リンデン
別名:シナノキ、ボイス・デ・ティレウル、ヨーロッパリンデン、フェイル・デ・ティレウル、フェイル・セチェ・デティレウル、ハンガリアンシルバーリンデン、ライムブロッサム、ライムフラワー、シナノキ、リンデンチャコール、乾燥リンデンフラワー、乾燥リンデンリーフ、乾燥リンデン辺材、リンデンウッド、ギンヨウボダイジュ、ティラ、ティリア・アルゲンティア/コルダタ/ユーロパエ/フロス/フォリウム/ブルガリス、ティレウル
概要
リンデンは、シナノキ属の一種である木に使用される共通の名称です。乾燥した花、葉、木の部分が薬剤として利用されています。
このリンデンは、感冒、頭痛、不眠、皮膚の痒みなどを含む多くの疾患に対して使用されます。 しかし、現時点では、これらの効能を裏付ける十分な科学的なデータはありません。
どのようにして働くのか?
リンデンは、粘液の産生量を減らし、不安症状を改善すると考えられています。しかし、さらなる研究が今後必要です。
使用方法と効能
期待されているが、裏付けるデータが不十分な効能
- 不眠症
- 偏頭痛を含む頭痛
- 排尿障害
- 出血傾向
- 皮膚の痒み
- 関節の腫れと痛み(リウマチ性疾患)
- 気管支炎
- 咳
- 筋肉痙攣
- 鼓腸
- 発汗
- その他の病気
これらの病態に対する効能については、今後の追加の研究が必要です。
副作用と安全性
経口摂取の場合:リンデンは、葉の部分を食材として利用する範囲では安全であると考えられています。リンデンは、経口摂取した際にアレルギー症状が出る方もいるので注意が必要です。また、発症は稀ですが、リンデン茶の頻繁な摂取が心疾患のリスクを上げる可能性が報告されています。リンデンを薬剤として多量に使用した場合の安全性については、はっきりとわかっていません。
皮膚への塗布:リンデンが皮膚に塗布された際に安全であるかについては、十分な情報がありません。一部の人では、皮膚への塗布でアレルギー反応が起きるかもしれません。
特別な注意が必要な人
妊婦と授乳婦:妊婦と授乳婦の方に対するリンデンの摂取の安全性については十分なデータがありません。安全面からは、摂取を見合わせることが望ましいでしょう。
心疾患のある方:リンデン茶の頻繁な摂取が、心臓へのダメージに関連しているとする報告があります。心疾患がある場合には、リンデンの摂取の前に医療機関で相談をしましょう。
相互作用
中程度の相互作用が、以下の薬剤と報告されているので注意しましょう。
- リチウムとリンデンの相互作用
リンデンは利尿薬のような作用をすると考えられています。 また、リンデンの摂取が、リチウムの体外への排泄量を減少させる可能性があります。 結果として、体内のリチウム量を増加させる事による重大な副作用のリスクが上がるとされています。 リチウムを摂取している場合には、リンデンを摂取する前に医療機関で相談をしましょう。 場合によっては、リチウムの用量の調整が必要かもしれません。
用量
適切なリンデンの摂取量は、使用する人の年齢、健康状態などの複数の要因で変わります。 現時点では、適切なリンデンの摂取量を決めるのに、十分な研究データはありません。 また、ハーブなどの自然の生薬は必ずしも安全ではなく、用量を守ることが大切です。 リンデンを使用する場合には、使用説明書をよく読んで用法用量を守る他、薬剤師や医師などの医療関係者にも摂取について相談をしましょう。
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