報告は今のところありません。
しかし、ユッカを3ヶ月以上連続で内服することは推奨されません。 長期の内服で、脂溶性ビタミンの吸収を阻害する可能性が懸念されているためです。
米国食品医薬品局は、サプリメントなどについては医薬品と異なり品質を管理していません。 製品を購入するときには、製造会社の情報について事前に調査をしましょう。
ユッカの摂取方法
局所に使用するタイプのユッカは、石鹸、シャンプー、ローションなどの形で流通しています。 ユッカの抽出液は、経口ではサプリメント、粉末、液体などの形で使用されます。
ユッカのサプリメントを摂取する場合には、開始前に必ず医療機関で正しい用量について相談をしましょう。 また、定まった安全な使用量はわかっていないので、医療機関で相談することで個々人にあった用量を決めましょう。 そして、摂取量は医師などが推奨する量を超えないようにすることが大切です。
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