ビーポーレンとは?
ビーポーレンは、花粉がボール状になったもので、はたらき蜂が花にとまることによってできます。
花粉、蜂の唾液、蜂蜜が混ざったものです。
蜂の足にある袋にこのボール状の花粉が入り、蜂が巣に帰るたびに巣に貯まっていくという仕組みです。
それはやがて発酵して、“ビーブレッド”になり、それが蜂たちのえさとなります。
養蜂場では、蜂の巣の入り口に厚い櫛を取り付けてこの花粉を集めます。
蜂がこの櫛を通る時に、蜂の足がこの櫛に当たって花粉が落ちるので、下にビンを置いてこれを集めるのです。
ですから、蜂はまた花粉を集めるために巣を出て行かなければならなくなります。
ビーポーレンのメリットは?
ビーポーレンはとても身体にいいとされ、ドイツの衛生局はこれを薬として扱っています。
これを支持する人達は、ビーポーレンをすでにスーパーフードとして扱い、次のようなメリットを挙げています。
- 炎症の緩和
- 抗生物質としての作用
- 肝機能の促進
- 免疫システムの強化
- サプリメントとしての機能
- 更年期障害の緩和
- ストレス緩和
- 治癒力の促進
ビーポーレンの栄養成分とは?
ビーポーレンは本来、ポロポロとした小さな粒です。
大さじ1杯のビーポーレンの栄養成分は次の通りです。
- 16キロカロリー
- 脂肪 0.24 グラム
- たんぱく質 1.2グラム
- 炭水化物 2.18グラム
- ビタミン、フラボノイド類を含む250種類の栄養素
ヨーグルトやオートミール、スムージーなどに混ぜてもおいしく食べることができます。
また、粉末やカプセルのサプリメントとして摂取することもできます。
理想の摂取量は以下の通りです。
大人:一日20~40 グラム、錠剤の場合は、3~5粒
子供:一日15 グラム、錠剤の場合は、1~2粒
カプセルで摂取する場合は、ラベルに記載されている適量を摂取するようにしてください。
研究結果
近年、ビーポーレンが身体にいいということを化学的に実証する文献が多数発表されました。
しかし、それらの研究のほとんどが動物実験で、人体へのメリットを証明するものはまだありません。
それらの研究によるビーポーレンのメリットは次のようなものです。
抗炎症作用
ビーポーレンは、抗炎症剤に似た作用がある、という研究者もいます。
ねずみを使ったある研究では、ビーポーレンによって腫れたねずみの足の炎症が軽減されたと報告されています。
また、肝疾患のねずみの治療にビーポーレンを用いた場合にも抗炎症作用を示したという報告もあります。
酸化防止作用
さらに、ビーポーレンは発酵食品に似た、酸化防止作用があるとも言われています。
酸化防止作用は、赤などの暗い色をした植物由来の食品や発酵食品にみられます。
酸化防止作用があるとしてよく知られているものは次のようなものです。
- フラボノイド(チョコレートに含まれている)
- レスベラトロル(ワインに含まれている)
- リコピン(トマトに含まれている)
- ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE
酸化防止剤は、大気汚染や喫煙などによっておこる酸化から人体を守る作用があります。
免疫機能の強化
病気に対して抵抗力を持ち、健康を保つには免疫力が高いことが必須です。
ビーポーレンは、ねずみのアレルギー反応を抑制したという研究結果もあります。
また、その抗菌、抗ウイルス性も報告もされています。
こういった特性により、食中毒の原因となる黄色ブドウ球菌などの菌やウイルスを殺す効果が期待できます。
サプリメントとしての作用
ビーポーレンは、健康に役立つサプリメントとしての効果も期待できます。
普通の食事に加えて、ビーポーレンをサプリメントとしてうさぎに与えた研究が行われました。
その結果、ビーポーレンを摂取したウサギは長生きし、より強い繁殖能力も発揮しました。
また、ビーポーレンを摂取しなかったウサギに比べて、健康で強い子供を生むことがわかりました。
さらに、栄養失調で老いたねずみにビーポーレンを加えた食事を与えたところ、筋力と免疫力が向上したという研究結果もあります。
更年期障害の軽減
抗ホルモン剤を摂取している女性の多くが更年期障害の症状を発症します。
乳がんを患っている女性がビーポーレンをサプリメントとして摂取したところ、摂取していない女性と比べて更年期障害の症状が軽かった、という研究結果が報告されています。
ビーポーレンの副作用は?
サプリメントを購入する際は、信頼できるところで購入してください。
有害物質を含むビーポーレンを入手してしまうこともあり、そういった場合、心拍数が高まったり、心筋梗塞を起こして死にいたるという深刻な副作用を発症することもあります。
蜂アレルギーの人は、摂取しないでください。
また、摂取してから次のような症状が出た場合は、直ちに摂取をやめてください。
- かゆみ
- 腫れ
- ふらつき
- 呼吸困難
また、妊娠中の女性は、妊娠の妨げになるため、摂取しないようすすめられています。
結論
ビーポーレンは、ほとんどの人にとっては安全なサプリメントと言えるでしょう。
身体にいいという説はたくさんありますが、それは動物実験からの結果であり、人に対する効果は実証されていません。よく考えて利用しましょう。
Powered by Froala Editor