スペアミントとは？エビデンスをもとに効果や副作用を解説

Written by alloeh編集部

最終更新日：2021/05/22

はじめに

スペアミント（学名Mentha spicata）はとても香りの良いミントの種類で、健康食品や、歯磨き粉、マウスウォッシュ、化粧品などに使われています。健康に効果的な成分が含まれるため、医薬品にもよく用いられます。

スペアミントには、ビタミンや抗酸化物質の他にも必要不可欠な栄養素が含まれています。香りはペパーミントによく似ていますが、ペパーミントよりメンソールの含有量が少なく、リモネン、ジヒドロカルボン、シネオールが多く含まれます。また、ペパーミントよりも甘みがあります。

ミントの仲間に属する他のハーブと同様に、スペアミントの茎は四角く、丸い葉は長さ5～9センチ、幅1.5～3センチ程度の大きさです。葉の先はspear（槍）の名前の通り、尖っています。

スペアミントのメリット

スペアミントは、フレッシュの状態あるいはエッセンシャルオイルとして使われ、多くの健康効果があると言われています。

吐き気、消化不良、ガス溜まり、頭痛、歯痛、生理痛、喉の痛みなどの症状を緩和させるために、スペアミントを用いる人もいます。

また、神経痛や筋肉痛の腫れを抑えるために皮膚に塗ることもできます。

科学雑誌Food Chemistryに掲載された報告によると、スペアミントの抽出物には、フェノール類とフラボノイド類が豊富に含まれ、高い抗酸化作用があります。

また、2011年に開催された環境と農業工学に関する国際会議（International Conference on Environmental and Agriculture Engineering, ICEAE）で発表された報告によると、スペアミントのエッセンシャルオイルは、抗真菌性があるとされています。

スペアミントには、腹筋をリラックスさせることで消化不良の症状を軽減させ、吐き気や他の消化器系の症状を和らげる働きがあります。

科学雑誌Phytotherapy Researchに掲載された研究では、1日2杯のスペアミントティーを5日間飲むことで、多毛症に悩む女性のアンドロゲン（男性ホルモン）の値が減ることが報告されました。また、41名の多嚢胞性卵巣症候群の女性を30日間にわたり観察した結果、同じような効果が確認されました。

顔や胸部、腹部が毛深くなるため、多毛症を患う女性は大変な苦痛を感じることになります。多毛症は、アンドロゲンという男性ホルモンが非常に多くなることで引き起こされます。

スペアミントやローズマリーの抽出物に記憶力を良くする効果があるということが近年明らかになってきています。セントルイス大学医学部のSusan Farr教授は、スペアミントやローズマリーから抗酸化成分を抽出し、濃縮エキスとして使うことができれば、学習能力や記憶力の向上に役立つだろうと述べています。また、加齢に伴う認知力の低下にも効果がある可能性があります。

スペアミントには、他にも以下のような症状に効果があると言われています。